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★★米空母の「軽」空母構想は実現するか

CSBA報告書を米海軍が前向きに捉えているようです。予想と違っていますね。新しい考え方を取りいれる態度がある海軍には将来性が感じられます。ただ報告書では財源を触れているのでしょうか。フォード級CVNの追加建造、コロンビア級新型ミサイル原潜と大型案件が控える中でCVL建造が簡単にできるでしょうか。そこで、艦体は日本が建造し、搭載航空部隊は米側が担当する案はいかがでしょうか。(英海軍の新型空母の例あり)現行のいずも級より相当大きくなりますが、日本にも有益な技術的進歩を実現する機会になりませんかね。 Will the U.S. Navy Build 'Light' Aircraft Carriers (Armed with Stealth Fighters)? Dave Majumdar February 11, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/will-the-us-navy-build-light-aircraft-carriers-armed-stealth-19413 CSBA(戦略予算評価センター)がまとめた将来の海軍戦力整備案はCVN超大型空母12隻体制の維持とともに新たにCVL軽空母の開発をすすめるべきと提言している。新型空母が実用化するまでは現在の大型揚陸強襲艦をかわりに利用するとする。 「4万から6万トン規模の小型通常動力CVLを想定し、ARG揚陸即応集団の一部として抑止効果戦力を形成することを提言したい」とCSBA報告は言及。「CVLは兵力投射効果および制海能力を提供し、小規模交戦、攻撃、CASを戦闘初期段階で行い、CVNにはハイエンド交戦を複数艦で行わせる前方攻撃部隊あるいは北部ヨーロッパ抑止部隊に専念させる」 構想中の新型通常動力空母は第二次大戦時に生まれたミッドウェー級に匹敵する規模で、相当の航空戦力を運用するだろう。「当初は既存のLHA/LHD揚陸強襲艦をCVLとして運用し、F-35Bを20機から25機搭載する。各艦が耐用年数が終りを迎える頃に専用に建造したCVLが登場しカタパルトと拘束ギアを搭載する」(CSBA報告書) CVL搭載の航空部隊は現在の海兵隊航空戦闘部隊を発展させればよい。「CVL航空部隊には

米海軍の艦載UAVの方向性はどうなっているのか

ペンタゴンと海軍の構想が噛み合わず、結局攻撃機になるはずだった無人機が給油機になりましたが、海軍はこれには満足せず、かつてのUCLASSの機能縮小版を期待しているということですか。一機種で全てを期待すると大変なことになるのはわかっているはずで、本当は専用機材を整備したいが懐事情からそうはいかないのでしょうね。中途半端な機体にならないよう祈るばかりです。ペイロードを期待すれば既存型機体、ステルスを重視すれば全翼機でしょうかね。期待しましょう。 Navy Moves Ahead On Carrier-based Drone Feb 7, 2017 Lara Seligman | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/us-navy-moves-ahead-carrier-based-drone 米海軍はX-47B無人戦闘航空システムを空母ジョージ・H・W・ブッシュで2013年に実証している。 Credit: U.S. Navy 高性能装備を敵対勢力が開発中のため米空母は敵海岸線からさらに遠い地点からの運用を迫られるとして、米海軍は無人給油機を空母に配備し航空隊の飛行距離を伸ばそうとしている。 海軍はUAVの空母運用を模索して構想は何度となく途中で変更されてきた。偵察攻撃用だったはずのUAVが結局給油機に落ち着いた。 ペンタゴンは同機の実現にやっと動きはじめそうだ。これまで空母運用空中給油システム(CBARS)またはMQ-25の主任務を空母航空隊への空中給油と想定してきた。ここに来て海軍関係者からCBARSに同時に情報収集監視偵察(ISR)も副次ミッションとして盛り込みたいとの発言が出てきた。 「同機は将来の空母航空隊に不可欠な要素となり、空母の作戦能力を引き上げる効果を生む」とMQ-25開発を担当するボー・デュアルテ大佐が言う。 その目標に向けて、海軍は4社に昨年契約を交付している。 ボーイング 、 ロッキード・マーティン 、 ノースロップ・グラマン 、 ジェネラル・アトミックス に構想案取りまとめを発注しており、その先の技術製造開発段階の提案要求(RFP)への対応を期待する。RFPは今夏にも出て契約決定は201

ヘッドラインニュース 2月13日(月)

