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2025年5月31日土曜日

空母ニミッツが中国の裏庭で最後の任務についている(National Defense Magazine)

 

The aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68) steams in the Pacific Ocean, Oct. 5, 2024. Nimitz is underway in 3rd Fleet conducting routine training operations. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Second Class Carson Croom)

The aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68) steams in the Pacific Ocean, Oct. 5, 2024. Nimitz is underway in 3rd Fleet conducting routine training operations. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Second Class Carson Croom)


母USSニミッツ(CVN-68)は、同クラスの主力艦であり、50年にわたりアメリカ海軍力の象徴であったが、引退を目前に控え、現在南シナ海で最後のパトロールを行っている。

 1975年に就役した同艦は、第17空母航空団と第9駆逐隊とともに運用中で、F/A-18E/Fスーパーホーネットを発艦させ、中国の主張を抑止することを目的とした紛争地域で米国の存在を誇示している。

 この配備は、東アジアに最低2隻の空母を維持する海軍の戦略を強調するものだ。ニミッツには高額なメンテナンスが必要だが、退役はフォード級新空母の就役に伴い重要な時代の終わりを意味する。


輝かしい時代の終焉: USSニミッツが最後のパトロールを行う


 米海軍に50年も活躍した空母があるなんて信じられるだろうか?

USSニミッツは、その戦闘力、長期間の配備、世界のどこにいても敵に戦いを挑む能力で、アメリカの敵に畏敬の念を抱かせてきた王朝的な艦である。 しかし、ニミッツは数十年にわたる忠実な任務の後、退役の過程にある。

 海軍はジェラルド・R・フォード級超大型空母を建造中であり、アメリカ人が長距離航空作戦で敵を制圧することを可能にする多くの最新機能を搭載して戦力化されつつある。


退役に向けた動き

 ニミッツの退役手続きはすでに始まっている。 ハンティントン・インガルスは、海軍海上システムズ本部と1840万ドルの契約を結び、退役の計画段階に入った。同本部は昨年秋、ニミッツの活動停止計画を提出している。

 しかし、ニミッツは退役のメモを受け取っていない。 この頑強な空母は、今も洋上をパトロールし、世界で最も危険な海域の上空に航空機を飛ばしている。ニミッツは現在、東アジアのホットスポットである南シナ海を航行中で、いつか中国との戦争が始まるかもしれない地域だ。

 ニミッツはF/A-18 E/Fスーパーホーネットを定期的に発進させている。 これらの戦闘機は、ストライク・ファイター飛行隊(VFA)22の「ファイティング・レッドコック」のものだ。


洋上航空基地は強力なままだ

 同空母は2025年3月21日、ワシントン州ブレマトン海軍基地を離れ、東アジアへと旅立った。

 これまでの50年間、多くの戦闘作戦に従事してきたニミッツにとって最後の作戦にふさわしい。

 これが最後の展開となるが、空母打撃群は、第17空母航空団と第9駆逐隊が24時間作戦のために自重し、ベストを尽くしている。

 インド太平洋のニミッツと合流するため、空母ジョージ・ワシントンは北東アジアにいる。少なくとも2隻の空母を東アジアに常時配備することだ。インド太平洋は今後数年間、海軍にとって決定的な海域となり、国防総省はそこで力を投射し、シーラインをオープンに保ち、航行の自由を最大レベルに維持したいと考えている。


海兵隊との水陸両用攻撃のリーダーとして

 ニミッツが重要な理由のひとつは、米海兵隊を含む水陸両用攻撃隊を率いることができるかどうかだ。強襲揚陸艦USSアメリカ(LHA6)はフィリピン海にいるが、ニミッツは必要に応じてに同行することができる。 アメリカはF-35BライトニングII STOVLジャンプジェットや多用途のCV-22オスプレイなどの航空機を発進させ、海兵隊員を迅速に戦闘に運ぶことができる。

 中国はこの地域で何か企んでいる。台湾に対しては好戦的だ。中国海軍と沿岸警備隊は、フィリピン海軍の艦船に対して、戦争とまではいかないまでも、攻撃的な「グレーゾーン」戦術を用い、反アクセス/エリア拒否の海上戦術で中継地点を封鎖しようと威嚇する。

