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日本が北朝鮮先制攻撃を実行すればこうなる



韓国が北朝鮮の脅威に鈍感と揶揄する向きがありますが、現在の日本こそ北朝鮮脅威に晒されていることを認識すべきでしょう。前回の朝鮮戦争のように日本が後方で安全でいられる保証は全くなくなっていますし、日本に三回目の核攻撃が加えられる可能性が現実になっているのです。国内問題や有名人のスキャンダルには好奇心丸出しでも考えたくない問題には目をつむるのであれば自ら破滅への道を歩んでいるとしか思えません。記事の先制攻撃構想ですが、日本単独での実施は非現実的なのですが、今後はその方向で整備していってもいいのではないでしょうか。GDP1パーセント枠という制約ですが、トランプはNATO加盟国に2パーセント公約の実施を迫っていますね。


 

How Japan Could Someday Stop a Nuclear Strike from North Korea
近い将来日本は北朝鮮からの核攻撃を阻止する

The National InterestKyle Mizokami July 16, 2017


  1. 日本に最悪の想定だ。航空自衛隊所属のRQ-4グローバルホークが北朝鮮の中距離弾道ミサイルの発射準備を探知。燃料注入があと数時間で完了する。ここ数日にわたり北朝鮮は日本を「核の炎の壁」で消し去ると強い口調で主張していた。総理大臣がミサイルの発射前に撃破する先制攻撃をしぶしぶ承認する。
  2. このシナリオはフィクションで日本に先制攻撃能力はまだない。だが日本が先制攻撃に踏み切ったら成功の保証はあるのだろうか。
  3. 世界有数の平和国家として日本は軍事能力を自国防衛の範囲に厳しく自制してきた。攻撃手段とされる大陸間弾道ミサイル、長距離爆撃機、航空母艦は保有していない。核攻撃を受けた唯一の国日本は核兵器を忌避する強い国家政策をとっている。
  4. こうした政策で日本は70年にわたり平穏を享受してきたが、北朝鮮の核兵器とミサイル開発で状況は複雑になってきた。日本は弾道ミサイル防衛網を二重に整備し、SM-3ブロック1B迎撃ミサイルをイージス駆逐艦に搭載し日本本土を面で防衛し、ペイトリオットPAC-3を局所防衛特に東京を意識して配備している。この装備で効果あるとし、日本は先制攻撃という積極的防衛策はとらなかった。
  5. これが変化しつつある。ここ数年で北朝鮮のミサイル脅威ならびに尖閣諸島をめぐる中国との紛糾に対応して攻撃兵器を巡る政策を緩めてきた。禁じられてきた攻撃を主眼とした部隊が揚陸部隊として生まれ、対外勢力が占拠した日本固有の領土の奪還が存在意義だとされている。
  6. その中で日本が対地ミサイルを取得し北朝鮮へ先制攻撃に使うとの報道が二回出た。2017年5月に産経新聞がトマホーク陸地攻撃巡航ミサイル導入を安倍政権が検討中と伝えた。6月には読売新聞がノルウェー開発の共用打撃ミサイルがF-35戦闘機で運用可能で「有望候補」と伝えている。
  7. 政府は記事内容を否定しているが、現政権が北朝鮮核兵器に対応すべく積極的手段の導入に前向きなのはよく知られている。新規編成の揚陸部隊と同様に攻撃兵器は「防衛的に」利用可能だ。日本の先制攻撃はどんな形になるのだろうか。
  8. 先制攻撃というと大胆で決定的な効果がある作戦案に聞こえるが実際はかなり複雑だ。日本が攻撃に踏み切り金正恩が攻撃の難を逃れれば日朝戦争がはじまる。とくに。初日の日本の攻撃はハチの巣を叩く結果を生み、航空作戦が数週間続くだろう。狙いは移動式ミサイルの破壊だ。一基でも破壊に失敗すれば、日本にはおおきな被害が生まれる。一回目は奇襲攻撃となるが、以後繰り返し攻撃が加えら12日続きそうだ。
  9. 第一段階として情報収集・監視・偵察(ISR)機材の拡充が必要でミサイル発射の兆候を探知するだけでは不十分で移動式ミサイル発射装置の監視探知が必要だ。衛星監視体制はさらに拡充し、高高度長時間監視無人機RQ-4グローバルホークも導入予定の3機では不十分だ。北朝鮮国内の道路網は舗装道路延長800キロと貧弱とはいえ、先制攻撃後の監視体制が死活を握る。日本からの攻撃を受ければ以前には弾道ミサイル発射の意図がなかったとしても確実に発射に向かうはずだ。
  10. 第二段階は精密兵器の導入で、過去の日本政府は自ら禁じてきた。トマホークと共用打撃ミサイルが候補でトマホークは北朝鮮国内で既知の核施設を練られる。F-35Aに共用打撃ミサイルを搭載し移動式ミサイルを追跡させる。
  11. 一方で日本は北朝鮮上空で大規模航空作戦を行うことになろう。F-15Jが戦闘哨戒飛行をしF-35等の日本機を北朝鮮人民空軍さらに中国の妨害から守る。航空自衛隊の捜索救難部隊は北朝鮮沖合に待機し、墜落機パイロットの救難にあたる。4機しかないKC-767J空中給油機では全く足りない。東シナ海でも警戒を怠ることが許されない中で交替任務にあたるためには20機が必要だ。
  12. 北朝鮮上空の航空作戦は極めて複雑になるが、これを実施しないと日本国内の一般市民数十万人の生命が奪われることになる。北朝鮮は核兵器を10発ないし20発保有との推定がある。うち3発が投下されれば15万名が命を失い、日本人のみならず訪日中の各国国民も犠牲になる。新宿が爆心地の場合の死亡数は6万、負傷者数は10万6千名超との推定がある。大阪が核攻撃を受ければ死亡5.3万、負傷11.7万との試算が出た。横田空軍基地内の航空自衛隊司令部が標的になれば死亡2万、負傷4.5万になる。
  13. 日本が先制攻撃能力を整備するのは不可能ではないが、一般に考えられている以上に困難だ。航空作戦実施に必要な戦力整備に踏み切ればGDP1パーセントとの防衛支出上限は撤廃する必要が生まれる。だが「攻撃」兵器の保有禁止政策と同様に政策変更は可能だ。もうひとつ安全保障上で懸念になるのはGDP200パーセント超という日本の債務問題だ。どちらの方向を選択するにせよ日本には大変なことになる。■
Kyle Mizokami is a defense and national-security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.
Image:  ANDERSEN AIR FORCE BASE, Guam - Japan Air Self Defense Force F-2A taxis down the runway here during an exercise for Cope North Feb. 5. Cope North 09-1 is the first iteration of a regularly scheduled joint and bilateral exercise and is part of the on-going series of exercises designed to enhance air operations in defense of Japan. ​Wikimedia Commons


