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米朝会談実現で日本をないがしろにしていはまずいとの論調が米側にあります

たしかに今回は急展開なのですが事前に米朝接触があった上の話であり、韓国はお使いの役割を負わされながらも関与していると胸を張れるのですが、日本は困った立場になりました。しかし外交と言うのは必ず状況に応じた展開が出てきますのでここぞとばかりに安倍政権の北朝鮮政策が破綻したとばかりに揚げ足をとるのはいかがなものでしょう。何よりも日本のマスメディアには全体を見る視点は欠落していますので信用しないことが肝心です。Business Insider記事のご紹介です。 One of America’s closest allies could be the biggest loser if talks between Trump and Kim Jong-Un go south 米朝会談が実現すると米国最大の同盟国の一つが最大の敗者になりかねない David Choi http://www.businessinsider.com/japan-north-korea-relations-trump-accepts-kim-jong-un-meeting-2018-3 President Donald Trump meets with Japanese Prime Minister Shinzo Abe in the Oval Office of the White House in Washington, February 10, 2017. AP Photo/Evan Vucci 先週木曜日ドナルド・トランプ大統領が北朝鮮指導者金正恩の招待を受けたことでミサイル問題をめぐり歴史的な外交展開が始まる 会談の場所日程は未定だが日本がこの事態に驚愕したようだ 日本側関係者は急きょトランプ他米関係者と会い事実把握に努める ド ナルド・トランプ大統領が北朝鮮指導者金正恩の招待を受託し世界が驚いたが日本ほど慌てた国はないのではないか。 日本政府はトランプの決断について事前に何も知らされていなかったとニューヨークタイムズは報道。トランプは韓国政府によるホワイトハウス内での説明席上で即決したといわれる。韓国側も素早い反応に戸惑ったほどだ。 直後にトランプは安倍晋三首相を電話に呼び出し米国は最大限の圧力を北朝鮮にかけ続けると確約したとホワイトハウ

★★心配になるF-3の行方、既存海外機材原型開発論が浮上

ロイターの記事です。うーん、どうなんでしょう。財務省の情報操作のにおいがします。費用対効果とか産業基盤温存とか技術論の前に日本に必要な戦闘航空機(戦闘機ではありません)はそもそもどんな姿であるべきかをホリスティックに考えるべきではありませんか。ステルスありきでもないはずです。大きな買い物だけに短期集中でもよく考えるべきでは。その際にいったん既存の利害は忘れてコンポンを考えるべきだと思うのですが。おそらく一週間も不要で数時間あれば出る結論のはずですが。 Exclusive: Japan's new advanced fighter may be based on existing foreign design - sources 特報:日本のめざす新型戦闘機で既存外国機原型案が浮上 Tim Kelly , Nobuhiro Kubo https://www.reuters.com/article/us-japan-defence-fighter-jet-exclusive/exclusive-japans-new-advanced-fighter-may-be-based-on-existing-foreign-design-sources-idUSKCN1GK06R TOKYO (Reuters) - 日本は新型ジェット戦闘機で既存西側機材を原型に米英との協力で開発を短縮化する提案を求めている。事業費は総額400億ドル(約4.3兆円)の試算がある。ロイターは取材源三か所から内容を把握した。 日本は今月に入り第三回目の情報開示要望(RFI)を防衛産業各社に発出し新型機F-3の提案を求めている。前の二回と違い、今回は米国と欧州の企業に限定し詳細情報を求めている。 二回にわたる募集で詳細な提案は得られず、「日本は既存機を原型にした設計案で具体的内容を期待している」と消息筋は述べている。 既存機を基にした設計案の募集文書が英米政府に送付されたことは報じられていなかった。 日本が利用可能な機体としてF-35ライトニングII( ロッキード・マーティン )、F/A-18E/Fスーパーホーネット( ボーイング )、ユーロファイター・タイフーン( BAEシステムズ 含む欧州共同事業体)がある。 国産戦闘機の直近の機種はF-2で

あなたの知らない戦史シリーズ① ウラジオストック沖米ソ空中戦(1952年)