 事故や誤算を引き起こし、国際問題に発展する対立を中国に起こさせないためにも、海軍と海兵隊が同海域で存在感を示す必要がある。


ニミッツのベテランに挨拶を

 ニミッツはこうした抑止の役割に最適だ。ただ、この船が退役に向かうのは残念だ。 この空母は高価で長いメンテナンス期間を必要とし、海に浮かべることはフルタイムの仕事だ。そろそろ退役の時期だ。 街中でUSSニミッツのボールキャップをかぶっている海軍退役軍人を見かけたら、長く海の番人であった同館に勤務していたことを祝福してあげてほしい。会話が弾み、ニミッツにまつわる海の話が聞けるかもしれない。■


著者について ブレント・M・イーストウッド博士

ブレント・M・イーストウッド博士は、『Don't Turn Your Back On the World: A Conservative Foreign Policy』、『Humans, Machines, and Data: Humans, Machines, and Data: Future Trends in Warfare』のほか、2冊の著書がある。 人工知能を使って世界の出来事を予測するハイテク企業の創業者兼CEO。 ティム・スコット上院議員の立法フェローを務め、国防と外交政策について同議員に助言。 アメリカン大学、ジョージ・ワシントン大学、ジョージ・メイソン大学で教鞭をとる。 元米陸軍歩兵将校。 X @BMEastwoodでフォロー可能。


Nimitz’s Last Stand: Navy Aircraft Carrier on Final Mission in China’s Backyard

By

Brent M. Eastwood

https://nationalsecurityjournal.org/nimitzs-last-stand-navy-aircraft-carrier-on-final-mission-in-chinas-backyard/



2022年12月4日日曜日

ニミッツ空母打撃軍がサンディエゴ出港し、西太平洋に展開する(2022年12月3日)

 

2022年12月3日、カリフォーニア州サンディエゴを出港中、水陸両用軍艦USSポートランド(LPD-27)とすれ違うUSSニミッツ(CVN-68)Photo via San Diego Web Cam used with permission

ミッツ空母打撃群が、12月3日土曜日にカリフォーニア州サンディエゴを出発し、西太平洋に展開する

USSニミッツ(CVN-68)は現地時間の土曜日午前8時頃に海軍基地ノースアイランド桟橋を離れ、太平洋に向かった。

USNIニュースへの土曜日付の声明で、米第3艦隊はニミッツがサンディエゴを離れたことを認めたが、それ以上の詳細は明らかにしていない。

「USSニミッツ(CVN-68)は米第3艦隊の作戦を遂行するため、カリフォーニア州サンディエゴを出発した」と声明にある。

「ニミッツは空母打撃群(CSG)11の旗艦で、国家の要請に応え、戦闘可能な海軍力を提供し、持続的かつ前方の海軍プレゼンスを通じ紛争を抑止し、必要であれば勝利する準備ができている」。

同空母は11月28日にワシントン州ブレマトン母港に出港し、カリフォーニアを離れる前に空母打撃群司令部を乗艦させるべくサンディエゴへ出港したと海軍当局がUSNIニュースに確認した。Kitsap Sun紙によると、空母は2500人を乗せ、ワシントン州のキツァップ海軍基地を出港しました。

CSG11の司令クリストファー・スウィーニー少将は先週、同紙への声明の中で、「空母打撃群11に配属された乗員は、戦闘可能な海軍力を提供し、紛争の抑止、そして必要であれば海軍の持続的かつ前方プレゼンスを通じた勝利のための人員、訓練、認定を受けている」と述べた。

米艦隊で最も古参の空母ニミッツとその護衛艦、第17空母航空団は、配備に先立ち10月に複合部隊訓練(COMPTUEX)を終了した。9月下旬、ニミッツの飲料水タンクがジェット燃料で汚染されているのを乗組員が発見し、同空母は2週間運航を止めていた。

空母は、艦隊で最古参の古参の巡洋艦であるUSSバンカーヒル(CG-52)、駆逐艦部隊9の誘導ミサイル駆逐艦USSディケーター(DDG-73)、USSポール・ハミルトン(DDG-60)、USSチョンフン(DDG-93)、USSウェイン・E・マイヤー(DDG-108)、USSシュープ(DDG-86)5隻と展開する。

