2026年7月7日火曜日

カナダはドイツ提案の212型潜水艦を採択。NATO協力での実利を取った形で韓国は敗退

 

カナダはドイツ提案「212型」潜水艦を選定

Canada Picks German Type 212 Submarine For Badly Needed Fleet Renewal


212CD型12隻の調達は、カナダ史上で最大級の防衛調達となり、カナダが欧州の同盟国との軍事協力強化に向けた大きな転換点を示す―カナダもNATO加盟国であり、欧州との共同作戦構想を考えれば、韓国には最初から分が悪かったといえますね

https://www.twz.com/sea/canada-picks-german-type-212-submarine-for-badly-needed-fleet-renewal


Canada’s next submarine will be German made, after Ottawa announced its decision to buy a dozen new Type 212CD boats from ThyssenKrupp Marine Systems (TKMS). The subs will replace Canada’s aging and troublesome Victoria class diesel-electric submarines, and reflect the increased priority afforded to underwater operations in the highly strategic Arctic region.

スクリーンショット:TKMS

タワのカナダ政府が、ティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)から新型の通常動力型212CD型潜水艦12隻を購入する決定を発表した。これらの潜水艦は、老朽化が進み信頼性が低下しているカナダのビクトリア潜水艦に取って代わるもので、同国史上最大規模の防衛調達の一つとして、艦隊規模を3倍に拡大するとともに、オタワ政府に北極海および北大西洋での作戦遂行に向け、はるかに高性能なプラットフォームを提供することになる。

カナダのマーク・カーニー首相は本日、ドイツのコンソーシアムが潜水艦建造の入札を勝ち取ったと発表した。TKMSは、韓国の造船会社ハンファ・オーシャンが提案したKSS-III Batch II型潜水艦と契約を争っていた。

今後就役予定の212CD型潜水艦のイメージ図。TKMS

212CD型(共通設計)潜水艦は、212A型のさらに改良されたバージョンで、ドイツの提案は、数十年にわたる潜水艦の系譜に基づき、この型の派生型は世界中の多くの海軍で運用されているが、韓国の競合提案についてはこれはあたらない。

潜航中のドイツ海軍212A型潜水艦。ドイツ国防省

すでにドイツとノルウェーが発注している212CD型は、新世代バッテリー(おそらくリチウムイオン型)を含む改良型空気独立推進(AIP)システム、改良型ディーゼル発電機、速度と航続距離の向上、自衛能力の強化、そして特別に設計されたダイヤモンド形状の船体によるシグネチャの低減といった特徴を備えている。

この潜水艦の水上排水量は約2,750トンで、212A型に比べて65%増加している。全長は240フィートで、533mm魚雷発射管を6基装備する。

新型潜水艦は氷の下での長期滞在に最適化されており、これは北極圏周辺での長期哨戒に不可欠な要件である。

カナダは以前、212CD型とKSS-IIIバッチIIの双方が同国の軍事要件を満たしていると表明していた。

したがって、決定の決め手となったのは、おそらくコストと産業オフセットだったと考えられる。

カナダ連邦政府とTKMSは、契約を最終決定するため交渉を行う必要がある。

しかし、コスト面では、12隻の契約額は120億ドル超と推定されている。契約には約半世紀にわたる維持管理も含まれ、総額は700億ドルを超える可能性がある。

カナダ向け212CD型の正面図を示すレンダリング画像。TKMS

カーニー首相率いる自由党は、防衛費の大幅な増額を公約しており、2035年までにGDPの5%を防衛費に充てることを約束している。

これまでドイツと韓国の高官がカナダを訪問し、それぞれの提案がもたらす広範な経済的利益をアピールしていた。

ドイツは、ベルリンとオタワの関係をより緊密にする広範な防衛協力の一環として、カナダに対しノルウェーと共に212CD型潜水艦プログラムに参加するよう提案した。またドイツは、オタワに対し、現地の造船所で部品の製造、さらには潜水艦全体の建造を行う機会を提供すると述べた。

ベルリンはさらに、カナダのボンバルディア社から特殊任務用航空機を相当数購入する意向を示したほか、カナダの希土類、鉱業、人工知能、バッテリー生産へのアクセスも模索していると示唆した。

一方、韓国は、契約が成立すれば、カナダ産の鋼材を使用してカナダ国内で装甲戦闘車両を製造すると述べた。

カナダの新型潜水艦の引き渡しスケジュールは不明確である。これまでTKMSは、2027年以降、カナダ向けに年間3~4隻程度の潜水艦を建造できると述べてきた。

カナダ政府は、最初の新型潜水艦の引き渡しを遅くとも2035年までに行いたいと考えている。

4隻のビクトリア級潜水艦は早急な更新が求められている

カナダ海軍で就役中のビクトリア級艦隊は、もともと英国海軍でアップホルダー級として就役していたものを、1998年に英国海軍から中古で取得したものである。これらの潜水艦は、引き渡し以来、技術的な問題や長期にわたる整備期間に悩まされてきた。最初の3隻は2000年から2003年にかけてカナダ海軍に就役したが、4隻目は2004年の引き渡し航海中に船内で致命的な火災に見舞われた。その結果、同艦がカナダ海軍に正式に就役したのは2015年になってからであった。

