スキップしてメイン コンテンツに移動

ポケモンGOが米軍基地を侵略中



これはどこが面白いのでしょうか。外に出かけるのはいいことですが、これでは他の歩行者や車に迷惑にならないのでしょうか。人口稠密な東京でこんなことをされては大変でしょう。ましてや軍でも流行るとは理解ができません。そんなことを言う当方は古いのでしょうか。ポケモンは英語になっていますが、モンスターたちの名前は言いやすいように買えられているようですね。日本ではまだ公開前ですが、在日米軍基地ではすでに使われているんですね。
イラク北部に現れた『ゼニガメ』 Louis Park photo via Facebook

War Is BoringWe go to war so you don’t have to

‘Pokemon Go’ Invades America’s Military Sites

Military officials are wary of both troops and civilians trying to catch ’em all

by KEVIN KNODELL

ポケモンGOがアメリカを侵略している。7月6日の公開から無料の拡張現実ゲームaugmented reality gameで数百万人があちこちをを探索している。
その中に米軍施設もある。7月11日にワシントン州のルイス-マッコード共用基地JBLM広報部から軍事基地内を踏破する際にはくれぐれも注意を呼びかける発表が出ている。
「ポケモンGOの発表以来、運転中あるいは歩行中にアプリを見ながら仮想ポケモンを追跡して事故やけがをする事件が発生しています」とあり、「ポケモンGO初心者がJBLM内で使う際には、ポケモンを規制地区あるいは立ち入り禁止地区、事務棟、基地内住宅内で使わないこと」
海外展開中の軍人民間人も同アプリを使い世界各地でポケモン探しに夢中になっている。スターズ・アンド・ストライプス紙は日本でサーバーのテスト中に第374医療グループの病院ロビーでチャルメルオンCharmanderを捕らえた者、同紙の横田基地内の支局でゼニガメSquirtleを捕獲した者が出たと報じている。 
同日に海兵隊の公式ツイッターアカウント上にポケモンが試射場に現れた写真が掲載され、「火線から離れて、ピカチュー、安全規則違反ですよ!」とキャプションにあった。
ポケモンGOへの反応は熱中するか反発するかの両極端である。熱烈な支持者は郷愁を誘うオリジナル版ゲームの魅力を再び感じる。人々を外出させ、すべての年齢層と背景の違う人々でも普通では不可能なやり取りが可能だ。またカフェやレストランへの集客効果もある。
だが反対者にとっては迷惑そのもので人々は住宅地区でばらばらに目的もなくぶらついて想像の世界の生物を追い求めている。このアプリの利用者がサイバー攻撃の標的になるとの懸念も生まれている。
またこのアプリで犯罪が発生したとの報道もある。多くはガセネタだが、デジタル生物を真夜中にダラス郊外で追跡中の二名が強盗にあった。別の例では犯罪者が同アプリをつかい、疑いを持たないポケモントレーナーから金品を奪ったとミズーリ警察が発表している。
「ポケモンGOの地理位置情報を悪用して被害者の現れる場所を犯罪者があらかじめ予測している」と警察は注意喚起している。
だが反対に米海兵隊員二名がゲームをしている最中に犯罪を未然に防いでいる。両名は怪しい男性が子どもたちに近づくのを目にし、この男を追跡し警察を呼んだところ、男性は殺人未遂犯だと判明した。
ポケモンを探す兵士。Photo via Facebook/Army WTF! Moments ポケモン捕獲で車列が止まる
別の例ではアプリで19歳のシャリア・ヒギンスがワイオミングのビッグウィンド川で水死体を発見している。本人は水中ポケモンを探していた。「このゲームがなければあんなところへは行かなかったでしょう」と本人はCNNに語っている。
ヒギンスは死体に出会った際にまず認識できなかったと認めている。「スマホを見ながら歩いていたので」
上記のJBLM発表はアプリのプレイヤーに周囲に注意するよう求めている。「駐車場、横断歩道他に注意して。顔を上げてスマホから視線を外し、横断の前に左右をよく見て」と注意喚起している。「ポケモンはすぐに消えないので安心してください」
だが別の軍事施設で出た公示はそこまでユーモアがない。アーリントン国立墓地ANCにポケモンを求めてさまよう人々が発生している。アーリントンは戦没者の最後の休息地だ。
「アーリントン国立墓地に埋葬されている方への尊厳として、当地を訪れる方全員には最高水準の礼儀作法をお願いしています」と同墓地職員がフェイスブックに記している。「ポケモンGOなどゲームを神聖な土地でプレイするのは相応しくない行為であり、ANCを訪問される際はそのような行為はご遠慮ください」
ポケモンのようなカルチャー現象がここまでの関心あるいは懸念を軍関係者から招くのはこれが初めてではない。1999年に国家安全保障庁がフォートミード本部内でファービーFurbyのプレイを禁止している。ファービーは周囲の人々の言葉を真似るので、極秘扱いの情報を口にした場合に真似るだけでなく保存する可能性があったからだ。
NSA職員向けの案内ではファービーを庁内で見かけた際は「保安担当の指示を仰ぐべし」と求めていた。
だが軍上層部の思いと関係なくポケモンGOは生活の中に入ってきそうだ。公開数日にして利用者数はツイッターを超える勢いだ。
イラク戦でも利用者が生まれた。イラク北部で民兵部隊に加わる元海兵隊員ルイス・パークがフェイスブックで自身の機関銃の前でゼニガメと出会ったと伝えている。
「モスル最前線でのポケモン捕獲一号となった。ダーエシュもポケモンバトルで挑戦してみろ。迫撃砲なんか目じゃない」とパークは記している。■



コメント

  1. 私も概ね同意見ですが、それは私がポケモン世代ではないこと(知識や体験が無い)が原因と感じます。
    例えば私は第一世代のファミコン世代ですが、当時家庭用ゲームに熱中するあまり外に出ないこと、関連書籍が漫画として蔓延したため子供が漫画以外の本を読まないことが危惧され、実際親によく注意されたものですw

    つまり理解出来ないのは我々に知識や体験不足からくる視点が関係しているのかもしれません。
    ポケモンというキャラクターは最早米国でも10年以上のキャリアを持ち、幅広い年齢層に影響力があります。
    それが生活必需品であるスマホに組み込まれたことで急速に普及、社会現象になると言われると納得出来ませんか?
    どうしてもゲームやアプリとしてだけ見てしまいますが、ソフトをキャラクター、ツールをスマホとして捉えるとそれぞれの性能からして当然の帰結とも取れます。(元々世界を旅してポケモンを捕獲するのが世界観ですしねw)


    今回の記事で最も興味深いのは、これが民間企業のソフトによる現象ということです。
    WindowsやGoogleと言ったソフトの力が世界を変えたことは記憶に新しいと思います。
    しかし、既存の資産(キャラクター)を使った特に革新性があるわけでもないソフトでも、社会に大きな影響を与えることが出来ることを今回の件は証明したわけです。
    同時に軍事的な視野に立つと、米軍が危惧する将来の戦争像、つまりネットワークへの攻撃・防御という概念は現代においてネットが既にインフラとして重要な位置を占めていることを見せつけられた今回の件からして、正しい考え方だと感じた次第です。

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