あなたの知らない戦史シリーズです。これは廃刊になったソノラマ文庫の「朝鮮戦争空戦史」にも紹介されいましたがここまで詳しくなかったと記憶します。性能では劣るパンサーを巧みに操った海軍操縦士の腕の方が上だったということですね。ロシア人がMiGに乗っていたことは前線では知られていて、不時着したロシア人パイロットを捕虜にしようと米軍が近づくと別のMiGがこのパイロットを射殺したということです。 A Secret for 40 Years: Navy Jets Battled Russian Jets Siberian Snow 40年間秘密になっていた米海軍ジェット機対ロシアジェット機編隊の交戦記録 by Warrior Maven https://www.themaven.net/warriormaven/history/a-secret-for-40-years-navy-jets-battled-russian-jets-siberian-snow-HCUCQ2J9sk-NQht5trJS0Q Sebastien Roblin 1 952年11月18日午後のこと、ネイヴィーブルー塗装のジェット機の4機編隊が空母USSオリスカニーから日本海を覆うシベリア低気圧の中へ発進した。同空母は空母3隻含む25隻の任務部隊77の一部で北朝鮮の橋梁他を空爆していた。その日早くは中国、ソ連からの補給物資が集まる場所で国境線近くのHoeryongの物資集積基地を空爆していた。 4機はF9F-5パンサーで雪嵐で視界500フィートまで下がっていたが戦闘航空哨戒(CAP)に当たった。艦体の航空捜索レーダーは有効半径が100マイルしかなく、ソ連にはIl-28ジェット爆撃機がありその距離なら数分で到達し、現にその姿が写真に収められていた。ソ連や中国機が空母部隊を襲う事態は発生していなかったが、奇襲攻撃をCAPで予防するに越したことはないと思われていた。 パンサー編隊が哨戒パターンで高度16千フィートを飛行中に報告が入った。敵味方不明数機が現在の地点から83マイル北で探知され、ウラジオストックの方向から飛んでいるというのだ。 海軍戦闘飛行隊VF-781所属の四機は迎撃コースをとった。飛行機雲を視認しソ連軍7機が高度40千フィートを飛行中で金属製胴体が光を反

インドネシアがA400Mの調達を決定

A400Mはいろいろトラブル続きだと分かっているのですがインドネシアがここにきてわざわざ同機を調達するとは思いませんでした。しかも2機だけというのがよくわかりません。同国の場合は兵力投射機能以前に広大な国土を抱えていますから国内輸送だけでも仕事量は十分あるのでしょうね。またマレーシアが先に導入しておりその実績を見て判断したのかもしれません。 Indonesia confirms A400M acquisition plan インドネシアがA400M調達を決定 Gareth Jennings, London - IHS Jane's Defence Weekly 08 March 2018    王立マレーシア空軍のA400M。インドネシアは隣国に倣い同輸送機を導入し、二機を調達する。Source: IHS Markit/Gareth Jennings インドネシア空軍(TNI-AU)が エアバス・ディフェンス&スペース A400M輸送機の導入を決めた。 空軍の3月7日発表では二機調達し同国の東西を結ぶ物資輸送で地方政府を支援するという。大日程や調達価格の詳細は発表がない。 Jane’s はインドネシアがA400Mに関心を表明していると2017年1月に初めて伝えていた。その時点で政府と国内防衛産業筋はインドンシアが最大5機の購入を検討し調達予算として20億ドルを確保したと述べていた。その後同年4月にはエアバス側と調達をめぐる契約の準備が始まっていた TNI-AUの固定翼機輸送部隊は近代化を迫られており、現行機材にはロッキード・マーティンC-130B/HとL-100ハーキュリーズ19機、エアバスDS-PTディルガンタラCN235(6機)、C212(7機)があるが、2000年以降にC-130は5機が墜落している。 A400Mはペイロード37トンだ。インドネシアはでは国内の貨物輸送に投入するが同機は軍用仕様で各種軍事装備も輸送可能だ。■

速報 金正恩がトランプを会談に招待したとの韓国政府発表に見られる奇妙な点

今回の発表にはいくつか奇妙な点があり案す。1)なぜ韓国政府がホワイトハウス前で発表したのか しかも米政府の立ち合いなく 2)外交チャンネルをすべてバイパスしての発表である 3)なぜ米大統領が「格下の」北朝鮮首都を訪問する必要があるのか などなどです。1)については米政府としてコミットしたくないからでしょうし、このまま実現しない場合の責任逃れでは。それよりも韓国は仲介役として点数稼ぎしたいのでしょうが、世界は北朝鮮の使い走りとしか見ないはず。そもそもなぜ北朝鮮が自ら意思を伝えないのか。2)については今後あちこちで軋みが生まれるでしょう。3)については平壌訪問は論外で第三国、中国を大統領は希望するでしょうができれば中立国で会談すべきでは。(ニクソンはいきなり北京を訪問した前例はありますが) 米側もいきなりの発表で驚いている感じで反応はこれからでしょうね。問題は日本です。新しい事態に早く適応してはしごをはずされない=以前の立場に固執しない ことではないでしょうか。それだけに全体像を把握する思考が必要になるはずです。 South Korean leaders announce unprecedented invitation for Trump to meet Kim Jong-un in North Korea 韓国政府高官から前例のない金正恩と北朝鮮での会談にトランプ大統領の招待が発表された David Choi http://www.businessinsider.com/trump-north-korea-meeting-kim-jong-un-2018-3 © AFP/File SAUL LOEB, Ed JONES 北朝鮮指導者金正恩がドナルド・トランプ大統領を会談に招待し核・ミサイルテストを一次停止すると述べた。 発表は韓国政府政府関係者が行い、先の北朝鮮報恩結果を米側に説明した後のこと。 トランプは「背景情報説明に感謝」し、金正恩と5月にまでに会い「恒久的非核化を実現する」ことを目指すと述べたという。 北 朝鮮指導者金正恩がドナルド・トランプ大統領を会談に招き、同時に北朝鮮は核・ミサイルテストを一時停止すると述べた。 韓国国家保安室長 鄭義溶 Chung Eui-yong と国家情報院長官 徐薫 Suh

