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南北朝鮮の急展開で次の手を迫られるのは米国(及び日本)だ。

南北朝鮮の会談で急に事態が進展しかけており、想定外の動きとなれば日本にも衝撃となりますが、こういうときこそ地政学的にものを見ないといけません。その地政学の本家フリードマン主宰のストラトフォーの見解を見てみましょう。参考になるでしょうか。ストラトフォーの宣伝用に無料で公開している記事なのでちょっと物足りないのですが。

In Nuclear Dialogue, North Korea Leaves U.S. With the Next Move 核交渉で北朝鮮は米国に次の手を打つ必要を生んだ

March 07, 2018

要点

 
北朝鮮は今後も南北朝鮮対話を活用して対米関係の行き詰まりを解消するはずだ
だが平壌の対米攻撃能力実現は時間の問題で朝鮮半島駐留米軍部隊に変化は必至だが、米国は妥協しないだろう
中国とロシアは緊張緩和を求めるだろうが、米国の同盟国日本は米方針の急激な変化に戸惑うはずだ。

朝鮮指導者金正恩が四月末を第三回南北朝鮮首脳会談の日程に設定し、板門店で行うという。金正恩は米国とも関係正常化や朝鮮半島非核化のため話し合う用意があると述べ、対話進行中は核・ミサイル実験は凍結すると述べた。金正恩は非核化は亡父の遺言で本人も熱望してきたという。
 北朝鮮が開戦一歩前の瀬戸際状況を使って米国とのぎくしゃくした関係の打開を図るのは今回が初めてではない。1993-94年の核危機で合意フレームワークを得て、金日成の死亡直前に南北首脳会談の構想もあった。1998年の衛星打ち上げ後に突如北が韓国大統領金大中を招へいし初の南北首脳会談が実現し外交関係の整備を図り世界を驚かせた。2006年に北が初の核実験を実施すると一時的に関係が冷却したが2007年に第二回首脳会談が行われた。いずれの場合も北は危機を使って自国の活動範囲を広げるとともに制裁措置の効果を減らし、朝鮮半島周辺の関係を変えようとした。その効果はすぐに消えることもあったが。
 重要なのは北朝鮮が口にしたこととしていないことだ。朝鮮半島の非核化とは単に北朝鮮の核兵器開発能力の除去だけではない。同時に駐韓米軍の戦力構造にも影響が生まれ、場合によっては韓国への米軍の核の傘も対象となる。金正恩は核兵器廃止の条件として自らの統治機構の温存とともに北朝鮮に対する脅威の排除を求めており、北は繰り返し米軍の韓国内演習を北への脅威だと述べている。ミサイル・核実験の凍結には短距離装備は非対象の可能性があり(北は直近の軍事パレードでイスカンダーミサイルの一種と思われる装備を初披露したがこの装備はまだテストしていない)、衛星打ち上げも対象外のはずで、北朝鮮は打上げは国際的に認められた権利だと主張している。
 北の先手で米国は次の手を迫られる。韓国は首脳会談に合意し、未確認報道では韓国から北朝鮮に4月の米韓合同演習は実施すると告げたという。だがワシントンは北朝鮮との対話再開が可能なのか確かめたいとする。これまでの米国の条件は対話は北の非核化が条件であり、北は誠意をもって核開発ミサイルテストを凍結する必要があるとしてきた。平壌も同様の条件を提示しているが、ワシントンは北朝鮮が制裁で厳しい状況に陥り孤立してから対話に持ち込む予定だった。トランプ政権としては単なる時間稼ぎの対話を真剣に行うつもりはなく、そのため北朝鮮の兵器装備はほとんどそのまま温存され問題解決よりもいかなる決議も効力を発せず武力衝突への道がそのまま残る。
 北朝鮮は米国の対応を待っているといってよい。韓国は対話に前向きでこれで南北の緊張が緩和すれば自国経済問題の解決に専念できる。中国やロシアは米国に肯定的な対応を求めてくるはずだ。ワシントンは最大の圧力をかける方針で対応してきており、日本含む主要同盟国へ同調を求めてきた。日本は米国の政策方針が急変することを警戒している。もし米国がこの時点で対話に切り替えれば過去の失敗を繰り返すリスクが生まれる。逆に対話を行わないと韓国との関係が悪化するリスクになり、封じ込め戦略を進めようにも国際協力が得られなくなる。祖父、父親と同様に金正恩も国際状況の読み取り方で今のところは巧みな力を示しており、時間と空間を自分の都合よい形にする目標をめざしている。次の手はワシントンだ。■



This article appeared originally at Stratfor.

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