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実現しなかった機体シリーズ B-70ヴァルキリー爆撃機のクレイジーなバリエーション案のすべて (The War Zone)

B -70では、偵察機、タンカー、輸送機、さらには極超音速機や宇宙船の打ち上げ母機など、多様なバリエーションが提案されていたことが明らかになった。 ノース・アメリカン・エイビエーションが設計・製造した空軍向けの超音速爆撃機B-70ウェルキリーは、就役に至らなかった先進的な軍用機や、もし就役していたらどうなっていたかという議論で重要な存在だ。米空軍は、偵察プラットフォーム、空中給油タンカー、超音速輸送機、弾道ミサイル発射用母船、極超音速試験機、宇宙へのペイロード輸送用など、さまざまな役割で使用するB-70のバリエーション案に関する興味深いレビューを発表した。 空軍資材司令部(AFMC)の歴史室は、NAA B-70ウェルキリーバリアントに関し「実現しなかった未来」 と題された文書を2020年11月23日に発表した。同部門は、過去の先進的な航空開発やその他の歴史的なトピックについて、深い考察を提供する作品を定期的に発表している。 USAF 空軍「空飛ぶ車、火星への人類のコロニー、その他多くの未来的なアイデアと同様に、1950年代の明日のビジョンは、今まさに結実しつつある壮大なアイデアに満ちていた。「予想通り、当時の航空機技術者は今と同じヴィジョンを抱いていた。「彼らはアイデアを頭の中から取り出して紙の上に置き、未来の飛行機を作るために鋼鉄や他のエキゾチックな材料を曲げるよう製造業者に依頼し始めた。 「技術者たちは、最後の有人爆撃機として認識された同機が、空中爆撃の未来を変えることを望んだ。「しかし、政治、資金、技術の進歩が、マッハ3以上で核搭載可能な超大型爆撃機B-70ウェルキリーに終止符を打った。初号機がノース・アメリカンの組立工場から運び出される前に、夢を打ち砕いたのである」。 空軍史家たちがまとめたコンセプトのいくつかは、長距離攻撃プラットフォームとしてのB-70の主要任務を支援するために提唱されたものである。そのひとつが、後部胴体の下に設置する自己完結型の 「アラート・ポッド」で、機体を始動させる重装備を不要とした。これで短期間の警戒態勢にある機体や、より限られた支援資産でウェルキリーを他の場所に分散させるはずだった。 USAF 同文書には、アラートポッドを搭載し、スカイボルト空爆弾道ミサイルを装備したB-70のアートワークが含まれている。別のコンセプトでは、14

歴史に残らなかった機体(11)ノースアメリカンF-108レイピア

北米の防空戦闘機構想がここで大きな曲がり角に来たことが分かります。以後米国は防空よりも攻撃力整備に注力していくのですね。一方で、この機体の当初の想定を見ると第二次大戦中の爆撃機掩護任務の思想が見えてきます。やはり前の戦争のイメージが後世を支配するのですね。いかにもアメリカ的なパワーで勝負するコンセプトとともに費用対効果を決定の根拠とするこれもアメリカ的な意思決定の在り方が見えてくる機体です。   The F-108 Could Have Been America's Mach 3 Cold War Super-Interceptor F-108はマッハ3飛行可能の冷戦時スーパー迎撃機になるはずだった Michael Peck June 18, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/the-f-108-could-have-been-americas-mach-3-cold-war-super-21201 ソ連爆撃機の来襲を恐れた1950年代の米空軍は超音速迎撃機を開発しようとした。 実現していれば、マッハ3で高高度飛行する迎撃機は今日の戦闘機のスピード水準を大きく超えていただろう。 1949年に空軍が出した要求水準に対し リパブリックエイビエーション は1951年にXF-103ラムジェット戦闘機構想を提示した。翼を付けたロケットのような同機の最高速度はマッハ3で高度80千フィートまで上昇可能だった。この時点で亜音速のF-86セイバーとMiG-15が朝鮮上空で空戦を始めるところで現在の戦闘機でもマッハ2超の速度は出していない。 だがXF-103は当時の技術水準のはるか先を狙いモックアップだけで開発中止になった。米空軍はあきらめなかった。 1955年に長距離迎撃戦闘機実験事業が始まった。1957年に ノースアメリカンエイビエーション がXF-108開発契約を受注し、二名搭乗でマッハ3、千マイルの戦闘半径と最高高度70千フィートの性能を想定した。 偶然ではなく、マッハ3と上昇限度70千フィートは同社のXB-70ヴァルキリー戦略爆撃機構想と同じだった。XF-108はレイピアの名称がつきXB-70掩護の役割が想定された。いわれてみると両