世界最強の軍事大国はどこか。一見単純な質問だが、実は複雑な要因が背後にある。各国の軍事組織はその国特有の事情の地理条件や地勢戦略にもとづき資源を投入する。この結果、強固な軍事力が生まれてもそのまま他国へ効力を発するものではない。軍事力ランキングを発表したGlobalFirepowerでは独特の計算式で各種要因を考慮し各国を比較している。
1.米国
米国は2021年もトップの座を守った。二位とは小さいものの、一貫して差を維持している。膨大な国防予算、大規模な産業基盤、巨大な人的資源に支えられ、米国は近代軍事力の基準全部をパスしており、量的、質的にも次点国を航空分野のほぼ全部で優位に立っている。現役空母も最多で、空母打撃群構想で世界各地への攻撃力を維持する。
2. ロシア
ソ連崩壊後の軍事力衰退を脱し、ロシアは近代化を広範に開始しており、とくに空軍、海軍の再整備に努めている。その成果が2021年に現れ、新世代戦略・巡航ミサイル潜水艦が登場し米国との質的格差が縮まった。新型海防艦他小型艦艇の整備はロシアが沿岸防備力の強化を図る姿勢を反映している。他方で、地上兵力では米国に対し大きく差をつけているが、装甲車両部門は別だ。空軍力も米国が有利でSu-57制空戦闘機に見られるように米国のステルス侵攻機材への防御に投資しているが、自国の侵攻機能整備は後回しになっている。
3. 中国
ロシア、米国とは大きく差をつけられているが、中国は相当規模の支出を継続して全軍の戦力増強を図っている。世界第二位の国防予算に加え軍務に投入可能な人口規模が最大という利点を生かし、中国軍は短期間で大幅に増強となる可能性がある。今後も野心的な装備品調達が続く見込んで、独自に空母打撃群を編成し、第六世代戦闘機や爆撃機の稼働を始めるものとみられる。
4. インド
国防費の規模、装備品の規模も上位三国から差があるもののインドは膨大な人口から軍事潜在力を秘めている。特に戦車部隊は一部旧式車両もあるものの強力な戦力を維持しており、沿岸防衛戦力、砲兵部隊も大規模だ。軍事装備品の輸入国の立場だがインドは新しい一歩を踏み出している。ライセンス生産の形だが技術移転が実現し、国産装備品の生産の基盤が生まれつつある。
5. 日本
日本は2020年にフランスを追い越し第五位についた。経済力、比較的大規模な防衛予算、国内インフラを背景に伸長した。航空戦力は強力で海軍分野も駆逐艦潜水艦で活発となっているが、地上兵力が小規模のためこの順位におちついている。■
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These Are the 5 Toughest Militaries in the World Today
August 13, 2021 Topic: Military Affairs Region: Global Blog Brand: The Reboot Tags: U.S. MilitaryUnited StatesRussiaIndiaChinaJapanMilitary
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