スキップしてメイン コンテンツに移動

ロシア発表の原子力巡航ミサイルに米国が冷静な反応をしているのはなぜか

原発に病的なほどアレルギーを示す人たちがこのニュースに反応しないのはなぜでしょうか。はるかに病的で悪質な「汚染」を生む兵器です。ロシア技術への信頼性が低いこともよくわかりますね。昨年初めのヨーロッパでの放射能異常値検出もこの実験が原因だったのでしょうか。目的のためには手段を択ばず、と言う思考の産物でしょう。


U.S. Has Been Secretly Watching Russia's Nuclear-Powered Cruise Missiles Crash and Burn ロシア原子力巡航ミサイルの墜落炎上の様子を極秘に監視していた米国

Successful or not, if Russia is test flying these weapons, this means it has been repeatedly crashing nuclear reactors into the ground or the ocean.テスト結果問わずロシアは原子炉を地上海中に繰り返し激突させていたことになる


BY JOSEPH TREVITHICKMARCH 2, 2018
RUSSIAN MOD
シアが新型核動力巡航ミサイルを開発中と発表したが、米政府がこの様子をスパイしていたとの報道ではテストは一部あるいは全部が失敗していたという。このことからこの兵器の安全性に疑問が生まれると同時に米側が把握していた事実を秘密にしていたことも疑問視されている。
ロシア大統領ウラジミール・プーチンが3月1日に発表したのは名称不詳のミサイルだ。クレムリンによれば2017年末に打ち上げ、飛翔に成功したという。ロシア当局は同ミサイルの詳細を何ら発表していないが、プーチンは完成型は供用中のKh-101巡航ミサイルと寸法、形状がほぼ同じと述べている。
同兵器は超音速超低空飛行を行い、事実上飛行距離に制約はないこととなる。警告なしで世界中いかなる地点も攻撃可能でミサイル防衛をかいくぐる。
だがプーチン演説の直後にCNNは匿名米政府関係者の話として同兵器がほぼ実用段階にきているとの話は疑わしいと報じた。この人物はさらに「米国はロシアの核動力巡航ミサイルテスト数回の様子を都度監視し、すべて墜落している」と述べた。フォックスニューズは別の筋の話として同装備はまだ研究開発段階でテスト中に少なくとも一発が北極海に墜落したと報じた。
U.S. officials say Russia's nuke powered cruise missile not operational yet, still in 'R&D' phase and has crashed recently in testing in the Arctic, despite claims by Putin today.
米政府が開発状況を認識していたが秘密にしていた点が注目される。米関係者は情報公開で自軍装備整備の予算獲得をすることがよくあり、結果的に相手方の装備に直接間接的に対抗してきた。
ペンタゴンの定例記者会見で3月1日に報道官ディナ・ホワイトがプーチン発表の兵器はすでに実戦配備されているのかとの問いにコメントを拒否した。同報道官は今回発表の装備はいずれも以前から存在を把握していると述べている。「各兵器ともかなり前から開発されているものです。こちらの核兵器整備計画にはその存在を織り込み済みです」
今年2月発表の核装備整備計画(NPR)ではロシアの極超音速滑空飛翔体や核装備無人水中機について述べているが、核動力巡航ミサイルの言及はない。
DOD
NPRの一般公開版では上の図表が乗っているが、核動力順子ミサイルの言及はない
米空軍の航空宇宙情報センターが2017年6月に世界か国の巡航ミサイル弾道ミサイル開発状況をまとめて公開しているが、核動力巡航ミサイルの言及はやはりなかった。また極超音速加速滑空体にも触れていない。
さらに興味を惹かれるのは米国が試作型ミサイルの実験失敗を承知しながら沈黙を保っていたことだ。同ミサイルが原子炉を搭載しており事故になれば人命や環境に危険を生むことはロシア国民のみならず周辺国住民にも看過できない事態のはずだ。
米ロ間の緊張の高まりを考えると自国民とともに他国国民の生命を何とも思わないクレムリンを批判するのに米政府には格好の機会となった。
また米政府は核動力エンジンの機構上の危険性も十分承知している。1960年代に各種実験を行ったためだ。米空軍は超音速低空飛行ミサイル(SLAM)で核動力ラムジェットの搭載する方を模索しており、今回のロシア発表の内容に類似している。
米国の得た結論は核エンジンは技術的に作動可能だが地上発射式・空中発射式兵器には実用的効果が生まれず、逆にロシアとの軍拡レースを刺激するというものだった。原子炉を小型軽量化し消耗品のミサイルに搭載できる単価にする必要があるが、試作品の原子炉は防御シールドをつけず危険レベルの放射線が出ていた。結局、試作品の域を出ず、高さ13フィート、全長52フィートとF-16戦闘機とほぼ同じ大きさになってしまった。
飛翔中は放射能の軌跡を残し、敵味方問わず飛行経路の上空を汚染し、科学技術陣はその効果におじけづいた。