2月13日のヘッドラインニュース:T2 注目記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがありますのでご了承ください 航自パイロットがF-35Aを初操縦 防衛省は航空自衛隊パイロットがF-35Aをルーク空軍基地(アリゾナ)で2月7日に初めて操縦したと発表。 http://www.mod.go.jp/asdf/news/release/2017/0210/ 超小型ドローンの大群をF-16から放出する実験 ペンタゴンの戦略能力開発室SCOが進めている構想ではアルゴリズムにより同時に多数の超小型無人機を空中で放出し、敵の妨害に当たらせる。ドローンにはPerdixの名称がついており、低空飛行させ偵察にも投入できるが消耗品扱いだ。Perdixはフレアの放出装置から空中に展開する。 http://www.scout.com/military/warrior/story/1720751-drone-attack-swarms-take-off-from-f-16 ロシアTu-160ブラックジャック編隊が英本土に近づく飛行を実施 2月9日英空軍はタイフーン戦闘機編隊でTu-160編隊にスクランブル発進させた。ロシア編隊はアイルランド経由で北東方面から飛来したが英領空には侵入しなかった。ただしロシア機に長距離巡航ミサイルが搭載されていたという。ロシアはここにきて空軍による演習を活発化させており、「戦時」に備えるためといわれる。NATO各国の領空に接近する事例も増え、各国はスクランブルで対応している。 http://www.wearethemighty.com/articles/uk-scrambles-fighters-in-response-to-nearby-russian-nuclear-capable-bombers アリゾナで行方不明となりコロラド州で発見された無人機 米陸軍のRQ-7シャドウ無人機がアリゾナ州で運用中に行方不明となり、600マイル離れたコロラド州エヴァーグリーンで発見された。RQ-7は野戦用の情報収集無人機で第7師団が訓練に投入していた。燃料58リットルを搭載し9時間滞空できる。機体は山中でハイカーが発見した。 http://www.svherald.com

2月8日の東シナ海上空米海軍P-3CとPLA機の異常接近事案の続報

今回の事件は意図的なものではなかったということのようです。しかしこれから南シナ海(東シナ海も)上空での予期せぬ事態は発生するでしょう。 Pentagon Reviewing ‘Unsafe’ Military Aircraft Encounter Over South China Sea By: Sam LaGrone February 10, 2017 2:46 PM https://news.usni.org/2017/02/10/pentagon-reviewing-unsafe-military-aircraft-encounter-south-china-sea 米海軍P-3C。哨戒飛行隊(VP)4所属。USSコール(DDG-67)上空を飛行している。US Navy photo. 人民解放軍機と米海軍機との間で南シナ海上空で発生した飛行中の危険な遭遇事案はペンタゴンが検証中だ。 2月8日に発生したのはP-3Cと中国空軍KJ-200の異常接近で、米太平洋軍は「危険」な状況と判断して以下声明を発表している。「米海軍所属P-3Cは通常のミッションを国際法に従って実行中だった」「国防総省と米太平洋軍は中国軍との危険接近を常に憂慮している」 ペンタゴンはこの事案を検証中だと報道官ゲイリー・ロス中佐がUSNI Newsに10日述べている。 人民解放軍のKJ-200。2015年。 Japan MoD Photo 「両者とも艦船航空機の安全運行を維持しようと相当努力している。中国軍との連絡チャンネルはすでに確立されており、軍事海洋協議合意の仕組みもその一例」「国防総省は本件を外交・軍事チャンネルを介して中国側に提起したい」 KJ-200とは「人民解放軍空軍と海軍航空隊PLANの双方が空からの監視用に供用している」とDefense Newsが伝えている。 「今回の機体がどちらの所属か不明だが、PLANのKJ-200は海南島から運用されており、今回の事件の現場スカボロー礁から530マイルの地点だ」 PLA所属機との間でこれまでに発生した事案では中国機が乱暴な操縦を米偵察機に行っている点が今回と異なる。たとえば2014年にはPLA戦闘機がP-8Aポセイドンに嫌がらせをしているが、今回は不注意が原

