スキップしてメイン コンテンツに移動

iPhone主力生産工場から労働者が脱走し、住民が支援している構図から見る中共のコロナ政策等の失敗と中共が恐れる民心の乖離。

 APIn this photo taken from video footage and released by Hangpai Xingyang, people with suitcases and bags are seen leaving from a Foxconn compound in Zhengzhou in central China's Henan Province on Saturday, Oct. 29, 2022.

 

 

中国の「iPhoneシティ」から労働者が逃亡。iPhone組み立て能力で85%を占める中国の製造拠点から、何百人何千人もの労働者が逃げ出している。週末から始まった集団脱走は、同国のCOVID管理対策、そしてより広く、グローバルサプライチェーンの一部としての信頼性に疑問を投げかけている。

 「週末に何かが起こった」とBloomberg Newsは報じている。フォックスコンとして知られる鴻海精密工業の鄭州工場から従業員が突然逃げ出した。動画には、「iPhone City」として知られる同社工場の高いチェーンフェンスを乗り越えようとする従業員の姿が映し出されている。

 発見されるのを避けるため、授業員たちは昼間は農地を移動し、夜は道路に出た。中国のソーシャルメディア「WeChat」に投稿された「荷物や毛布、掛け布団を持ち麦畑の中を歩いている人がいた。悲しい気持ちになった」。

 近隣住民は、水や食料を道端に提供し「Foxconn従業員の帰宅を支援する」などの看板を出しているという。

 トラック運転手も協力した。刑事訴追を受ける危険を冒してまで、各種車両で労働者を運んだ。あるビデオでは、雨の中、高速道路を疾走する大型タンクローリーの荷台に女性が乗っている。

 労働者たちは、Foxconnの「クローズド・ループ」システムから逃げ出した。ループ内では、会社はCOVIDを阻止するため多大な努力を払っていた。疾病対策として、10月19日に社員食堂を廃止し、社員は寮のような寝床で箱詰め食品を食べるのを余儀なくされた。食料は不足し、寮の状況は急速に悪化したという。日曜日にFoxconnはカフェテリアの食事提供を再開すると発表した。

 また、日曜日には、Foxconnは従業員の鄭州工場からの退去を止めないと明らかにした。さらに同社は同日、ロイターに対し、「今日から従業員のために、人員と車両を整理し、ポイント・ツー・ポイントの秩序ある帰還サービスを提供するために政府と協力している」と述べた。

 北京の 「ダイナミック・ゼロ・COVID」政策で過酷な拘束と検疫が行われているため、労働者は申し出に乗り気ではないようだ。鄭州周辺の都市では、逃亡労働者を捕らえ、隔離する計画を立てている。

 「現在の状況では、戦いが長引くことは重々承知しています」とFoxconnは語った。

 どこまで長引くのか?鄭州工場の寮の部屋で死者数名が出たことを示唆する動画がある。同社は死亡事故の発生を否定している。

 いずれにせよ、労働者はもうたくさんだと感じている。20歳の労働者Dong Wanwanは、19歳の弟と一緒に鄭州工場から逃げ出し、25マイルを歩き家に帰った。「戻りたくないですね」。

 Dongと彼女の弟は、文字通り、そして比喩的に、中国で最も高報酬のブルーカラー労働から逃げ出した。5月には、AppleのMacBookを製造しているQuanta Computerの閉鎖ループシステムが労働者の不満を買った。

 今回の混乱は、Appleにとってこれ以上ないほど悪いタイミングであった。鄭州工場は約200,000人を雇用しクリスマスシーズンに向けてフルスピードで稼働しているはずだった。.  「この問題を直接知る人物」はロイターに、鄭州工場でiPhoneの生産が「最大30%」落ち込む可能性があると語った。Foxconnは、ロイターの言葉を借りれば、生産は「通常通り」であると述べている。

 「通常」とは?中国で生産能力を下回る操業はもはや一般的だ。InfraGlobal Partnersの製造専門家であるジョナサン・バス、「COVIDコントロールやその他規則によって、中国の輸出向け工場は何カ月も機能不全に陥っている」と述べている。「米家電メーカーは、中国の下請け業者や組立業者に大きく依存しており、中国でのサプライチェーンは大きな問題を抱えている」。

