DoD BuzzがA-10が予算削減のあおりで現役を退くことになりそうと伝えています。
Air Force Mourns Likely Passing of A-10 Warthog
NATIONAL HARBOR, Md. —A-10ワートホグ(イボイノシシ)近接支援・戦車キラー機で自身も操縦経験があるスタンリー・クラーク中将が悲しげに同機部隊がモスボール保存になりそうだと語った。
- これは空軍協会による航空宇宙会議の席上のことで、聴衆から「A-10を救えないのか」との質問が出た.
- クラーク中将は州軍航空部隊の司令官であり、この質問に婉曲に対応した。同中将はA-10サンダーボルトの操縦を心からほれ込んでいたと答えた上で、搭載するGAU-8 Avenger30ミリ回転機関砲は「地上部隊にとって大切なもの」と表現した。
- ただし、米空軍は「単一ミッションしかこなせない機種は削減する方向で検討中」とし、予算強制削減のもと、「予算がまわってこない。A-10存続のオプションはない」
- 空軍は「第五世代機の配備を念頭においており」A-10はステルス性能もなく飛行速度も遅い。
- 「2023年の空軍をめざしており」A-10は未来の空軍に残る場所がないという。
- 空軍参謀長マーク・ウェルシュ大将も自身がA-10飛行時間が1,000時間あり、同機への愛着を口にしている。「醜いやつですが愛着があります」
- しかし、同大将も空軍が一兆ドルの予算削減を今後10年で実現する必要があると説明。その予算環境ではウォートホグの維持はできなくなると発言。
- A-10はフェアチャイルド・リパブリックが1970年代に開発し、第一次湾岸戦争ではイラク戦車900両以上を破壊し、その後のイラク、アフガニスタン戦役でh近接航空支援の中心だった。
- ウェルシュ大将はA-10がまな板の上におかれているのは「単一ミッション機材であることが大きい」とし、いっそう厳しさを増す作戦空域では生き残りが難しいことを理由に挙げる。
- 「予算節約の方策はすべて検討しており、近代化改修・機体再生化もその対象だ。複合ミッション機材でそこそこにミッションをこなせるのであればいいが、単一ミッション機はまず削減の対象に上げられるだろう」
この記事に対するオリジナルの読者コメント
- 実現の可能性はないだろうが、陸軍が同機を運用したらよいと思う。4ないし5飛行隊を陸軍が維持するのだ。パイロットを見つけるのはそんなに難しくないはず。ウォートホグパイロットで同機に愛着を持つものは多い。ただし陸軍が固定翼機を運用すると空軍には面白くないだろうし、陸軍が空軍パイロットを横取りしたらもっと怒り狂うだろう。
- A-10退役は最低の軍事選択肢。愚かとしかいいようがない。
- 今回の愚行は1962年のバーミューダ三軍会議までさかのぼり、東南アジアでのミッションを小分けした結果、恐ろしい事態が発生している。F-100で近接航空支援をした。さらに1967年のAX構想につながっている。米空軍がA-10生産を中止したのは固定翼機による近接航空支援が不要と考えたのではなく、他軍にその役割を与えたくなかったからだ。陸軍が開発したグラマンOV-1モホークがどうなったかを見ればわかる。A-10の開発元フェアチャイルドでは同機が陸軍の元だったら4,000機は販売できるとのジョークがあったほどだ。
- イスラエルに販売すればよい。対戦車攻撃機が必要で、戦闘が発生するのは確実だから。
- 今回節約してもあとで血の代償になりかえってくる。大統領以下指導部に失望
- ではウォートホグにかわってどの機種が地上支援、戦車攻撃をするのか。F-35が全部できるとは思えない。
- これでは米空軍の死亡と同じだ。
- 空軍はすでにC-17生産を終了させ(緊急兵力輸送力の不足となろう)、陸軍のC-27Jを中止させ、今度はA-10タンクバスターか。こうなれば過去の決定を覆し、陸軍に地上攻撃用ガンシップとなる固定翼機を運用させるべきではないか。
- 同機は近接航空支援用途では最高の機材だ。空軍は地上部隊を犠牲にして予算を節約するつもりなのか。30mm 機関砲だけで敵は震え上がる。空軍上層部はこれを手放すというのは軍人としての思考方法を放棄しているのか。
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