ラベル US-2 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル US-2 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年9月11日金曜日

日米共同救難訓練で米軍がUS-2の実力にあらためて注目―来たるべき太平洋戦争で海兵隊はじめ米軍は兵站輸送手段を真剣に求めていますが、まだ使える手段は限られたままです

 US-2

「レスキュー・フラッグ26」に参加した海上自衛隊のUS-2。(画像提供:米国海兵隊)

「レスキュー・フラッグ26-1」で、日本の大型水陸両用機US-2が米空軍のCV-22Bとチームを組んだ

Japan’s Massive US-2 Amphibian Teams Up With USAF CV-22B During Rescue Flag 26-1


8月26日に実施された「レスキュー・フラッグ26-1」では、米空軍(USAF)、米海兵隊(USMC)、海上自衛隊(JMSDF)、航空自衛隊(JASDF)の部隊が一堂に会し、包括的な負傷者救出シミュレーション演習が行われた

「レスキュー・フラッグ」シリーズ演習において、米空軍(USAF)の CV-22Bオスプレイが、海上自衛隊(JMSDF)の US-2 水陸両用機と初めて共同演習を行った。両機は、米海兵隊(USMC)、航空自衛隊(JASDF)が運用する他の数機と共に、2026年8月26日に岩国海兵隊航空基地で行われたCSAR演習に参加した。

「レスキュー・フラッグ」は日米間の二国間演習で、通常は岩国または沖縄周辺の空域で実施される。名称が示す通り、この演習はCSAR(戦闘捜索救難)に焦点を当て、米海兵隊によれば、参加者は「模擬危機状況下での外洋での救助方法、通信手順、物資配給技術」を練習することができる。

「RF 26-1」に参加したUS-2とCV-22Bはいずれも日本を拠点としており、US-2は岩国にある第31航空群所属の第71航空隊に配属されており、CV-22Bは東京の横田空軍基地に拠点を置く第353特殊作戦航空団傘下の第21特殊作戦飛行隊に配属されている。米空軍(USAF)のCV-22BはすべてAFSOC(空軍特殊作戦司令部)に所属しており、同司令部は特殊作戦、要員救出、機動、その他の任務のために専門的な航空戦力を提供している。

「レスキュー・フラッグ26-1」演習中に、負傷者救助の模擬訓練を行う海上自衛隊のUS-2と米空軍のCV-22B(画像提供:米海兵隊、撮影:デビッド・ゲッツ二等兵)(画像提供:USMC)

DVIDSで公開された画像には、同機が模擬負傷者救助シナリオに参加している様子が映っており、VMGR-152所属の米軍要員が海から「救助」され、救命筏から回収された後、US-2機内で応急処置を受けている。また、この演習では、CV-22Bが航空自衛隊・新田原航空救助団所属のUH-60J(II)と共に、模擬負傷者を吊り上げている様子も写っている。

CV-22B 12-0065――米海兵隊が公開した写真に写っている機体――が、本拠地である日本の横田空軍基地に駐機している様子。(画像提供:桜井凛)(画像提供:桜井凛)

注目すべきは、演習中にMAG-12(海兵隊航空グループ12)の指揮官ウィリアム・B・ミレット3世大佐がUS-2に搭乗したことで、海兵隊航空部隊の上級指揮官が同機の水陸両用救助能力を直接視察する貴重な機会となった。

米空軍(USAF)のCV-22Bが「レスキュー・フラッグ」シリーズに参加したのは今回が初めてだが、これら2種類の航空機が共同運用されたのは今回が初めてではない。両機は同年2月から3月にかけて開催された「コープ・エンジェル」(両国間の二国間CSAR演習)の2023年版にも参加している。

過去の「レスキュー・フラッグ」演習には、HH-60G/W、MC-130J、F-35B、MV-22B、AH-1Z、CH-53E、U-125Aなど、各軍からの他の資産も参加している。

離陸する航空自衛隊のU-125A捜索救難機。機体下部の胴体に目立つフェアリングは、捜索救難任務に関連する追加装備を収容するためのものだ。(画像提供:桜井凛)(画像提供:桜井凛)

日米両軍の水陸両用能力

日本はすでに新明和工業US-2という専用の水陸両用機を運用しており、海上自衛隊には、同国の広大な海上作戦環境に特に適した能力が備わっている。通常の滑走路と外洋の両方から運用可能なこの機体は、主にCSAR(航空救難)任務に投入される一方、輸送機としての副次的な役割も果たす。当初「US-1A改」と指定されたこの機体は、US-1を発展させたものであり、その驚異的な低速時の操縦性――境界層制御システムも一役買っている――により、海上からのCSAR任務を極めて効果的に遂行することができる。