SLAMプロジェクト終了の1964年から原子炉技術は大きく進歩している。またロシアは小型原子力動力源の開発に相当尽力しており、北極圏で実用化しているのも事実だ。ただし、その作動が安全で信頼できるのかで相当の懸念が残る。
だが原子力動力巡航ミサイルに放射性物質を搭載する事実に変わりはなく、ロシアは正常作動しても核物質の放出さを想定ずみなのだろう。米政府が記録したという「墜落事例数件」をロシアが成功したと認識しているのは興味深い。設計内容が信頼できるかを確かめるにはテストを繰り返す必要があり、飛行性能を徐々に引き上げていくはずだ。
LAWRENCE LIVERMORE NATIONAL LABORATORY
米国で1960年代にテストされた原子力ラムジェット試作型
また仮にロシアが試作型テストを完了しているとすれば意図的に原子炉を地上や海上に高速で激突させたのだろう。
だとするとロシアが行った飛翔テストがパレンツ海コラ半島で2017年2月に放射性ヨウ素-131が大気中に急増した現象の原因だったのだろう。米エネルギー省は同様に放射性物質をネヴァダ試験場で1959年から1969年にかけて核エンジンテスト後に探知していた。
ヨーロッパでの放射性物質検出の時点で米空軍は数少ないWC-135Wコンスタントフェニックスをヨーロッパに派遣していた。同機は特別装備で大気標本を集め核活動の兆候を見つけるのが仕事だ。
2017年2月20日包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)は1996年発効した包括的核実験禁止条約の監視機関として声明を発表しヨウ素-131の特段の上昇は「過去数か月見つかっていない」「核実験があればヨウ素-131を放出し同時にその他放射性同位体も放出されるはず」と述べていた
USAF
米空軍のWC-135Wコンスタントフェニックス
核ラムジェットでは放射性副産物多数が生じることは容易に想像できるが、センサーですべて探知できないほどの微量になる可能性もある。エネルギー省によればトロイIIC核ラムジェットの1964年実験で放出された放射能は1,000キューリー以下だった。同じ状態が同エンジンの24時間稼働中続き、結局外気に放出された放射能は1キロトン核兵器爆発時の放射能検出の1パーセント未満だった。
米空軍はWC-135投入と大気中のヨウ素-131増加の関係を否定し、もともと投入は予定されていたものと説明した。「大気の状態は普段から計測しておかないと変化を検出できない」と米空軍ジョナサン・ヴァンノード大佐(AFTAC空軍技術応用センター)が2017年3月にスターズアンドストライプスに語っていた。
AFTACは機密性の高い組織で公的には1963年締結の部分核実験禁止条約の順守状況を監視するのが役目とされる。同時にその他核実験や核事故の情報も集める。米政府が核動力巡航ミサイルの存在を認知していること自体が非公開事項であり、ヴァンノード大佐も部下が同兵器の証拠を求めていたとは認められなかったのだろう。
2017年9月10月と相次いで放射性ルテニウム-106の急増が検出され発生源はロシアと判明した。この同位体をエネルギー省は核動力エンジンと関連付けているが、過去のテストで生成されたのはルテニウム-103と-105だった。専門家からは今回の事態はマヤクの核燃料処理施設からの漏洩だったとの観測が出ている。
IRSN
フランスの核安全組織IRSNが2017年11月に公開した地図ではルテニウム-106の急増の様子がわかる。色の濃い点が正常値より高い状況を示す。ロシア領は濃い灰色で示した。
以上を勘案しても米政府の態度には不明なところがあるが機会の到来を待っていたのだろう。今回発表された装備中でも核動力巡航ミサイルが中距離核兵力条約(INF)含む米ロ間の軍備管理合意に違反するかははっきりしない。
条約では米ロ両国は有効射程が310マイル以上3,100マイル未満の陸上配備の巡航ミサイル生産を禁じられている。射程無制限の兵器はどうなるのかははっきりしない。同時にINFでは陸上配備巡航ミサイルで条約に違反しても研究開発自体は明確に禁じておらず、この抜け穴を米国も利用している。
米政府としてはデータを十分集めてクレムリンが危険水準の放射能を実験で生んだことを証明しようというのだろう。ロシアは原子炉付きのミサイル実験は行っておらず通常型エンジンで飛行させていたかもしれない。ただしこの可能性は低い。こうしなければロシアは放射性物質を大気放出することを防げなかったはずだが、逆にテストの意味がなくなる。
だし今やその存在が公開された以上、次はロシアが性能を自慢し米国が安全性を批判するはずだ。
Programming note: Our analysis of the air-launched hypersonic missile revealed by Putin during his speech is up and can be found here. It turns out that the mysterious weapon is far more familiar than most probably think.
Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com

