Google Cars, Pokemon Go, & The Future Of War: Roper Interview Part II
通常型哨戒艇が無人運用型にされた。海軍研究所の自律型大量同時運用構想の一環。
ウィリアム・ローパーは「ペンタゴン全体に時間を稼いでいる」と貴重なインタビューの機会に話してくれた。率いる戦略能力整備室SCOは近未来で全体を買えそうな効果を既存兵器の手直しで実現することで、アメリカの技術優位を守ろうとしている。一方、DARPAや国防総省の既存研究部門は新世代のブレイクスルー技術を開発中だ。前編に続きローパー取材を元にしているが、後編では個別具体的な内容を聞いてみた。
自動舟艇とグーグルカー
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無人装備はローパーの言う直近の実現案の例であり長期的な第三相殺戦略の一部だ。DARPAは全長130フィートのシーハンターACTUVを完成させた。戦略能力整備室は海軍と「自律キット」の完成を目指しており、既存艦艇に取り付ければ無人運行が可能にする。無人ミッションが終わりキットを外せば、再び有人操艦できる。
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SCOは小型艦艇に手を加えようとしており、ローパーは「現在稼働中の艦船から手を付ける」と述べている。
カーター長官と、海軍水中戦センターで。
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最初から無人艇として建造されているシーハンターはじめ設計技術は成熟してきた。一方で海軍は自律キットを稼働中の艦船に装着して新しい用途を模索する。キットをつけても専用無人艇より機能は落ちるが、今すぐ投入できるのが魅力だ。ゆくゆくは完全なロボット艦艇が稼働するだろうが、海軍は自律キットの運用経験をそれまでに十分確保しているはずで、無人艦艇の能力を十分発揮できる人員の厚みが生まれる。
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同じ理屈が無人地上車両にも当てはまる。DARPAが米陸軍ともう十年近くも自律ロボット車両の実現をめぐり苦労しているのは地上経路を自律的に選択して進む機能だ。これは何もない空中を飛行するよりも難易度が高い。グーグル、テスラなどの企業は自律運転車に数十億ドル単位の資金を投入している。
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民間向け車両で高速道路を平時に自動運転できても戦火の下でオフロードを走行させるのは不可能だ。それでも民生部門で大規模な投資があり、情報技術が急速に進んでいることもあり、軍も利用可能なはずだ。「望ましいのは」とローパーはCSIS戦略国際研究所で述べている。「今ある技術で手を付けられるスィートスポットを見つけることで、将来の技術が可能になればオフロード自動運転車両へすすめるだろう」
CSISで話すローパーとアンドリュー・ハンター
ソフトウェアとビッグデータ
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技術すべてが今あるわけではない。ソフトウェアを既存プラットフォームに追加すれば当初の想定を超えた用途が実現する。これがSCOの方法論でその成果に海軍を支援してSM-6ミサイル迎撃ミサイルを対水上艦攻撃用に転用したことがある。見た目は同じミサイルだがソフトウェアが新しくなったことで運用方法が変わり、効果が変わったのが大きい。ソフトウェアの改定だけですむので両用型SM-6は簡単に配備できる。
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指揮統制で今の軍の考え方は物理的な脅威を追尾するもので、戦車、艦船、航空機、ミサイルを個別に対象にする。だが目に見えない政治、社会、経済活動は対象にならないが、実はこれが事態を形成する。幸いに民生部門のマーケティング活動が巨額を投じて「ビッグデータ」ソフトウェアで解明しようとしている。
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「作戦指揮センターに行けば眼に入るのは空の状況、海上、陸上の画面だ」つまり物理的な存在だ。「情報画面はない」と紛争には目に見えない要素があることを言及している。「ソーシャルメディアから定期刊行物まで関連してきます。科学記事から社会面、株式市場まで」