ニミッツの前回の配備は、COVID-19のパンデミックの真っ只中だった。西太平洋への配備に先立ち、2020年4月1日から乗組員の検疫期間が設けられた。配備期間は2020年6月8日から2021年3月4日まで、つまり空母乗組員は8カ月28日間配備され、11カ月7日間自宅を離れていたことになる。

2022年11月28日、予定されている配備のため、海軍キツァップ・ブレマートン基地を出発する準備をするUSSニミッツ(CVN-68)。US Navy Photo

以下がニミッツ空母打撃群の構成。

空母打撃群11

空母

  • USSニミッツ(CVN-68)、母港ワシントン州ブレマートン。

第17空母航空団

カリフォーニア州リモア海軍航空基地を拠点とする空母航空団(CVW)17は、COMPTUEXでニミッツに乗艦し、合計9個飛行隊と分遣隊で構成。

  • VFA-22「ファイティング・レドコックス」(F/A-18F)。カリフォーニア州レモア海軍航空基地所属。VFA-94「マイティ・シュライクス」海軍飛行場レモア基地基地)。

  • VFA-137「ケストレル」(F/A-18E)-海軍リモア基地所属。

  • VFA146「ブルーダイアモンズ」-海軍航空基地リモアから。

  • VAQ-139「クーガー」-EA-18G-電子攻撃飛行隊(VAQ)-ワシントン州ウィドビーアイランド海軍航空基地所属。

  • VAW-116「サンキング」-E-2D-空母早期警戒飛行隊(VAW)-カリフォーニア州海軍航空基地ポイント・マグ所属。

  • VRC-30 - C-2A - 艦隊後方支援多発飛行隊(VRM) - カリフォーニア州ノースアイランド海軍航空基地所属の「プロバイダー」。

  • HSC-6の「インディアン」-MH-60S-ヘリコプター海上戦闘飛行隊(HSC)-海軍航空基地ノースアイランド所属。

  • バトルキャッツ」HSM-73-MH-60R-ヘリコプタ海上攻撃飛行隊(HSM)-海軍航空基地ノースアイランド所属。

巡洋艦

  • USSバンカーヒル(CG-52)、カリフォーニア州サンディエゴ海軍基地。

第9駆逐隊

駆逐艦第9戦隊は、ワシントン州エバレットを母港とし、ニミッツ打撃群に加わっている。

  • USSウェイン・E・マイヤー(DDG-108)、ハワイ・パールハーバー海軍基地に配備。

  • USS Chung-Hoon (DDG-93)、海軍真珠湾基地が母港。

  • USSディケーター (DDG-73) カリフォーニア州サンディエゴ海軍基地が母港。

  • USSポール・ハミルトン (DDG-60) は、カリフォーニア州サンディエゴ海軍基地に母港を変更した。

  • USS Shoup (DDG-86)は、海軍サンディエゴ基地に母船に母港を変更した。■

Nimitz Carrier Strike Group Departs San Diego for Pacific Deployment

By: Sam LaGrone

December 3, 2022 2:27 PM

https://news.usni.org/2022/12/03/nimitz-carrier-strike-group-departs-san-diego-for-pacific-deployment


2021年3月9日火曜日

歴史に残る艦(1) USSニミッツの退役が近づく中、あらためてスーパー空母各艦の1号艦の功績を振り返り、処分手順を見る。

歴史に残る艦(1)USSニミッツCVN-68


U.S. Navy aircraft carrier

USS Nimitz. U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Aiyana S. Paschal/ Released

  • USSニミッツは1973年完成し、二隻目の原子力空母となった

  • ニミッツは5年かけて退役し、装備や原子炉を除去する

  • 海軍は長年活躍した同艦を「リサイクル」する


海軍は2020年12月に今後30年にわたる建艦計画を発表し、2051年までに546隻体制を整備するという野心的な案で、404隻が新規建造で、供用中の304隻を退役させる。


この304隻中で14隻が原子力推進艦で艦船潜水艦リサイクル事業で各艦をリサイクルする。リサイクル事業は原子力艦艇の安全な廃棄処理をめざしたものだ。


この14隻のうち、13隻が原子力潜水艦でロサンジェルス級攻撃型潜水艦11隻とオハイオ級ミサイル潜水艦2隻となる。残る1隻が長年活躍してきたUSSニミッツで、ニミッツ級超大型原子力空母の一号鑑だ。


