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★★★海自イージス駆逐艦こんごう級、あたご級にSM-2搭載へ

これも目立たないニュースですが中身は重要です。例によって自衛隊の呼称護衛艦は駆逐艦としています。 Japan Secures SM-2 Missiles for Destroyers       Kongo and Atago Destroyers To Be Outfitted Wendell Minnick , Defense News 8:12 a.m. EDT July 21, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/strike/2016/07/21/japan-sm-2-missile-destroyer-fms/87377786/ (Photo: Raytheon) TAIPEI, Taiwan —スタンダードミサイル-2 ( SM-2 ) を日本のこんごう級およびあたご級駆逐艦6隻に246発821百万ドルで売却する案件を米国務省が承認した 。 海外向け軍事装備販売を取り仕切る国防安全保障協力庁(DSCA)が7月19日に公表した。主契約企業は レイセオン と BAE 。 対象はレイセオンのRIM-66M-09 SM-2ブロックIIIBで、MK13MOD O 垂直発射装備のカニスターも含む。 「イージス戦闘システムと組み合わせるとSM-2ブロックIIIBはこれまでより高性能の面での防衛能力を実現し、東アジアと西太平洋の防空、海上交通路防衛を担う」とDSCAは声明を発表。「日本には中間レベル整備施設が二箇所あり、SM-2ブロックIIIBの保守管理を行う能力があることで新装備の導入は円滑に進むだろう」 日本はあたご級を改良したイージス駆逐艦二隻を建造中で、ブロックIIIBが最初から搭載され、別に日本製ミサイルも採用する。 日本が防空体制の強化に努めているのは北朝鮮のミサイル、核開発が続いているからで、中国も東シナ海で日本が実効支配する尖閣諸島で不穏な動きを示している。 弾道ミサイル対応では日本はSM-3ブロック1Aを導入済みで、宇宙空間でのミサイル迎撃に対応している。レイセオンによれば日本はSM-3の試射に三回連続して米海軍のミサイル試射水域(ハワイ沖)で成功している。2007年、2009年、2010年にそれぞれ

★歴史に残る機体⑦ F-15イーグル

F-15はまだしっかり現役の機体であり、あと20年近く稼働するのですが、歴史に残ることは確実なのでシリーズに加える事にしました。 Why America's Enemies Still Fear the F-15 Eagle  It’s the ultimate air superiority fighter. Capt. Matt Bruckner, an F-15 Eagle pilot, flies over Washington, DC​. Wikimedia Commons/U.S. Air Force Kyle Mizokami July 8, 2016 http://nationalinterest.org/feature/why-americas-enemies-still-fear-the-f-15-eagle-16897 ほぼ三十年にわたりF-15イーグル戦闘機は空の王者とされてきた。後継機F-22ラプターが登場するまで米空軍の第一線航空優勢戦闘機はF-15だった。現時点でも近代化改装を受けたイーグルは強力な機体で、メーカーの ボーイング からはさらに耐用年数を延長する提案が出ている。 F-15のルーツはヴィエトナム戦にあり、当時の米空軍、海軍の主力機が北ヴィエトナム機へ芳しい戦いができなかったことに由来する。大型で強力な推進力を有する米戦闘機が、ずっと小型で推力も小さい敵に翻弄されたのだ。朝鮮戦争では13対1の撃墜被撃墜率がヴィエトナムでは1.5対1のどん底にまで下がってしまった。 F-4ファントムが当時の最新鋭機だったが、空対空戦ではミサイルが主力でドッグファイトは時代遅れという前提で飛行操縦性や機関銃の必要性が痛感された。米空軍は制空任務を重視した専用機材の開発を決定し、強力なエンジン、レーダーを備え、ミサイル多数に加え機関銃を再度搭載することにした。さらにドッグファイトを勝ち抜く操縦性も重視した。 空軍がFX戦闘機の新規提案を求めたは1966年で、六社がこれに応じたが試作機は製造されていない。空軍は1969年にマクダネル・ダグラス(現ボーイング)を採択し、まず107機を発注した F-15は強力な機体になった。初期型は プラット&ホイットニー F100-PW-

