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ヘッドラインニュース9月23日号 (B-52エンジン換装、MQ-25、F-117、B-21)

  ヘッドラインニュース9月23日号 編集の都合上、最新ニュース以外も入ります。ご了承ください。 B-52エンジン換装選定結果は今月中にも発表か 選定対象はプラット&ホイットニー、ジェネラルエレクトリック、ロールスロイスの民生エンジンだ。エンジン換装でB-52は2050年代までの供用を狙う。B-52は74機が供用中で換装エンジン592基を選定業者から調達する。   MQ-25生産はイリノイ州で行うボーイング ボーイングが米海軍向け無人給油機MQ-25の生産をミッドアメリカ・セントルイス空港で行うと発表。200百万ドルを投じ、150名分の雇用が生まれる。同空港はセントルイス近郊だがイリノイ州で、スコット空軍基地に隣接する。生産設備は2024年に竣工する。   フレズノ空港に現れたF-117 公式には退役したことになっているF-117ナイトホークは世界初の実用ステルス戦闘機ながら、空対空戦の能力がない対地攻撃機として米空軍で活躍した。今回はカリフォーニア州軍航空隊のF-15部隊の演習に参加し、ステルス機捕捉の訓練に供されたと思われる。   B-21は5機が製作中 ケンドール空軍長官がB-21ステルス爆撃機は合計5機が製造過程にあることを認めた。米空軍はB-21調達規模を150機程度に上方修正している。初飛行は当初より遅れ2022年はじめの予想で、配備は2020年代中ごろとなる。予算、日程が大きく外れることなく開発が進む同機はゆくゆくは無人操縦も可能な攻撃機、ISR機としても活躍が期待される。    

米戦略兵力部門トップが懸念する中国の新展開について、さらにこれからも注力すべき分野について

    ハイテン大将  Defense Dept. photo   懸 念事項は中国が「前例のない規模の核戦力近代化」と「核の三本柱増強」を続けているのがと任期あとわずかになった統合参謀本部副議長が述べている。   昨年、中国は新型弾道ミサイルを収容するサイロ展開基地を二か所開設してい「新規サイロには何発でも格納jできる」とジョン・ハイテン空軍大将は9月13日ブルッキングス研究所で発言した。   核兵器開発の動向を追う全米科学者連盟は今年7月、中国がサイロ250か所を含む二番目の基地を構築していると発表した。ハイテンは今年中にペンタゴンを去るが、ミサイル一本で10個の弾頭を搭載すると述べている。   米戦略軍司令官チャールズ・リチャード海軍大将は中国が弾道ミサイル潜水艦六隻を進水させ、爆撃機部隊は空中発射式巡航ミサイル運用が可能となり、全力で核戦力近代化を図っていると先月発言している。   ブルッキングス研究所のイベントでハイテン大将は「現政権は中国が忍び寄る脅威だと明言しており、ペンタゴンは中国に焦点をあわせるべきと述べた。2018年版の国防戦略構想は戦力に焦点をあてるのではなく脅威を前提とすべきとし、米国は「動きが鈍く、信じらないほど鈍い」と変化に対応しきれていないと指摘。   ハイテンは「中国は全く違う形の競争相手」とし、中国の経済力を理由にあげた。そこで、太平洋地区でこちらの提携相手を確かめる必要がある、と持論を述べた。   最近もジョー・バイデン大統領と習近平主席が数時間にわたり電話会談したのを意識し、ハイテン大将は「軍同士も同様に意見交換をする必要がある」とし、両国の軍機関の関係に触れた。8月には国防次官補と中国高官がビデオ会議を展開している。   ただし、ロイド・オースティン国防長官と中国の国防責任者との正式会談がまだなく、「軍同士」の話合いの基盤ができておらず、偶発事故などの懸念事項が減る兆候がない。   ハイテンは「 トゥキディデスの罠に常に注意すべきだ。新興大国と既存大国の対決は避けられず、戦争になる」   ハイテンは核兵器保有国が増えている現在は危険が高くなっていることを指摘。さらに将来を見越せば、米国は「地球上あらゆる標的に対応する」能力を維持すべきだと主張。「通常弾頭の極超音速兵器や長距離巡航ミサイルで核戦争へのエスカレーションは食い止めら

