スキップしてメイン コンテンツに移動

冷戦時ソ連に撃墜され投獄されたRB-47パイロットの運命


冷戦時のソ連は結構荒っぽく、領空侵犯した機、していない機も撃墜しています。今回の記事のパイロットは運悪く撃墜されソ連当局に逮捕されたのですね。投獄7か月が長いのかわかりませんが、おそらく交換の形で帰国できたのでしょう。翻って航空自衛隊パイロットが中国に撃墜され地上で捕獲されたらどうなるのか。まず自衛隊員は軍人ではなく公務員ですので軍人の処遇は受けず民間人スパイと同じ扱いになるのでは。つまり闇に葬られるか、取引の材料とされるのでしょう。考えたくない仮定ですが。今回はオファット基地のあるオマハ地元紙の記事です。

Boeing RB-47H USAF

By U.S. Air Force photo [Public domain], via Wikimedia Commons

55th Wing pilot imprisoned by Soviets in Cold War will be laid to rest

冷戦時にソ連で捕虜となった第55航空団パイロットが安息の時を迎える
Jul 24, 2017 Updated 18 hrs ago
Capt. Bruce Olmstead
ブルース・オルムステッド大尉と妻ゲイル(左)、ジョン・マコーン大尉と当時の妻コニーが1961ン円1月に7か月にわたるソ連監獄生活から解放され再開した。
  • JOHN F. KENNEDY PRESIDENTIAL LIBRARY AND MUSEUM
写真左から、ゲイル・オルムステッド、ブルース・オルムステッド大尉、ジョン・マコーン大尉、リンドン・ジョン副大統領、大統領夫人ジャクリン・ケネディ、ジョン・F・ケネディ大統領。空軍の二名は戦略空軍軍団のRB-47の生存者で、機体はソ連により北極海上空の国際空域で1960年7月1日に撃墜された。White House Photographs. John F. Kennedy Presidential Library and Museum, Boston

  1. ブルース・オルムステッド大尉の銀星章はオファット空軍基地内第55航空団の陳列ケースに収まっている。冷戦時パイロットの勇気の証であり、次代空軍要員への好例となっている。
  2. オルムステッドが受勲したのはソ連で刑務所収容中の苦労に対してだ。乗機のRB-47B偵察機は1960年7月1日にロシア戦闘機により北極海上空で撃墜され同僚5名中4名が死亡した。
  3. 後輩の空軍偵察機部隊乗員はオルムステッドを尊敬の念で見たが同人を友として飲み友達として恐れを知らない冷戦時の飛行士として知る空軍仲間に本人に最後の別れを言うときが訪れた。木曜日に遺体はヴァージニアのアーリントン国立墓地に埋葬される。昨年10月にメリーランド州アナポリスの自宅で81歳で死去していた。
  4. オルムステッドの乗機を撃墜するとKGBは本人をモスクワの悪名高いルビヤンカ刑務所に送り、諜報活動の廉で告発した。暖房のない独房でわずかな食事と睡眠しか与えられず、24時間の尋問を受けた。
  5. 若き副操縦士として本人は相当の極秘情報を知っていたが、本人もジョン・マコーン大尉もKGBに何も与えないまま7か月の独房生活を送った。
  6. 「両名は空軍兵士の座右の銘、屈するなかれ、を常時忘れるませんでした」とオルムステッドと同じ飛行隊にいたレグ・アーシュラー准将(第55戦略偵察航空団司令を後日つとめた)は回想する。「ふたりがどんな苦しみを受けたのか想像もできません」
  7. アーシュラーは第55飛行団からオルムステッドのバイ葬式に参列予定の退役軍人40名の一人だ。その他ネブラスカから第55飛行団同窓会会長ジョセフ・スパイヴィやドン・ベイコン下院議員(共、ネブラスカ)(元同航空団司令、2011年-12年)も加わる。
  8. 第55飛行団のRC-135偵察機一機が会場上空を飛行し哀悼を伝える。オルムステッドの未亡人ゲイルが埋葬後に棺を覆った米国旗を折りたたんで受け取る。
  9. 釈放されたオルムステッドとマコーンにゲイルが合流しホワイトハウスでジョン・F・ケネディ大統領、ジャクリン・ケネディ夫人と紅茶の席に招待された。数年たってオルムステッドは大統領夫妻を「とてもチャーミングだった」と評するのだった。.
  10. オルムステッドは55飛行団で再び操縦することはなかったが、テストパイロットとなりデンマークの大使館月空軍武官になった。1983年に大佐で退役しその後住宅改修業者となった。ロシアを訪問し、ロシア軍の退役関係者を自宅に招いたこともある。
  11. ただし獄中の数か月がその後の人生から消えることはなかった。
  12. 「独房に211日もいて何も影響が残らないことはありえません」と1978年にワシントン・ポストに語っていた。「忘れられず許せないのなら、許した方がいい。そうすれば負けずに生きていけます」
  13. その後オルムステッドは55航空団同窓会に入会し、オマハも数回訪れている。
  14. オルムステッドとマコーン(2013年死去)は2004年に銀星章を受けている。冷戦終結で当時の関係者は戦闘勲章の対象となった。二年後にオルムステッドは自分の勲章を55飛行団に寄贈している。■

