USAF 安価な高度精密殺傷兵器が空対空能力を 紅海の戦闘で 公式に証明された 米 空軍のF-16ヴァイパーは昨年、紅海周辺での作戦で、70mmレーザー誘導ロケット弾を使いフーシの無人機を撃墜した。空軍は2019年に、当初地上標的を攻撃するため開発されたAPKWS II(Advanced Precision Kill Weapon System II)ロケットを、低コストでの空対空兵器として使用する能力を実証したと初めて発表していたが、これはあくまで試験的なものだった。運用実績は、これまで公表されていない。 米軍関係者は本誌に対し、APKWS IIが空対空戦で使用されたと独占的に確認した。この関係者は、何発のロケットがこの方法で使用されたのか、その結果何機のフーシの無人機が撃墜されたのか、この能力が戦闘で初めて使用された正確な日付については、確認してくれなかった。 イエメンのイランの支援を受けたフーシ派は、2023年10月に、紅海とその周辺の外国軍艦や商業船、イスラエルの標的に対して、ドローンやミサイルなどの攻撃を開始した。 2025年1月25日、中東某所をパトロール中のアメリカ空軍F-16Cのペア。後方に見える機体は70mmロケットポッド含む武器で武装している。 アメリカ空軍 APWKS IIの空対空能力は、昨年初めて運用された。「フーシのUAS(無人航空機)の脅威に対抗する選択肢の一つとして」、AIM-9Xに比べて低コストのオプションとなった。 国防総省の予算文書によれば、AIM-9Xサイドワインダーの現行世代ブロックIIサブバリアントの単価は42万ドル弱である。 さらに補足すると、米軍はフーシ派に対する作戦の過程で、1発100万ドル以上のAIM-120高性能中距離空対空ミサイル(AMRAAM)も使用している。 これに対し、APKWS IIの誘導制御部の単価は約1万5000ドルで、弾頭とモーターに数千ドルが必要となる。 APKWS IIと標準的な無誘導70mmロケットの唯一の違いは、前部の弾頭と後部のモーターの間に誘導制御部が挿入されていることだ。こうすることで、既存の部品から作成でき、使用する弾頭(および信管)によってさまざまな効果を発揮する、低コストの精密誘導弾を長い間提供してきた。2023年12月、米海軍は、対ドローン用に最...
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