スキップしてメイン コンテンツに移動

2030年時点の世界五大空軍国はどこか


上位5位に英国が入るのはF-35を予定通り導入する前提の話ですね。今のところ英国防整備は既定方針通りすすめるようですが、経済情勢により今後どうなるかわかりません。一方、日本の状況に近いのはイスラエルですが、新型機材が登場するまで苦しい運用になりそうですね。F-3でもイスラエルと共同開発になれば面白い展開になりそうですね。

The National Interest


The 5 Most Powerful Air Forces in 2030


July 21, 2016

2030年の世界で最強の空軍部隊はどこか。今と大きくかわらない。リストでは現在も上位の米国、ロシア、英国が見える。この三国は紛争シナリオに沿って準備を怠りなく、非国家勢力への対応から全面戦争まで想定している。三国は迅速に展開可能な大規模かつ近代的航空兵力の維持が安全保障上不可欠との認識を持っている。

中華人民共和国が新たにリストに入ってくる。中国が世界第二位の経済規模に似合った空軍力を整備中であるのは納得できる。だがそうだとしても同国は数々の不合理な態度を南シナ海問題などで示しており、中国の戦力整備の今後を予言しているようだ。

米空軍、海軍、海兵隊 

米国の固定翼機運用部隊は三軍体制で、米空軍、海軍、海兵隊があり、2030年でも世界最大の「空軍力」を維持しているだろう。

2030年時点で米空軍はF-22ラプター187機を運用しているはずだ。また「ゴールデンイーグル」F-15Cも178機ありレーダーと赤外線センサー能力を大幅向上している。その時点でF-35Aが1,763機と大量導入されており、F-16CとA-10に置き換わっている。給油機部隊も100機のKC-46ペガサス導入で若返っているはずだ。第二世代ステルス爆撃機のB-21の生産も始まっており、発注は100機ほどになっているだろう。

米海軍は機材をF-35CとF/A-18E/Fスーパーホーネットに統一しているだろう。MQ-25スティングレイ給油機兼ISR無人機も運用し有人戦闘機の飛行距離を伸ばしているはずだ。V-22オスプレイが陸上基地から補給品や郵便物を空母へ運んでいるだろう。海兵隊はF-35へ機種統一し、垂直離陸式のB型と空母運用のC型になっているはずだ。

中国
人民解放軍空軍(PLAAF)と人民解放軍海軍(PLAN)のそれぞれの航空部隊は一大戦力になっているはずだ。保有機数は減るが機体性能は上がる。戦闘機で中心のSu-30、J-11、J-15、J-10は「第四世代プラス」機材だ。米国等に対抗するため中国が開発中の第五世代機J-10やJ-31はなんとしても実用化しておく必要がある。

戦闘機だけでない。PLAAFは国産長距離輸送機Y-20を運行し、2030年までに世界各地へ飛べるようになる。中国は支援機の拡充をめざし、早期警戒機や空中給油機の整備を重視している。東シナ海、南シナ海で緊張が高まる中、中国はは情報収集関し偵察(ISR)機材も重点整備しており、「神雕Divine Eagle」双胴無人機もある。

ロシア
2030年のロシア空軍の姿は大幅にばらつく可能性がある。最良の場合は経済不況から脱し、原油価格等が上昇し、西側制裁が解除された場合、ロシア空軍は世界第二位の規模になっているはずだ。

ロシア空軍で最重要事業は2つありPAK-FA戦闘機とPAK-DA戦略爆撃機だ。このうちPAK-FAはT-50の呼称でも知られ、F-22ラプターに対抗する意味で必要だ。従来型機体のMiG-29やSu-27/30/34にいつまでも依存することはできない。PAK-DA戦略爆撃機はステルス、亜音速、核搭載爆撃機でTu-160ブラックジャック、Tu-22Mバックファイヤーの旧式化に伴い必要とされる。

これは全てロシア経済が回復する前提だ。だが国防予算がさらに15年間にわたり大きな増額がないままだと、制裁効果、官僚主義、汚職で2030年のロシア空軍はトップ10に残れたら幸運となってしまう。

