力づくで現状を変更して既成事実化していく勢力に対して西側は一致して反対の姿勢を示していますが、伝統的に自国領土が侵攻されると恐怖心を抱くロシアは過剰反応しがちなので、今回の演習でも事故が発生しないことを祈るばかりです。なおドネツク共和国というのはロシアの表現であると今回知りました。ロシア官製メディアには注意しないといけませんね。
U.S., Ukraine Exercise Sea Breeze Begins in Black Sea, Russia Promises to Observe
By: Sam LaGrone
September 1, 2015 12:51 PM
誘導ミサイル駆逐艦USSドナルド・クック(DDG-75)がボスフォラス海峡を通過し、黒海に入るところ。2015年8月28日撮影。US Navy Photo
米国とウクライナが正式に二週間の海軍演習を8月31日に開始し、黒海を中心に今年のシー・ブリーズ Sea Breeze演習の一部とする。
- ロシア軍は11ヶ国参加の同演習を注視するとし、クリバク級誘導ミサイルフリゲート艦ラドニLadny で米誘導ミサイル駆逐艦USSドナルド・クック(DDG-75)を追尾させている。米駆逐艦は先週黒海に入ったとロシア通信社インターファックスが報じている。
- ロシアのクリミア半島編入(2014年)をめぐり、ロシア国境近くのウクライナで内戦も続く中でロシアと西側諸国が緊張を高めている。
- ロシア下院 State Duma は紛争中のウクライナ支援を続ける米ーNATO側は挑発的と非難。
- 「今回の多国間演習は米およびNATOがウクライナ軍の戦闘能力、戦略的立場をあからさまに強化する一環であると見るべきだ」と下院軍事委員会のフランツ・クリンツェヴィッチ議員 Franz Klintsevichはロシア国営通信RIAノーヴォスティに語っている。「ドンバス地区で続く戦闘でウクライナ側に強力な兵器を供与するのと同じ効果がある」
- ウクライナ首相アルセニー・ヤツェニュクArseniy Yatsenyukは開始式で同演習で地域の安全が高まると述べた。
- クリミア半島併合を受けNATOと米軍は黒海内でプレゼンスをほぼ常時維持しており、ロシア軍との低レベル衝突が数件発生している。駆逐艦クックは2014年4月にロシア戦闘機編隊による嫌がらせを受けているし、カナダはHMCSトロント(FFH-333)の直上をロシア偵察機、戦闘機が飛行したと2014年9月に抗議している。.
- 米第六艦隊によれば演習は1997年から実施しており、今回は「海上阻止行動で海上の安全を確保する」ことに水上部分の主眼を置くという。これ以外に対潜戦(ASW)や小舟艇襲撃への対策も演習する。
- 「各国海軍部隊が協力して行動することで実効性が増す。11ヶ国がここに集まり、ともに安定を維持するため行動する」と第六艦隊司令官ジェイムズ・フォッゴIII中将が声明文を発表した。「これだけの規模で各国が参集したのは今日の課題に対して一致団結して対処せんとするなみなみならぬ決意のあらわれだ」
- 演習は9月12日までの予定。■
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