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SCO自身で技術開発の必要がない。手を入れればいい。民生部門では個人の支出傾向やソーシャルメディアの活用法を24時間把握している。(ローパーは収集した情報は匿名扱いにして個人情報を保護すると述べている。)「マーケティングの世界では活発にデータを解析し、合成し、パターンを見つけようとしています。リアルタイムで商機が生まれるからです。これは当方にも当てはまる考え方です」
AITT(拡張没入技術チーム訓練)用のヘルメットをで試す海兵隊員。
ハイテクを地上部隊へ
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ビッグデータを巨大司令部に導入するのは第一歩にすぎない。もう少し長い目ではローパーは民生部門の拡張現実技術(例 ポケモンGO)でビッグデータを最前線の地上部隊用に表示することを考えている。
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海兵隊隊員がハンドヘルドデバイスを使う、あるいは引き下げ式ヴァイザーでどの建物に友軍がいるのか、安全が確保されていない建物はどれか、どの地区に反米感情が強く現れているのか、さらに怪しい電子信号が発信されている場所を把握できる。ネットワークで情報を各所のセンサーから集め、ビッグデータ・ソフトウェアで関係分だけを選別し、隊員のディスプレイにわかりやすく表示するだろう。
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「拡張現実ですべてが変わると見ています」とローバーは述べている。「まだ成熟化していない技術ですが、ゲーム業界ビデオ業界の応用事例では大量の複雑な情報を直感的に把握できる画面に表示し、アクションにつなげています。わざわざ新しく方法を模索しなくてもにこの流れを利用するほうが賢いでしょう」
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拡張現実でビッグデータを示すのは特に市街地で有効で、住民、建築物、技術が多様に詰まった環境で社会、物理、電子的にも複雑な状況で危険が高いからだ。「市街地戦の難易度は一番高いと言っていいでしょう。これがビッグデータを重点的に使おうとする理由です」(ローパー)
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同時にこれがローパーが陸軍へ注目する理由でもある。SCOの高度技術案件はこれまで空軍、海軍向けが主だった。SM-6の対艦攻撃への流用もその例で、空軍には「重武装機」があり、ミサイルを有人無人の偵察機データと連結して長距離から攻撃を加える構想だ。さらにその先にローパーはローテク装備で知られる地上部隊にこそ大きな可能性があると見ている。
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「陸軍、海兵隊には大きく飛躍する可能性があると見ています。民生技術を応用しながら、どうしても完璧な仕組みを作ろうとする欲求を抑えればですが。そこそこの性能でもすでに完成している技術を買ってこればいいのです」
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陸軍、海兵隊には民生技術から恩恵を受ける大きな可能性があるとローバーが述べる理由は何か。各社ともより良く強力な技術をどんどん進めているので、隊員が簡単に背負ったり身に付ける技術の実現が期待できるからだという。「地上部隊にこそ新技術の効果が最大に期待できるのです」■
無人装備はローパーの言う直近の実現案の例であり長期的な第三相殺戦略の一部だ。DARPAは全長130フィートのシーハンターACTUVを完成させた。戦略能力整備室は海軍と「自律キット」の完成を目指しており、既存艦艇に取り付ければ無人運行が可能にする。無人ミッションが終わりキットを外せば、再び有人操艦できる。
SCOは小型艦艇に手を加えようとしており、ローパーは「現在稼働中の艦船から手を付ける」と述べている。
最初から無人艇として建造されているシーハンターはじめ設計技術は成熟してきた。一方で海軍は自律キットを稼働中の艦船に装着して新しい用途を模索する。キットをつけても専用無人艇より機能は落ちるが、今すぐ投入できるのが魅力だ。ゆくゆくは完全なロボット艦艇が稼働するだろうが、海軍は自律キットの運用経験をそれまでに十分確保しているはずで、無人艦艇の能力を十分発揮できる人員の厚みが生まれる。