水上機は、活発な戦闘環境でも安全性を提供する。陸上飛行場へ依存しないため、敵の攻撃によって拠点が破壊された場合でもある程度効果的に運用が可能であり、任務計画担当者にさらなる柔軟性をもたらす。実際、米軍も、水陸両用機という形で「滑走路への依存からの解放」や過酷な環境下での作戦をより実現可能にするべく、MAC(MC-130J 水陸両用能力)のような革新的な航空能力を積極的に追求してきた(その開発は予算上の制約により2024年に一時中断されたままだ)。

こうした構想に対する米国の関心は、必然的に海上自衛隊(JMSDF)との緊密な連携へつながった。海上自衛隊は、世界規模で見ても、水陸両用機の運用において最も豊富な経験を持つ組織である。2022年には、AFSOC(空軍特殊作戦コマンド)の副司令官が海上自衛隊のUS-2搭乗員を訪問し、同機が陸上および水上双方から運用できる能力を視察したことが報じられた。同副司令官は、米国が独自の水陸両用オプションを模索する上で、日本のプラットフォームは米国が学ぶべき事例であると述べた。このように、二国間訓練におけるUS-2の度重なる活用は、米国にとって、確立された水陸両用能力と連携しながら、従来の滑走路以外での運用に関する独自の概念を構築する機会を提供している。

現在、米軍に水陸両用機は配備されていないが、太平洋地域における将来の紛争、特に中国人民解放軍(PLA)との紛争においては、開戦初期段階で陸上飛行場が激しい攻撃を受ける可能性があるため、この能力は極めて有用であることが証明されるだろう。中国自身も、US-2と形状が概ね類似した4発の水陸両用機「AG600」の開発を通じて、独自の水陸両用能力の構築を進めており、この地域における大型水陸両用機への関心が高いままであることを浮き彫りにしている。■

著者: 桜井 凛

桜井 凛は軍事航空写真家であり、『The Aviationist』の寄稿者である。第二次世界大戦後の軍事航空全般に関心があるが、特に東アジアの空軍や実験用戦闘機に関心を寄せている。現在は高校生であり、Instagram、X(旧Twitter)、Blueskyで活動中。


2026年5月4日月曜日

バリカタン演習にUS-2はじめ自衛隊部隊が参加中―自由主義陣営は各国共同で中国による現状変更を許さない姿勢を示しているが、なぜ日本国内にこうした姿勢を伝えないのでしょうか

 

日本のUS-2が南シナ海でバリカタン演習に参加

  • Naval News 

  • 2026年5月2日公開

  • フランシス・マンゴシング

4月27日、「バリカタン2026」演習で米海軍USSアシュランドと海上自衛隊の隊員が負傷者救出訓練に参加した。INDOPACOM

日本のUS-2高性能水陸両用機が、フィリピンと米国による最大規模の合同軍事演習「バリカタン」に初登場した。

4月27日に行われたバリカタン演習に海上自衛隊の新明和工業US-2が南シナ海に着水した写真をインド太平洋軍が公表した。

同演習は、パラワン島オイスター・ベイ近海で行われた。同地は、米国支援の下で巡視艇の整備拠点として整備が進められており、フィリピン軍の南沙諸島への補給任務の中継地点である。今回の演習は、今年の「バリカタン」演習の一環としてフィリピン各地で行われた数多くのイベントの一つに過ぎない。

2026年のバリカタン演習に向けた合同医療後送演習の一環として、海上自衛隊のUS-2水陸両用機が南シナ海付近に着水する様子。日本統合幕僚監部提供写真。

米海軍の上陸用ドック艦「アシュランド」(LSD-48)は、この演習において海上自衛隊のUS-2と連携して活動した。US-2の乗組員は救命ボートでUSSアシュランドに移送され、実際の海上環境下での重篤な患者の移送および医療対応手順の訓練を行った。US-2は捜索救助任務用に設計されており、荒れた海況下を含め、水面および滑走路の両方で離着陸が可能である。

今年のバリカタン演習は、約1万7000人が参加し、過去最大規模かつ最も広範囲にわたるものとなった。日本は約1400人を派遣したが、第二次世界大戦以来初めてフィリピン本土に戦闘部隊を派遣したこととなり、昨年発効したマニラとの相互アクセス協定に基づく初の展開となった。日本は、US-2に加え、ヘリコプター搭載型護衛艦「いせ」、揚陸艦「しもきた」、駆逐艦「いかづち」、C-130H輸送機、88式ミサイルなどを展開し、合同演習に初めて全面的に参加した。オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、フランス、英国も演習に参加した。

