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空中給油の100年。過去、現在、未来を考える。

U.S. Air Force サンディエゴ上空での初の空中給油実験から今年で100周年となった 1 00年前の今日、カリフォーニア上空で、2人の米陸軍航空隊の乗組員が燃料ホースを2機の間に渡し、一方の機体にもう一方の機体から燃料を補給することを可能にした。この画期的な出来事、つまり初めての実用的な空中給油を米空軍のタンカー部隊が記念している。 同軍が「卓越した空中給油の100年」とする記念で、80機以上のタンカーと70機以上の被給油対象機材によるフライオーバーが全米50州で展開された。参加したタンカーは、象徴的なKC-135ストラトタンカー、もうすぐ退役するKC-10エクステンダー、さらに最新だがまだトラブルが続くKC-46ペガサスである。 フロリダ州マクディル空軍基地の第6航空給油団は、航空機動軍団で最も歴史が古く、この祭典を主導している。 U.S. Air Force 空中給油機は、米軍と同盟国にとって、迅速な世界到達を確保し、多種多様な航空機の航続距離を伸ばすだけでなく、殺傷力、柔軟性、多用途性を高めるという、時には過小評価されることもあるが、極めて重要な役割を果たしている。同時に、タンカーは貨物や旅客を運んだり、航空医療搬送を行うことも可能であり、多数の任務も担うようになってきている。 空軍が現在、KC-46の後に登場する可能性のあるエキゾチックなタンカーの探求を始めている今、1923年6月27日に立ち返り、この100年間で空中給油の技術がどれほど進歩したか思い起こす価値がある。 この航空機は、デ・ハビランドDH-4B複葉機を改造したもので、多目的に使用できるイギリス設計で、米軍のさまざまな役割に広く使用されていた。初号機の操縦桿を握ったのはヴァージル・ハイン大尉とフランク・W・シーファート大尉で、2号機にはローウェル・H・スミス少佐とジョン・P・リヒター大尉が搭乗した。 1923年6月27日、カリフォルニア州ロックウェルフィールドでの空中給油。タンカーはヴァージル・ハイン1尉とフランク・W・シーファート1尉、レシーバーはローウェル・H・スミス少佐とジョン・P・リヒター1尉が搭乗。アメリカ空軍 2機はサンディエゴのノースアイランドにあるロックウェルフィールドの500フィート上空で「接触」した。最初の航空機の後部コックピットにいたセイファートは、2号機の後部コ

★★米海兵隊が進めるオスプレイ改良、武装化、空中給油能力、さらにC型の開発

海兵隊はオスプレイの最大のユーザーですが、独自に発展を考えているようです。C型というのは海軍仕様のCODにつく名称だと思っていましたが、先に海兵隊が取ってしまったのでしょうか。今後変更もあるかもしれませんね。 The U.S. Marines Want to Turn the MV-22 Osprey into a Lethal Flying Tank Kris Osborn June 13, 2016 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/the-us-marines-want-turn-the-mv-22-osprey-lethal-flying-tank-16578 米海兵隊はMV-22オスプレイにレーザー誘導方式2.75インチロケット弾、ミサイル、重機関銃を搭載する武装案を検討中だ。実現すれば同機のミッションは従来の補給・輸送に戦闘任務も追加される。 MV-22の武装化 「NSWC(海軍水上戦センター)のダルグレン施設で前方発射式ロケット弾、ミサイル、固定機関銃、機首装着銃に加え30mm砲、投下式ロケット弾、誘導爆弾をV-22で運用する可能性を探っています。この結果から海兵隊はMV-22Bオスプレイの武装化の決断を下します」とサラ・バーンズ大尉がScout Warrior へ書面で連絡してくれた。 オスプレイ武装化で小火器、ミサイル、ロケット弾から防御性が高まり、輸送任務中のリスクが減る。さらに精密誘導兵器は海兵隊の兵力展開時に敵制圧能力となる。 武装オスプレイの登場でティルトローター機中心の戦術案の効果が上がる。同機のスピードとホバリング能力を活用し移動式迫撃砲や軽車両を運搬し、前線の海兵隊員を支援する構想で、奇襲攻撃も想定する。 V-22武装化の第一歩は目標捕捉FLIR装備の選択、デジタル相互運用性、機体生存装備の選択だ。新型兵装の搭載は早ければ2019年からとバーンズ大尉は述べた。 またバーンズ大尉は「強襲支援」はMV-22の主要任務として変更はないと述べている。「地上及び空中ミッションの指揮官の選択肢を広げ、即座に効果が出る防御手段となります。兵装の選択次第ですが、将来のティルトローター機は防御からガンシップ、警戒監視まで各種の能力