4隻のビクトリア級潜水艦のうちの1隻であるHMCS コーナー・ブルックが、2009年の寄港のため、コネチカット州ニューロンドンの潜水艦基地に入港した。米海軍

現在、4隻のビクトリア級潜水艦のうち3隻が整備中である。

12隻の212CD型は、カナダが初めて購入する新造潜水艦となる。

これらは、競争が激化する北極圏および北大西洋地域において、カナダが軍事的プレゼンスの拡大を図る上で重要な役割を果たすことになる。

NATOは、ロシアおよび中国との将来の競争の舞台として、北極圏と北大西洋をいっそう重視している。優先順位の変化を反映し、カナダは2024年にドイツおよびノルウェーと三カ国間の意向書に署名し、同地域全体におけるNATOの抑止力と防衛態勢の強化を目的とした戦略的パートナーシップを確立した。当時、オタワ政府はこの合意が将来の潜水艦調達とは無関係であり、防衛産業協力、サプライチェーン、訓練、作戦に焦点を当てたものであると強調していたが、カナダが212CD型を選定したことで、このパートナーシップは事実上、大きな前進を遂げたことになる。

カナダ、ドイツ、ノルウェー3カ国が同一の潜水艦設計を採用することで、これら3つの海軍は、物流、整備、訓練、作戦計画の統合をより円滑に行えるようになるほか、北極圏における持続的な水中プレゼンスを維持しやすくなる。ドイツも北極圏への海軍力の重点を拡大しており、アイスランドおよびその周辺における軍事的な存在感を高める計画を含め、NATOの北方における態勢をさらに強化している。

こうした協力は、戦略的に極めて重要なGIUKギャップ周辺において特に大きな価値を持つことになる。GIUKギャップは、長きにわたり、ロシアの潜水艦が大西洋に進入する際のNATOにとっての主要な障壁となってきた。この海域を検知されずに通過した潜水艦は、外洋に到達すると追跡がはるかに困難になり、大規模な紛争が発生した場合、同盟国の海上交通路、海軍任務部隊、および重要な陸上目標を脅かすことになりかねない。

冷戦時代のGIUKギャップの地図が、今日でも依然として非常に重要な意味を持つ。CIA.gov

カナダの潜水艦は、ロシアのますます活発化・高度化している潜水艦隊を追跡しつつ、潜在的なロシアの侵略から北大西洋を守る一助となるだろう。これは、冷戦直後の数年間とは著しい対照をなしている。当時、ロシアの潜水艦哨戒活動は急激に減少し、北大西洋はその戦略的重要性の多くを失ったように見えた。

NATOはまた、バルト海で相次いだ破壊工作の疑いを受け、海底の重要インフラの保護に注力している。通信ケーブル、パイプライン、および洋上エネルギーインフラはすべて潜在的な標的として浮上しており、協調的な潜水艦作戦と継続的な水中監視の重要性がさらに高まっている。同盟の多くの地域で潜水艦隊が縮小し続ける中、運用者間の緊密な協力がますます重要になっている。

協力は潜水艦だけにとどまらない。カナダ、ドイツ、ノルウェーもP-8ポセイドン海上哨戒機を運用しており、統合的な対潜戦、海上監視、および訓練のさらなる機会が生まれている。NATO加盟国はすでにこの方向へと動き出しており、英国とノルウェーはP-8フリートをめぐり協力を拡大しており、ドイツも最近、英国の基地からのP-8運用を対象とする同様の協定に署名した。

ドイツ製潜水艦の選定は、カナダが防衛ニーズを満たすためにますます欧州に目を向けていることを強調するものであり、これは米国への従来の依存度を低減しようとする広範な取り組みの一環である。

カナダが欧州の兵器メーカーへと軸足を移しているように見えることは、将来の戦闘機調達を分割する可能性で憶測を煽る一因となっている。

212CD型の選定は、長年にわたり信頼性の問題に悩まされてきた艦隊の更新につながる。この決定は、カナダの防衛政策での広範な転換を示すものでもある。北極圏および北大西洋におけるNATOの対潜戦態勢を強化するだけでなく、オタワと欧州との軍事関係を深め、おそらく数世代にわたりカナダにとって最も野心的な海軍近代化計画の幕開けとなるだろう。■

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマス・ニューディックはTWZのスタッフライターであり、軍事航空、防衛技術、兵器システム、国際安全保障を担当している。ドイツのベルリンを拠点とし、世界中の紛争、軍事近代化の取り組み、新興の航空宇宙技術について報道しており、特に空軍力と現代の戦争におけるその役割に関心を寄せている。彼の報道は、現代および歴史的な空軍力、とりわけヨーロッパにおける深い専門知識に基づいており、大陸全域およびそれ以上の地域における軍用航空、空戦、航空宇宙技術の発展に焦点を当てている。




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