Japan’s US-2 joins Balikatan

4月27日、「バリカタン2026」演習の一環として、米海軍艦艇「アシュランド」と海上自衛隊の隊員が負傷者救出訓練に参加した。INDOPACOM提供写真

フィリピン訪問を予定している小泉進次郎防衛大臣は、5月6日、南シナ海および台湾に近いイロコス・ノルテ州ラオアグ市沖で、退役艦艇の沈没作業を視察する。

演習は、東シナ海、台湾周辺、および南シナ海における中国の活動をめぐり、地域の緊張が高まる中で行われる。フィリピンと日本はともに米国の同盟国であり、中国の海洋進出を封じ込めるための重要な防衛ラインとされる「第一列島線」の一部を構成している。

これと別に、フィリピン海兵隊と陸上自衛隊の水陸両用即応旅団は、4月28日、フィリピン北部のカガヤン州アブルグ沿岸地域で水陸両用作戦を実施した。

「この演習は、空・陸・海の能力がシームレスに統合されていることを示し、複雑な水陸両用作戦を実行する参加部隊の規律、即応態勢、相互運用性を浮き彫りにした」とフィリピン海兵隊は述べた。

4月20日から5月8日までの「バリカタン」演習では、NMESIS(海軍・海兵隊遠征艦艇阻止システム)、MADIS(海兵隊統合防空システム)、HIMARSなど、海上安全保障、統合防空、ドローン戦術に焦点を当てた米国の先進システムも導入されている。■

フランシス・マンゴシング

フランシス・マンゴシングは、フィリピンのマニラを拠点とするフリーランスのジャーナリストであり、『フィリピン・デイリー・インクワイアラー』および『インクワイアラー・ネット』で10年以上にわたり防衛・国家安全保障分野の取材に携わってきた。彼女の報道は、海上安全保障、軍事問題、そしてフィリピンで進行中の防衛近代化の取り組みに焦点を当てている。


Japan’s US-2 joins Balikatan exercises in South China Sea

  • Published on 02/05/2026

  • By Frances Mangosing


2023年7月21日金曜日

米空軍特殊作戦司令部が注目する新明和US-2他「滑走路非依存型」機体。



空軍特殊作戦司令部(AFSOC)の求める技術内容は長いリストになっている。

 同司令部は、秘密裏に、迅速に、長距離にわたってコマンドを輸送し、他の航空機が通常入れない場所に侵入する任務を負う。当然、これらすべてのカテゴリー、特に後者の滑走路のない場所への人員輸送を向上させたいと考えている。

 しかし、地球のほぼ4分の3が滑走路として機能し、固定翼機が着水できたらどうだろう。インド太平洋全体が滑走路になる、とSOCOMの調達担当幹部ジェームズ・スミスが記者団に語った。

 それが、MC-130J輸送機にポンツーンを取り付けたフロート機に改造するアイデアであり、同司令部が2年以上研究してきたコンセプトである。

 SOCOMの固定翼機プログラム責任者ケン・キューブラー空軍大佐は言う:「その技術の一部を推進し続けているが、本当に難しいエンジニアリング問題だ」。

 SOCOMは、水力およびサブスケールの試験を実施し、さまざまな海象状態でどのような性能を発揮するかを研究しており、重要な設計審査に向かっている、と同氏は述べた。

 さらに、同司令部は、保守やサポート、装備の必要性、訓練など、「システム・オブ・システムズ・アプローチ全体を使って、どうすれば可能になるのか」と検討している。

 同司令部は、複数組織と協力し研究やテストを実施している。「全能力の実証実験を行うには、2年から3年かかると見ている」。

 キューブラーは、その場つなぎの解決策として、海上自衛隊が使用中の新明和US-2固定翼水陸両用機の取得を検討するかと尋ねられた。

 これに対し、キューブラーは何も除外されていないと述べた。プログラム実行本部は、フロート機の能力について日本と協議中で、特に運用と訓練のコンセプトを検討中であると言う。

 「我々はこれらの能力について世界中を見ている。滑走路に依存しない水陸両用能力を持つため、さまざまな案を検討する中で、取得戦略のすべては未決です」と彼は言った。

 新明和US-2は滑走路にも着陸でき、主に捜索救助任務に使用される。乗組員11人と20人の乗客、または12人分の担架を運ぶことができる。ロールス・ロイスAE2100エンジンで駆動し、翼幅は108フィート(約2.5メートル)、時速約300マイル(約850キロ)で航行する。最大9フィートの海面でも運航可能で、陸上では一般的な民間旅客機の約4分の1の離着陸距離で済むため、日本の地方で厳しい滑走路でも実用に耐える。

