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米陸軍がウクライナ戦から学んでいること----次の戦闘に備える

  Photo by YASUYOSHI CHIBA/AFP via Getty Images   次の戦争では、米軍は常に敵の監視と長距離精密砲の脅威にさらされる事態を覚悟しなければならない   ロ シアのウクライナ戦争は、地上発射ミサイル技術、滞空弾、低コスト無人航空機で、イラクやアフガニスタンでの対反乱戦の教訓を米陸軍に思い出させている。今後の戦闘では、陸軍部隊は常に動き回り、トップダウン攻撃に備えなければならない。一方で、部隊が敵の執拗な監視下に置かれている想定をしておかなければならない。  ワシントンDCで開催された米陸軍協会(AUSA)年次大会で米陸軍の指導層が、ウクライナの目覚ましい成功とロシアの失策を観察して学んでいる例として、こうした教訓を発表した。  過去20年間、陸軍はアフガニスタンとイラクで、大規模でほぼ永久的な基地を、小規模の戦術作戦センター(TOC)と前方作戦基地(FOB)のネットワークで囲むという、静的な戦争を行ってきた。パトロール隊は基地から活動し、任務が完了したら戻ってくるのだった。     2020年6月13日、ポーランドのドロースコ・ポモルスキー訓練場でのアライドスピリット演習で、TOCを分解する米軍兵士。 U.S. Army photo by Sgt. Julian Padua   将来の大規模な紛争で、確立された場所から戦うことは、ロシア軍がウクライナで行ったように、敵の長距離ミサイルやドローンに追い回され、叩かれることになると、陸軍未来司令部ジェームズ・レイニー大将Gen. James Raineyは述べている。  レイニーは兵士の装備からオプションで有人操作する戦闘車、革新的な高速機動ヘリコプターまで、陸軍の近代化優先事項を監督する立場にある。  レイニー大将は10月12日の大会で、「我々は継続的な監視のもとで戦う覚悟が必要だ」と述べた。「敵に発見されたときにどう戦うかを考えなければならない。物資を積み上げたり、TOCを構築したりすることはできなくなる」。  ロシアはこれまで、歩兵、装甲、砲兵、航空隊が協調して前進する複合兵科作戦の大部分で失敗してきたとレイニーは言う。そのため、ウクライナの長距離精密砲の威力に対して、ロシア軍は一層脆弱になっている。     . ハリコフ地方で、自走砲の2S7ピオンで射撃するウクライナ

次世代エイブラムズ戦車 エイブラムズXのコンセプトモデル公開へ

    General Dynamics video Screencap   将来の主力戦車となるエイブラムスXのコンセプトが初公開された     ジ ェネラル・ダイナミクス・ランドシステムズ General Dynamics Land Systemsは、エイブラムズX次期主力戦車コンセプトの実物を正式に公開した。今週初め、本誌はこの機能満載のM1エイブラムスの進化に関する最新情報を書き上げたが、今週ワシントンDCで開催される米陸軍協会のイベントに先立って、実際のハードウェアを見られた。 General Dynamics Land Systems 社が新たに公開した エイブラムズX のビデオをご覧ください。  エイブラムスXは、複数の電子光学照準器や30mmチェーンガンを装備したリモート・ウェポン・ステーションなど、砲塔を大きく改良されており、未来の戦車に見えることは言うまでもない。スナイパーグレーのような都市型迷彩に、鋸歯状のスカートに沿ったカウンターシェーディングを施し、XM360由来の120mm砲とポート付きマズルブレーキも非常に未来的な印象を与えている。  しかし、この重装甲戦車で最もエキサイティングな特徴は、戦車の奥深くに埋められたハイブリッドパワートレインだ。ジェネラル・ダイナミクスによれば、なんと50パーセントの燃料節約になるという。エイブラムスの燃料を大量に消費するタービン・エンジンは、長い間、物流と性能のトレードオフの関係だった。このハイブリッド・システムにより、エイブラムズXはアイドル状態でも静かに作動し、場合によっては低速走行も短時間可能となり、戦術的に大きな利点となる。  自動装填式弾薬システムの無人砲塔は、乗員を4人から3人に減らした。これで生存率を高め、砲塔にスペースを空けてより多くの機能を導入でき、大きな魅力となる。また、乗員削減は、世界各国の軍隊が望む上位事項だ。エイブラムスXは、巨大化するM1型戦車のトレンドに逆らい、先代より軽量化されています。  この戦車のデジタルバックボーンは、KATALYST Next Generation Electronic Architecture(NGEA)と呼ばれる。戦車の全システムを接続し、ハードウェアのアップグレードやソフトウェア変更を容易にすることで、従来型戦車より優雅に年を重ね、戦術的な現実