ニミッツ他潜水艦13隻は今後5年をかけてリサイクルされる。ニミッツは50年におよぶ艦歴を終える。


USSニミッツの就役は1975年5月で、当時はUSSエンタープライズに次ぐ原子力空母2隻目となった。


艦名は米太平洋艦隊司令官として第二次大戦の連合軍作戦を率いたチェスター・ウィリアム・ニミッツ・シニア海軍元帥にちなむ。


全長1,092フィートのニミッツは米海軍、世界ともに最大の艦となった。最高速度は30ノット超で60機の航空隊を搭載し、乗組員は海兵隊員含み5千名だ。


原子力推進方式には数々の利点がある。航続距離は事実上無限で、作戦期間は年単位であり、航行用の燃料搭載が不要となり航空燃料搭載量が2倍増に、さらに航空隊の兵装搭載も3割増えた。原子炉がハイテク電子装備へ電力供給し、蒸気カタパルトを稼働し大型機発艦が可能になった。


長い輝かしい戦歴


USSニミッツは大規模作戦少なくとも7つへの参加したほか、数多くのパトロールや航行の自由運用の記録がある。


ニミッツは1976年に地中海に初めて投入された。1979年にはインド洋でイラン人質危機で待機した。その間に米大使館員の救出を狙ったものの失敗したイーブニングライト作戦に加わった。


1981年には同艦のF−14トムキャットがシドラ湾での航行の自由作戦実施中にリビアのSu-22の2機を撃墜した。


ニミッツは大部分の運用を中東で過ごした。1980年代末のタンカー戦争ではイランの攻撃からクウェイト船籍タンカーを守る米海軍のアーネスト・ウィル作戦で重要な役割を果たし、第二次大戦後で最大規模の船団護衛にあたった。


Navy aircraft carrier Nimitz helicopters Evening Light

1980年4月24日、イーブニングライト作戦でUSSニミッツから発艦したRH-53Dシースタリオン編隊。CORBIS/Corbis via Getty Images


ニミッツは第三次台湾海峡危機の1996年にも関与した。ニミッツ空母群および強襲揚陸艦USSベローウッドが台湾海峡を航行し、USSインディペンデンス空母群も付近に展開した力の示威で中国は台湾への圧力継続を断念した。


1990年代にはニミッツ艦載機は砂漠の嵐作戦、南の見張り作戦で偵察活動を展開した。2003年にベルシア湾に戻り、アフガニスタンやイラクの空爆を不朽の自由作戦、イラクの自由作戦で展開した。


2012年にUSSエンタープライズが退役し、ニミッツが最古参空母になった。


2017年には太平洋に短期配備されてからまたペルシア湾に移動し、イラク国内のISIS拠点を空爆し、わずか3ヶ月の間にソーティー1,322回で904発をISISにお見舞いした。


最後の展開とリサイクル作業

2020年4月には太平洋で一部乗組員がコロナウィルスに感染し、ほぼ一ヶ月におよぶ隔離体制をワシントン州ブレマートンでとってから、USSロナルド・レーガンと南シナ海に展開した。


ソマリアの米軍部隊を支援したニミッツは2020年12月に帰国予定だったが、イラン司令官カセム・ソレイマニの殺害一周年で中東に残り抑止力を発揮するよう突如新しい命令を受けた。2021年2月1日に帰国命令が出た段階で外洋航海は240日になっていた。


ニミッツは2022年に退役し、リサイクル工程が2025年開始の予定だ。リサイクルは三段階に分かれる。不活性化、原子炉撤去、リサイクルだ。


Navy aircraft carrier USS Nimitz

USSニミッツは2020年6月8日に母港サンディエゴの海軍航空基地ノースアイランドを出港した。 US Navy/MCS 2nd Class Natalie M. Byers


このうち、不活性化は艦内装備品を撤去後に開始し、原子炉2基の核燃料を撤去することを意味する。核燃料は密閉移動用コンテナに格納され、その後専用コンテナに移し海軍原子炉施設のあるアイダホ州に輸送される。


原子炉撤去段階で原子炉を完全清掃し、密閉し、撤去する。その後、ワシントン州のハンフォード核廃棄物処理施設に送付される。ここはエナジー省の施設だ。


各段階が完了すると、ニミッツで残る部分は姉妹艦での利用のため撤去され、保管される。先に退役したUSSエンタープライズの部品もニミッツ級で再利用されている。


その後、艦体は完全スクラップされる。エンタープライズでは全工程に10年かかる予想だが、ニミッツでも長期事業になりそうだ。


この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmail.comへご連絡ください


The US Navy is planning to 'recycle' one of its first supercarriers. Here's what's next for USS Nimitz.

