米 空軍はロッキード・マーティンF-35共用打撃戦闘機でいまだに問題解決が続く一方で、次世代戦闘機の試作型を秘密のうちに制作し飛行させている。 「実寸大の飛行可能実証機が完成し飛行もしており、これまでの記録を破った」と空軍次官補ウィル・ローパー博士(調達・技術・兵站担当)がDefense Newsの取材に答えている。ローパーは空軍協会の航空宇宙サイバー会議に先駆け同取材に応じた。「これまで誰も試したことがない方法で次世代機を製造する準備ができている」 試作機は次世代制空戦闘機Next Generation Air Dominance (NGAD) 事業の一部だが、実態はほとんどわからず、空軍はネット接続装備のファミリーを開発しようとしている。一部は有人操縦機になるだろうが、無人機他も空中で、宇宙さらにサイバー空間に投入されるだろう。 ローパーは試作機の何機が飛行しており、国防契約企業がどこかも明かしていない。またフライトがいつ、どこで実行されたのかも明していないし、有人操縦だったのか、一部有人操縦だったのか、あるいは無人操縦だったのか、さらに同機がステルス性能を有しているのかについても口を閉ざしている。 一方でローパー発言は謎に満ちている。 「かつてないほどの複雑なシステムの実現が近づいており、デジタル技術をすべてに応用し魔法のような成果を実証している」 動き出したNGAD事業 NGADは2017年に始まったが、ほとんどが構想段階だ。今年6月になり、空軍関係者から「試作」の話題が出てきた。作業にはモデリング、と重要ハードウェア、ソフトウェアの検討が含まれる。 ということで現在の試作機は技術実証用であり、構想の実現性を示すべく、リスク低減策の検討用に使われている可能性があると、 The Drive.com が伝えている。 空軍の予算書を見ると、NGADの主要性能には「生存性、攻撃力、持続力を各種作戦で実現すること」とある。空軍の2021年度要求では10億ドル程度を求めていると Task and Purpose が伝えている。2020年度は9億ドル、2019年は4億ドルだった。同事業では2025年までにさらに65億ドルが必要との試算がある。 F-35の先に 空軍ではNGAD以外にF-35、F-15EXの調達が動いて
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