コメント

匿名 さんのコメント…
まあ先制攻撃は国連憲章違反で国際法違反なんだけれどもね
敵地攻撃と先制攻撃がごっちゃの論争になってるが

先制攻撃が違法だからこそ、国連決議違反(湾岸イラク戦争)や自国民保護に領土係争(クリミア半島)、先に攻撃をされた(ヒッグス湾事件)などの理由付けを名分にするんだが


Kenji Nakajima さんの投稿…
債務を歳入でなくGDP比で考えるのはなかなか良心的で筋が良く、日本のメディアや識者からはあまり聞かれない常識的な論評で好感が持てますが、問題は債権の引き受け先ではないですかね。
3~4割を日銀が引き受け、残りの大半を国内の金融機関等が持っている状況は、それだけ見れば借金大国との指摘を免れませんが、他方でデフレからの脱却と緊縮財政の転換を是とする安倍政権にとっては、大した問題ではないとも思います。日銀は経営判断の独立を担保されているだけで実際には「統合政府」の片割れです。買い入れた国債のぶんだけじゃんじゃんお金を刷れば誰も損をしませんし、政府の借金というのも4割はあってないようなもの。インフレ指向政策にも適いますから、問題視はしなくても良いのではないかと思いますね。P.クルーグマンやC.シムズなども指摘してますが、日本は統合政府の視点で見た場合には超優良財政です。
前置きが長くなりましたが、公共事業的な側面からも防衛予算の倍化(或いはそれ以上の増額)はやるべきだと思います。
従来のように長期的スパンで機材と体制を整備するというのでは間に合わなくなっていますから、拙速では困りますが急激にやる必要があるとも思います。防衛省はすでにその為のビジョンを持っているとも思います。

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