GW特集(終) フォークランド戦争でのヴァルカン爆撃機SEAD任務の裏側

ゴールデンウィーク特集の最後は1982年のフォークランド戦争での英空軍ヴァルカン爆撃機による長距離爆撃ミッションの顛末です。確かアセンションからフォークランドへの往復では給油機を16機配置し(給油機の給油機も必要だった)、これを教訓に英軍は空中給油機材の整備に乗り出したのでしたっけ。肩がこらない読み物はこれでおしまいです。 The story of the SEAD Black Buck missions flown by Royal Air Force Vulcan bombers during the Falklands War By Dario Leone May 03 2016 - 0 Comments https://theaviationist.com/2016/05/03/the-story-of-the-sead-black-buck-missions-flown-by-royal-air-force-vulcan-bombers-during-the-falklands-war/ 英空軍のアヴロ・ヴァルカンは当初1982年早々に全機退役の予定だったがフォークランド戦争が同年4月に勃発し、退役は先送りされた。RAFは同機とともにヴィッカース・ヴァリアント、ハンドレページ・ヴィクターと合わせ核抑止力爆撃機V部隊を編成していた。 フォークランド戦争はヴァルカンを実戦投入した唯一の機会となった。計七機による「ブラックバック」任務でポートスタンレーを標的にし、うち三ソーティーはSEAD(敵防空網制圧)としてAGM-45シュライクミサイルを間に合わせの翼下パイロンから発射している。 英軍の航空作戦には対空レーダー二基が脅威だった。アルゼンチン空軍はウェスティングハウスAN/TPS-43F一基を4月6日にスタンレー空港近くに配置しており(その後市街地内に移動し温存を図った)、アルゼンチン陸軍もカーディオンTPS-44レーダーをスタンレー近くの道路わきに配置していた。 アルゼンチンのレーダーを破壊するためRAFはマーテルミサイルの使用を想定していたが、米空軍がAGM-45を供与した。 R.バーデン他共著の「フォークランド航空戦」 Falklands The Air War で説明があるように、レーダー攻撃任務のヴ

KC-46 空中給油テストの進捗状況

これまで遅れていたKC-46開発ですが、ここに来て順調にテストが進行しているようです。もう日本も同機導入を決めてしまいましたので、順調に進んでもらわないと困るのですが。空軍、海軍それぞれの保有機材に対応可能なので、就役すれば相互運用がまた一歩前進しますね。また少ない機材を有効に使うmultiplierの役目も期待できそうです。一方、中国からすれば目のかたきのような機材ですので当然同機を標的にしてくるはずなので、運用空域の選定や防護策など新しい対策も必要になってくるでしょう。 First KC-46 Pegasus Headed For Fuel Dock Testing Nov 17, 2015 Amy Hillis | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/first-kc-46-pegasus-headed-fuel-dock-testing Boeing ボーイング関係者はKC-46給油機1号機(EMD-2)による燃料給油テストの二回目実施に備えている。同機には機体中央尾部に給油ブームと主翼にポッドをそれぞれ装着しており、初期段階の耐空証明が交付されている。 KC-461号機による初回耐空テストは同機通算20回めのフライト(11月12日)で完了したとボーイング広報カロライン・ハッチソンが説明。フライトは6時間だったという。 初回耐空テストは燃料の空中給油を実際に開始する前の関門のひとつだ。米空軍は12月ないし1月初旬に実機による空中給油実証を行いたい意向だとデューク・リチャードソン准将(給油機事業担当)が9月に開催された空軍協会主催のシンポジウムで語っていた。 残るもう一つの関門が燃料ドックテストだ。ここでは燃料系統の制御の確認が中心で、燃料が滞り無く給油機から別の機体に移るかが焦点だ。 リチャードソンによればEMD-2は先立つEMD-1(767-2Cを給油機仕様に改装)と同様に高い稼働率を期待しているという。EMD-2は9月25日に初飛行している。ブームは毎分1,200ガロンの給油能力があり、C-5輸送機の需要にも応える。またホース・ドローグ方式は毎分400ガロンだ。 ボーイングがKC-46契約を獲得

F-35>イタリア空軍KC-767からの空中給油に成功

なるほどイタリアは4機しかないKC-767を少なくとも一機カリフォーニアに派遣したわけですか。航空自衛隊も同様に4機を保有していますが、南西方面が平穏と言いがたく、派遣する余裕はないのでしょうね。 F-35 Gulps Fuel from Italian Tanker by BRENDAN MCGARRY on AUGUST 6, 2015 http://defensetech.org/2015/08/06/f-35-gulps-fuel-from-italian-tanker/ F-35がイタリア空軍機から空中給油を受けた。これでまた同機はひとつの節目を通過したことになる。 先週、エドワーズ空軍基地(カリフォーニア州)でイタリアのKC-767が米空軍のF-35Aに給油ブームで数十回の給油手順を実施し、合計16千ポンドの燃料給油に成功した。 「米空軍所属機以外の海外給油機が給油認証取得の試行をしたことになる」とF-35開発室広報は説明。さらに今月通じテスト実施が予定されている。 イタリアはF-35を90機導入する予定で、うち30機はF-35Bだ。 またイタリアはKC-767A給油機を4機運用中で、プラチカディマーレ空軍基地(ローマ近郊)に配備中。■

