スキップしてメイン コンテンツに移動

米空軍OA-Xの比較検証は今夏実証、勝者は?



一番興味を惹かれる機体がスコーピオンですが、選定はA-29になるのではないでしょうか。ただしいきなり一機種に絞り込むようではないためスコーピオンにも目があると思いますが、皆さんはいかが考えますか。

 

New Air Force Light-Attack Plane May Soon See Combat Operations

米空軍のめざす新型軽攻撃機候補が即戦闘作戦に投入される可能性がある

Visit WarriorKris Osborn SCOUT WARRIOR


  1. 米空軍が進める軽攻撃機構想で実弾発射試験に投入する候補機種を実際の戦闘シナリオに送ると空軍上層部が説明している。
  2. OA-X軽攻撃機は低コスト、民生仕様での製造で戦闘投入可能な機材で航空優勢を確立した環境で各種ミッションを容易に実現する想定だ。F-15やF-22のような高性能高価格機材をISIS攻撃のような対地攻撃に投入せず貴重なミッション時間を節約できないか。これが構想の出発点だった。.
  3. 今夏に空軍は提案中四機種を実弾発射試験で比較検討する。
  4. 「実弾発射飛行テストでは広く使われている戦闘機攻撃機用兵装を試し、軽攻撃機としての性能を現行機種と比較する」と空軍広報官エミリー・グラボウスキ大尉がScout Warriorに説明している。
  5. 空軍が試すのはシエラ・ネヴァダのA-29スーパーツカーノ、ホーカー・ビーチクラフトAT-6、テキストロンのスコーピオンジェット、エアトラクターのAT-802Uだ。
  6. 評価試験では各種武装の投下、センサー機能、監視偵察機能と各種ミッションを戦闘状況を想定して行う。
  7. 各シナリオでは実際の戦闘状況を想定し近接航空支援、航空阻止、戦闘捜索救難、攻撃偵察がある。
  8. アーノルド・バンチ中将(調達担当空軍次官補付き軍事補佐官)はScout Warriorに対し一ないし二機種を戦闘投入する可能性があると紹介した。「良好な結果が得られれば戦闘実証したい。一部の機種を作戦戦闘シナリオに投入し限界を確認したい」
  9. 事業には相当の予算裏付けがあり、議会からの支援も手厚い。上院軍事委員会委員長ジョン・マケイン議員もそのひとりで空軍にはOA-X軽攻撃機300機の調達を期待するという。

A-29スーパーツカーノ
  1. 米国で訓練を受けたアフガニスタン軍パイロットがタリバンをA-29スーパーツカーノで攻撃している。A-29はターボプロップ機で20mmキャノンを胴体下に搭載し毎分650発発射できる。FN ハースタル製12.7mm機関銃各一を主翼下に搭載し、7.62mmディロン・アエロM134ミニガンは最高4基搭載すれば毎分3千発の発射が可能。
  2. また70mmロケット弾、AIM-9Lサイドワインダー、AGM-65マーヴェリックや精密誘導爆弾も搭載可能。レーザー誘導兵器も利用できる。
  3. スーパーツカーノは操縦性に優れた軽攻撃機で高温かつ厳しい艦橋でも運用可能だ。全長11.38メートルで翼幅11.14メートル、最大離陸重量は5.4トン、戦闘半径は300カイリで最高時速は367マイルだ。


テキストロン・スコーピオンジェット
  1. この自社開発機型の新型は昨年12月に飛行に成功している。それに先立ち同機は高性能精密攻撃兵器システムのロケット弾とAGM-114Fヘルファイヤーの発射に成功している。当初は地上からレーザー照準器で誘導され、その後機内のL-3WESCAM製MX-15Diセンサーで発射に成功したとテキストロンが発表している。
  2. テキストロン発表では改良型スコーピオンではエイビオニクスがガーミン製になるという。またG3000エイビオニクス一式で大型高精細度ディスプレイにタッチスクリーン式コントローラーを付け、ミッション実施能力が前席から制御可能となり、後席には航法機能を拡充させながら北重量を軽減化し性能を向上している。
  3. さらに機体には主翼に後退角4度を追加し、水平尾翼を改良し高速性能を向上し、降着装置を簡略化し、次世代ヘッヅアップディスプレイと実証済みのスロットルスティック制御を付けているとテキストロン資料からわかる。
ホーカー・ビーチクラフトAT-6軽攻撃機
  1. AT-6は多用途軽攻撃機である。ロッキード製A-10CミッションコンピュータとCMCエスターライン製のグラスコックピットにL3 Wecam製MX-H a15Diマルチセンサーを搭載し、カラーおよびIRセンサー、レーザー照準技術とレーザー距離計も搭載する。■

