今回の事件が跳ね上がりパイロットの突発的な行動だったのか、背景に習主席に対する示威行動の意図があるのか、解放軍は党の軍隊と言われますが、主席に対する不満がたまっているのか、訪米を直前にこの問題が明らかになったことで米中双方でいろいろな観測が飛び交うでしょうね。実態は国際規則など無関係と考える解放軍の価値観が原因と思いますが。
Rivet Joint Crew Reports ‘Unsafe’ Move By Chinese Jet; McCain Weighs In
WASHINGTON: 中国のJH-7を操縦するパイロットがRC-135リヴェットジョイントに接近し「危険な」操縦を9月15日に行ったことが判明した。ペンタゴンはこれを認めた。習金平主席訪米を明日に控え、当該パイロットが中国主権を守ったとして称賛されるのか、または習主席訪米を台無しにしかねないと処分されるのか注目される。
JH-7の二機編隊はリヴェットジョイントを追尾していた。「インシデントは黄海上空、山東半島から80マイルほどの地点で発生。中国機のとった行動はRC-135乗員から危険行為と受け止められた。空中衝突の可能性はなかったが、該当機は危険飛行を行ったとの報告が入った」とペンタゴン報道官ピーター・クックが記者会見で述べた。問題の中国機はRC-135から500フィート未満の距離で通過飛行しているという。
習主席が発表した30万名に上る兵員削減に対する不満が軍内部に高まっているとのうわさ、南シナ海で中国が大規模な土木工事を行っていること、軍事演習がこれまでにまして威力を誇示していることから、問題のパイロットが功績を認められたく行動したのではないかとの見方がある。
米中軍事関係報道では第一人者ビル・ガーツが今回の接近飛行を初めて報道している。
ガーツはペンタゴン関係者二名が今回の事件を「危険かつ無責任な迎撃行為で2014年にあわや空中衝突しかけたJ-11戦闘機と海軍P-8哨戒機の南シナ海事件と似ている」と評しているのを伝えた。J-11はP-8から50フィート地点を通過飛行している。さらにガーツは「中国機はRC-135の機首を横切った」と報じたが、ペンタゴン報道官ビル・アーバン中佐は電子メールでその事実はないと伝えている。「現時点では一部メディアが伝えるような空中衝突に近かったとの証拠はない」
ジョン・マケイン上院議員はオバマ政権が中国が構築中の「島嶼」に正面から反対していないと追及しているが、本日午後に声明文を発表し、今回の事件を「中国がアジア太平洋地区で強硬な姿勢を続けられると付け上がっていることのあらわれ」だと述べた。マケイン議員は上院軍事委員会委員長であり、「今回の事件は空対空対応の規則作りの交渉が続く中に発生し、習主席の訪米前週に発生していることから中国の真意ならびにオバマ政権による対応にさらなる疑念を抱かせる」とした。
アーバン中佐は習主席のワシントン公式訪問を不必要に複雑化させたくないペンタゴンの意図を反映し、「米軍は中華人民共和国(PRC)の実働部隊との間のリスク低減を大幅に実現している。二国間の信頼醸成策(CBMs)は部隊間の相互作用を狙ったものであり、この効果の証明でもある」と述べ、「PRC側の行動に改善効果が特に安全とプロ意識の面で見られるのはわが法の航空機への対応で明らか」と付け加えている。同じ文言はこの二年間、政府高官が繰り返し発言しているのだが。■
なお、最初に報じたガーツ記者の記事は下のリンクでご覧いただけます。
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。