コメント

このブログの人気の投稿

★★★★北朝鮮ミサイルが中国衛星で誘導されている可能性

中国も北朝鮮関連では叩けば埃がどんどん出そうですね。北京が見切りをつければ平壌の現政権など簡単に転覆させるでしょうが、中国国内にある北朝鮮とのしがらみ(おそらく共産党内部の派閥争い)と東北部の軍の非合法ビジネスの問題があり、米国といったん話がついても実施が難しいのでしょう。そのうちにしびれを切らした米国が単独行動に出るかもしれません。
Record China Is North Korea Using China's Satellites to Guide Its Missiles? 北朝鮮は中国衛星を使ってミサイル誘導をしているのか
Peter J. Brown May 23, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/north-korea-using-chinas-satellites-guide-its-missiles-20810?page=show

北朝鮮がミサイル発射を繰り返し米本土を狙うICBM開発に走る中、ひとつ見落とされている点がある。ミサイルに衛星誘導を使っているのではないか。北朝鮮に衛星航法ネットワークはないため、中国衛星を利用しているとの観測がある。 2014年報道で北朝鮮技術者が中国国内で北斗Beidou衛星航法システムの運用を研修中とある。同年の別の記事で中国軍専門官から中国は北朝鮮による北斗の軍事利用を止められないと発言している。 北斗以外に北朝鮮の選択肢として米露両国のGPSがあり、ロシアはグロナスGlonasと呼んでいる。 「グロナスの可能性もありますが、ミサイル誘導に北斗を利用している可能性の方が高い」と小泉 悠(未来工学研究所特別研究員、ロシア安全保障問題)がメールで述べており、ロシアは北の核実験後に武器および軍事関連技術の北朝鮮向け禁輸措置を取っているがグロナスが対象かは不明と小泉は述べる。 北斗衛星群打ち上げは1994年に始まり、現在は東アジア以遠まで展開している。北斗は民生商業用途と軍用の両面で利用され、軍用では妨害を受けず正確にデータが利用できる。 北朝鮮が北斗の軍用機能を利用しているか不明だが、民生用機能で精密誘導兵器を運用しているとは考えにくい。というのは北斗の民生機能は日米韓の電子妨害に弱く有事の際に北朝鮮が利用するのは困難になるためだ。 「特別のチップならびに中国の協力がな…

