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緊急 ニミッツ空母打撃群の帰国取り消し、中東に当面留まる。イランの軍事行動を警戒。ニミッツは出港後10ヶ月経過。

  

US NAVY

USS Nimitz underway. 

USSニミッツ空母打撃群はイランへの「緊張緩和」のあかしとして本国帰還を国防長官代行クリストファー・ミラーから命じられていたが、わずか2日でこれが取り消され、追って知らせあるまで、中東地区に留まることとなった。

同艦はソマリア沖合の「オクターヴクォーツ」作戦で米軍部隊のソマリア撤収さらに北アフリカ展開を支援していた。ワシントン州ブレマートンを出港し配備は10ヶ月に及び、COVID-19流行下でとくに厳しい任務になっている。本来の帰還時期はとうに過ぎているが、イランによる敵対行為の恐れが強まる中、ドナルド・トランプ大統領の命令が下れば即対応すべく当面帰国は延期された。

 

DOD

2021年1月3日発表のクリス・ミラー国防長官代行による緊急声明でニミッツ空母打撃群は中東地区にとどまることになった。

原子力潜水艦USSジョージアはトマホークミサイル、特殊部隊を搭載しきわめてまれなペルシア湾入りを12月21日にしており、ニミッツがアフリカの角地区に展開する間の穴埋めとなっていた。今後イランが戦闘行動を取ってもニミッツがペルシア湾入する可能性は少ないだろう。超大型空母はペルシア湾ではイラン対艦ミサイルの有効射程に入り、小型艇の集団攻撃、機雷、潜水艦の標的となる。

イラン代理勢力による攻撃、イラン自体による攻撃の可能性はカセム・ソレイマニ・イラン革命防衛隊司令の殺害一周年をめぐり着実に増えている。ソレイマニは2020年1月3日イラクのバグダッド国際空港近郊で米軍無人機の攻撃で死亡した。同時にイラク国内有数のイラン支援を受けた戦闘員集団カテイブ・ヘズボラ首領のアブ・マーデ・アル・ムハンディスも現場で死亡している。

米情報機関の評価ではイラン軍部隊のうち防空部隊、海軍部隊は警戒態勢を強めている。イランが攻撃に踏み切った際の米報復攻撃に備えているのか、米軍の脅威を現実のものと受け止めているのか不明だ。

昨年12月はじめアリ・ハメネイ最高指導者、ハッサン・ロウハニ大統領はじめとするイラン高官がソレイマニ殺害の報復を声高に叫んだ。とくにロウハニは穏健派で知られる。こうした論調のままイランは新年を迎えた。

新年最初にイラン最高裁長官エブラヒム・ライシは「殺害したのか殺害を命じたのかをとわず、米大統領といえども正義の実行を免れることはできない。暗殺に関与したものは犯罪者でありこの世で安全ではいられない」

「米国内にいるものが関与していた可能性がある」とソレイマニを継いでクッズ部隊司令となったエスマイル・ガーニも同席し発言した。

 

イランに近い戦闘員集団は中東全域で同様に正義と報復を叫んでいる。バグダッドの本日タヒール広場で大規模集会がひらかれ米政府へ抗議の声を上げた。

ただし、こうした動きは開戦に即つながるものではない。空母打撃群を該当地区の配備は短期間かもしれないが以下ふたつの効果を生む。まず、イランに対し強い抑止効果を目に見える形で実現する。次に、現地司令官に選択の幅を広げ、イランの弾道ミサイル部隊に狙われ脆弱になる陸上航空基地以外の攻撃拠点を提供する。

今後情報が入り次第、追加投稿したい。■

この記事は以下を再構成したものです。なお、この記事は人力翻訳でお送りしています

USS Nimitz Carrier Strike Group Ordered Back To Middle East Due To Iran Threat

BY TYLER ROGOWAY AND JOSEPH TREVITHICK JANUARY 3, 2021

THE WAR ZONE


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