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連邦予算がピンチ ペンタゴンも影響を免れることはできません

米国の連邦政府が予算がなくなり機能停止になりそうな状況ですが、国防総省関係はさらに深刻なようです。こんなことで世界の平和は守れるのでしょうか。なお以下の米海軍協会ニュースは現地時間月曜日午前時点での報道です。

Government Shutdown: The Basics

By: John Grady
                        
U.S. Naval Institute USNI News,
Monday, September 30, 2013
                                                 

上院部会がペンタゴンの求めた基地閉鎖追加を却下した。カインでは負担可能な健康診療法案をさらに一年先送りする決議をしようとしており、同法案関連の医療機器への課税を認めなかったことで今週中にも連邦政府の部分的な機能停止が現実のものになる可能性が高まってきた。本日午後にも上院も同法案を否決する見込み。
  1. そうなるとおよそ40万人の連邦政府公務員が議会で何らかの合意形成ができオバマ大統領による署名による支出法案の成立に目処がつくまで無給状態で自宅待機扱いとなる。今週末は政府幹部が休日返上で誰を自宅待機扱いにするか、どの機能が継続可能かを見極めようとしていた。
  2. 政府機能が停止になりそうとなり、ペンタゴンの監督官ロバート・ヘイルRobert Haleから悪いニュースが発表された。州軍を維持支援する民間作業員と予備部隊には火曜日にも職場に来なくても良いとの知らせを受けそうだという。
  3. ただし同日に制服を着て出勤する各位も身なりをきちんとしておいたほうが良さそうだ。仮に議会が支出法案合意を10月7日期限までに形成できないと、現役軍人および民間作業員は給与支払いがあてにできなくなる。予備役兵員の支払い条件はさらに悪く、支払日はばらばらになりそうだとヘイルは言う。
  4. 機能停止になる前に国防総省には影響が出るとヘイルは続ける。「みんな給料の支払いが遅れることを心配して各自の役割に気を使っていない」
  5. 政府機能が停止した場合、戦没者の家族は遺族年金の受取は法案が成立するまで期待できなくなる。陸軍報道官によればアーリントン国立墓地は閉鎖されることなく、戦没者の埋葬等は平常通り行うという。退役軍人墓地も予算が前倒しで確保されていることから政府機能の停止と無関係だという。
  6. ヘイルによれば昇進検討委員会も同様に開催見送りとなるという。
  7. アフガニスタンはじめ各地での軍事作戦は「人命の安全および財産の保護に必要」と判断されるものは継続される。配属命令、移動命令は影響を受けない。その他一時的な出張旅行は承認されない。ただしアフガニスタンへの、あるいはアフガニスタンからの移動は承認受ければ可能。入隊勧誘は継続され、入隊事務所はそのまま業務を継続する。
  8. 先週金曜日の段階でヘイルは民間人作業員の半分を自宅待機の対象にし、基地内売店から艦載機訓練飛行まですべてを中止することを検討中と明かしている。ただし、現時点で地中海付近を航行中の艦船は対象ではない。
  9. 前回は2011年12月に同様な状況があり、その際の経験から国防総省ウェブサイトはポーツマスや真珠湾の海軍工廠と並んで支出法案の承認が遅れ政府予算が底をつきそうで業務停止が間近いと伝えている。
  10. 同様にアフガニスタンから機材を搬送することは一時的に中止になるとヘイルは示している。ただどこまで閉鎖が広がるかは「先が見えない」とし、南西アジアから米本土までの軍事輸送についてもヘイルはくりかえし、「現地司令官などがこの問題を検討中」と表現している。
  11. 閉鎖に関連し、基本的な業務である食事提供、フィットネスセンター、託児施設その他は閉鎖の対象外と国防総省は発表している。ただし、どこが開いていてどこが閉まっているのかを個別に見ていく必要があり、全国軍人家族連合会 National Military Families Association はウェブサイトで閉鎖情報を提供しているので参照されたい。先に電話で確認して閉鎖していなくてもサービス提供に通常より時間がかかることは覚悟すべきだ。
  12. ヘイルは今回の閉鎖の恐れで国防総省勤務の民間人従業員の士気が相当下がっていることを気にかけ、今年の夏も延べ60万人が6日間の自宅待機を経験しており、二年間に渡り昇給が止められ、人員整理が進んでいることを憂慮する。今回も自宅待機になれば「民間人従業員がさらに士気を低下することなる」と見る。
  13. ただし今からの自宅待機措置が今夏の待機と違う理由について、ヘイルは今回は予算削減や予算流用のための自宅待機ではなく、勤務を継続できる、できない人員の判別により決定されることを強調。
  14. さらに自宅待機を命じられた職員が待機期間中の給与を受け取る保証はない。1990年代に議会は自宅待機職員への給与支払いを遡及で認める決議をしたが。
  15. 議会が打開策を見つけても、赤字幅の上限を緩和する合意ができ、予算執行がふたたび柔軟にできるようになっても、あるいは予算ではなく支出決議が成立しても、ヘイルは国防総省に勤務する民間人・軍人に明るい未来は保証されていないと見ており、「人員削減や強制的な除隊がこれから数ヶ月のうちに起こるだろう」という。
  16. 国防契約企業は予算が底をつく前に締結済みの契約で作業を継続でき、実際業務を続けるだろう。ヘイルによれば今後は新規契約あるいは契約延長は執行を認められないことになるという。■

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