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12月19日(月)のヘッドラインニュース

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 中国はこうして米海軍UUVを捕獲した 捕獲したのはフィリピンのスービック湾から50マイル北西の公海上。米海軍パスファインダー級観測船USNバウディッチが「シーグライダー」を回収中だった。 大朗Dalang-III級(992-III型)支援艦がボートを発進させUUVを捕獲した。なお中国支援艦は機関砲複数を搭載。米艦は非武装だった。シーグライダーは海中情報測定用に民生技術を応用しており、秘匿性はない。 http://www.janes.com/article/66347/armed-chinese-ship-seizes-us-seaglider-in-south-china-sea バウディッチは中国艦に交信し、UUV返還を求めた。中国艦は応答したが要請を却下。UUVは無動力で秘匿性はないものの米海軍備品として米国は主権侵害と受け止めている。米情報機関は今回の事件を中国の挑発行為なのか偶発行為なのか見極めたいとする。回収のため停船中のバウディッチ乗員の目の前で中国海軍がUUVを回収した。 http://freebeacon.com/national-security/report-chinese-navy-seizes-american-undersea-vehicle-south-china-sea/ E-2Dが空中給油テスト ノースロップ・グラマンが空中給油装備を搭載したE-2D発展型ホークアイの初飛行に成功した。これは米海軍から交付の開発契約の一貫。空母運用時のE-2Dは通常5時間の滞空しかできず、空中給油で飛躍的に作戦時間が増える。これに対し航空自衛隊が運用する予定の同機は陸上運用で離陸重量が増え、8時間の滞空が可能。 https://www.flightglobal.com/news/articles/northrop-tests-first-e-2d-with-in-flight-refueling-432526/ 2017年に第三次大戦のスタートになりそうな5地点は ①朝鮮半島 ②シリア ③サイバー空間 ④南アジア ⑤バルト海 だとNational Interestでおなじみロバート・ファーレイが指摘

日曜日はのんびりと---75年前のモスクワ攻略戦を再現するPCゲームDrive on Moscow

日曜日なので久しぶりにウォーゲームのレビューです。当方は食指を動かされないのですが陸戦がお好きな方にはどうでしょうか。 What If Nazi Germany Had Sacked Moscow during World War II? Michael Peck December 17, 2016 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/what-if-nazi-germany-had-sacked-moscow-during-world-war-ii-18762 75年たった今も興味をそそる仮定がある。ドイツ軍が1941年12月にモスクワを占領していたらどうなっていたか。ソ連は崩壊したか、あるいは継戦していただろうか。ロシア軍事力が弱体化すればドイツは兵力を欧州西部へ移動させ英米軍を一掃できただろうか。 ドイツ軍先遣部隊がモスクワまであと10マイル地点にまで到達したのは事実で、クレムリンも望見できただろう。モスクワが陥落していれば第二次大戦はドイツが勝利したのと同様だったろうが、最低でも第三帝国の敗北条件は確実に下がっていただろう。 Drive on Moscowはタイフーン作戦の呼称のドイツ攻勢をコンピューターゲームにしたもので、iPadとPC双方で作動する。プレイヤーは2人でドイツ軍、ソ連軍を指揮する。 マップは南部はブリヤンスクから東部カリーニン、西部クルスクまで、モスクワが北部の端という規模だ。地形は攻守双方が有利に利用でき、戦車隊には平地が有利に、森林部や都市はソ連歩兵隊に格好の陣地となる。さらに河川が攻撃側に障害となる ドイツ側がマップ上の全部隊に命令を与えることでゲームは始まる。歩兵部隊50師団に機甲師団、機械化歩兵師団が加わる。ソ連側は兵力が少ない状態で始まるが、増援部隊が次第に加わり、シベリアから移動してくる冬季訓練や装備を受けた部隊も含む。各部隊には兵力として戦闘中に何回の攻撃ができるか、どこまでの損耗に耐えられるかが示される。 Drive on Moscowの仕組みは単純かつ抽象的だ。プレイヤーはクリックして一回で一つの地域を選択しマウスあるいは画面を触り指定する。これで活動を開始した部隊は移動あるいは戦闘を実施する。移動は歩兵部隊は一単

