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緊急 タリバンはアフガン空軍を捕獲し、米製軍用機を入手することになるのか

U.S officials formally deliver four Super Tucano attack aircraft to the Afghan Defense Ministry, in Kabul, Afghanistan, on January 15, 2016.

 

米国はスーパートゥカーノ攻撃機をアフガン国防省に供与していた January 15, 2016. HAROON SABAWOON / ANADOLU AGENCY / GETTY IMAGES

 

 

フガン国内治安維持軍は米国が支給した銃火器多数を放棄してきた実績がある。米軍撤退を受けてタリバンが支配地を増やす中、アフガニスタンは戦闘航空機材まで失うことになりそうだ。

 

 

アフガン空軍はタリバンへの空爆を続けており、ペンタゴンは事態はそこまでひっ迫していないとする。だが8月13日の報道ではタリバン戦闘員が装甲車両、小型観測無人機、飛行不能ヘリコプターを捕獲している。捕獲がさらに増えてもおかしくない。

 

「米国製装備が敵の手に落ちる事態は絶えず懸念対象だ」とペンタゴン報道官ジョン・カービーが8月13日述べた。「どうしたらその事態を回避できるか、防止できるか、今は予測できない」

 

6月30日時点でアフガン空軍には200機があったが、ミッション投入可能は167機に限られたとアフガニスタン再建担当の米特別監査官がまとめていた。機体の大部分はカブール、カンダハールの二か所から運用していた。だがタリバンは8月13日に航空基地含みカンダハールを占拠している。

翌14日にツイッターにブラックホーク他のヘリコプターがカンダハール空港でタリバンの手に落ちたとの投稿が現れた。ただし、信ぴょう性は確認できていない。こうした機材の多くは武装しているが、実際に威力を発揮するのはプロペラ攻撃機部隊20機程度あるA-29スーパートゥカーノで、近接航空支援用にアフガン部隊へ特別に支給された。レーザー誘導他の爆弾を運用可能だ。

 

アフガン政府軍にはその他MD-530攻撃ヘリ50機もあり、機関銃、ロケットの兵装がつく。またUH-60ブラックホークやロシア製Mi-17ヘリコプター、C-130輸送機、セスナ機も運用するほか、セスナの一部は武装型だ。米国は今後もこうした機材の運用を財政支援していくとカービー報道官は述べている。「アフガン空軍の戦力整備への支援の決意は今も変わらない」

 

ここ20年間に米国はアフガン空軍に130機超を供与してきた。国防総省は7月にさらにブラックホーク35機、A-29スーパートゥカーノ3機の追加供与を発表し、米軍撤退後もアフガニスタン政府支援を継続するとしていた。このうちブラックホーク3機が7月に現地到着している。

 

残るヘリコプター他機材の現状について国防総省の見解は出ていない。これ以上タリバンの手に落ちないよう引き渡しは停止しているのか。

 

タリバンはMi-35ヘリコプターを入手したといわれる。インド政府が供与したものだが、ビデオではローターが欠落している。またタリバンはMi-17ヘリコプター数機が格納庫に予備ローターや部品とともに入手したと発表している。MD-530の一機も捕獲したとするが、大きく損傷しているようだ。

 

稼働可能な機材を入手してもタリバンは適切な訓練がないためと運用に困難を感じるはずと、軍用機に詳しい筋は見ている。訓練を受ければ操縦可能だが兵装運用には別の訓練が必要となる。また機材は定期的保守管理が必要で、長期にわたり飛行を続けるのは困難だろう。

 

とはいえ、敵の手に落ちる前に米国は機材や航空基地を空爆する必要がある。カービーは具体的に述べなかったが実施となれば米軍が動くはずだ。「装備品の破壊となる事態は予測できない。同国政府の装備品活用にむけ支援を続けるのみだ」

 

別の可能性としてタリバンが捕獲機材をロシアや中国に売却し、技術情報が流出することがある。飛行できなくてもタリバンは捕獲機材の映像画像を強力なプロパガンダに利用するだろう。

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タリバンが各都市を奪う前から、供与済み装備品の状況を米国は把握していないとの声が出ていた。

 

昨年12月にアフガニスタン再建特別監察官はペンタゴンが「アフガニスタンへ供与済みで機微性の高い装備品で必要な要求を満たしていない。国家安全保障リスクを最小にとどめ、極秘技術の詰まった防衛装備品の移転や誤用を避ける要求だ」と指摘していた。

 

ジョー・バイデン大統領が米軍撤退を命じたことで、「近接航空支援の要請が増え、機材は酷使ぎみだ。また情報収集監視偵察任務も増える中、米軍の航空支援がないままアフガニスタン国軍は航空補給活動を続けている」と監察官は指摘していた。

 

全機材で推奨点検間隔を25パーセント伸ばしたまま運用が続いていると監察官は指摘し、「サプライチェーンに負担がかかり、定期点検を先送りし戦闘中の損傷に対応できなくなっている」という。■



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The Taliban Captured Helicopters. Can They Capture an Air Force?

These are the lethal warplanes that could fall under Taliban control.

By MARCUS WEISGERBER and TARA COPP

AUGUST 13, 2021


 

コメント

  1. ぼたんのちから2021年8月15日 23:32

    アフガン政府は急速に崩壊に向かっているように見える。アフガン戦争の終焉は、米国に厳しいものになりそうだ。
    米国は、サイゴン脱出の再現ならまだよしとせざるを得ず、イラン大使館占拠の二の舞になる可能性すらある。陸軍や海兵隊の投入は、被害を拡大させるだけかもしれない。
    米国のアフガン終結構想は消えてしまい、米国は最後までタリバンの評価に失敗したことになるだろう。
    それにしてもタリバンの攻勢は想定をはるかに超えるものであり、他国からの武器弾薬、人員の投入があったのかもしれない。
    タリバンは、アフガン戦争中他国から援助を受けており、それはパキスタンよりもイランからであった可能性がある。アフガンから逃亡したアルカイダの幹部の多くがイランに逃れ、イランによって保護され、手懐けられているが、タリバンも同様かもしれない。
    タリバンがアフガンを再統治するようになると、北朝鮮-中国-アフガン-イランと陸路での北京枢軸を構成することになり、危険な反米・反QUADベルトになるだろう。

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