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米空軍特殊作戦司令部が注目する新明和US-2他「滑走路非依存型」機体。

空 軍特殊作戦司令部(AFSOC)の求める技術内容は長いリストになっている。  同司令部は、秘密裏に、迅速に、長距離にわたってコマンドを輸送し、他の航空機が通常入れない場所に侵入する任務を負う。当然、これらすべてのカテゴリー、特に後者の滑走路のない場所への人員輸送を向上させたいと考えている。  しかし、地球のほぼ4分の3が滑走路として機能し、固定翼機が着水できたらどうだろう。インド太平洋全体が滑走路になる、とSOCOMの調達担当幹部ジェームズ・スミスが記者団に語った。  それが、MC-130J輸送機にポンツーンを取り付けたフロート機に改造するアイデアであり、同司令部が2年以上研究してきたコンセプトである。  SOCOMの固定翼機プログラム責任者ケン・キューブラー空軍大佐は言う:「その技術の一部を推進し続けているが、本当に難しいエンジニアリング問題だ」。  SOCOMは、水力およびサブスケールの試験を実施し、さまざまな海象状態でどのような性能を発揮するかを研究しており、重要な設計審査に向かっている、と同氏は述べた。  さらに、同司令部は、保守やサポート、装備の必要性、訓練など、「システム・オブ・システムズ・アプローチ全体を使って、どうすれば可能になるのか」と検討している。  同司令部は、複数組織と協力し研究やテストを実施している。「全能力の実証実験を行うには、2年から3年かかると見ている」。  キューブラーは、その場つなぎの解決策として、海上自衛隊が使用中の 新明和 US-2固定翼水陸両用機の取得を検討するかと尋ねられた。  これに対し、キューブラーは何も除外されていないと述べた。プログラム実行本部は、フロート機の能力について日本と協議中で、特に運用と訓練のコンセプトを検討中であると言う。  「我々はこれらの能力について世界中を見ている。滑走路に依存しない水陸両用能力を持つため、さまざまな案を検討する中で、取得戦略のすべては未決です」と彼は言った。  新明和US-2は滑走路にも着陸でき、主に捜索救助任務に使用される。乗組員11人と20人の乗客、または12人分の担架を運ぶことができる。 ロールス・ロイス AE2100エンジンで駆動し、翼幅は108フィート(約2.5メートル)、時速約300マイル(約850キロ)で航行する。最大9フィートの海面でも運航可能で、陸上では一般的

水陸両用版C-130MACの実機実証は2023年に。US-2導入も匂わせるAFSOC。他方で中国はAG-600の開発を続けているが....

  AFSOC       広大な海域で中国と戦う可能性から、水陸両用版C-130が現実となる可能性が出てきた     空 軍特殊作戦司令部(AFSOC)のトップは、特殊作戦用のMC-130JコマンドーIIマルチミッション戦術輸送機の水陸両用版が来年に飛行すると、火曜日に述べた。  ジェームズ・スライフ中将 Lt. Gen. James Slifeは、メリーランド州ナショナルハーバーで開催された航空宇宙軍協会(AFA)の航空・宇宙・サイバー会議で、「議会での23(2023年度)予算プロセスの結果を待っている」と記者団に述べた。「来年に飛行実証が行われると予想している」。   デジタル・プルービング・グラウンドでのMC-130JコマンドーII水陸両用改造型の予想図。 (AFSOC photo)   これは、昨年のスライフ中将発言と異なる。Defense Newsによると、スライフ中将は昨年9月、メディア懇談会で「来年12月31日までに実証を実施すると確信を持って言える」と述べていた。スライフ中将は、飛行デモは単機で行われる可能性が高く、機体性能のデジタル技術モデルを検証することが目的と強調していた。  本誌はAFSOCに連絡を取り、何が変わったのか説明を求めており、追加情報があれば記事を更新する。とはいえ、同機のユニークな能力は、飛行試験段階への移行を目指しており、その正当性は月日を追うごとに明らかになってきている。  中国の脅威へ懸念が高まる中、米軍特殊作戦司令部(SOCOM)は、潜在的な紛争地域の僻地部分に人員や機材を移動させる方法を模索している。離着水できると多くの利点がある。MC-130は、短距離で離着陸できる性能のため、魅力的なプラットフォームになっている。   2020年10月27日、フロリダ州ハールバートフィールドで行われたアジャイルフラッグ21-1で、第9特殊作戦飛行隊に所属するMC-130JコマンドーIIがタキシングした。 (U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Joseph Pick)   中国との紛争では、従来型の航空・海上輸送では到達できない遠方へ米軍部隊を分散して活動させることになりそうだ。海兵隊司令官デイヴィッド・バーガー大将David Bergerのフォースデザイン2030コンセプトでは、中国兵器が届く