M1エイブラムズの最新型SEPv4試作型がテストに入っている。さらに、ハイブリッド型の開発が進んでいる模様。

  US Army   米陸軍は、新型M1A2 SEPv4エイブラス戦車の試作車をアリゾナ州でテスト中で、2025年度に初号車を部隊展開したい意向だ エ イブラムス戦車の最新型、M1A2システム強化パッケージ・バージョン4(SEPv4)の試作品と思われる初の写真がネット上に現れた。実車はアリゾナ州の米陸軍ユマ試験場でテスト中だ。 改良型エイブラムスの写真は、テキサス州フォートフッドに拠点を置く第1騎兵師団第1橋梁戦闘チームに所属する第12騎兵連隊第2大隊の公式Facebookページに、本日未明に投稿された。この戦車は、少なくとも車体右側の前端部に「M1A2 SEPv4」と刻印され、さらに車体の各所に「PV05 SEPV4」と書かれている US Army US Army ユマで第2-12騎兵隊の隊員新型エイブラムスのテストに協力している。Facebook投稿はその後削除されたが、写真はその他ソーシャルメディアに広く出回っている。 国防総省の運用試験評価局長室が昨年発表した報告書によると、SEPv4バージョンは、従来のSEPv3バージョンをベースに、以下の点を追加している。 第3世代の前方監視赤外線(FLIR)センサー、改良型レーザー距離計、フルカラービデオカメラを搭載した改良型砲手側主視点(GPS)。 コマンダーズ・プライマリー・サイト(CPS)の改良。第3世代のFLIRとフルカラービデオカメラ、レーザーポインターとレンジファインダーを搭載。 120mm主砲用の再プログラム可能XM1147高性能多目的(AMP)弾と通信可能なデジタルデータリンクの追加など、殺傷能力の向上。 精度を向上させるため、各種データを収集する新しいオンボード気象センサー。 通信、データ共有、車載診断システムのアップグレード。 陸軍がこれまでに発表した情報によると、SEPv4はレーザー警告受信機(LWR)システムも搭載し、対戦車誘導ミサイルの標的レーザーが自車に向けられていることを乗員に警告し生存率を向上させるとされている。SEPv4の開発とは別に、陸軍は既存のM1A2戦車にTrophy Active Protection Systems(APS)を組み込む作業も行っており、エイブラムス用の爆発反応装甲(ERA)キットも用意されている。 さらに、SEPv4には、各種新型電子機器と付随する電源で発生