B-52の攻撃能力はここまで引き上げられ2040年代まで供用される

エンジン換装の話もあるのですが別プロジェクトのためまず兵装関係の改修を行うのですね。ここまで頑丈な機体を作った1950年代の設計の冗長性が大きな効果を生んでいますね。   Meet the 'New' B-52 Bomber: How This Old Plane Can Drop Even More Bombs 「新しい」B-52爆撃機はもっと多くの爆弾を搭載する Kris Osborn March 6, 2018 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/meet-the-new-b-52-bomber-how-old-plane-can-drop-even-more-24768 米 空軍が歴史的機材になったB-52爆撃機で大幅な兵装搭載能力アップを機内兵装庫の改修で実現し、攻撃力を引き上げる。 1760機内兵装庫改修事業(IWBU)でB-52各機は最新「Jシリーズ」爆弾を8発まで搭載でき、さらに主翼下のパイロン各6点も活用する。これで攻撃力アップのみならずこれまで以上の種類の新鋭兵装を運用できるようになる。 IWBUはデジタルインターフェースと回転式発射装置で兵装ペイロードを増やすのが狙いだ。 「B-52の1760機内兵装庫改修で機内にJシリーズ(スマート)兵器運用能力が生まれ、共通戦略回転式発射機も近代化され機内ソフトウェアもアップグレードする」と空軍広報官エミリー・グラボウスキ少佐がWarrior Mavenに語ってくれた。 B-52はこれまでもJDAM兵装を機外に搭載していたがIWBUで機内に最新精密誘導方式の共用直接攻撃弾や共用空対地スタンドオフミサイル他の運用が可能となる。 空軍兵装開発部門はIWBUでB-52の兵装搭載能力は66パーセント伸びるとWarrior Mavenに語ってくれた。 空軍開発部門の説明では機内搭載兵装庫能力のアップで爆弾を機内に移して燃料消費率が改善される。抗力が減るためだ。 今回の改修は空軍の近代化改修では大掛かりな規模だが、B-52がかつての「絨毯爆撃」はもはや行わない事実は周知の事実だ。近代戦では戦闘員掃討戦であれ大規模機械化交戦であれ精密度が求められる。今回の改修はさらに大型の精密誘導兵器やスマー

日本向けCIWS高性能化改修キット販売を国務省が認証

以下は国防安全保障協力庁による公式発表のご紹介なのでいつものジャーナリスティックな表現ではなく官報的に硬いものになっています。ご了承ください。ファランクスを搭載した自衛艦での装備合計が24基あるのでしょうか。詳しい方ご教示ください。 --------------------------------------------------------------------------- Japan – MK 15 Phalanx Close-in Weapon System (CIWS) Block IB Baseline 2 Conversion Kits  日本関連-MK 15CIWSブロックIBベイスライン2変換キット http://www.dsca.mil/major-arms-sales/japan-mk-15-phalanx-close-weapon-system-ciws-block-ib-baseline-2-conversion-kits WASHINGTON, Mar. 02, 2018 - 米国務省は海外軍事販売制度による日本向けMK15ファランクス近接兵器システム(CIWS)bロックIBベイスライン1のMK15ファランクスブロックIBベイスライン2変換キットを推定価格45百万ドルで売却する案件を承認した。国防安全保障協力庁は本日同案件の関連書類を議会に提出した。 日本政府は合計24基のMK15ファランクス近接兵器システム(CIWS)ブロックIBベイスライン1のMk15ファランクスブロックIBベイスライン2変換キットの購入を要請している。あわせて支援機材、予備部品、技術文献、ソフトウエア他関連支援、補給サービスも含め総額45百万ドルだ。 今回の売却で米国の外交政策及び安全保障の上で主要同盟国の安全が高まり、これまでと同様に今後も政治的安定と経済繁栄の裏付けとなる。 今回の販売で日本の防衛能力も向上する。日本は高性能化した同装備で域内脅威に対する抑止力の一環とし本土防衛も強化できる。 今回の売却対象の装備・支援体制で域内軍事バランスに変化は生じない。 主契約企業は レイセオンミサイルシステム ズ(アリゾナ州ツーソン)。また今回の販売提案で相殺合意がないことが判明している。 今回提案の売却案件を実施し

