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米陸軍がめざす次世代装備5種類をご紹介。冷戦時装備がこれから姿を消し、対中・ロ戦を想定した新型戦力に変身していくのか。

 

 

 

 

米陸軍は高威力の装備品数々を運用中だが、ハイテクのロシア軍や中国軍との対決に備え、さらに戦車からミサイルまで新型装備品の実戦化に取り組んでいる。

 

その結果、エイブラムズ戦車やアパッチヘリコプターなど冷戦時の装備品が徐々に姿を消していくことになる。こうした米軍事力の象徴の代わりに新世代装備品が主流となるはずだ。

 

今回は中でも注目の装備品をご紹介する。

 

1. 次世代戦闘車両 

 

陸軍装甲部隊ではM1エイブラムズ戦車、M2ブラドレイ歩兵戦闘車両が主役の座をつとめてきた。ともに改良を繰り返し、最新のM1A2ではセンサー性能と電子装備が1980年代製より向上しているとはいえ、ともに40年前の設計思想でフルダ渓谷でソ連戦車隊を撃破するべく作られた車両だ。対戦闘員の「小規模戦」がここ20年続き、装甲の厚さは地上部隊で重要性を失ったが、ロシアや中国が相手の「大規模戦」に備える中で戦車に改めて重要性が生まれている。

 

陸軍の次世代戦闘車両事業では21世紀の装甲車両として新型主力戦車、歩兵戦闘車両、自力推進砲、ロボット戦車まで想定する。防衛産業はすでに新型車両構想の売り込みを始めており、BAEはスウェーデン製CV90歩兵車両を提案している。どの車両を採用するにせよ、ここ40年の技術面の進展を反映した内容になるはずだ。アクティブ防御で対戦車ミサイルの効果を減じる、戦術情報ネットワーク化、無人装備も新型車両の機能の一部となるはずだ。またDARPAのX車両技術開発事業ではもっと未来的な発想で、想像図(下)は砂漠走行用バギーに見えるほどだ。

 

DARPA

 

2.機動性短距離防空装備 Maneuver-Short-Range Air Defense(MSHORAD)

 

米空軍の護衛を受け、タリバンなどローテク敵勢力に立ち向かった米陸軍の戦術防空体制は冷戦時のままだった。だが、無人機が普及し、ロシア、中国の航空戦力が脅威となると地上部隊に空はもはや安全な場所でなくなる。そこで、陸軍はつなぎ解決策としてスティンガー対空ミサイルをストライカー軽装甲車両に装備した。だが、陸軍は指向性エナジー兵器(レーザー)をストライカーに導入する計画を有する。これにより標的にもっと迅速に対応でき、しかも電力供給が続く限り弾薬切れになることがなくなる。

 

3. ロボット戦車 

 

SF小説の世界だったが、米陸軍は任意有人操縦戦闘車両の実現をめざす。ロボット試験車両が完成している。遠隔操縦武装車両M113兵員輸送車で、自律運用トラックの開発も進め、無人で補給品を運ぶ機能の実現を目指す。

 

4.  将来型垂直輸送機

 

冷戦時のM1戦車が姿を消すようにアパッチ、ブラックホークのヘリコプターも交代する。将来型垂直輸送機では新型ヘリコプターのファミリーとして攻撃偵察型の実用化もめざす。

 

5. 長距離火砲

 

空軍の航空支援を当たり前にとらえ、陸軍の野砲はロシアより遅れをとってしまった。ロシアが新型りゅう弾砲を導入しているが、大口径火砲として射程20マイルのM109A6パラディン155mm自走りゅう弾砲があるが、陸軍は千マイル有効な新型砲の実用化をめざす。実際の射程は数百マイル程度だろうが、従来より大幅な長距離火力を導入すれば敵部隊の動きを制することが可能となる。■

 

World War III: The U.S. Army's Future Weapons Will Be Crazy Advanced

by Michael Peck

 

August 4, 2021  Topic: Security  Blog Brand: The Reboot  Tags: RussiaChinaMilitaryTechnologyU.S. ArmyArmy

 

Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.

Image: Flickr


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