スキップしてメイン コンテンツに移動

★★台湾向けF-35B売却の可能性浮上

台湾問題がここにきて関心を集めているのは習近平体制が強硬な外交を展開しようとしていることと無関係ではないでしょう。南シナ海の実質的支配を確立した次は台湾なのか東シナ海なのか、今は台湾に関心が集まっていますが、日本ではまだ関心が低いようですね。F-15リース案件は実はF-35をリースするための布石だったのでしょうか。販売を回避し、「一つの中国」のまやかしも打破できるのですが。だが肝心のF-35Bの生産ってそんなに余裕がありましたっけ。

 

China's Worst Nightmare: Would America Sell the F-35 to Taiwan? 中国の悪夢になるのか、米国が台湾にF-35を販売する可能性




March 28, 2018



トランプ政権に台湾向けF-35売却を求める米有力上院議員

米上院の有力議員二名がトランプ政権にF-35の台湾売却を承認するよう今週月曜日に求めてきたとの報道が入った。台湾の「民主体制を守るため」と中国の軍事脅威の高まりを意識している。


「同戦闘機により台湾の防衛体制が向上し中国のアジア太平洋大での軍事姿勢に対する抑止力になる」とジョン・コーニンJohn Cornyn共和党院内副総務とジェイムズ・インホフェJames Inhofe軍事委員会有力議員がトランプ大統領に書簡を送った。


「軍事近代化を続ける中国は台湾を軍事統合する実力を1950年代以降初めて手に入れている」と両議員は指摘。「しかしながら大統領の指導力により台湾は民主主義国家として存続でき、軍事力の脅かしに屈しない関係を中国と築くことが可能だ」


報道陣から論評を求められたがホワイトハウスはまだコメントを出していない。だがジョン・ボルトンが国家安全保障担当補佐官に任命されており書簡内容も無視できない。ボルトンはかねてから対中強硬派で「一つの中国」論にも疑問を隠していない。


F-35Bを求める台湾


Defense Oneでは台湾がF-35Bの導入を要請いしてると伝えている。同機は艦上運用の他、短距離離陸性能を生かして地方民間空港からも運用可能だ。


「台湾が最新戦闘機を配備して国防要求に答えようとするのはまっとうな要望だ。」と両上院議員は書簡で書いている。「したがって台湾が米国の支援を得てF-35B調達を求めているのだ」

米側はリスクを恐れる

だがDefense One は専門家の見解としてF-35を台湾に売却すれば中国の怒りを呼び抑止力などと言ってられないリスクが増えるばかりだと指摘があると紹介。ただし同機が「台湾軍の要求に理想的な機材」だとは認める。


「台湾と中国の問題と言うより米国と中国の問題としてとらえるべき」と指摘するのはジョン・ヴェナブル元戦闘機パイロットで今はヘリテージ財団アナリストだ。「米国にとってリスクを冒す価値があるのか疑問」

台湾向け武器販売の新規提案としてトランプ政権が検討中のパッケージにロッキード・マーティンF-35が含まれているとの報道もある。だが実際に同機を台湾に販売するかまだ決まっておらず、米中協議や昨年11月のトランプ訪中でも懸念材料になりかねなかった。■

コメント

  1. >F-35を台湾に売却すれば中国の怒りを呼び抑止力などと言ってられないリスクが増えるばかりだと指摘がある

    わかりませんね。現状の認識が甘いと思いますが、米国ではこういう見方が主流なのでしょうか?
    PRCがここ10年やっていることに鑑みれば、たとえ台湾案件だったとしてもそこまで重大なリスクを米国が呼び込むという事にはならないと思うのですが。
    むしろPRCの「横暴」(と、敢えて書きます)によってこういった方策が検討されるに至ったのであって、習近平の顔色を伺うような態度は「弱腰」「負け犬」以外の何物でもありません。

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