アジア太平洋戦域の貨物輸送にDARPAがハイブリッド輸送機コンセプトを発表---リバティ・リフター構想からどんな機体が生まれるのか

    アジア太平洋地域の沿岸域での作戦に最適化した新型ハイブリッド輸送機コンセプトがDARPAから発表された。   米 国防総省がめざす水上輸送機構想は、ボートと飛行機の中間に位置する「エクラノプラン」、 地面効果翼 (WIG)の原理を応用する。地上効果を利用して水面を高速で滑走するエクラノプランは、これまで旧ソ連を中心に限られた地域で軍事利用されただけだったが、米軍で採用されれば、革新的な一歩となる。      国防高等研究プロジェクト庁(DARPA)は、エクラノプランのコンセプトを応用した長距離・低コストのXプレーンをめざすリバティ・リフター・プロジェクトを立ち上げた。DARPAは、同機で海上での戦略的・戦術的揚力を実証することを期待し、「作戦用のロジスティクス能力の飛躍を実証する」としている。  メディアリリースでDARPAはこう説明している。「想定の機体は、大型貨物の高速で柔軟な戦略的輸送と、水面離着陸能力を兼ね備える。機体構造では、水面近くでの高度な制御飛行と、中高度飛行の両方が可能となる。さらに、同機は低コスト設計と製造の理念に基づき建造される」。  現在、プログラムは初期段階にあり、DARPAの戦術技術室のプログラムマネージャー、アレクサンダー・ワラン Alexander Walan によれば、「水上飛行機の航続距離、ペイロード、その他のパラメータ」を再定義するという。  しかし、ワランは、プログラムの目標について、「長期にわたる海上作戦において、戦闘部隊に新しい能力を提供するXプレーンの実証機になる」と自信たっぷりに語る。   リバティリフターのコンセプト図のひとつ DARPA    コンセプトアートと合わせ公開したビデオで、このXプレーンの姿がわかるが、機体はコンセプト図にある双胴形式の貨物機より相当小さいものになる。  このデザインは、直線翼を、コックピットをつけた2つの箱型胴体と結合させ、小さなカナード前翼を備えている。動力装置は、主翼に沿って取り付けた10個のプロペラユニットとして描かれているが、各ユニットが共通の動力装置を使用しているかは不明。さらに、別のコンセプト図では、プロペラはプッシャー配置になっており、さらに別のコンセプトでは前方に向いている。胴体には、わずかに傾斜した尾翼があり、その上に水平安定板が装着されている。   DARP

南シナ海での運用をにらんで水上機飛行艇のリバイバルがやってくる(?) 米海軍が中国新型大型飛行艇AG600を意識。しかし、技術は日本が握っている。

  沿岸警備隊のHU-16Eアルバトロス水陸両用機がマサチューセッツ・オーティス空軍基地に配備されていた US Navy 今 年の3月で米軍から水上機が姿を消し38年になった。沿岸警備隊のHU-16Eアルバトロスが最後の水上機だった。 第二次大戦で水上機は海軍の勝利に大きな役割を演じた。冷戦時初期にも投入構想があったが、優位性は消えていた。ところが中国が大型水上機を開発していることで水上機の有用性に注目が改めて集まっている。 2020年7月に中国はAG600水上機クンロンの海上運用テスト開始を発表した。 AG600は世界最大の水上機で山東省の空港を離陸し、青島沖合に着水し、4分間水上移動した後、離水し無事帰還した。 米軍では水上機を過去の遺物とみなしていたが、同機の登場で一気に関心が集まった。 かつては必須装備だった コンソリデーテッドPBY-5Aカタリナ US Navy 水上機はかつては米海軍で必須装備だった。空母が支配の座に就くより前に、水上機母艦が長距離航空作戦に必要な艦種とされた。水上機母艦は大型クレーンで水上機を吊り上げ、機体の補給整備を行った。米海軍初の空母USSラングレーは元は給炭艦で水上機母艦に改装されてから1920年代末に空母になった。 その後、水上機は艦艇が発進させるようになり、長距離型は対潜戦、捜索救難、海上制圧や偵察任務のような重要な役目に投入された。本艦隊から数百マイル先で敵部隊を探知できる能力が特に重宝された。 その中で最も米国で記憶に残る機体がPBYカタリナ飛行艇だ。コンソリデーテッド航空機が製造し、海軍が1936年に制式採用した同機はミッドウェイで日本艦隊の位置をつきとめ、海上を漂う搭乗員や水平数千名を救助したほか、枢軸国潜水艦20隻以上を沈めた。 英国に供与されたカタリナに米人パイロットが登場し、ドイツ戦艦ビスマルクを発見したのは1941年5月で、米国の参戦7カ月前のことだった。 冷戦時の運用構想 水上機補給艦USSサリズベリーサウンドがマーティンP5M-1をクレーンで釣り上げている。1957年サンディエゴ。 US Navy 水上機の役割は第二次大戦終結を契機に弱体化した。枢軸側潜水艦が姿を消し脅威は減り、太平洋で獲得した各地の基地から米海軍は長距離地上運用機材を飛ばした。しかし、海軍は水上機を直ちに放棄しなかった。冷戦初期には水上