イスラエル
現在のイスラエル空軍の主力は制空戦闘機F-15AおよびCが58機、F-15I戦闘攻撃機25機、F-16多用途戦闘機312機だ。2030年でも中東最強の空軍部隊のままだろう。

2030年までに制空任務用のF-15は機齢40年と後継機探しが深刻になっているはずだが、残念ながらF-15Cの直系の後継機はF-22ラプターの生産が2011年に終了しており見つからない。そうなるとイスラエルはF-15Cの耐用年数を延長するか、一部任務をF-35に任せる選択に迫られるだろう。これは米国で第六世代機が誕生するまでの措置だ。

イスラエルはF-35飛行隊を2021年までに二個編成する予定で、第三飛行隊は2020年代に生まれる。高性能機体といえど、機数はF-16の四分の一しかない。F-16も200機程度を稼働させているだろう。これを補完する意味で高性能無人機部隊が各種支援任務としてISRや防空、空中給油に投入されているはずだ。

英国
2030年代までに英空軍はかつてない規模の戦力になっているはずだ。ただし高性能ユーロファイター・タイフーンは160機を切る規模だ。当初は制空戦闘機の構想だったRAF向けタイフーンは今ではペイブウェイ系統のレーザー誘導爆弾投下任務を行っており、ブリムストーンミサイル運用の改装も進行中だ。タラニスUAVを原型とした戦闘無人機は2030年頃に飛行している予定で有人機とペア運用されているだろう。

旧式化したパナヴィア・トーネードGR4攻撃ジェット機は退役しており、代わりにF-35Bが138機導入されている。F-35Bは英空軍と英海軍が運用し、新型空母HMSクイーン・エリザベスとHMSプリンス・オブ・ウェールズにも配備される。

2030年には英空軍と英海軍航空隊が運用する戦闘機は300機近くと西欧で最大最強の空軍部隊となっているだろう。■

Kyle Mizokami is a defense and national security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boringand the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blogJapan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.


コメント

このブログの人気の投稿

★★★F-35とF-105の意外な類似性、戦闘爆撃機でドッグファイトは不得手

THE BUZZ America's F-105 Thunderchief Fighter-Bomber: The F-35 of the Vietnam War?
David Axe July 3, 2016 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/americas-f-105-thunderchief-fighter-the-f-35-the-vietnam-war-16839
War Is BoringによればF-35はF-16との模擬空戦で旋回速度が遅すぎて勝てなかったとテストパイロットが語っている。
これからの米空軍で最多の戦闘機材になるF-35が数で優勢なロシアや中国の機体と戦って残存できるのだろうか。 答えは歴史の中にある。50年前にも米空軍は同じ予測をしている。攻撃の主力F-105サンダーチーフは重量級ハイテク地上攻撃機で敵戦闘機も同時に撃退できるはず、とF-35と同様だった。 だが事実はF-105も旋回速度が遅くロシア製MiG-21に太刀打ちできず、空軍はF-105の損失を防ぐ特別な戦法を編み出した。同様の措置はF-35でも必要だろう。 F-35とF-105は驚くほど似ている。「F-105とJSFは大型、単座機、単発の戦闘攻撃機で、その時点で最強力なエンジンを搭載、空虚重量は27千ポンド級で翼幅もほぼ同じ35フィートだ」とオーストラリア航空宇宙専門家カーロ・コップが2004年に指摘していた。 http://www.ausairpower.net/Analysis-JSF-Thud-2004.html © 2005, 2007 Carlo Kopp

「両機種とも機内兵装庫があり機外パイロンで燃料と兵装を運べる」とコップは指摘し、「ともに戦闘半径400カイリクラスを目指し推力重量比、高機動操縦性能で制空戦闘機や迎撃機より劣っていた」 http://www.ausairpower.net/Analysis-JSF-Thud-2004.html