コメント

匿名 さんのコメント…
日本国内の建て前は別として
国際的には自衛隊は紛れもなく
軍隊でしょう
スパイ扱いなんかしたら以後の紛争が
有ったとき収集付かなくなるくらいは
中国も認識しているでしょう
匿名 さんのコメント…
上の者です
国際法上は何も問題無さそうですが
「日本の外務省」が頑なに自衛隊員が捕虜に
なるのを拒否しそうです
自衛隊は軍では無いので人質として交渉
しそうな模様です
困ったものです

このブログの人気の投稿

★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。

Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★★破損機材二機からF-15を再生したイスラエル空軍の実力に脱帽

すごい。やはり国家の存続がかかった緊張状態を毎日続けて70年になる国は違いますね。イスラエルを敵に回したくないものです。 Meet the Israel Air Force unit that frankensteined a totaled F-15F-15二機の使用可能部分をつなぎ合わせて一機再生してしまったイスラエル空軍 By: Barbara Opall-Rome, May 15, 2017 (Photo Credit: Photo by Heidi Levine) http://www.defensenews.com/articles/meet-the-israel-air-force-unit-that-frankensteined-a-totaled-f-15
TEL NOF AIR BASE, Israel – ボーイングやロッキード・マーティンなど米企業がさじをなげたことをイスラエル空軍第22補給処が普通にやりとげてしまった。 2011年の事故でボーイングが喪失扱いと断念したF-15Bアローヘッドが飛行再開している。来月で事故から6年になる。事故は離陸直後にペリカンを空気取り入れ口に吸ったことで大火災が発生した。乗員2名は緊急着陸に成功したが、機体後部は完全に焼け落ち修理不可能と判定された。 その後三年余り、機齢35年の同機の処遇で議論が続いていた。機体の前方部は無傷なのでコックピットとエイビオニクスは予備部品にすればよいという声が出た。そこに第22補給処が前方部分と20年間も「機体の墓場」に放置されたままの単座型F-15の後部と接合する提案をしてきた。 「その案が出たのでボーイングに実施可能か照会したが、答えは返ってきませんでした」と第22補給処の指揮官マキシム・オルガド中佐がDefense Newsに語っている。「再度同社に聞くと、冗談と思って真剣にしなかったと判明したのです」 第22補給処は事故機の前方部分と20年間も「機体の墓場」で放置されていた別の機体の後部を接合した。 Credit: Photo by Heidi Levine ボーイングは声明文で第22補給処との協力関係は40年続いており、イスラエル空軍F-15の即応体制維持の一助となっている「同部隊のプロ意識や能力の高さには敬意を払っており、教えられることもあり相互に恩恵が生まれている」と述べた。 第…

★★★米空軍次期戦闘機はもう戦闘機の形状となることはない---第六戦闘機の用語は駆逐

米空軍は次期戦闘機材の姿を未来から考えていますね。目的は航空優勢の確立であり、ドッグファイトは目的ではないと分析し、宇宙やサイバーも含めた多様なシステム構造の一貫として次期機材を捉えております。また、アジア太平洋での作戦をにらみ足の長い機体となると現在の戦闘機と相当形状が異なってくるとし、現状の姿の延長線上に次期機材を想定する勢力の生み出す結果と全く異なる結果を生み出そうとしています。改めて空軍の構成、運用がシステムで成り立っていることを痛感させられる内容です。 Air Force Prepares to Hash Out Future Fighter RequirementsBy: Valerie Insinna, August 28, 2016 (Photo Credit: Northrop Grumman)http://www.defensenews.com/articles/air-force-future-fighter-jet-penetrating-counter-air-next-generation-air-dominance
WASHINGTON — 一年をかけて将来の制空任務に必要な戦術や技術を検討した米空軍が次期戦闘機を実現する第一歩を踏もうとしている。2017年予定の代替策検討(AOA)に先立ち、空軍は予備作業を開始している。AOAはF-35に続く機体の要求条件、調達戦略に焦点をあてる。空軍は次期戦闘機をNGAD次世代航空優勢とかPCA侵攻制空用機材と呼んでいる。
だがアレクサス・グリンケウィッチ准将はAir Superiority 2030による戦力連携チーム(ECCT)を率い、NGADは従来の戦闘ジェット機と大きな違いが2つあると強調する。ひとつめが調達期間を比較的短くすることだ。
「2020年代末までに何らかの形が必要です」と准将はDefense News取材で発言している。「現実的な日程として2028年頃に中心的な技術分野で大幅な投資があれば侵攻制空性能で初期作戦能力が実現します
第二の相違点に関係するのがこのたびまとめられたAir Superiority 2030研究で将来の米空軍の航空優勢で決め手になるのは単一機種としての第六世代戦闘機のような機体ではなく、統合ネットワーク化された一連のシステムの集合だとする。この組み合わせの中に侵攻能…