ハイテン大将 Defense Dept. photo
懸念事項は中国が「前例のない規模の核戦力近代化」と「核の三本柱増強」を続けているのがと任期あとわずかになった統合参謀本部副議長が述べている。
昨年、中国は新型弾道ミサイルを収容するサイロ展開基地を二か所開設してい「新規サイロには何発でも格納jできる」とジョン・ハイテン空軍大将は9月13日ブルッキングス研究所で発言した。
核兵器開発の動向を追う全米科学者連盟は今年7月、中国がサイロ250か所を含む二番目の基地を構築していると発表した。ハイテンは今年中にペンタゴンを去るが、ミサイル一本で10個の弾頭を搭載すると述べている。
米戦略軍司令官チャールズ・リチャード海軍大将は中国が弾道ミサイル潜水艦六隻を進水させ、爆撃機部隊は空中発射式巡航ミサイル運用が可能となり、全力で核戦力近代化を図っていると先月発言している。
ブルッキングス研究所のイベントでハイテン大将は「現政権は中国が忍び寄る脅威だと明言しており、ペンタゴンは中国に焦点をあわせるべきと述べた。2018年版の国防戦略構想は戦力に焦点をあてるのではなく脅威を前提とすべきとし、米国は「動きが鈍く、信じらないほど鈍い」と変化に対応しきれていないと指摘。
ハイテンは「中国は全く違う形の競争相手」とし、中国の経済力を理由にあげた。そこで、太平洋地区でこちらの提携相手を確かめる必要がある、と持論を述べた。
最近もジョー・バイデン大統領と習近平主席が数時間にわたり電話会談したのを意識し、ハイテン大将は「軍同士も同様に意見交換をする必要がある」とし、両国の軍機関の関係に触れた。8月には国防次官補と中国高官がビデオ会議を展開している。
ただし、ロイド・オースティン国防長官と中国の国防責任者との正式会談がまだなく、「軍同士」の話合いの基盤ができておらず、偶発事故などの懸念事項が減る兆候がない。
ハイテンは「トゥキディデスの罠に常に注意すべきだ。新興大国と既存大国の対決は避けられず、戦争になる」
ハイテンは核兵器保有国が増えている現在は危険が高くなっていることを指摘。さらに将来を見越せば、米国は「地球上あらゆる標的に対応する」能力を維持すべきだと主張。「通常弾頭の極超音速兵器や長距離巡航ミサイルで核戦争へのエスカレーションは食い止められる」
防御面でいえば、ハイテンは指向性エナジー兵器で「技術が進歩」しており、さらに開発を続ける価値があると指摘。最新のミサイル防衛装備では地上配備迎撃ミサイルがあり、北朝鮮の脅威には有効に対処できるが、低コストミサイルの迎撃に投入するには高価な装備品になるとした。
「指向性エナジーには可能性があり、巡航ミサイルや弾道ミサイルに対応できる」
ハイテンは自身が議長を務める合同要求性能監督協議会Joint Requirements Oversight Council (JROC)が各軍の事業にこれまでより積極的に関与しつつ共同戦闘構想の実現を目指している現状を報告した。特に新技術に関し同組織が活動している。
その結果として判明したもっと関心が必要な四分野は統合共同火力、厳しい環境での補給活動、情報優位性の確保、共同指揮統制機能だという。
「最大の懸念は現在でなく、未来にだ」とハイテンは語り、例として「数千マイルに及ぶ銅ケーブル」が敷設後50年を経過しており、核の指揮統制機能を支えている現状を変えないといけないとする。「デジタルにしながら」同時に「強靭さを埋め込む」必要があるという。■
Hyten: China's 'Unprecedented Nuclear Modernization' Chief Concern - USNI News
By: John Grady
September 14, 2021 11:59 AM
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