 製造元の新明和工業の情報によれば、航続距離は2,980マイルで、これは一般的な捜索救助用ヘリコプターの約5.5倍の距離だ。

 日本は現在8機を保有しており、さらに6機を製造する予定である。同社によると、この航空機はこれまでに1,000人以上の命を救ってきたという。新明和工業は積極的に輸出の機会をうかがっているが、航空機の海外バイヤーはまだ見つかっていない。

 スターズ・アンド・ストライプスによれば、退任前のエリック・ヒル元AFSOC副司令官は2022年4月、海兵隊岩国航空基地を訪れ、US-2をチェックし、乗員訓練を見学した。水陸両用機は「信じられないようなプラットフォームだ」。

 「着水できる飛行機は新しいコンセプトではないが、水陸両用飛行の経験を持つ飛行士はほとんどいない」とヒルは同紙に語った。「パートナーから教訓を得ることで、今後独自の戦術や技術を構築する際に予測すべき項目が学べる」。

 今回の訪問の目的は、SOCOMが独自の水陸両用飛行プログラムを模索する中で、事実を収集することだと彼は言う。「我々は、同盟国と提携し、彼らから学び、彼らが水上機の2番目のバリエーションに取り組んでいるのを見て、共有できる多くの教育内容があると思う」とヒルは付け加えた。

 スミスは、特にUS-2について言及するわけではないが、新技術の開発に関しては、すべての国がSOCOMとの提携に必要なものを持っているわけではないと述べた。

 「私たちは常に、私が『ゴルディロックス・パートナーシップ』と呼ぶものを追い求めている。

 まず、日本は自国の特殊作戦部隊に多額の投資をしているが、すべての国がそうではないとスミスは指摘する。

 潜在的パートナーはまた、先端技術を生産できる強固な産業基盤を持っていなければならない。日本はそれに当てはまる。

 最後に、SOCOMが共有する情報を保護するために、強力なサイバーセキュリティ・プロトコルを備えていなければならない、と言う。

 「3つの条件すべてを満たす国が見つかれば、該当国との協力に興味を持つ」と彼は語った。

 一方、キューブラーは、国防高等研究計画局DARPAと共同開発中の、「滑走路非依存性」を要求事項の最上位に据えた別の新プログラムの詳細についても語った。

 DARPAは3月、SPRINT(Speed and Runway Independent Technologies)と呼ばれるXプレーンの実証プロジェクトを明らかにした。同局の戦術技術室は、次世代の航空モビリティ・プラットフォームのため、スピードと滑走路非依存性を実証するXプレーンの設計、製造、認証、飛行の提案を募集している、と同局の声明は述べている。

 発表によると、滑走路非依存性とは、「損傷した滑走路、高速道路/車道、乾燥した未整備の畑、駐車場など、未整備の路面で操作したりホバリングする能力を想定している」のだという。

 3月9日に発表された広範な政府機関の発表では、航空機が乗員付きか、非乗員付きか、あるいはオプションで操縦付きかについて言及していない。また、従来型エンジンかハイブリッドエンジンかについても触れておらず、「すべての飛行モード、および飛行モード間の移行時に動力を生成・配分する能力を実証する」とだけ記されている。

 しかし、発表では、航空機は拡張性があり、400から450ノットで巡航し、15,000から30,000フィートの高度で飛行すると明記されている。ペイロードは5,000ポンドで、長さ30フィート、幅8フィートの貨物室には小型車両やパレット2.5個を搭載できる。滞空時間の初期要件は、1時間半と200海里である。

 今回の発表では滑走路非依存性が強調されたが、AFSOCが新型Xプレーンに求める最重要の能力は高速性だ、とキューブラーは言う。「高速の定義?プログラムが提供できるものなら何でもいい」と彼は言う。

「もし400ノットと言ったら、明日は450ノット、明後日は500ノットを要求する。プロジェクトは3段階に分け、第1段階でプロポーザルを募集する。選ばれた事業者は、コンセプトを洗練させるため1500万ドルを共有する。第2段階では、リスク軽減作業と航空認証の承認のため7500万ドルのダウンセレクトが行われ、その後、航空機の製造と飛行のためにさらにダウンセレクトが行われる。この金額は公表されていない。