Benjamin Brimelow Feb 2, 2021, 11:12 PM


2021年2月3日水曜日

ニミッツ打撃群に帰国命令。海上展開は240日超。米海軍は空母の作戦体制を長期間海上で維持することで世界情勢の変化に対応している。

 

USS Nimitz (CVN-68) steams in the Indian Ocean on Jan. 6. US Navy Photo

 

 

USSニミッツ(CVN-68)が八ヶ月にわたる海上展開を終了し、米西海岸に向かう。これはロイド・オースティン国防長官の命令によるもので、米政府関係者二名がUSNI Newsに確認した。

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このまま米本国へ戻れば、ニミッツ打撃群は2月末までに帰港するが、2月1日時点で240日にわたる展開となっていた。これは昨年USSエイブラハム・リンカーン(CVN-72)の294日に次ぐ長さだ。

 

米海軍最古参となったニミッツと随行艦は6ヶ月にわたり中東を中心に展開し、イランとの緊張が高まる中で米軍プレゼンスを2019年5月から示してきた。

 

クリス・ミラー長官代行(当時)から同打撃群は大晦日に帰国命令が出たが、トランプ政権は1月はじめにイランがカセム・ソレイマニ殺害一周年に不穏な動きに出るのを警戒し、帰国命令を取り消していた。

 

ニミッツの母港はワシントン州ブレマートン、その他打撃群はサンディエゴが母港で家族との再会は久しぶりとなる。ニミッツは定期点検を終え、乗組員はCOVID-19感染を予防するため二週間の措置期間に入っている。

 

同打撃群はソマリア沖への展開、インド海軍との共同訓練を経て、昨年7月からオマーン湾、北アラビア海で作戦展開していた。

 

海軍作戦部長マイク・ギルデイ大将はニミッツに交代する打撃群は未定とした。アイゼンハワー空母打撃群は東海岸で配備前訓練中で、ソマリア沖にはマキンアイランド揚陸即応集団が海兵隊F-35BライトニングII共用打撃戦闘機一個飛行隊を搭載し展開中だ。■

 

この記事は以下を再構成したものです。


USS Nimitz Heading to West Coast After SECDEF Orders Strike Group Home - USNI News

By: Sam LaGrone

February 1, 2021 12:23 PMUpdated: February 2, 2021 6:56 AM


2021年1月4日月曜日

緊急 ニミッツ空母打撃群の帰国取り消し、中東に当面留まる。イランの軍事行動を警戒。ニミッツは出港後10ヶ月経過。

  

US NAVY

USS Nimitz underway. 

USSニミッツ空母打撃群はイランへの「緊張緩和」のあかしとして本国帰還を国防長官代行クリストファー・ミラーから命じられていたが、わずか2日でこれが取り消され、追って知らせあるまで、中東地区に留まることとなった。

同艦はソマリア沖合の「オクターヴクォーツ」作戦で米軍部隊のソマリア撤収さらに北アフリカ展開を支援していた。ワシントン州ブレマートンを出港し配備は10ヶ月に及び、COVID-19流行下でとくに厳しい任務になっている。本来の帰還時期はとうに過ぎているが、イランによる敵対行為の恐れが強まる中、ドナルド・トランプ大統領の命令が下れば即対応すべく当面帰国は延期された。

 

DOD

2021年1月3日発表のクリス・ミラー国防長官代行による緊急声明でニミッツ空母打撃群は中東地区にとどまることになった。

原子力潜水艦USSジョージアはトマホークミサイル、特殊部隊を搭載しきわめてまれなペルシア湾入りを12月21日にしており、ニミッツがアフリカの角地区に展開する間の穴埋めとなっていた。今後イランが戦闘行動を取ってもニミッツがペルシア湾入する可能性は少ないだろう。超大型空母はペルシア湾ではイラン対艦ミサイルの有効射程に入り、小型艇の集団攻撃、機雷、潜水艦の標的となる。