★V-22オスプレイのグローバル運用で体制づくりが急務、用途追加の開発状況

オスプレイが実は世界各国も採用する想定ではなかったというのがひとつの驚きですが、日本の採用決定がグローバル化にはずみをつけているようですね。また空中給油やF-35Bジェットエンジン運搬など新しい役割も開発が進んでいるようです。調布の事故で便乗してオスプレイ反対を主張する向きがありましたが現実世界は着々と進んでいるんですね。 The Next Phase for the V-22 Osprey: Build Global Support Like C-17 By ROBBIN LAIRD on July 27, 2015 at 2:19 PM http://breakingdefense.com/2015/07/the-next-phase-for-the-v-22-osprey-build-global-support-like-c-17/feed/ V-22オスプレイは9月で実用化8年目を迎える。オスプレイの投入により強襲作戦は兵力の投入・撤収・交戦で新しい時代に入った。 そして同機の展開は新しい段階に入る。オスプレイを同盟国は購入するだろうか、その場合に世界規模で機体支援が十分に実施できるだろうか。同盟国も加え海兵隊、空軍、そしてまもなく米海軍も飛ばす同機の効果を増進することは可能だろうか。 日本、イスラエル以外の同盟国数ヶ国が同期調達に前向きであるが、課題の解決も必要となる。もともと同機は世界各国の運用は想定しておらず、部品供給など世界規模の調達も想定外で、世界規模での高度の支援も考えていなかった。 大胆に言わせてもらえれば、現時点の機体サポート体制は需要の高まりに対応できない。オスプレイ整備にあたる方面への取材では補給支援面の不足が第一線で痛感されているとわかったし、運用面で不確かな点があることもわかった。各国の潜在需要が国防総省の計画時の予想をはるかに上回っているためだ。 「V-22部隊の任務、運用地点が前例のない形で拡大している一方、海外のオスプレイ取得が増えつつある中、世界規模のサプライチェーンを発展させ革命的な軍事技術に歩調を合わせなければならない」とジョージ・トラウトマン少将(退役)retired Lt. Gen. George Trautman前海兵隊航空副司令官は言う。 世界規模での調

E-2D新型ホークアイがIOC獲得

海軍が進めるNIFC-CA構想で大きく期待されるE-2Dが初期作戦能力を獲得したというニュースです。機体スペースがない同機にさらに空中給油までやらせるのはいかがなものでしょうかね。(ポッドでするんでしょうが)   Navy Declares IOC For E-2D Advanced Hawkeye By: Dave Majumdar Published: October 16, 2014 3:30 PM Updated: October 16, 2014 3:30 PM 艦載空中早期警戒飛行帯VAW-125のE-2Dホークアイが セオドア・ロウズベルト USS Theodore Roosevelt (CVN-71)から発進しようとしている。US Navy Photo NAVAL STATION NORFOLK — 米海軍は ノースロップ・グラマン E-2D発展型ホークアイが初期作戦能力(IOC)を獲得したと発表。最初の飛行隊は空母早期警戒機飛行隊VAW-125でノーフォーク海軍基地(ヴァージニア州)で運用する。 今回のIOCでUSSセオドア・ロウズベルト(CVN-71)が再就役(2015年)する時点で海軍は5機種を運用することになる。. 海軍にはすでに15機のE-2Dが納入されており、今後も断続的に引き渡しがある。50機が発注済みで、最終的に75機を導入すると2027年になり、その時点でE-2Cは全機退役している。. E-2Dの位置づけは重要で、構築中の海軍統合火器管制対空対抗手段Naval Integrated Fire Control-Counter Air (NIFC-CA) でネット接続の中心となる。セオドア・ロウズベルト空母打撃群はNIFC-CA運用可能となる。 今年早々に海軍はNIFC-CA機能の実証として ロッキード・マーティン APY-9UHFレーダーでLink-16と協調交戦能力Cooperative Engagement Capability (CEC) のデータリンクで ボーイング F/A-18とイージス艦に目標情報を流し、 レイセオン 製スタンダードSM-6艦対空ミサイルを発射させている。 将来はE-2Dに戦術標的ネットワーク技術 Tactical Targeting Netw