米陸軍の新型「軽戦車」(MPF、制式名称不詳)が生産開始へ。レイアウト、設計思想が大きく変わっていることに注目

  (Photo courtesy of GDLS / Defensenews.com)       より速く、より軽く、しかも高い殺傷力を持つ装甲車「軽戦車」は、空中で展開し、素早く移動する歩兵と歩調を合わせ、将来の戦争で必要とされる車両だ     米 陸軍の新型機動保護火力(MPF)「軽戦車」が低速初期生産に入り、陸軍の兵器開発部門は、新しい種類の超高速、遠征、速攻戦術の準備を進めている。   軽戦車とは   より速く、より軽く、そして高い殺傷力を持つ「軽戦車」は、空中で展開し、素早く移動する歩兵と歩調を合わせることができ、将来の戦争で必要とされる車両だ。敵を発見し、標的捕捉し「接近」する時間が短くなり、攻撃部隊に迅速かつ接近した火力支援を行う装甲車が必要とされる。  「MPFがもたらす迅速なペースは、指揮官のペースを変え、戦場を広げ、意思決定の時間と空間をより早く提供します」と、陸軍将来コマンド Army Futures Command の次世代戦闘車両クロスファンクショナルチーム・ディレクターであるロス・コフマン少将 Maj. Gen. Ross Coffman がプレスイベントでWarriorに語ってくれた。  高速でAI対応の装甲車両は、陸軍が実現をめざす画期的な情報の流れに追いつくため、ますます必要とされるようになる。  例えば、Project Convergenceは、陸軍が長い間思い描いていた、リアルタイムで戦闘関連の機密戦闘・戦争情報を、これまでよりもずっと速く、効率的に軍全体で共有できるようになったことを示している。  センサーからシューターまでの時間が数分から数秒へと大幅に「短縮」されたため、このブレークスルーはパラダイムを変え、陸軍の未来学者たちが連合軍作戦の概念を洗練させる新しい作戦概念を刺激している。無人システム、ヘリコプター、地上装甲車が入ってくるセンサー情報を集め、AI搭載のコンピューターに跳ね返し、ほぼ瞬時にデータ分析と整理を行い、敵攻撃に最適な武器や「エフェクター」を特定できる。これは「Warfare at the speed of relevance(関連性のあるスピードでの戦争)」と呼ばれ、モバイル・プロテクト・ファイヤーパワーのような新しいプラットフォームに向け兵器開発を推進する概念だ。  米陸軍は6月下旬の発表で、エイブ

米陸軍が久しぶりに調達する軽戦車(といっても38トン)をジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズが受注成功。どんな仕様なのか

  US Army     米陸軍が久しぶりに軽戦車を採用した。これは機動防護火力車両として知られ、軽歩兵に装甲火力支援を提供する 。   冷 戦以来初めて、米陸軍は新型軽戦車を取得し、実戦配備するこ。本日、 ジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ が機動性保護火力(MPF)プログラム Mobile Protected Firepower program の競作に勝利し、最大11億4000万ドルの契約を交付すると陸軍が発表した。       今回のMPF契約は、96台の初期低速生産発注に対応するもの。陸軍は、MPFの初期ロット26台で、2023年12月に一号車を引き渡し、2025年までに最初の部隊が完全装備できるよう期待している。陸軍は合計504両の新型軽戦車を購入する計画で、大部分が2035年末までに納入される。この数字に、 ジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ (GDLS)が試験用に供給ずみの試作車が含まれているかどうかは不明。 General Dynamics Land Systems (GDLS)のMPF(Mobile Protected Firepower)プログラム競作への参加車両  GDLS   GDLSのMPFは、この秋ワシントンDCで開催される米国陸軍協会の年次総会で正式名称が発表される予定ですが、同社のグリフィン IIがベースになっています。主武装は105mm砲で、デモ車両の120mm砲と異なり、M1エイブラムス戦車を流用した砲塔に搭載される。火器管制システムは、M1A2のSEPv3(System Enhanced Package Version 3)を流用している。   グリフィンIIは、オーストリア・スペインのASCOD装甲車シリーズから派生したもので、英国陸軍で問題となったエイジャックス歩兵戦闘車のベースにもなっている。また、GDLSは、ブラッドレー戦闘車の後継車両を目指す陸軍のOMFV( Optionally Manned Fighting Vehicle )計画に、グリフィンIIIを候補として提示している。   陸軍の調達・兵站・技術担当ダグ・ブッシュ次官補 Doug Bush は、「MPFプログラムは、兵士のタッチポイントを利用した競争的で迅速なプロトタイプ完成という陸軍の要求に正面から応えたものです」と声明で述べていま