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2026年2月19日木曜日

ボーイングのT-7Aレッドホークの苦境

 

20億ドルのトラブル:ボーイングのT-7A レッドホークが批判にさらされている理由

A T-7 Trainer Jet

 USAF

Simple Flying

アレクサンダー・ミッチェル

公開 2026年2月15日 午後4時40分(米国東部標準時間

https://simpleflying.com/2-billion-headache-boeing-red-hawk-under-fire/

アレクサンダー(アレックス)ミッチェルは、金融および戦略コンサルティングのバックグラウンドを持ち、Simple Flying に参加しました。世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツで航空会社および航空宇宙分野を担当し、ボストン・コンサルティング・グループではサマーアソシエイトとして主要業界クライアントにサービスを提供しました。航空業界に生涯にわたる情熱を持つアレックスは、業界内で高い評価を維持しており、ニューヨーク・タイムズ、ロイター、フォーブス、ニューズウィーク、USA TODAY、CNN などの主要出版物が、彼の仕事を定期的に引用しています。Simple Flying の商業チームの寄稿編集者であるアレックスの経歴には、KPMG コンサルティングおよび Lucern Capital Partners での経験も含まれています。

ボーイング T-7A レッドホークは、デジタル設計の機体と第 5 世代機の戦いのために構築された訓練エコシステムにより、米空軍のパイロット訓練を近代化するはずだった。ところが同機は製造元にとって大きな頭痛の種となり、スケジュール遅延、技術的修正、高まる監視圧力により、アナリストの予測を上回るコスト増が進行中だ。量産化には予想を大幅に超える時間を要している。

この緊張は、空軍が回避できない重大な課題——1960年代製T-38練習機の更新——によってさらに深刻化している。しかし請負業者ボーイングは固定価格開発契約のもと損失を受け入れざるを得ない。昨年12月にサンアントニオ・ランドルフ統合基地で初号機が配備されたが、納入時期・運用準備・責任所在をめぐる疑問の声はますます高まっている。

なぜボーイングにとって頭痛の種になったのか?

T-7 Red Hawkクレジット:ボーイング

この20億ドル規模の頭痛の種は、そもそもプログラムのインセンティブに端を発する。空軍は約92億ドルの固定価格契約でT-7A開発契約を交付したが、ボーイングは設計変更や初期生産コストがアナリストの予想を大幅に上回り、損失20億ドル超を計上している。スケジュールに問題がなければこの超過分は論争にならなかっただろうが、技術的発覚により開発試験が長期化した。

射出座席の再設計作業や、ソフトウェアと訓練システムの統合における遅延が含まれる。現在空軍は、量産開始を許可するマイルストーンC決定に先立ち、コスト構造と維持整備態勢の見直しを進めている。その一方でパイロットプログラムの航空機生産ペースが低下しないよう注力していると、Defense Blogは報じている。これによりボーイングは、安定した製造体制、信頼性のあるロジスティクス、政府整備廠が請負業者への永続的な依存なしに航空機を維持できるデータパッケージの確保を迫られている。

T-7レッドホークとは何か?

T-7 United States Air Forceクレジット:ボーイング

T-7Aレッドホークは、60年以上の運用実績を持つT-38の後継機として、現代の戦闘機や爆撃機の認知的負荷をより忠実に再現する米国空軍の次世代高度練習機となる。業界アナリストは本機を「専用設計のソフトウェア駆動型オープンプラットフォーム」と評し、1960年代のハードウェアに固定されることなく、時間かけて更新可能だと指摘している。

フライ・バイ・ワイヤ設計により、教官は様々な任務種別に応じ性能を調整できる。若手パイロットには厳格な制限下での訓練を実施しつつ、生徒の進捗に応じて訓練範囲を拡大可能だ。同様に重要なのは、地上訓練システム、シミュレーターと実機飛行を連携させる実戦・仮想・構築シナリオ、初日からセンサーや各種情報入力の管理法を教えるコックピットを含む広範な訓練システムの一部として運用される点だ。

本機は第二次世界大戦で活躍した伝説的なアフリカ系アメリカ人パイロット集団「タスキーギ・エアメン」に因み命名された。本機は主に、基礎訓練と第5世代戦闘の間のギャップを埋める。最初のT-7Aは12月にサンアントニオ・ランドルフ統合基地に到着し、第99飛行訓練中隊に配備される予定である。

ボーイングはこのプログラムで次に何をすべきか?

A Boeing T-7 Red hawk In The Skyクレジット:ボーイング

ボーイングの当面の課題は、マイルストーンCの転換を順調に進め、T-7Aが疑いなく量産段階に移行できることを証明することにある。これは、スケジュール変更の原因となってきた残る技術的課題を解決すること(特に射出座席の再設計作業)と、ソフトウェア、シミュレーター、統合訓練環境が運用訓練任務を支えるのに十分な安定性を有することを実証することを意味する。

並行してボーイングは、プログラムの成熟度を示す段階に入った。これには、再現可能な製造品質、予測可能なサプライヤー供給体制、そして初期の20億ドルの損失を会社が吸収した後の信頼できる単価パフォーマンスが含まれる。空軍は自前の整備能力を求めているため、ボーイングは政府整備担当者が長期的に同機を維持管理できるよう、技術データ、工具、サポートコンセプトを提供する必要がある。

最後に、ボーイングからのメッセージ発信が重要となる。透明性ある進捗状況、現実的なスケジュール、プログラムパートナーとの緊密な連携は、最初の航空機がランドルフ基地で新たな訓練パイプラインの構築を開始する中で、引き続き不可欠である。飛行試験は継続中であり、空軍がコスト管理を精査する中で維持計画が進化し、その後量産が再開される見込みだ。■


The $2 Billion Headache: Why Boeing’s T-7A Red Hawk Is Under Fire

By 

Alexander Mitchell

Published Feb 15, 2026, 4:40 PM EST

https://simpleflying.com/2-billion-headache-boeing-red-hawk-under-fire/



2021年5月13日木曜日

次世代ジェット練習機需要を狙うのはこの4機種。ただし、戦闘機の縮小と練習方式の変化で練習機需要も縮みそうだ。

  

Credit: Clockwise, from top left: Boeing, AVIC, Italian Air Force, United Aircraft Corp.