★★★真偽は?日本もUCAVを開発していた

日本にもブラック事業がある(あった)のでしょうか。映像公開したのは機密解除になったのか、事業がもっと先に進んでいるからでしょうか。各務原での目撃がないことから別の場所で秘密裏に開発されたのでしょうか。川崎重工関係者は口がさけても語れないと思いますが、事実なら日本もUAV-UCAVを開発していることがわかりますね。判断は読者の皆さんにおまかせします。
This is the combat drone Japan has been building in secret
これが秘密裏に開発していた日本の戦闘無人機だ

川崎重工ブースのビデオでUCAV試作機の飛行状況を写していた (Photo by Harold Hutchison) By Harold HutchisonOct. 06, 05:10 AM http://www.wearethemighty.com/news/this-is-the-combat-drone-japan-has-been-building-in-secret
無人戦闘航空機、つまりUCAVはこれからの軍事航空のカギを握ると言われる。米国、ロシア、フランスが開発中と判明している。 だが本誌We Are The Mighty (以下WATM)はこのたび日本も秘密裏にUCAV開発を進めていたことを知った。 ワシントンで先ごろ開催された空軍関係のイベントでWATMは川崎重工業のブースでビデオ画像を見た。それは同社によるUCAV研究開発の様子で、画像内のUCAVはボーイングX-45やノースロップ・グラマンX-47に似ているようだった。 会場で詳しく聞こうとしたが、同社係員が日本政府の意向だとしてやんわりと断ってきた。翌日も別の係員はこの件は存じていないと答えてきた。 結局三番目に会った川崎重工の小林タクミ氏が「試験機で10年近く前のもの」とし、「防衛省予算による実験事業だった」と説明してくれた。同氏はさらにメールで「2008年ごろのプロジェクト」と述べている。 WATMが当時空軍の筆頭参謀次長として情報監視偵察分野を担当し現在は航空宇宙研究にあたるミッチェル研究所の所長をしているデイブ・デプチュラ退役空軍中将に日本がUCAV開発をしていた事実を知っているか聞いたところ、即座に「知らない」との答えが返ってきた。 このことから日本のUCAVは秘密のベールに隠されていたことがわか…

★★ロッキードが極超音速技術の完成に近づいている模様、SR-72との関連へ注目

Amid SR-72 Rumors, Skunk Works Ramps Up HypersonicsSR-72の噂と関連か、スカンクワークスの極超音速技術が加速中
Sep 27, 2017Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/technology/amid-sr-72-rumors-skunk-works-ramps-hypersonics
SR-72: Lockheed Martin FORT WORTH, Texas—ロッキード・マーティンが極超音速技術開発を加速化しており、初の実証機を目撃したとの報告もあり、スカンクワークスが進めるSR-72高速機開発との連関が注目される。 「詳細は言えませんが、スカンクワークスのあるカリフォーニア州パームデールで超高速飛行実現の動きを倍増しています」とロッキード・マーティンで航空力学執行副社長オーランド・カバルホOrlando CarvalhoがSAE 国際航空技術学会で語っている。「端的に申し上げれば米国は極超音速革命まであと一歩まで来ています」 Darpaと米空軍研究実験部門が共同で進める推進滑空兵器および極超音速空気取り入れ式兵器コンセプト研究に言及して、カバルホは「この十年で研究は大幅に進み、極超音速技術で状況が一変する意味があることが明らかになってきました。今後も研究テストを進め、極超音速飛行の実現にDarpaとのプロジェクト二件を活用します。国家安全保障ではスピードが肝心です」 SR-72への言及はなかったが、同社が極超音速機として退役済みの高速SR-71ブラックバードの後継機を提案中であることは広く知られており、カバルホの前向きな発言はロブ・ワイスRob Weiss(ロッキード・マーティンの高性能開発事業体執行副社長兼総支配人)の発言に重なる。6月にワイスはAviation Weekに選択的に有人操縦となるSR-72の前身となる飛行研究用機体(FRV)が予定通り進行中と暗に述べていた。 スカンクワークスはFRV開発を来年から始めるといわれ、初飛行予定は2020年だ。FRVはF-22ほどの機体サイズで推進力はフルスケールのコンバインドサイクルエンジン一基だ。しかし実証機に先立ち、ロッキードは各種技術の地上・飛行テスト…