着々と研究は進んでいるようです。砲身の耐久性と電力確保が現状の課題ということですか。ミサイル迎撃を期待するとなるともう一段以上の技術開発が必要ですね。
The Navy’s Railgun Will Get Faster, More Powerful This Summer
米海軍のレイルガンが今年の夏に高速かつ出力増を実現する
写真 海軍研究所(ONR)による電磁レイルガン(EMRG)、海軍水上戦センターのダールグレン研究施設(NSWCDD)にて。(U.S. Navy/John F. Williams)
- 米海軍の進める電磁レイルガンが大きな開発段階を今夏迎えている。毎分当たり発射回数を増やし、出力を大幅増にする。
- レイルガンは海軍が10年以上大切にしてきたプロジェクトで試作型の艦載運用は2006年にはじまっている。レイルガンは電磁反発力で発射体を高速発射し、火薬の化学反応に依存しない。
- 理論上はレイルガンは安全かつ安価な運用で従来の火砲より優れる。DDG-1000ズムワルト級駆逐艦三隻に搭載するとしていたが、実施するのか不明だ。
- 現在は海軍研究部門ONRが照準通りの命中精度を目指して作業中だ。
- 今夏から来年にかけての作業の中心は出力増により32メガジュールで発射し毎分10発の発射を実現することとトム・ビュートナー博士ONR海軍航空戦兵装開発部長が説明。
- 32メガジュール出力だと射程は110カイリに及ぶとビュートナーはワシントンDCで開かれたONR主催の科学技術エキスポで講演した。
- この出力増と発射回数増に耐える設計の複合材製発射装置はヴァージニア州ダールグレン試射場に設置される。同地では試作型の発射実証を行なっている。
- 「目標はともに来年にかけて実現できるのではないか」とビュートナーは発射回数、出力の増加について述べている。
- 装置にはまだ解決が必要な課題がある。発射による摩耗損傷に装置が耐えなければならない。砲が短時間で壊れる危惧もある。ビュートナーは述べる。「当初は10発しか耐えられなかったが現在は400回までなら耐えられる。今後は1,000回まで延ばしたい」
- もう一つは電力だ。
- 電力が相当必要となり、これに応えられるのはズムワルト級しかない。ビュートナーも電力問題を認識し他の装備でも共通の課題と認める。レーザーウェポンシステムが揚陸輸送艦ポンスに搭載されているが、試射では専用電源を用意する必要があった。
- 「ONRもこの課題を認識し...将来の艦設計では電源確保が課題でレイルガンだけでなく、多様な電磁兵器が搭載されるはずだ」とビュートナーは述べた。発電貯蔵が研究課題の中心だという。■
レイルガンの作動原理は簡単だが、レイルに流れる磁界だけで飛ばすのは効率が悪いのではないか?
返信削除弾体に電流を流すのはレイルを介して流す以外に無いと思うが、磁界の発生は超電導磁石を使って外部から行う方が低電力で済むように思う。リニアモーターカーの技術も利用できる。
と、以前から思っているのだが、詳しい方のご教示を願う。