ヘッドラインニュース9月22日号

  ヘッドラインニュース9月22日号 編集の都合上、最新ニュース以外も入ります。ご了承ください。 北朝鮮がオーストラリア向け原潜問題で米国を恫喝 オーストラリア向け原子力潜水艦技術の供与を決めた米国に対し、北朝鮮は自国安全保障に影響が出る場合は内容不詳の対抗策を取ると明言している。国営放送が同国政府の見解を伝えている。同盟国であろうと平気で裏切る米国は糾弾されるべきとフランスの肩を持った発言も同国外務省から出ている。「核の不拡散に反する」としている。 ロシアが新型戦闘機チェックメイトを自ら導入か ボリソフ副首相が自国用途の導入を検討すると述べた。チェックメイトはF-35ライトニングIIあるいはJAS39グリペンと輸出市場を狙う機体として今年登場し、スホイ75の名称になるともいわれ、最高速度マッハ1.8で航続距離が3千キロ程度となり、インド、ベトナム、アフリカ諸国が関心を寄せている。   北朝鮮がウラン濃縮能力を拡充 AP通信は衛星画像解析からヨンビョンでウラン濃縮工場の生産を拡大していることが分かったと伝えた。濃縮ウランは核兵器の材料となり、北朝鮮が核戦力の整備に走っていることがわかる。画像からウラン濃縮が25%増加するとみられる。   北朝鮮が鉄道貨車から弾道ミサイル発射に成功   KCNA via REUTERS 鉄道機動ミサイル連隊が短距離弾道ミサイル二発を発射した。公表された写真では鉄道貨車からの発射だとわかる。500マイル飛翔し日本海に落下した。北朝鮮は安価かつ残存性の高いミサイル発射手段を入手したことになる。   台湾の「空母キラー」海防艦を追加し、中国への防衛を固める 沱江Tuo Chiang級海防艦の二号艦が台湾海軍で供用を開始した。高速多任務艦として対艦対空能力を備え、武装はさらにCIWS、魚雷、機関銃を搭載する。45ノットの速力、双胴船形状と搭載戦力から「空母キラー」と称する向きがある。」 A Tuo Chiang-class corvette during an official ceremony in Yilan, Taiwan, December 15, 2020. REUTERS/Ann Wang  

747を巡航ミサイル母機にする冷戦時の構想を現在実現したら。爆撃機の運行経費と比較すれば、重武装機として活躍の余地があるのでは。

  ボ ーイングは冷戦時に 747 に空中発射式巡航ミサイル 72 発を搭載し、長距離重武装機に改装し、スタンドオフ攻撃に投入する企画書を作成した。同機は 747 巡航ミサイル搭載機( CMCA )と称し、既存重爆撃機で各型ミサイルを運用するよりずっと費用対効果が高い機体になるはずだった。 747CMCA は結局構想段階の域を出ず、レーガン政権は B-1 を復活させ、 B-2 も直後に供用開始した。だが民間機を貨物人員輸送以外の任務に投入する構想を再考していいのではないか。 747 に巡航ミサイルを多数搭載する ? 1977 年6月 30 日、ジミー・カーター大統領から発表があり、 B-1 開発を打ち切り、同事業の予算超過とともにミサイル技術の進展を理由にあげた。レーガン政権が同機事業を復活させ、現在も供用中の B-1B ランサーとなった。ノースロップ・グラマンの B-2 スピリットも 80 年代に戦力化され、米国の戦略爆撃戦力は世界最上位となった。 だが米国では大ペイロード機材で長距離性能を発揮し、敵標的を攻撃する構想があった。既存民間機を改装し、当時開発されたばかりの AGM-86 空中発射式巡航ミサイルを搭載すれば経済合理性からみて順当とされ、ボーイング 747 が候補機に上がった。 ボーイング 747 は 1969 年初飛行し、もともとは空軍向け輸送機競合でロッキード C-5 に敗退したものを民間航空用に作り直したものだ。それが「ジャンボ」ジェットの誕生の背景で、ジャンボとはよく言ったものだ。 747 は当時として圧倒的な存在感のある大きさで、全長 225 フィート、垂直尾翼は六階建てビルの高さに相当した。 同機開発は 16 カ月と比較的短期で進んでが、その作業規模は莫大なものだった。約 5 万名が 747 事業に携わった。技術図面 75 千点で部品点数 6 百万をカバーし、配線は全長 171 マイルに至った。風洞実験は合計 15 千時間にわたり、フライトテストも 1,500 時間に及んだ。 大規模事業だが同時に賭けでもあった。ボーイングは開発費用の捻出に苦しみ、 20 億ドル(現在の価値で 149 億ドル)を借り入れて完成させた。だが失敗すれば、同社は大変な事態になるところだった。 それを念頭に 747CMCA 構想が生まれた。ボーイングは空軍が同機の航続