日曜日はのんびりと:CIA機密解除文書「ロシアジョーク集」をお楽しみください

今回は趣向が違う記事です。こちらのユーモアのセンスが試されるので原文をのせておきます。もっとうまく訳せる方はコメントください。ソ連時代は過去の物といっても住んでいるのは同じ人達ですからロシアではこんな言い回しをするのかということですね。ややわかりにくいジョークもありますが。sarcastic joke というのでしょうか。 The CIA just declassified these 11 Russian jokes about the Soviet Union By Blake Stilwell Feb 9, 2017 3:42:01 pm http://www.wearethemighty.com/articles/the-cia-just-declassified-these-11-russian-jokes-about-the-soviet-union 2017年1月にCIAが機密解除し公開したのはソ連時代に収集した文書だ。その中にロシア人自身によるソ連体制のジョーク集がある。 表題を「DDCI向けソ連ジョーク集」(DDCIとは中央情報局副局長の略)としミハイル・ゴルバチョフが題材になっているので1980年代のものとわかる。レーニンからブレジネフまで歴代のソ連指導者が対象なのも驚きだ。 鉄のカーテンの裏側にこんな陽気さがあったとは興味深い。ロシア国民は宣伝とは違い実は共産主義体制を嫌っていたということか。 「そんな形のユーモアはよくないな、ワシリー」 1. A worker standing in a liquor line says, “I have had enough, save my place, I am going to shoot Gorbachev.” Two hours later he returns to claim his place in line. His friends ask, “Did you get him?” “No,” he replied. “The line there was even longer than the line here.” ある労働者が酒販売店の行列に立って言う。「我慢できん。場所を取っておいてくれ。ゴルバチョフを撃ってくる」二時間経過し、

★★米海軍の将来戦力構成でCSBAが抜本的改革案を提言

どこでも海軍は保守的な組織で思考方法もともすれ固まりがちです(以前は大艦巨砲主義、今は巨大空母第一主義でしょうか)トランプ政権で これまでの縮み志向から一気に拡大するチャンスが来た米海軍ですが戦力編成に悩んでいるようです。そこでシンクタンクCSBAが思い切った提言を議会に提出したようです。果たして海軍の本流思考にはどう受け止められるのでしょうか。 Big Wars, Small Ships: CSBA’s Alternative Navy By SYDNEY J. FREEDBERG JR. o n February 09, 2017 at 12:16 PM http://breakingdefense.com/2017/02/big-wars-small-ships-csbas-alternative-navy/ CSBAはスウェーデンのヴィスビ級に類似したコルベット艦40隻の導入を提言。 WASHINGTON: 米海軍には小規模艦船を多数整備した大規模艦隊が必要なのであり、戦力構造検討結果とは違う形にすべきだと議会委託の戦略予算評価センター(CSBA)が独自の検討内容を発表した。 CSBAも海軍には対テロ作戦やプレゼンス示威から大規模戦闘の抑止任務(必要なら戦闘する)への切り替えが必要だとの米海軍の主張では同じだ。ともに攻撃潜水艦を現行55隻から66隻に増やし、ミサイル潜水艦12隻の整備が必要とまでは共通している。ただしCSBA提言では水上艦艇で内容が大きく異なっており、内容は上院軍事委員会委員長ジョン・マケイン議員の私案に近い。 「戦闘部隊」を構成できるのが大型艦だけと定義すると、CSBA案は340隻で海軍案(355隻)より僅かに少ない。(現在の戦闘部隊は274隻で構成)だが小排水量の哨戒艇まで入れると海軍案の368隻に対し、CSBA案は382隻になる。DARPAが開発中のシーハンターのような無人艦艇も入れるとCSBA構想は更に増えて462隻になる。海軍案ではこの種の艦艇はまったく入っていない。 分野別でCSBA提言ではいろいろな違いがある。 航空母艦 :海軍CSBAともに原子力空母12隻が必要だと一致している(現在は11隻)が、CSBAはスーパー空母をより小型の通常動力「軽空母」(CVL)10隻で補完

速報 南シナ海で米海軍機に中国空軍機が異常接近

2月10日のヘッドラインニュース:T2 注目記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがありますのでご了承ください 速報 南シナ海で米海軍P-3Cが中国KJ-200と異常接近 CNNは2月8日にスカボロー礁付近で米海軍機と人民解放軍空軍KJ-200早期警戒機が1,000フィート以内に接近する「危険な」状態が発生したと国防関係者の発言を伝えている。オライオンは進路を変更し、衝突を避けたという。米中軍用機の空中接近事例はここに来て減っていた。 http://edition.cnn.com/2017/02/09/politics/us-china-aircraft-unsafe-encounter/index.html