 「SPRINTの目標は、契約締結から42カ月以内に実証機の初飛行に到達すること」。

 この投稿に添えられたアーティスト・コンセプトには、複数企業が開発中の次世代自律型ハイブリッド電気コミューター機によく似た機体が描かれていた。

 SOCOMの回転翼担当プログラム・エグゼクティブ・オフィサー、ジェフリー・ダウナーによると、既存の航空機メーカーや新興企業の多くが、いわゆる「空飛ぶクルマ」、つまり電動式または電気ハイブリッド式の滑走路非依存型垂直離着陸機を提供しており、特殊作戦任務に完璧に適合するように見えるかもしれないが、今のところ印象に残るものはないという。

 PEOは、新興企業のコミューター機を調査したが、どれも特殊作戦任務に必要な要件を満たさないとわかった。

 「調査した範囲では、電動機はすべて現行ヘリコプターの任務を果たせません」。

 特殊作戦用ヘリコプターは長時間ホバリングする必要があるが、新型の電動機ではそれができない、と言う。また、ダウンウォッシュ量も問題であり、乗員を素早く乗り降りさせる能力も必要だという。

 PEOロータリーウィングはまた、2024年にDARPAと共同で、高速化を目的としたハイブリッド電気航空機を検討するプログラムを開始する。

 「我々の研究では、速度向上が25%から100%可能であると示されている。90ノットから170ノット、180ノットになるかもしれない。あるいは航続距離が25%から75%伸びるかもしれない。それは非常に大きなことだ」と彼は付け加えた。■


Air Force Special Ops Wants Runway Independence, More Speed

7/14/2023

By Stew Magnuson


2022年9月22日木曜日

水陸両用版C-130MACの実機実証は2023年に。US-2導入も匂わせるAFSOC。他方で中国はAG-600の開発を続けているが....

 

AFSOC

 

 

 

広大な海域で中国と戦う可能性から、水陸両用版C-130が現実となる可能性が出てきた

 

 

空軍特殊作戦司令部(AFSOC)のトップは、特殊作戦用のMC-130JコマンドーIIマルチミッション戦術輸送機の水陸両用版が来年に飛行すると、火曜日に述べた。

 ジェームズ・スライフ中将 Lt. Gen. James Slifeは、メリーランド州ナショナルハーバーで開催された航空宇宙軍協会(AFA)の航空・宇宙・サイバー会議で、「議会での23(2023年度)予算プロセスの結果を待っている」と記者団に述べた。「来年に飛行実証が行われると予想している」。

 

デジタル・プルービング・グラウンドでのMC-130JコマンドーII水陸両用改造型の予想図。 (AFSOC photo)

 

これは、昨年のスライフ中将発言と異なる。Defense Newsによると、スライフ中将は昨年9月、メディア懇談会で「来年12月31日までに実証を実施すると確信を持って言える」と述べていた。スライフ中将は、飛行デモは単機で行われる可能性が高く、機体性能のデジタル技術モデルを検証することが目的と強調していた。

 本誌はAFSOCに連絡を取り、何が変わったのか説明を求めており、追加情報があれば記事を更新する。とはいえ、同機のユニークな能力は、飛行試験段階への移行を目指しており、その正当性は月日を追うごとに明らかになってきている。

 中国の脅威へ懸念が高まる中、米軍特殊作戦司令部(SOCOM)は、潜在的な紛争地域の僻地部分に人員や機材を移動させる方法を模索している。離着水できると多くの利点がある。MC-130は、短距離で離着陸できる性能のため、魅力的なプラットフォームになっている。

 

2020年10月27日、フロリダ州ハールバートフィールドで行われたアジャイルフラッグ21-1で、第9特殊作戦飛行隊に所属するMC-130JコマンドーIIがタキシングした。 (U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Joseph Pick)

 

中国との紛争では、従来型の航空・海上輸送では到達できない遠方へ米軍部隊を分散して活動させることになりそうだ。海兵隊司令官デイヴィッド・バーガー大将David Bergerのフォースデザイン2030コンセプトでは、中国兵器が届く範囲に部隊を事前配置するのを基本としている。月曜日には、ケネス・ウィルスバック空軍大将が、中国が補給線を遮断してくる想定で、地域全体に物資をあらかじめ配置しておくことと語った。

 水上での離着陸は、こうした問題や懸念に対処できる可能性がある。MC-130Jには、数十年にわたる進化と、航法、通信、生存能力の強化のための巨額の資金が投入されている。そのため、例えば、C-130を浮き輪に乗せて飛行艇にすれば明らかにトレードオフとなるが、MC-130でそのような機体を実現すると、非常に高価で時間がかかると考えられる。

