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米海軍が電磁レイルガン開発を中止し、予算を有望な別事業に流用する。技術課題が解決できないとの判断。

    海軍水上戦センターで高速撮影ビデオが捉えた電磁レイルガンの発射の瞬間。January 31, 2008. (U.S. Navy/John Williams) 電 磁レイルガンの開発資金を極超音速ミサイル他ハイテク兵器開発に流用すると米海軍が発表した。 「厳しい財務事情、戦闘装備の統合に向けた課題、その他兵器体系の技術成熟度を考慮し、海軍は電磁レイルガン(EMRG)の研究開発を一時中止することとした」との声明を海軍が発表した。 レイルガン開発は2005年に開始され、火薬を使わず電磁場で砲弾をマッハ7、最大射程100カイリまで発射するはずだった。 しかし、開発開始から15年経過しても実用化に至っていない。2018年に海軍関係者は500百万ドル規模の実験で実用化のめどがついたと説明していた。 レイルガンはこうして高価ながら実用化不可能な装備品の仲間入りすることになり、未来型戦闘システム、コマンチヘリコプター、次世代巡洋艦に加わる。 レイルガン開発中止の兆しは先月に見られ、ホワイトハウスがまとめた2022年度予算案では海軍は火砲発射型誘導弾の予算を取り下げていた。これは実験用レイルガン用に開発を目指していた1メートル長の発射体だ。 「EMRGの開発停止は全省レベルの見直しの一環で、資源を優先事業に振り向ける。指向性エナジー、極超音速ミサイル、電磁兵器の開発を急ぐ」(海軍発表文) ただし、レイルガン開発の難題は予算だけではない。2018年に当時の海軍作戦部長ジョン・リチャードソン大将は想定射程が実現できていない現況を議会で明らかにしていた。「実用化には各種技術が絡む。中でも砲身が制約で、工法、素材が大出力に耐える必要があり、発射に伴い熱や圧力が発生する」 これ以外に、大電力をどう確保するかの課題も未解決だった。三隻しかないズムワルト級駆逐艦のみ必要な電力を確保できるとされていた。■ この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方は aviationbusiness2021@gmail までご連絡ください。 The Navy Finally Pulls the Plug on the Railgun 2 Jul 2021 Military.com | By Konstantin Toropin

★米海軍が進める電磁レイルガン(EMRG)開発の現況

着々と研究は進んでいるようです。砲身の耐久性と電力確保が現状の課題ということですか。ミサイル迎撃を期待するとなるともう一段以上の技術開発が必要ですね。 The Navy’s Railgun Will Get Faster, More Powerful This Summer 米海軍のレイルガンが今年の夏に高速かつ出力増を実現する   POSTED BY: HOPE HODGE SECK JULY 21, 2017 https://www.defensetech.org/2017/07/21/navys-railgun-will-get-faster-powerful-summer/ 写真 海軍研究所(ONR)による電磁レイルガン(EMRG)、海軍水上戦センターのダールグレン研究施設(NSWCDD)にて。(U.S. Navy/John F. Williams) 米海軍の進める電磁レイルガンが大きな開発段階を今夏迎えている。毎分当たり発射回数を増やし、出力を大幅増にする。 レイルガンは海軍が10年以上大切にしてきたプロジェクトで試作型の艦載運用は2006年にはじまっている。レイルガンは電磁反発力で発射体を高速発射し、火薬の化学反応に依存しない。 理論上はレイルガンは安全かつ安価な運用で従来の火砲より優れる。DDG-1000ズムワルト級駆逐艦三隻に搭載するとしていたが、実施するのか不明だ。 現在は海軍研究部門ONRが照準通りの命中精度を目指して作業中だ。 今夏から来年にかけての作業の中心は出力増により32メガジュールで発射し毎分10発の発射を実現することとトム・ビュートナー博士ONR海軍航空戦兵装開発部長が説明。 32メガジュール出力だと射程は110カイリに及ぶとビュートナーはワシントンDCで開かれたONR主催の科学技術エキスポで講演した。 この出力増と発射回数増に耐える設計の複合材製発射装置はヴァージニア州ダールグレン試射場に設置される。同地では試作型の発射実証を行なっている。 「目標はともに来年にかけて実現できるのではないか」とビュートナーは発射回数、出力の増加について述べている。 装置にはまだ解決が必要な課題がある。発射による摩耗損傷に装置が耐えなければならない。砲が短時間で壊れる危

★米海軍の進める電磁レイルガンの最新動向

ONRはリスク低減策を模索し、EMRGの砲身耐用期間を延長し毎分10発の発射を実現しようとしている。Source: John Williams/USN レイルガンの実用化を一番恐れるのはロシア、中国、北朝鮮といったミサイルで西側を脅かそうとする勢力でしょう。それだけに米側も開発の実態を極力秘匿しておきたいようで、予算要求案を見ても一括要求都市レイルガン自体の開発予算はわからないようにしています 。 USN recharges railgun science and technology effort 米海軍はレイルガン研究開発に引き続き取り組む姿勢を強化   Geoff Fein, Washington, DC - IHS Jane's Defence Weekly 06 June 2017    米海軍は2018会計年度予算で電磁レイルガン(EMRG)の艦艇搭載は要求せず、かわりに研究開発に予算を引き続き計上し試作型のテストを2019年度に実施をめざす。 2018年度予算で海軍が要求するのは93百万ドルで研究開発試験評価 (RDT&E)を数点の革新的海軍試作装備 (INPs) に投入するとし、EMRGもその中に含まれる。ただしレイルガンへの要求額は明らかでない。海軍がEMRG研究開発単体の予算額の公表を避けているからだ。 実際の予算額がどうであれ、EMRGは目標の32メガジュール毎分10発発射で長期間稼働可能砲身の実現にむけて引き続き開発を続けると海軍研究部門ONRでEMRGを担当するトム・バウチャーがJane'sに述べている。 一般の艦載砲と異なりEMRGは電力で砲弾を発射する。(弾頭はつけない)射程は100カイリ超となる。磁界が高電流で生まれ、金属製導体(アーマチャア)を加速し、4,500から5,600マイルで砲弾を発射する。 現在開発部門が取り組む課題は以下の分野だ。毎分10回発射の実現、EMRGの砲身内部の耐用期間を延長できる素材の模索、内部の熱管理、EMRGの電源管理システムの作成である。■