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AUKUS  オーストラリアの原子力潜水艦取得の道筋(の輪郭)が明らかになった。最初は米国より中古艦を導入か。

  Image: BAE Systems AUKUSで原子力潜水艦がオーストラリアにやってくる 。 今週、オーストラリアがAUKUSで、どのような潜水艦を獲得するつもりなのか、詳細がようやく明らかになった。オーストラリア、英国、米国の多くの人々が、オーストラリアの潜水艦部隊、ひいてはオーストラリア海軍(RAN)の戦力態勢を完全に刷新する計画に満足しているようだ。  オーストラリアは、2030年代に外国製の原子力潜水艦の導入を開始し、最終的には世界最高水準の攻撃型潜水艦を国内建造する目論見だ。 AUKUS 2021年夏に発表されたAUKUS協定(オーストラリア、英国、米国)は、前例のない規模の技術移転を約束した。数十年かけて、オーストラリアは原子力攻撃型潜水艦本体だけでなく、国内建造する能力も受け取ることになる。  超長期的には、シドニー、ワシントン、ロンドンを結び、西太平洋での競争力を確保する軍事的・技術的同盟を結ぶことを意図している。  短期的には、オーストラリアは世界最大級の最新鋭原子力潜水艦を手に入れようと期待している。  AUKUSでオーストラリアとフランス間の主要な製造協定が中止となり、パリは深刻な外交的困惑に陥った。この出来事は、米仏関係に大きな混乱をもたらす恐れがあったが、ロシアのウクライナ侵攻で生まれた連帯感は、永久的な損害に対する懸念を静めたようだ。 US Navy Virginia-class Submarine Under Construction. 原子力潜水艦(SSN)は、太平洋が広大なため、オーストラリアにとって特に有用だ。SSNは遠隔地で長時間活動できるため、台湾付近、韓国付近、インド洋での作戦に貢献する。そのため、オーストラリア海軍の行動範囲は格段に広がり、同盟国の基地から独立して活動する自由も得られる。  オーストラリア国民には、ヴァージニア級を購入することより、英国の潜水艦を建造または取得することの方が気になるようだ。また、この契約はオーストラリアを米国と密接に結びつけすぎると懸念する人もいる。しかし、オーストラリア軍事力が急速に向上すれば、他の安全保障上の懸念を明らか払拭する。 ヴァージニア級か ヴァージニア級は非常に高性能な攻撃型潜水艦である。オーストラリアが受領するのは、アメリカの中古艦艇らしいが、現時点では詳細が不明だ。

オーストラリアSSN選定はここまで困難な作業となる。ヴァージニア級対アステュート級の比較。米設計案の採用が有望に見えるが、2060年代の安全保障を左右しかねない重大な決断。

  英海軍のアステュート級。. Image: Creative Commons.     王 立オーストラリア海軍(RAN)向けの原子力潜水艦の選定は非常に複雑かつ困難な選択となる。現在、二型式が候補にあがっている。米海軍(USN)のヴァージニア級ブロックV、英海軍(RN)のアステュート級だ。   ともに優秀な艦で性能は互角といえる。原子炉は燃料交換が不要な点で共通しており、高性能ポンプジェット方式の採用も同じだ。またトマホーク巡航ミサイルを運用できる点も共通する。   オーストラリア政府が検討すべき点として何隻を整備するのか、供用期間、国内産業界への裨益などがある。   今回は両級の違いに着目し、リスク、サイズ、乗員規模、ペイロード、供用開始時期、また輸出規制について論じたい。       【設計上のリスク】ヴァージニア級ではオーストラリアが運用を望むAN/BYG-1 戦闘システムとMk-48魚雷の運用が最初から可能だが、アステュート級は想定してない。アステュート級を改装すれば、ち密に設定されている艦内配置、重量、浮力、バランス、動力、冷却機能の変更が必要となり、想定外の問題になりそうだ。既存設計の変更は数億ドル相当の作業となり数年かかる。代替策として最初から英装備を受け入れ、英国製戦闘システムとスピアフィッシュ魚雷を採用することがある。   【サイズ】両級とも通常型の既存艦コリンズ級を上回るサイズで、オーストラリアのインフラ整備が必要だ。これは低規模予算では実施できない。アステュート級は全長97メートル、排水量7,800トン、ブロックV仕様のヴァージニア級は140.5メートル、10,364トンだ。コリンズ級は77.8メートル、3,407トンにすぎない。   【乗員数】RANではコリンズ級の60名の乗員確保にも苦労しているので乗員数は少ないに越したことはない。アステュート級は90名、ヴァージニア級は130名程度が必要だ。   【ペイロード】ヴァージニア級がアステュート級より大きく、トマホークミサイルに加え将来の新型装備にも対応する。英艦は魚雷発射管を使うのみで、スピアフィッシュとトマホーク合計38発の発射が可能だ。ブロックVヴァージニア級は65発を搭載する。魚雷発射管から25発、ペイロード発射管からトマホーク12発のほか、セイル後方の大直径ペイロード発射管からトマ