イラン代理勢力による攻撃、イラン自体による攻撃の可能性はカセム・ソレイマニ・イラン革命防衛隊司令の殺害一周年をめぐり着実に増えている。ソレイマニは2020年1月3日イラクのバグダッド国際空港近郊で米軍無人機の攻撃で死亡した。同時にイラク国内有数のイラン支援を受けた戦闘員集団カテイブ・ヘズボラ首領のアブ・マーデ・アル・ムハンディスも現場で死亡している。

米情報機関の評価ではイラン軍部隊のうち防空部隊、海軍部隊は警戒態勢を強めている。イランが攻撃に踏み切った際の米報復攻撃に備えているのか、米軍の脅威を現実のものと受け止めているのか不明だ。

昨年12月はじめアリ・ハメネイ最高指導者、ハッサン・ロウハニ大統領はじめとするイラン高官がソレイマニ殺害の報復を声高に叫んだ。とくにロウハニは穏健派で知られる。こうした論調のままイランは新年を迎えた。

新年最初にイラン最高裁長官エブラヒム・ライシは「殺害したのか殺害を命じたのかをとわず、米大統領といえども正義の実行を免れることはできない。暗殺に関与したものは犯罪者でありこの世で安全ではいられない」

「米国内にいるものが関与していた可能性がある」とソレイマニを継いでクッズ部隊司令となったエスマイル・ガーニも同席し発言した。

 

イランに近い戦闘員集団は中東全域で同様に正義と報復を叫んでいる。バグダッドの本日タヒール広場で大規模集会がひらかれ米政府へ抗議の声を上げた。

ただし、こうした動きは開戦に即つながるものではない。空母打撃群を該当地区の配備は短期間かもしれないが以下ふたつの効果を生む。まず、イランに対し強い抑止効果を目に見える形で実現する。次に、現地司令官に選択の幅を広げ、イランの弾道ミサイル部隊に狙われ脆弱になる陸上航空基地以外の攻撃拠点を提供する。

今後情報が入り次第、追加投稿したい。■

この記事は以下を再構成したものです。なお、この記事は人力翻訳でお送りしています

USS Nimitz Carrier Strike Group Ordered Back To Middle East Due To Iran Threat

BY TYLER ROGOWAY AND JOSEPH TREVITHICK JANUARY 3, 2021

THE WAR ZONE


2020年11月19日木曜日

USSロナルド・レーガンが5か月の哨戒から横須賀へ帰港。USSニミッツは第七艦隊へ編入。

 


電子攻撃飛行隊(VAQ)135所属のEA-18Gグラウラーが米海軍唯一の前方配備空母USSロナルド・レーガン上空を飛行した。グラウラーは三沢基地に展開している。 Nov. 13, 2020. US Navy Photo

 

USSロナルド・レーガン(CVN-76)が五か月超の哨戒任務から日本に戻ってきた。

 

前方配備艦レーガンは横須賀に11月14日帰港した。哨戒は159日にわたり、日本配備の空母で1999年以来の記録となった。同年に日本を母港としていたUSSキティ・ホーク(CV-63)が中東、西太平洋で176日の航海をしていた。

 

日本配備の米空母は短いパトロールに出港し、横須賀で整備を受けることが多い。

 

「ロナルド・レーガンの柔軟展開で地域内の同盟国協力国に公海上の自由の維持に米国が真剣な姿を見せられる」とレーガン館長フレッド・ゴールドハマー大佐が声明文を発表。

 

「日付変更線からインド洋までさらにフィリピン海へといかなる地点へもレーガンで『力を介した平和』を維持しつつ、求めあればすぐ対応できる体制を維持している」

 

レーガンが日本を出港したのは5月初めで6月に西太平洋で哨戒した。その際はUSSニミッツ(CVN-68)と南太平洋での演習(7月)を展開した。

 

一方で強襲揚陸艦USSアメリカ(LHA-6)も佐世保に戻っている。アメリカとレーガンは9月にヴァリアントシールド2020演習に加わった。

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ニミッツは最近まで中東に出動していたが、今は第七艦隊に加わっており、マラバール演習でインド空母と共同行動している。

 

ニミッツはペルシア湾方面に約二か月展開してからインド方面に移動した。■

 

この記事は以下を再構成したものです。


Japan-Based Carrier USS Ronald Reagan Wraps Up Record Patrol; Nimitz in 7th Fleet

By: Mallory Shelbourne

November 16, 2020 12:48 PM


2020年7月7日火曜日

南シナ海で米中海軍部隊が演習を展開中....