 火曜日と水曜日には、共産党が来年3月までにCOVID政策を全面的に緩和するとの噂がソーシャルメディアで流れ、中国株が急騰した。中国外務省は、中国のNo.4リーダーである王滬寧が、習近平が許可した開放活動を主導しているという裏話は知らないと発表している。

 この噂は、再開発計画と思われる4つの段落のスクリーンショットに基づいており、先月16日に共産党第20回全国代表大会に提出された習近平の作業報告と矛盾している。そして、習近平はCOVIDの規則緩和はないと明言した。習近平はCOVIDゼロの生みの親と言われ、政策に対する批判を許していない。

 パンデミック初期から、党は中国の感染者数と死者数をその効果の指標としてきた。容赦ないプロパガンダは、中国の共産主義がアメリカの民主主義より優れているという主張を維持し、中国の疾病コントロールが優れていると主張している。

 したがって、中国でコロナウイルスが発生するたびに、共産党は自らの支配への脅威と見なす。疾病対策が経済的に理にかなっているかどうかは問題ではない。政権の正統性の問題になっている。

 これまで共産党はその圧政を永遠に続けられると考えていた。しかし、鄭州の怒れる労働者たちの反抗と、彼らが社会から受けている幅広い支持は、中国の人々がもうたくさんであることを示しているのである。■

 

Why Workers Are Fleeing China's 'iPhone' City - 19FortyFive

ByGordon ChangPublished9 hours ago

 

Gordon G. Chang is the author of The Coming Collapse of China and The Great U.S.-China Tech War. Follow him on Twitter @GordonGChang. Chang is also a 19FortyFive Contributing Editor.


Want More 19FortyFive articles, news, and analysis on the top military, defense, national security, as well as politics and economics news? Make sure to follow us on Google News, Flipboard, YouTube, Facebook, Twitter, and Linkedin. Also, please don’t forget to sign up for our newsletter here. You can also find our code of publishing ethics and standards here


コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

日本の防衛産業が国際市場でプレイヤーになれるか試されている。防衛面の多国間協力を支える産業が真の国際化を迫られている。

  iStock illustration CHIBA, Japan —  インド太平洋地域での中国へのヘッジとして、日米含む多数国が新たな夜明けを迎えており、軍事面で緊密化をめざす防衛協力が進む 言うまでもなく日米両国は第二次世界大戦後、米国が日本に空軍、海軍、海兵隊の基地を設置して以後緊密な関係にある。 しかし、日本は昨年末、自国の防衛でより積極的になることを明記した新文書を発表し、自衛隊予算は今後10年間で10倍になる予想がある。 政府は、新しい軍事技術多数を開発する意向を示し、それを支援するために国内外の請負業者に助けを求める。 日米両国軍はこれまで同盟関係を享受してきたが、両国の防衛産業はそうではない。 在日米国大使館の政治・軍事担当参事官ザッカリー・ハーケンライダーZachary Harkenriderは、最近千葉で開催されたDSEIジャパン展示会で、「国際的防衛企業が日本でパートナーを探すのに適した時期」と述べた。 日本の防衛装備庁の三島茂徳副長官兼最高技術責任者は会議で、日本が米国ならびに「同じ志を持つ同盟国」で協力を模索している分野を挙げた。 防衛省の最優先課題のひとつに、侵略を抑止する防衛システムの開発があり、極超音速機やレイルガンに対抗する統合防空・ミサイル防衛技術があるという。 抑止力に失敗した場合を想定し、日本は攻撃システムのアップグレードを求めており、12式地対艦ミサイルのアップグレード、中距離地対空ミサイル、極超音速兵器、島嶼防衛用の対艦ミサイルなどがある。 また、高エナジーレーザーや高出力マイクロ波放射技術など、ドローン群に対抗する指向性エナジー兵器も求めている。無人システムでは、水中と地上無人装備用のコマンド&コントロール技術を求めている。 新戦略の発表以来、最も注目されている防衛協力プログラムは、第6世代ジェット戦闘機を開発するイギリス、イタリアとの共同作業「グローバル・コンバット・エアー・プログラム」だ。 ハーケンライダー参事官は、日本の新しい国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛予算の増強は、「時代の課題に対応する歴史的な資源と政策の転換」につながると述べた。 しかし、数十年にわたる平和主義的な政策と、安全保障の傘を米国に依存してきた結果、日本の防衛産業はまだ足元を固めらていないと、会議の講演者は述べた。 三菱重工業 、 川崎

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックIIAとSM