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ノースロップ・グラマンのファイヤーバードとはどんな機体なのか

Northrop Grumman Reveals Bigger Firebird

By Guy Norris guy_norris@aviationweek.com
aviationweek.com November 13, 2012

ノースロップ・グラマンが秘密裡に開発したファイヤーバード Firebird 中高度飛行有人操縦選択型機 optionally piloted vehicle (OPV) 実証機の複座型が非公開の発注で完成しテスト飛行を開始した。
  1. .ノースロップ社テストパイロット二名が操縦した同機はカリフォーニア州モハーヴェで11月12日に初飛行に成功。動力はライカミングTEO-540E ピストンエンジン一基で高度3,880 ftまで上昇し、最高速度100 kt.を六分間の飛行で記録した。
  2. 2011 年に発表されたファイヤーバード実証機より30%大きい機体の、生産を前提とした同機は全長35.5 ft. 全幅 72.2 ft. だ。二人目のパイロット席が発注者の要望で追加され、特定の目的で設計されたUAVにオプションで有人操縦できる形になっている。
  3. 原型の単座型は民間航空路を通常型機として飛行する構想だった。ノースロップによると複座化で副パイロットあるいはセンサーシステムの運用用としても選択肢が広がるという。ただしもともとの目的である低コスト長時間監視能力は変更ない。
  4. 無 人機とした場合は地上局から見通し線 line-of-sight (LOS)  無人モードあるいは見通し線外モードで運行する。「さらに先に飛行するの出ればキャノピーを外してガーミンのパイロット用システムの代わりにL3の衛星通 信アンテナが入ります」(ファイヤーバード計画責任者ジェリー・マディガンFirebird Program Manager Jerry Madigan)
  5. .機体単価10百万ドルにはエイビオニクス、基本センサーを含み、生産型のファイヤーバードは現在運行中で老朽化が進む特殊用途航空機各型の交替には最適だと同社は言う。
  6. 同 機への関心を一気に高めたのは2011年のエンパイヤ・チャレンジ演習での各軍相互運用、情報共有展示でのこと。同演習は米国統合軍司令部U.S. Joint Forces Commandの解体により同年の実施が最後になったが、同機は12通りのペイロードを搭載し飛行したことで注目を一気に集めた。ペイロードには電子光学 赤外線、レーダーや通信中継装備があったという。
  7. 同 演習でのファイヤーバードの登場には米陸軍が後援していたが、そのほかに考えられる同機の利用者には米特殊作戦司令部 U.S. Special Operations Command (Socom) がある。ノースロップは以前にもSocomが同機に関心を示していると発表しているが、「公表できない依頼主向けに競作し、当社が選定されたが、依頼主か ら複座型量産型などの具体的な要望が出ている」とのみ今回発言があった。
  8. .初回の生産契約では年2機を5ヵ年継続することが盛り込まれている。■


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