新型地形追従型レーダー「サイレントナイト」を搭載したMC-130J。MC-130Jは、高度に改良された絶大な能力を持つ機体だ。 (Lockheed Martin)

 

スライフ中将は、MC-130J Commando II Amphibious Capability(MAC)と名付けられた機体について、「すべてのモデリングとシミュレーションを行い、一般的な設計レイアウトに落ち着きました」と述べている。「選択した設計が安定したものであり、運用可能であると確認するため、波動タンク・モデリングを進めている」。

 AFSOCは、空軍研究本部(AFRL)の戦略的開発計画・実験(SDPE)部門と協力し、「プラットフォームの海上の特殊作戦のサポートを改善するために」MACを開発していると、AFSOCは2021年9月のメディアリリースで述べていた。

 「MAC能力の開発は、各種努力の集大成です」と、AFSOC科学・システム・技術・イノベーション(SST&I)副部長のジョン・トランタム中佐 Lt. Col. Josh Tranthamは当時述べていた。「この能力により、空軍は侵入、脱出、人員回収の配置とアクセスを増やすことができ、さらに将来の競争と紛争で強化されたロジスティック能力を提供できます」。

 しかし、この能力の恩恵を受けるのはAFSOCだけではない、とトランタム中佐は述べている。

 「MACは、各軍や同盟国、パートナー国の様々なC-130プラットフォームで使用できると考えています。さらに、その他革新的なツールと水陸両用機の運用を拡大することで、将来の戦場において、戦略的な競争相手に複雑なジレンマを提供することになるでしょう」。

 

MACコンフィギュレーションの1つの動作のレンダリング。(AFSOC)

 

AFSOCによると、波動水槽テストに加え、AFSOCと民間部門パートナーは、「デジタルプルービンググラウンド」(DPG)として知られる仮想環境のデジタル設計、仮想現実モデリング(VR)、コンピュータ支援設計(CAD)でMAC試作機をテストしており、デジタルシミュレーション、テスト、高速プロトタイピングと物理プロトタイプテスト用の高度製造利用の道を開いている、という。

 スライフ中将は、モデリングとシミュレーションは「すべて順調」と語った。「それは、デジタル設計の素晴らしさであり、C-130のデジタルモデルでこれらすべてを行っている」と続けた。「これまでの波動水槽テストでは、選択した設計案は、予想どおりの性能を発揮している」。

 Signal Magazineによると、空軍はC-130に「水陸両用の改造」を行っていると、スライフ中将は今月初め、AFAのWarfighters in Actionで発言していたとある。「浮き輪ではありません。水陸双方で着陸する能力を持つことになります。

 「双胴船、ポンツーン、または機体底面の船体追加と一連のテストのすべて検討した。そして、抗力、重量、海面性能のトレードオフを最適化するデザインに落ち着きました」。

 

 

ロッキードからは相当前に水陸両用型C-130コンセプトが出ていた。Lockheed

C-130をフロートに乗せるアイデアは、このロッキード・マーチンのレンダリングに見られるように、何年も前からあった。Lockheed Martin

 

MACが海上の特殊作戦にもたらす効果を楽しみにする一方で、スライフ中将はMACにできること、できないことを現実的に考えている。例えば、MACは即座に運用できない、と火曜日に述べた。

 「水陸両用能力は現場で取り付け可能だが、特定の出撃のために装着して離陸するようなことはない」とスライフ中将は述べている。「少し時間がかかるだろう」とスライフ中将は言う。「設置するためデポに行く必要はない。部隊レベルのメンテナンスでこの機能を インストールすできるだろう」。

 MACの限界とスライフ中将の水陸両用機への関心にもかかわらず、彼はAFSOCがC-130のキットを超える新しい航空機調達プログラムをすぐに求めることはないだろうと述べた。

 「資源に限定がなければ水陸両用機の開発をすぐ進めれられる。しかし、現実の世界は違う。優秀な水陸両用機はすでに存在しているが、近い将来に新型機開発を進めることはない。既存機体をリースする可能性はある」。

 今年初め、アジア太平洋地域で行われたコープノース演習で、パイロットたちは日本の新明和US-2水陸両用機を検分した。

 

グアムのアンダーセン空軍基地近くのテニアン島沖で行われたコープノース22演習で海に浮かぶ日本の新明和US-2 U.S. Air Force/Senior Airman Joseph P. LeVeille