同じ理屈が無人地上車両にも当てはまる。DARPAが米陸軍ともう十年近くも自律ロボット車両の実現をめぐり苦労しているのは地上経路を自律的に選択して進む機能だ。これは何もない空中を飛行するよりも難易度が高い。グーグル、テスラなどの企業は自律運転車に数十億ドル単位の資金を投入している。
民間向け車両で高速道路を平時に自動運転できても戦火の下でオフロードを走行させるのは不可能だ。それでも民生部門で大規模な投資があり、情報技術が急速に進んでいることもあり、軍も利用可能なはずだ。「望ましいのは」とローパーはCSIS戦略国際研究所で述べている。「今ある技術で手を付けられるスィートスポットを見つけることで、将来の技術が可能になればオフロード自動運転車両へすすめるだろう」
技術すべてが今あるわけではない。ソフトウェアを既存プラットフォームに追加すれば当初の想定を超えた用途が実現する。これがSCOの方法論でその成果に海軍を支援してSM-6ミサイル迎撃ミサイルを対水上艦攻撃用に転用したことがある。見た目は同じミサイルだがソフトウェアが新しくなったことで運用方法が変わり、効果が変わったのが大きい。ソフトウェアの改定だけですむので両用型SM-6は簡単に配備できる。
指揮統制で今の軍の考え方は物理的な脅威を追尾するもので、戦車、艦船、航空機、ミサイルを個別に対象にする。だが目に見えない政治、社会、経済活動は対象にならないが、実はこれが事態を形成する。幸いに民生部門のマーケティング活動が巨額を投じて「ビッグデータ」ソフトウェアで解明しようとしている。
「作戦指揮センターに行けば眼に入るのは空の状況、海上、陸上の画面だ」つまり物理的な存在だ。「情報画面はない」と紛争には目に見えない要素があることを言及している。「ソーシャルメディアから定期刊行物まで関連してきます。科学記事から社会面、株式市場まで」
SCO自身で技術開発の必要がない。手を入れればいい。民生部門では個人の支出傾向やソーシャルメディアの活用法を24時間把握している。(ローパーは収集した情報は匿名扱いにして個人情報を保護すると述べている。)「マーケティングの世界では活発にデータを解析し、合成し、パターンを見つけようとしています。リアルタイムで商機が生まれるからです。これは当方にも当てはまる考え方です」
ビッグデータを巨大司令部に導入するのは第一歩にすぎない。もう少し長い目ではローパーは民生部門の拡張現実技術(例 ポケモンGO)でビッグデータを最前線の地上部隊用に表示することを考えている。
海兵隊隊員がハンドヘルドデバイスを使う、あるいは引き下げ式ヴァイザーでどの建物に友軍がいるのか、安全が確保されていない建物はどれか、どの地区に反米感情が強く現れているのか、さらに怪しい電子信号が発信されている場所を把握できる。ネットワークで情報を各所のセンサーから集め、ビッグデータ・ソフトウェアで関係分だけを選別し、隊員のディスプレイにわかりやすく表示するだろう。
「拡張現実ですべてが変わると見ています」とローバーは述べている。「まだ成熟化していない技術ですが、ゲーム業界ビデオ業界の応用事例では大量の複雑な情報を直感的に把握できる画面に表示し、アクションにつなげています。わざわざ新しく方法を模索しなくてもにこの流れを利用するほうが賢いでしょう」
拡張現実でビッグデータを示すのは特に市街地で有効で、住民、建築物、技術が多様に詰まった環境で社会、物理、電子的にも複雑な状況で危険が高いからだ。「市街地戦の難易度は一番高いと言っていいでしょう。これがビッグデータを重点的に使おうとする理由です」(ローパー)
同時にこれがローパーが陸軍へ注目する理由でもある。SCOの高度技術案件はこれまで空軍、海軍向けが主だった。SM-6の対艦攻撃への流用もその例で、空軍には「重武装機」があり、ミサイルを有人無人の偵察機データと連結して長距離から攻撃を加える構想だ。さらにその先にローパーはローテク装備で知られる地上部隊にこそ大きな可能性があると見ている。
「陸軍、海兵隊には大きく飛躍する可能性があると見ています。民生技術を応用しながら、どうしても完璧な仕組みを作ろうとする欲求を抑えればですが。そこそこの性能でもすでに完成している技術を買ってこればいいのです」
陸軍、海兵隊には民生技術から恩恵を受ける大きな可能性があるとローバーが述べる理由は何か。各社ともより良く強力な技術をどんどん進めているので、隊員が簡単に背負ったり身に付ける技術の実現が期待できるからだという。「地上部隊にこそ新技術の効果が最大に期待できるのです」■
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