12月18日(日)のヘッドラインニュース 中国が米水中無人機を強奪など

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 宮古海峡上空:自衛隊は中国機レーダー周波数の情報収集のためフレア発射? _ 12月10日に発生した事案は宮古海峡を通過飛行した中国機に航空自衛隊が挑発し、中国機のレーダー周波数を探知しようとしたため発生したとの説明が中国国防部から出てきた。フレアを放出したのはF-15の2機編隊だったが、同時に近辺にはF-15が8機、米EP-3、RC-135各1機があり、日米が調整して挑発してきたとの中国見解。 http://www.china.org.cn/world/2016-12/15/content_39921055.htm T-X競合へシエラネヴァダ/TAI組も参入 TAIはトルコ航空宇宙工業。大手企業に注目が集まる中、両社はコロラド州に工場を設立し、軽量全複合材製の完全新規設計で米空軍の求めるT-38後継T-Xに参入を図る。 http://aviationweek.com/defense/sierra-nevada-corptai-team-offer-freedom-trainer-t-x 中国・南シナ海:米無人水中機を強奪、人工島武装を強化 国際裁判所の司法判断にもかかわらず、南シナ海周辺国は中国の首に鈴をつけるのためらう状況が続いているが、人工島の防御体制を着実に強化していることが判明したのにくわえ、中国海軍がフィリピン沖合50マイル地点で米無人UUVを捕獲していたことが明らかになった。米海軍が同UUVを回収しようとする眼の前で中国海軍がケーブルを切断し強奪したという。 http://breakingdefense.com/2016/12/china-seizes-us-underwater-drone-fortifies-disputed-islets/ 米国防総省は外交チャンネル通じ中国にUUVの即刻返還を求めている。 公海上で中国海軍が強奪したUUVは海洋観測艦が回収する途中だった。「シーグライダー」の名称で同UUVは海中の環境測定に用いられており、秘匿性はない。 http://www.scout.com/military/warrior/story/1738537-us-to-china-re

12月17日(土)のヘッドラインニュース

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 米海軍:次期戦略ミサイル原潜の初号艦はUSSコロンビア メイバス海軍長官はORP(オハイオ級後継艦)はSSBN-826 USSコロンビアになると正式に発表した。今後はコロンビア級の名称が用いられる。現行オハイオ級の供用は2026年から順次終了する。コロンビアの名称は首都ワシントンDC(コロンビア特別区)にちなむもの。 https://news.usni.org/2016/12/13/secnav-mabus-to-officially-designate-first-orp-boat-uss-district-of-columbia-ssbn-826#more-22855 中国向けスホイSu-35戦闘機が今月中に到着か 予定を前倒しし12月25日までにまず4機が納入される。ロシアと中国は2015年11月に計24機道入で合意していた。Su-35は4++世代戦闘機の位置づけで戦闘行動半径は1,600キロ、フェイズドアレイレーダー、30ミリ機関砲を搭載する。 http://tass.com/defense/919313 A400M:共同整備で費用削減をめざす英仏西 A400Mの保守点検業務を共同実施する取り決めにスペインが加盟し、英仏との三カ国体制が発足。英仏両国は2014年から共同実施している。A400Mには合計170機の発注がある。 http://www.defensenews.com/articles/european-nations-sign-cooperative-aircraft-maintenance-contract CIAにアマゾンのクラウドシステム道入 4月から稼働開始した6億ドルのクラウドシステムはアマゾンが準備した。情報処理を画期的に短縮する効果をすでにあげている。だがその応用例は不明。 http://www.defenseone.com/technology/2016/12/cias-classified-cloud-reducing-tasks-months-minutes/133925/?oref=d-river SM-6が迎撃テストに成功 12月14日USSジョン・ポール