コメント

このブログの人気の投稿

漁船で大挙押し寄せる中国海上民兵は第三の海上武力組織で要注意

目的のため手段を択ばない中国の思考がここにもあらわれていますが、非常に厄介な存在になります。下手に武力行使をすれば民間人への攻撃と騒ぐでしょう。放置すれば乱暴狼藉の限りを尽くすので、手に負えません。国際法の遵守と程遠い中国の姿勢がよく表れています。尖閣諸島への上陸など不測の事態に海上保安庁も準備は万端であるとよいですね。 Pentagon reveals covert Chinese fleet disguised as fishing boats  漁船に偽装する中国軍事組織の存在をペンタゴンが暴露   By Ryan Pickrell Daily Caller News Foundation Jun. 7, 3:30 PM http://www.wearethemighty.com/articles/pentagon-reveals-covert-chinese-fleet-disguised-as-fishing-boats ペンタゴンはこのたび発表した報告書で中国が海洋支配を目指し戦力を増強中であることに警鐘を鳴らしている。 中国海上民兵(CMM)は準軍事組織だが漁民に偽装して侵攻を行う組織として長年にわたり活動中だ。人民解放軍海軍が「灰色」、中国海警が「白」の船体で知られるがCMMは「青」船体として中国の三番目の海上兵力の位置づけだ。 CMMが「低密度海上紛争での実力行使」に関与していると国防総省報告書は指摘する。 ペンタゴン報告書では中国が漁船に偽装した部隊で南シナ海の「灰色領域」で騒乱を起こすと指摘。(US Navy photo) 「中国は法執行機関艦船や海上民兵を使った高圧的な戦術をたびたび行使しており、自国の権益のため武力衝突に発展する前にとどめるという計算づくの方法を海上展開している」と同報告書は説明。例としてヘイグの国際仲裁法廷が中国の南シナ海領有主張を昨年7月に退けたが、北京はCMMを中国が支配を望む地帯に派遣している。 「中国は国家管理で漁船団を整備し海上民兵に南シナ海で使わせるつもりだ」(報告書) 中国はCMMはあくまでも民間漁船団と主張する。「誤解のないように、国家により組織し、整備し、管理する部隊であり軍事指揮命令系統の下で活動している」とアンドリュー・エリク...

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックII...

次期高性能駆逐艦13DDXの概要が明らかになった 今年度に設計開始し、2030年代初頭の就役をめざす

最新の海上安全保障情報が海外メディアを通じて日本国内に入ってくることにイライラしています。今回は新型艦13DDXについての海外会議でのプレゼン内容をNaval Newsが伝えてくれましたが、防衛省防衛装備庁は定期的にブリーフィングを報道機関に開催すべきではないでしょうか。もっとも記事となるかは各社の判断なのですが、普段から防衛問題へのインテリジェンスを上げていく行為が必要でしょう。あわせてこれまでの習慣を捨てて、Destroyerは駆逐艦と呼ぶようにしていったらどうでしょうか。(本ブログでは護衛艦などという間際らしい用語は使っていません) Early rendering of the 13DDX destroyer for the JMSDF. ATLA image. 新型防空駆逐艦13DDXの構想 日本は、2024年度に新型のハイエンド防空駆逐艦13DDXの設計作業を開始する 日 本の防衛省(MoD)高官が最近の会議で語った内容によれば、2030年代初頭に就役開始予定のこの新型艦は、就役中の駆逐艦やフリゲート艦の設計を活用し、変化する脅威に対し重層的な防空を提供するため、異なるコンセプトと能力を統合する予定である。  防衛装備庁(ATLA)の今吉真一海将(海軍システム部長)は、13DDX先進駆逐艦のコンセプトは、「あさひ」/25DD級駆逐艦と「もがみ」/30FFM級フリゲート艦の設計を参考にすると、5月下旬に英国で開催された海軍指導者会議(CNE24)で語った。  この2つの艦級は、それぞれ2018年と2022年に就役を始めている。  13DDX型は、海上自衛隊(JMSDF)が、今吉の言う「新しい戦争方法」を含む、戦略的環境の重大かつ地球規模の変化に対抗できるようにするために必要とされる。防衛省と海上自衛隊は、この戦略的環境を2つの作戦文脈で捉えている。  第一に、中国、北朝鮮、ロシアが、極超音速システムを含むミサイル技術、電子戦(EW)を含むA2/AD能力の強化など、広範な軍事能力を急速に開発している。第二に、ウクライナにおけるロシアの戦争は、弾道ミサイルや巡航ミサイルの大規模な使用、EWやサイバー戦に基づく非対称攻撃、情報空間を含むハイブリッド戦争作戦、無人システムの使用など、新たな作戦実態を露呈したと説明した。  新型駆逐艦は、敵の対接近・領域拒否(A2/A...