★★★米空軍次期戦闘機はもう戦闘機の形状となることはない---第六戦闘機の用語は駆逐

米空軍は次期戦闘機材の姿を未来から考えていますね。目的は航空優勢の確立であり、ドッグファイトは目的ではないと分析し、宇宙やサイバーも含めた多様なシステム構造の一貫として次期機材を捉えております。また、アジア太平洋での作戦をにらみ足の長い機体となると現在の戦闘機と相当形状が異なってくるとし、現状の姿の延長線上に次期機材を想定する勢力の生み出す結果と全く異なる結果を生み出そうとしています。改めて空軍の構成、運用がシステムで成り立っていることを痛感させられる内容です。 Air Force Prepares to Hash Out Future Fighter RequirementsBy: Valerie Insinna, August 28, 2016 (Photo Credit: Northrop Grumman)http://www.defensenews.com/articles/air-force-future-fighter-jet-penetrating-counter-air-next-generation-air-dominance
WASHINGTON — 一年をかけて将来の制空任務に必要な戦術や技術を検討した米空軍が次期戦闘機を実現する第一歩を踏もうとしている。2017年予定の代替策検討(AOA)に先立ち、空軍は予備作業を開始している。AOAはF-35に続く機体の要求条件、調達戦略に焦点をあてる。空軍は次期戦闘機をNGAD次世代航空優勢とかPCA侵攻制空用機材と呼んでいる。
だがアレクサス・グリンケウィッチ准将はAir Superiority 2030による戦力連携チーム(ECCT)を率い、NGADは従来の戦闘ジェット機と大きな違いが2つあると強調する。ひとつめが調達期間を比較的短くすることだ。
「2020年代末までに何らかの形が必要です」と准将はDefense News取材で発言している。「現実的な日程として2028年頃に中心的な技術分野で大幅な投資があれば侵攻制空性能で初期作戦能力が実現します
第二の相違点に関係するのがこのたびまとめられたAir Superiority 2030研究で将来の米空軍の航空優勢で決め手になるのは単一機種としての第六世代戦闘機のような機体ではなく、統合ネットワーク化された一連のシステムの集合だとする。この組み合わせの中に侵攻能…

★★★F-3事業に参画意欲を見せるボーイング、ロッキード・マーティン

Boeing, Lockheed Martin emerge as early rivals for Japan's fighter contest
Jon Grevatt, Bangkok - IHS Jane's Defence Weekly 19 July 2016 http://www.janes.com/article/62368/boeing-lockheed-martin-emerge-as-early-rivals-for-japan-s-fighter-contest Japan's Mitsubishi F-2 multirole fighter aircraft. Source: Japanese Air Self-Defense Force
航空自衛隊JASDFがめざすF-2多用途戦闘機の後継機種をめぐり、ボーイングとロッキード・マーティンがともに参画の意向を表明した。 IHS Jane’sが両社へ7月19日照会したところ、ともに日本での実績をもとに同事業参入を目指していることがわかった。事業規模は200億ドルといわれる。 防衛省は情報提供要求RfIを発出済みで、2018年4月までに「次期戦闘機」の決断を下すとみられる。 F-2は2000年代に三菱重工業MHIとロッキード・マーティンの共同事業で製造され、2027年ごろまでに全機退役する。 ボーイング広報によれば同社はF-2後継機の要求内容を検討中だという。「日本で当社の存在意義を大きくする方策は常に考えており、日本での安全保障ニーズに応えたい」 ロッキード・マーティン広報は「日本から各社に情報の要求が出ているが、当社もこれまでの日本との関係をさらに強化する今回の機会を活用したい」とし、「F-35事業とF-2でMHIと実績が成果を生んでいることは誇り」とする。 RfIは6月に出ており、各国の戦闘航空機メーカー宛に送付されている。RfIは7月はじめに締め切られており、米二社に加えユーロファイターSaabもプレゼンを8月末に行う見込みだ。 RfIは既存機種での検討の一助にするほか、各社の事業参加への意欲をさぐることのがねらいだ。MoDはF-2後継機を純国産あるいは共同開発ですすめるかの決断を下すが、後者の場合は既存機種を原型にするとみられる。■