前回の記事「PLAN艦艇の不合理な行動の原因は....」をご覧になった方は混み合った海域で中国艦が常識で説明できない行動を取らないか、心配になるはずです。このまま何もなく演習が終わればいいのですが....
ニミッツ級空母のUSSニミッツ(CVN-68)がロナルド・レーガン(CVN-76) と南シナ海へ2020年7月6日に通過した。両艦でニミッツ空母打撃部隊(CSF)を構成している。 US Navy Photo

中両国の海軍部隊が競うように南シナ海で演習を展開中だ。中国政府は同地域の軍事化を招くと米国を非難している。

7月4日土曜日、レーガン、ニミッツの両空母打撃群(CSG)がフィリピン海から南シナ海に入り演習を開始し、2014年以来久しぶりの空母2隻体制となった。

USSニミッツ(CVN-68)以下の空母打撃群はまずセオドア・ロウズベルトCSG、その後レーガンCSGと6月21日からほぼ連続で空母打撃群同士の演習に入っている。

USSセオドア・ロウズベルト(CVN-71)はフィリピン海でニミッツと演習をともにした。ロウズベルトはCOVID-19流行を受けグアムでしばらく動きが取れなくなっていた。
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ニミッツと随行艦はグアムで短期休養をとったあと、日本からUSSロナルド・レーガン (CVN-76) の打撃群が加わり、空母2隻で空母打撃部隊(CSF)を構成し、フィリピン海から南シナ海まで展開した。

「ニミッツ空母打撃部隊は独立記念日を南シナ海で空母2隻による圧倒的な体制で迎え、自由で開かれた太平洋を守っている」と米海軍は声明文を7月4日に発表。

一方、中国も領有権を巡り対立するパラセル諸島沖合で演習を実施。

「中国による今回の軍事演習は法の支配に逆行する海洋領域の権利主張の一連の流れの延長線にある」と国防総省は声明を発表。「PRCの行動は南シナ海を軍事化しないとの同国の誓いに反し、米国がかざす自由で開かれたインド太平洋地区の理想と大きく対照をなす。インド太平洋では国の規模と関係なく各国の主権を尊重し、力による圧迫に屈することなく、国際法と規範に則り経済成長の追求が可能でなくてはならない」

ペンタゴンは今回の中国演習は2002年の南シナ海当事国共同宣言に反するもので、域内での軍事演習の抑制で各国が同意していたとする。

これに対し中国側は記者会見で演習が合意に反するとの主張に反論し、あらためてベトナム沖合の諸島の領有権を主張。「西沙諸島は議論の余地なく中国領であり、西沙諸島周辺での軍事演習は中国の主権の一部であり各国の承認は不要だ」と外務省報道官趙立堅はパラセル諸島の中国名を使いこのように発言した。

「中国やASEAN諸国と共同し南シナ海を比較的安定した状態にしており、健全な展開を目にしている。このような状況で米国は軍事力を誇示し意図的に強力な部隊による大規模演習を展開している。米国の意図は域内各国に楔をうち、南シナ海の軍事化を進め、域内の平和と安定を危うくすることにある。国際社会とくに域内各国はこのことがよくわかっている」

7月6日の報道では中国海軍艦艇は米空母部隊の近くで活動しているとある。「あちらはこちらを目にしているし、こちらからも観察している」とニミッツ空母打撃群司令ジェイムズ・カークがロイターに語っている。「お互いにプロとして安全な行動をとるはずと見ている....混雑した海域で、海上交通は多いからね」■

この記事は以下を再構成したものです。

US, Chinese Navies Hold Dueling Exercises in the South China Sea


July 6, 2020 5:28 PM