South Korean AF Derails F-X Phase 3 Choice Of F-15
By Bradley Perrett perrett@aviationweek.com, Amy Butler abutler@aviationweek.com
Source: AWIN First
aviatinweek.com September 24, 2013
Credit: Boeing
韓国空軍が同国F-Xフェイズ3 戦闘機選定でボーイングF-15SEにいったん決まった選定結果を覆すことに成功した。
- この結果ボーイングはF-15生産を2018年を過ぎても維持するという目論見の実現がなくなるだろう。韓国からの発注で同機の戦闘有効性は高まるはずで、その後の海外販売に弾みをつけるというのが同社の希望だった。
- 韓国国防調達計画執行委員会がF-Xフェイズ3の仕切り直しを決定したもので、8月にはF-15が総額8.3兆ウォン(77億ドル)で60機調達されることに決まっており、その時点での敗者はF-35とユーロファイター・タイフーンで後者は入札過程での違反が理由だった。今後一年以内に機種選定競合を再開する。
- 韓国空軍は一貫してF-35選定を希望しており、特に日本が同機を選んでからその勢いをまし、F-15に決まってからも同機の弱点をあげつらっていた。空軍将校がF-15選定で次期戦闘機計画が「間違った方向へ進んでおり、当初の狙いから外れている」と発言したと同国メディアが報じている。おそらく正しい方向とはF-35を指しているのだろう。
- もし韓国がF-35を結局選ぶのであれば、共同開発国以外の導入は三番目となり、日本に続いて同機のコスト、開発難航など問題あることを棚上げしての導入になるだろう。
- ただ韓国で困るのはこれが過去11年で二回目の選定の取り消しである点で、戦闘機に求める性能水準はあらかじめ決まっていたようだ、つまり入札側は営業費用を無駄に使って実は競争ではない競争に付き合っていたことになる。ボーイングがF-15Kでフェイズ1の受注に成功したのが2002年のことで、当時ダッソーは今後の韓国戦闘機選定には参加しないと表明。同社は提案内容に自信があったが、最初から採択の可能性がなかったのだ。
- フェイズの調達規模は20機で韓国国防調達計画庁の求めるF-15代替機調達をまともに受け止める競合メーカーは皆無で、ボーイングが単独で入札している。
- これに対し韓国国防省はF-15選定取り消しの理由は一部は北朝鮮核兵器の胸囲であり「非対称兵器」であるとする。ただ韓国政府関係者からは朝鮮半島の脅威状況は要求内容で大きな要素ではないと発言。さらに北朝鮮の脅威は昨日今日はじまったものではない。
- 同省は航空工学の進展が早くなっていることも理由に上げる。中国のJ-20ステルス機が試作機として出現したことが韓国の近隣では大きな技術的な進展だ。ただこれも二年前のことであり、その時点で国防省はF-Xフェイズ3の中止を求めていなかった。
- .国防省スポークスマンは「韓国が第五世代機を必要とし、北朝鮮の増大する脅威に対処する必要性は国民の総意」と発表。これに当てはまる機種はF-35しかない。
- .もうひとつ韓国にとって頭が痛いのはフェイズ3機種で更新しようとしているF-4ファントムとF-5タイガーがともに戦闘用航空機としての価値が残っていないことだが、新機種の導入は2017年から2021年の間になる予想だ。
- ボーイングからは「今回の韓国国防調達計画管理委員会の決定に深く失望」との声明が出ており、「当社は国防調達計画当局の指示内容を厳格に順守してきた。当局からの詳細通知を待つ」
- .これに対しロッキード・マーティンから選定過程でj引き続き米政府をを支持する、と声明を発表。F-35は海外軍事販売制度を通じて販売される予定だ。
- 今回の競合を通じEADSおよび子会社ユーロファイターは結局米国製戦闘機の当て馬に使われたのかと不審に思っている。だが駐留米軍により同国の安全が守られていることもあり、韓国は米国調達を選ぶ外交的な圧力を受けているのも事実だ。
- そこでユーロファイターおよびボーイングは次回入札に参加するのかが大きな疑問だ。とくに国防省が第五世代機が必要と宣言してしまっている。ボーイングは「考えられるすべての選択肢を」試すだろうと業界筋は見ていて、F-15SEの開発をさらに進めることも検討するだろう。同機はステルス性は限定的だが、高性能エイビオニクス機能があり、F-35に対して価格競争力がある。
- ボーイングは現在サウジアラビア向けF15SA84機の生産中で生産完了するのが2018年、最終機の引き渡しは2019年になるという。
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- 少し訂正したい。韓国空軍はF-15SE案に賛成している。反対したのは委員会の半分の席を占める民間委員だ。民間委員は当初は監視役として過去の汚職発生事例の再発が目的だったが、情報が限られる民間委員がロッキード・マーティンの宣伝攻勢に踊らされ、決定を取り消したのだ。
- 今度は驚いた韓国空軍がジェット機編成をどうやって維持するかを真剣に考える番だ。F-X IIIが中止となれば次のF-X IVは別の予算で別の技術諸元での選択となり、早くてもこれから5年後のことになるからだ。
- ボーイングは今回の結果を生んだのは同社の広告宣伝が実際には存在しないも同様だったためで委員会には情報を提供できなかったためだともする。そこで次回は「大衆教育」を大々的に行い、自社モデルと輸出版F-35の対比で訴えるとしており、明らかにボーイングは次回も競合に参加する意向だ。ボーイングはロッキード・マーティンのネガティブキャンペーンにより同社の提案内容を大衆が理解しなくなったと非難している。
- 韓国国防調達庁スポークスマンの説明が腑に落ちない。なぜなら同庁と韓国空軍はサイレントイーグルを擁護し、民間委員による執拗な非難から2.5時間も非公開審議に持ち込んだものの、結局素人の民間委員の決心を変えられず、このひどい体たらくを国民に発表しているからだ。.
- このためボーイングは今回は訴訟でなく大衆教育を次回の最優先事項に選んでいる。これは同社が国防調達計画庁と韓国空軍には今回の結果の責任がないとわかってるからであり、ロッキードの汚い手法に対し、あまりにも紳士として振舞っていたことをボーイングは反省し、次回波高は行かないぞと見ている。
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