★A400Mに苦しむエアバスがついに年間生産数削減の調整策行使に追い込まれた

これ、事業としては破綻している気がするのですが誇り高いヨーロッパの皆さんは事実を認められないようですね。2030年代にやっと全機そろったところで初期機体はすでに耐用年数が残り少なくなったり、性能が時代遅れになったりして運用が大変そうですね。何でもかんでもヨーロッパで、という思想がこの結果です。民生部門でも失敗が隠せなくなるのではないでしょうか。そこで単純にC-2の商機が増えると思えませんがチャンスは広がりそうですね。 Airbus to slash A400M assembly rate  エアバスがA400M生産数を削減 Airbus Defence & Space 07 MARCH, 2018 SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM BY: CRAIG HOYLE LONDON https://www.flightglobal.com/news/articles/airbus-to-slash-a400m-assembly-rate-446551/ エアバス はA400M戦術輸送機の最終組み立て機数を大幅削減し、2017年の年間19機が2020年にわずか8機になる。 「生産調整で2020年から年間8機体制に移行します。2018年は15機、2019年は11機とします」と同社は発表。「この生産調整はローンチカスタマー各国との協議に基づくもの」とし、防衛宇宙事業部が「別途輸出営業を続ける」としている。 エアバスはヨーロッパ7か国のアトラス導入国と2月はじめに意向確認書を取り交わし、合計170機の受注分の見直しで合意できている。これをうけて同社は「巨額財務負担」の緩和を狙い、生産遅延と戦術性能の後付け搭載に対応する。 新生産計画は3月7日に発表され、 エアバス・ディフェンス&スペース は受注174機のうち2019年に80機納入を達成し唯一の海外発注国マレーシア向け納入も含む。年間生産数を8機に減らし、受注残分の生産を12年間かけて完了する。そのため生産は2030年代初めまで続く。 A400Mでの生産変更の案内と並行してエアバス民生機部門はA380年間生産数も2020年から6機に減らすと発表した。二つの措置でフランス、ドイツ、スペイン、英国で計3,700名分の雇用が影響を受

南北朝鮮の急展開で次の手を迫られるのは米国(及び日本)だ。

南北朝鮮の会談で急に事態が進展しかけており、想定外の動きとなれば日本にも衝撃となりますが、こういうときこそ地政学的にものを見ないといけません。その地政学の本家フリードマン主宰のストラトフォーの見解を見てみましょう。参考になるでしょうか。ストラトフォーの宣伝用に無料で公開している記事なのでちょっと物足りないのですが。 In Nuclear Dialogue, North Korea Leaves U.S. With the Next Move 核交渉で北朝鮮は米国に次の手を打つ必要を生んだ By Stratfor March 07, 2018 https://www.realcleardefense.com/articles/2018/03/07/in_nuclear_dialogue_north_korea_leaves_us_with_the_next_move_113164.html 要点   北朝鮮は今後も南北朝鮮対話を活用して対米関係の行き詰まりを解消するはずだ だが平壌の対米攻撃能力実現は時間の問題で朝鮮半島駐留米軍部隊に変化は必至だが、米国は妥協しないだろう 中国とロシアは緊張緩和を求めるだろうが、米国の同盟国日本は米方針の急激な変化に戸惑うはずだ。 北 朝鮮指導者金正恩が四月末を第三回南北朝鮮首脳会談の日程に設定し、板門店で行うという。金正恩は米国とも関係正常化や朝鮮半島非核化のため話し合う用意があると述べ、対話進行中は核・ミサイル実験は凍結すると述べた。金正恩は非核化は亡父の遺言で本人も熱望してきたという。  北朝鮮が開戦一歩前の瀬戸際状況を使って米国とのぎくしゃくした関係の打開を図るのは今回が初めてではない。1993-94年の核危機で合意フレームワークを得て、金日成の死亡直前に南北首脳会談の構想もあった。1998年の衛星打ち上げ後に突如北が韓国大統領金大中を招へいし初の南北首脳会談が実現し外交関係の整備を図り世界を驚かせた。2006年に北が初の核実験を実施すると一時的に関係が冷却したが2007年に第二回首脳会談が行われた。いずれの場合も北は危機を使って自国の活動範囲を広げるとともに制裁措置の効果を減らし、朝鮮半島周辺の関係を変えようとした。その効果はすぐに消えることもあったが。  重要なのは