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RQ-4Cの開発状況。着々と機能を拡大中で、供用開始となればEP-3、P-8の偵察任務を肩代わりする機材に成長しそうだ。

 



MQ-4C Triton unmanned aircraft system Naval Air Station Patuxent River


海軍のMQ-4Cトライトン無人機が先週大きな成果を上げた。海軍の同機開発主査が8月31日発表した。


ダン・マッキン大佐はセンサー機能を強化した新仕様機が8月26日にメリーランドで初飛行したとし、新たにカメラ、通信情報収集装備を搭載し「予想以上の性能を発揮した」という。


同機はノースロップ・グラマンのRQ-4グローバルホークの性能向上型で、海軍が進める広域海洋監視機能整備の一環として海上監視機能を強化すべく次世代センサーを搭載している。


ただし同機のコストは増加傾向にある。米会計検査院(GAO)は開発費用が2009年の35億ドルから2018年に61パーセント増の57億ドルになったと報告している。


トライトンは2013年初飛行し、24時間超の滞空性能を有し、航続距離は8,200マイルに至るとノースロップは述べていた。


今回の新仕様はIFC 4(統合機能性能4)あるいはmulti-int (複合情報収集機)と呼ばれ、海軍が目指す海上哨戒機能の実現で重要な存在となる。


完全機能を実現すると同機はEP-3の機能多数を引き継ぐことが期待されている。現有の海軍偵察機材は旧式化が進んでおり、最新の機材でも1997年引き渡しだ。


ノースロップの事業部長ダグ・シェイファーはP-8の一部ミッションも引き継げば、海軍は対潜ミッションに集中できるようになると発言した。


開発途中とはいえ、「完全作戦機材」2機が初期の装備仕様でグアム、日本から運営されており太平洋での海軍作戦を支援しているとマッキン大佐が述べている。2020年にグアムに初展開し、初期作戦能力(EOC)テストを行った。


最終的にトライトンを世界5方面(「オービス」)に投入するのが海軍の目論見で、グアムのほか、イタリアのシゴネラに配備するほか、米本土東西海岸でも供用するとマッキン大佐は述べた。


ノースロップは同機を計68機米海軍へ納入すると、初期作戦能力を2023年に獲得する。



「米海軍にとってトライトンは現在必要な機材で、将来は不可欠な機材となる」とマッキン大佐は述べている。■


Navy's New Triton Drone Getting Close to Taking Over for Older Patrol Aircraft

3 Aug 2021

Military.com | By Konstantin Toropin


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