 

 昨年11月、AFSOC代表団が岩国基地を訪れ、飛行艇と運用コンセプトを詳しく学んだ。その際、海上自衛隊がAFSOCのエリック・ヒル少将Maj. Gen. Eric Hillや第353特殊作戦部隊指揮官に説明を行い、「日米の鉄壁のパートナーシップをさらに強化する」ものと評され、水陸両用機型C-130ハーキュリーズに注目が集まる中、世界でも数少ない水陸両用機に触れることができた。

 スライフ中将が新規設計の水陸両用機の実現に消極的であるのとは対照的に、中国はすでに水陸両用機を開発している。

 クンロンと呼ばれるAG600飛行艇は、2017年に初飛行した。およそ737サイズの機体は、広東省の珠海空港から短期間飛行した。今年初めに更新版が処女飛行を行ったとOverDefense.comは報じている。

 AG600は、中国本土から数百マイル離れた中国の治外法権をサポートする能力のため設計されている。同機は、南シナ海で物議をかもしながらも、増え続けている人工島の支援に使用される予定だ。

 

 

中国の2021年から2025年までの最新5カ年計画では、AG600を「重要プログラム」と位置づけている。救助機が緊急に必要であり、特に南シナ海の遠大な拠点に対応できる装備が戦略的に必要だからだ。しかし、いつものように、このような能力を持つことの軍事的意味合いが中国の説明から漏れている。

 米軍が分散作戦に重点を置くようになれば、水陸両用型C-130はより優先されよう。しかし、それと関係なく、計画通りに進めば、1年以内にC-130フロートプレーンをついに目にすることができるはずだ。■

 

C-130 Seaplane Should Fly In 2023 Says Air Force Special Ops Commander

BYHOWARD ALTMAN| PUBLISHED SEP 21, 2022

THE WAR ZONE

Contact the author: howard@thewarzone.com


2022年5月20日金曜日

アジア太平洋戦域の貨物輸送にDARPAがハイブリッド輸送機コンセプトを発表---リバティ・リフター構想からどんな機体が生まれるのか

 ekranoplan Liberty Lifter

 

アジア太平洋地域の沿岸域での作戦に最適化した新型ハイブリッド輸送機コンセプトがDARPAから発表された。

 

米国防総省がめざす水上輸送機構想は、ボートと飛行機の中間に位置する「エクラノプラン」、地面効果翼(WIG)の原理を応用する。地上効果を利用して水面を高速で滑走するエクラノプランは、これまで旧ソ連を中心に限られた地域で軍事利用されただけだったが、米軍で採用されれば、革新的な一歩となる。

 

 

 国防高等研究プロジェクト庁(DARPA)は、エクラノプランのコンセプトを応用した長距離・低コストのXプレーンをめざすリバティ・リフター・プロジェクトを立ち上げた。DARPAは、同機で海上での戦略的・戦術的揚力を実証することを期待し、「作戦用のロジスティクス能力の飛躍を実証する」としている。

 メディアリリースでDARPAはこう説明している。「想定の機体は、大型貨物の高速で柔軟な戦略的輸送と、水面離着陸能力を兼ね備える。機体構造では、水面近くでの高度な制御飛行と、中高度飛行の両方が可能となる。さらに、同機は低コスト設計と製造の理念に基づき建造される」。

 現在、プログラムは初期段階にあり、DARPAの戦術技術室のプログラムマネージャー、アレクサンダー・ワランAlexander Walanによれば、「水上飛行機の航続距離、ペイロード、その他のパラメータ」を再定義するという。

 しかし、ワランは、プログラムの目標について、「長期にわたる海上作戦において、戦闘部隊に新しい能力を提供するXプレーンの実証機になる」と自信たっぷりに語る。

 

リバティリフターのコンセプト図のひとつ DARPA

 

 コンセプトアートと合わせ公開したビデオで、このXプレーンの姿がわかるが、機体はコンセプト図にある双胴形式の貨物機より相当小さいものになる。

 このデザインは、直線翼を、コックピットをつけた2つの箱型胴体と結合させ、小さなカナード前翼を備えている。動力装置は、主翼に沿って取り付けた10個のプロペラユニットとして描かれているが、各ユニットが共通の動力装置を使用しているかは不明。さらに、別のコンセプト図では、プロペラはプッシャー配置になっており、さらに別のコンセプトでは前方に向いている。胴体には、わずかに傾斜した尾翼があり、その上に水平安定板が装着されている。

 

DARPAが公開したビデオでリバティリフターが装甲車両を海岸に発進させ強襲攻撃を加える DARPA

 