★防衛省のMV-22を4機追加発注を確定

なるほど17機購入意向を示した中で、これで9機を確定発注したわけですか。しかしこのニュースは国内では全く報道されていませんね。技術的すぎると判断されたのでしょうか。報道機関には機体名称を正確に記述するようお願いします。MV22ではなくMV-22ですね 。 Japan orders additional MV-22 tiltrotors Gareth Jennings, London - IHS Jane's Defence Weekly 22 July 2016    http://www.janes.com/article/62478/japan-orders-additional-mv-22-tiltrotors 今回の追加発注で日本は予定導入期数の過半数を確保した。防衛省は「遠隔島しょ部が進行を受けた際の迅速対応」に同機が 不可欠としている。 Source: US Navy 日本はベル-ボーイングMV-22Bオスプレイを四機追加調達する。国防総省DoDが7月20日発表した。日本は5機を発注済み。 今回の案件は2017年度から21年度にかけての米政府複数年度調達544.7百万ドルの一部で生産ロット17から21が該当する。日本はこれでMV-22Bを9機確保した。契約では17機調達する 契約内容通告によれば海外軍事装備販売(FMS)制度を使い、総額302.9百万ドルで製造用資材の確保、機体生産、納入まで対象とする。2020年5月までに完了する。 日本はシミュレーター一式も購入する。価格は9.6百万ドルで2017年10月末までに納入される。 2015年7月に332.5百万ドルで先行発注した5機は2018年6月までに納入される。17機導入の総額は米国防安全保障協力庁DSCAによれば30億ドル。 日本のMV-22Bは編成を急ぐ「遠隔島しょ部が侵攻を受けた際に迅速対応する」遠征師団の二個連隊に新設される揚陸部隊に編入される。同機で日本の人道援助災害救難ミッションの実施能力が向上する。■

2030年時点の世界五大空軍国はどこか

上位5位に英国が入るのはF-35を予定通り導入する前提の話ですね。今のところ英国防整備は既定方針通りすすめるようですが、経済情勢により今後どうなるかわかりません。一方、日本の状況に近いのはイスラエルですが、新型機材が登場するまで苦しい運用になりそうですね。F-3でもイスラエルと共同開発になれば面白い展開になりそうですね。 The 5 Most Powerful Air Forces in 2030 Kyle Mizokami July 21, 2016 http://nationalinterest.org/feature/the-5-most-powerful-air-forces-2030-17067 2030年の世界で最強の空軍部隊はどこか。今と大きくかわらない。リストでは現在も上位の米国、ロシア、英国が見える。この三国は紛争シナリオに沿って準備を怠りなく、非国家勢力への対応から全面戦争まで想定している。三国は迅速に展開可能な大規模かつ近代的航空兵力の維持が安全保障上不可欠との認識を持っている。 中華人民共和国が新たにリストに入ってくる。中国が世界第二位の経済規模に似合った空軍力を整備中であるのは納得できる。だがそうだとしても同国は数々の不合理な態度を南シナ海問題などで示しており、中国の戦力整備の今後を予言しているようだ。 米空軍、海軍、海兵隊  米国の固定翼機運用部隊は三軍体制で、米空軍、海軍、海兵隊があり、2030年でも世界最大の「空軍力」を維持しているだろう。 2030年時点で米空軍はF-22ラプター187機を運用しているはずだ。また「ゴールデンイーグル」F-15Cも178機ありレーダーと赤外線センサー能力を大幅向上している。その時点でF-35Aが1,763機と大量導入されており、F-16CとA-10に置き換わっている。給油機部隊も100機のKC-46ペガサス導入で若返っているはずだ。第二世代ステルス爆撃機のB-21の生産も始まっており、発注は100機ほどになっているだろう。 米海軍は機材をF-35CとF/A-18E/Fスーパーホーネットに統一しているだろう。MQ-25スティングレイ給油機兼ISR無人機も運用し有人戦闘機の飛行距離を伸ばしているはずだ。V-22オスプレイが陸上基地から補給品や郵便物を空母へ運ん

★新型ジャマー装備NGJの性能に期待

米空軍がEF-111以降の電子支援機を調達する予定がないまま、海軍機に依存する状態が続いており、海軍海兵隊のEA-18Gの存在は大きくなっていますが、敵レーダーを妨害するジャマーは旧態依然のままでした。そこで新型ジャマーの開発が進んでいましたが、どうやら実用化にめどがついたようです。オープンアーキテクチャーはLRSBでも謳っていますがどうやら今後の装備では合言葉になりそうですね。それだけ装備類の開発ペースが早くなっていることの裏返しでしょう。 Navy's Next-Generation Jammer Will Attack Multiple Enemy Air Defenses at Once KRIS OSBORN 05/03/2016 http://www.scout.com/military/warrior/story/1666386-navy-revs-up-electronic-attack-technology 米海軍の次世代ジャマーの実戦化が2021年までに実現すると、多数のレーダーを同時に妨害し将来登場する高性能防空体制にも対応できる。 米海軍は電子戦ジャミング技術をさらに進め、探知されずに敵目標の破壊が可能な強力ハイテク装備の実現を目指している。 「敵の防空システムにこちらの攻撃部隊を発見できなくするのが狙いです。防御対象は機種を問いません。敵防空網を制圧しミッションを続けさせるのが目的です。この装備で機体が生き残ることは絶対確実になりませんが、兵装を投下して帰還することはできます」とアーネスト・ウィンストン中佐(電子攻撃装備整備担当)がScout Warrior取材に答えた。 次世代ジャマーNGJは全長15フィートのポッドでEA-18Gグラウラーに搭載しレーダーを妨害する電子信号を発信する。レーダーは電磁信号を前面に送り反射から標的の位置、大きさ、形状、速度他を解析する技術だ。ただし電磁信号が干渉を受けたり、妨害つまり「ジャム」されると探知ができなくなる。新型ジャマーは敵戦闘機がミサイルを標的に「ロック」するのを妨害する機能がある。 「周波数多数を同時にジャムするのも可能で、迅速かつ効率よく行えます」(ウィンストン中佐) 新技術に高出力レーダー技術があり、アクティブ