 

界のジェット高等練習機でこれまで中心だった機種は次の三つだ。ノースロップF-5/T-38、BAEシステムズのホーク、エアロヴォドホディのL-39/59/159である。T-38は1960年代、ホークとL-39は1970年代に初登場した機体だが、この三機種で世界各地で稼働中の練習機3,165機の過半数を占める。

 

しかし、次世代練習機への交代が2020年代に加速化する。

 

このうちT-38の前途が危いのは明らかで、米空軍はボーイングT-7への機種転換を進めている。L-39もロシア空軍でヤコブレフYak-130の受領を進める中で主要ユーザーを失いつつあるとはいえ、L-39NGという最新型の生産は続いており、姿を消すことは当面はないようだ。

 

ホークでは納入も続いており、2020年代前半での用途廃止機体は少なく、ゆっくりと姿を消している。ただ米海軍が使用中の同型機で後継機種を検討中で、2030年に至る前に機数が急減しそうだ。

 

次世代機がこうした変化を好機ととらえ、T-7、レオナードM-346、ホンドゥ洪都 JL-10、Yak-130が控える。現在の受注状況をながめると2030年にはこの四機種が2020年末から700機近く増える。

 

Aviation Week Networkでは今後10年でさらに298機の練習機需要があるとみており、どの機種が受注を伸ばすかが注目される。

 

とはいえ、戦闘機部隊が縮小する中で、無人機装備が従来の戦闘機任務に進出し、合成訓練方式(シミュレーション訓練)が現実のものになっており、練習機需要そのものも縮小していくとの予測がある。次世代練習機各型が更新需要を狙う中で、この分野での各社競争がし烈になりそうだ。■



この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmailまでご連絡ください。

 

Which Military Training Aircraft Will Dominate The Future?

Craig Caffrey May 10, 2021

 


2021年1月28日木曜日

中国が空母練習機を模索。パイロット養成をシステム的にすすめる必要に迫られているのは、空母建造が進み、空母が海軍戦力に定着してきた証拠なのか。

 


 

母運用訓練を受けていないパイロットのみでは空母は機能を発揮できない。

 

米海軍ではこの問題はない。一世紀近くに渡り、新米パイロットは暗闇の中、大洋に浮かぶ小さな飛行場への着艦方法を叩き込まれている。だが中国海軍では事情が異なる。人民解放軍海軍航空隊の運用機材はこれまで陸上配備機材が大部分で、空母は旧ソ連艦が比較的最近に利用可能になったに過ぎない。

 

そこに中国国内建造の空母2号艦が加わった。またその後も空母建造が続く。つまり、中国には海軍パイロット養成の強化が必要で、適切な訓練用機種が必要となる。

 

 

そこでJL-9山鷹練習機を空母運用訓練用に転用すると中国国営メディアが報じている。JL-9は超音速複座機で中国空軍、海軍が2014年から高性能機材のSu-27、Su-30MKK、J-10戦闘機パイロット養成用に使っている。その前はMiG-21戦闘機を改修したJJ-7が練習機だった。なお、JL-9はFTC-200G軽攻撃機として輸出されている。

 

「JL-9の開発元である貴州航空機工業は国営中国航空工業 (AVIC)傘下で宣伝資料でJL-9を空母運用する様子を伝えており、JL-9が艦載練習機に採用されるとの観測を呼んでいる」と環球時報が伝えている。「中国海軍でJL-9は陸上基地で空母航空隊パイロット養成に投入されているが、中国には空母運用可能な練習機がまだない」

 

艦載機と陸上運用機材は外観上は同じように見える。だが空母運用では個別の仕様が必要で、着艦を考慮した降着装置の強化が一例だ。山鷹も機体構造、エンジン含め改修が必要と環球時報も伝えている。

 

また環球時報はJL-9の空母練習機採用には競合相手もあると伝えている。「単発JL-9山鷹の強力なライバルが双発のJL-10猟鷹でエイビオニクスが高性能で飛行性能も優れている」「だがAVICの洪都航空工業集団が開発したJL-10は機体価格が高い」

 

米海軍海兵隊ではT-45ゴスホークを1991年から供用中で、英ホーク練習機を空母運用仕様にした。小型亜音速複座機でエンジンは単発だ。

 

中国が訓練機材を必要としているのは、空母整備が順調に推移している証拠だろう。空母が一隻だけなら特別装備扱いで、ロシアがこの状態にある。だが中国は空母4隻以上の建造に向かいそうで、空母訓練機材やインフラが必要になっていると見るべきだ。

 

 

China’s Growing Air Force Has a Pilot Problem

January 26, 2021  Topic: Security  Region: Americas  Blog Brand: The Reboot 

Tags: ChinaAircraftPilotsMilitaryTechnology

by Michael Peck

 

Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter, Facebook, or on his website. This article first appeared two years ago and is being republished due to reader interest.

Image: Wikipedia