 

 映像でわかる重要な点は、上方に開く機首扉から海岸に車両を走行させる荷揚げプロセスだ。

 リバティリフターが水面を滑走するだけでなく、高度1万フィートまでの「中高度」でも飛行可能であることは、同機が、エクラノプランの利点と従来型の固定翼機の優れた性能特性および柔軟性を組み合わせたハイブリッド機であることを示している。

 水上を滑走することで、エクランオープンは貨物を迅速かつ効率的に移動させる。ただし、低空飛行で機動性に乏しいため、水面上の各種物体に衝突し、ダメージを受ける危険がある。DARPAによると、エクラノプランの定義は、水上(または陸上)の飛行距離が翼幅以下としている。

 リバティリフターのコンセプトは、エクラノプランのように、滑走路に依存せず、必要に応じ水上を低空飛行することだ。

 また、通常のエクラノプランの場合、波が高いと運航に支障をきたす。離陸が穏やかな海域に限られるのは、従来型の飛行艇にも共通する欠点だ。

 DARPAによれば、リバティリフタープログラムで取り組む主な課題の1つは、荒れた海域での運用方法。「低速で高揚力を生み出し、離着陸時の波の衝撃負荷を軽減し、波の力を吸収する革新的な設計ソリューション」を実現することだ。

 「高度なセンサーと制御機能」が、大きな波を回避し、離着陸手順の間に空力/流体力学の相互作用を処理するため開発される。

 こうした各種技術の融合は、DARPAがリバティリフターを輸送機だけでなく貨物船にも拡張する構想で考えているためだろう。しかし、従来型の輸送機と異なり、リバティリフターは水上から離着水が可能である。また、貨物船と対照的に、リバティリフターは、エクラノプランの機能で、より速く、より高い生存率で積載物を輸送できる。

 DARPAが指摘するように、「現在の海上輸送は大量のペイロードを輸送する上では非常に効率的だが、脅威に対して脆弱で、港湾施設を必要とし、輸送時間が長くなる」。米空軍の輸送機は、貨物を迅速に輸送できるものの、滑走路の制約を受け、また非常に脆弱という欠点がある。また、米国防総省が重視する海上作戦の支援もできない。

 リバティリフターは滑走路に依存しないだけでなく、陸上での整備を大幅に減らし、「数週間、海上で連続運用できる」想定だ。

 この考え方は、明らかにアジア太平洋地域における中国との将来の紛争の可能性に基づくものだ。 中国との紛争では、海上輸送が主体となり、貨物や人員の移動は長距離に及び、通常の飛行施設は中国の長距離攻撃により緒戦から脅かされる。

 こうした懸念のため、米軍全体が想定する戦い方が大きく変化し、特にアジア太平洋の海上における航空輸送は、この新しい考え方の応用になる。

 ここ数カ月、米特殊作戦司令部(SOCOM)は、特殊作戦部隊の支援用に沿岸部で運用する水陸両用C-130ハーキュリーズの変種、MC-130J Amphibious Capability(MAC)を発表した。同機は、リバティリフターと同じ課題に答える想定だが、DARPAは幅広い要求を満たすため、より根本的なアプローチを考えているようだ。

 

MC-130J MACの構想. U.S. Special Operations Command

 

 

 米空軍は日本の新明和US-2水陸両用機の導入に公式な関心を示していないものの、米空軍がアジア太平洋でのコープ・ノース演習で、同機とともに訓練を行ったことも注目される。US-2は、現在も供用中の数少ない水陸両用機であり、沿岸部での特殊作戦任務にも適しているようだ。

 

新明和US-2がコープノース22演習でティニアン島沖合に展開した。2022年2月 U.S. Air Force/Senior Airman Joseph P. LeVeille

 

 

 リバティリフター・プロジェクトから量産機が誕生するとしたら、DARPAは「精巧で軽量なコンセプトよりも、低コストかつ製造が容易な設計を優先する」としている。手頃な材料を使えば、「大量に」購入できるはずだ。

 リバティリフターから派生した航空機がコープ・ノース演習に参加するまでは数年先になりそうだ。

 しかし、DARPAが海上空輸の概念全体の見直しに入ったのは、アジア太平洋地域で互角の戦力を有する敵との紛争を国防総省が真剣に受け止めているためだ。■

 

 

Cargo Hauling Ekranoplan X-Plane Being Developed By DARPA | The Drive

BY

THOMAS NEWDICK

MAY 19, 2022 2:27 PM

THE WAR ZONE