★米空軍が低価格多用途機スコーピオンの性能評価を実施する

いよいよ米空軍も無視できなくなったのか、スコーピオンを海外案件の名目で性能評価することになりました。同機は従来の常識を破る価格のため軍用機の既存体制を破りかねないと白い目で見られていたのでは。F-35がCAS任務を本当に実施できるか疑問ですが、機体単価が何分の一のスコーピオンで任務をこなせるのであれば、F-35の意義がなくなってしまいますからね。高価格機は調達数が少なくなりますから、このような低価格機を調達するのは理にかなっています。とはいえ、ローエンドと片付けるのはまだ早いでしょう。完全自社資金開発であることも含め、今後注目の機体ですね。 Air Force to Certify Scorpion Jet, Broadening Its International Appeal Valerie Insinna , Defense News 11:22 a.m. EDT July 21, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/air-space/2016/07/21/air-force-scorpion-textron-foreign-military-commerical-sales-international-airworthiness-certify/87382706/ (Photo: Textron Airland) WASHINGTON — 米空軍が自ら調達する予定のない機体の性能テストをする初めての事例が生まれる 。 その結果で同機の海外販売にはずみがつくと期待される 。 7月20日空軍は協力研究開発合意 Cooperative Research and Development Agreement (CRADA) を テキストロン・エアランド と締結したと発表し 、 同社のスコーピオンの性能評価を行う 。 認証が交付すれば 、 同機の海外向け直接販売の可能性が開ける 。 あるいは空軍が同機を導入する場合の調達工程が早まる 。 「今回は初の事例で米空軍が調達契約をまとめていない機体の性能評価をCRADAで行うのは初めて」と米空軍の性能評価部門が声明文を発表。 テキストロンがスコーピオンをロールアウトしたのは2013年で米軍と海外顧客むけに売りだそうとした。

トルコクーデター事件続報、事件後の空軍は粛清対象か

本当に今回のクーデターでは大統領は危機一髪だっととよくわかります。機転のきいた行動を取れたトルコ国民はすばらしいですね。それだけ統制が取れていないということなのかもしれませんが。空軍はこれでは粛清の嵐で当面戦力が低下したままでしょうね。 We go to war so you don’t have to A Turkish F-4. Photo via Wikipedia Pilots Flying Old F-4 Fighters Were the Turkish President’s Most Loyal Aerial Defenders But the aging planes couldn’t match the rebels’ F-16s by DAVID AXE https://warisboring.com/pilots-flying-old-f-4-fighters-were-the-turkish-presidents-most-loyal-aerial-defenders-f05322e31146 7月15日夜、トルコ軍一部がエルドアン大統領に反旗を翻し蜂起し、あと一歩で大統領を殺害あるいは身柄拘束するところだった。 大統領に忠実な軍部隊は少数にとどまり、その一つが エスキシェヒル Eskisehir の 第一主力ジェット戦闘機基地で、F-4Eファントム2020戦闘機がエルドアンの護衛に発進したのはクーデターが成功しそうと思われた暗い時間帯のことだった。. だが老朽化した戦闘機隊は反乱軍指揮下のF-16の敵ではなかった。 クーデターの先棒を担いだのは空軍だった。数ヶ月前から計画していたのは明らかで反乱軍は国外追放中のモスレム宗教家フェトゥラ・ギュレンに感化されたといわれ、F-16を4機、KC-135給油機の4機、UH-60輸送ヘリコプター数機、AH-1攻撃ヘリ一機、AS532救難ヘリコプター2機、C-160とC-130輸送機6機、さらに新型A400輸送機の2機を確保していた。 7月15日午後10時、F-16の二機編隊が第四主力ジェット基地のあるアンカラ北方アキンチ Akinciを離陸し、反乱軍の航空管制官の指示でアンカラ上空を低空飛行しヘリコプターと合流すると政府官庁、警察施設、情報機関に