ヘッドラインニュース 12月16日(金)

12月16日のヘッドライン 筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 オーストラリア:F-22を来年配備 ハリス米太平洋軍司令官がオーストラリアで明らかにした。米豪の空軍兵力協力事業の一環で2017年ティンダル基地に飛来する。北部ダーウィンには米海兵隊が六ヶ月の期限付きでローテーション配備されている。 http://breakingdefense.com/2016/12/f-22s-coming-to-australia-next-year-pacoms-adm-harris/ フィリピン:日本貸与のTC-90初号機は来年早々に現地到着 5機がフィリピンに年28千ドルの賃貸料で提供される。2月から3月に第一陣がフィリピン海軍基地に到着する。パイロットは日本で訓練中で、機材は一部装備を取り外し引き渡される。 http://newsinfo.inquirer.net/852736/1st-tc-90-plane-due-next-year 中国:南シナ海の要塞化 中国が大型対空火砲の他、近接防御装備CIWSをスプラトリー諸島で構築した人工島に設置した。米シンクタンクAsia Maritime Transparency Initiative (AMTI)が発表。フィアリークロス、ミスチーフ、スビで工事が6月-7月から始まっている。工事が進展して局地防衛用の陣地と判明した。 https://amti.csis.org/chinas-new-spratly-island-defenses/ 日本:次期国産戦闘機F-Xは大型機材になる 各種情報を総合すると日本が構想中の国産戦闘機はかなり大型でF-22を上回る大きさになるようだ。装備搭載量、飛行距離を勘案して大型機体案が出ている。 http://aviationweek.com/combat-aircraft/proposed-japanese-combat-aircraft-bigger-f-22 ボーイング:NATO向けE-3改修1号機引き渡し NATOが運用するE-3AWACS14機の改修事業で初号機が12月13日に引き渡された。改修で global air traffic manag

★★トランプがF-35をキャンセルした場合の代替策を考える

F-35は宣伝通りなら画期的な戦力になるのですが、その実現はまだまだ先のことです。機体だけ作ってあとで改修する解決策で量産効果だけ先に実現するのが現在の考え方ですが、カタログスペックが出ない機体を各国が導入しても後で多額の費用がかかるだけです。その間にほぼ20年もかかっているのは驚くべきことですね。一方で大きすぎてつぶせないはずとタカをくくっていたロッキードがトランプの一言で真っ青になっています。考えられないことではなく、考えにくいからと今まで議論になっていなかったことが今や堂々と議論できる環境になってきました。選挙結果でこんなに変化するんですね。 5 Ways to Replace the F-35 Stealth Fighter (If Donald Trump Kills It) TNI Staff December 12, 2016 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/5-ways-replace-the-f-35-stealth-fighter-if-donald-trump-18716 F-35共用打撃戦闘機は米国の国防装備で最も物議をかもしている事業だ。 全供用期間を通じた経費が1兆ドルと言われる同機には画期的な性能がある一方で、技術課題に悩まされてきた。そこにトランプ次期大統領からの批判が加わった。 同事業にどんな代替策が考えられるのか。F-22を生産再開するのか、第四世代機生産を続けるべきか。無人機を増やすのはどうか。 実はこの課題は2014年にロバート・ファーレイが検討していた。そこで原文を再掲載したい。 *** エンジン火災でF-35全機が飛行停止措置となり、共用打撃戦闘機の批判派はふたたび同機事業へ厳しい目を向けている。それでもF-35はつぶせないようだ。同事業は全米各地で展開しており、最も親密な同盟数か国も巻き込んでおり、中止はおそらくありえないだろう。 だが中止となればどんな選択肢があるだろうか。今回提示する5案はそれぞれ独立していない部分もあるし、F-35に代わる案は相当の負担が必要であることを最初に申し添えておく。 F-22生産再開 まず考えられるのはF-22の生産再開だ。ラプターの経験値をもとに新

★★MV-22事故でニコルソン中将発言を捻じ曲げた報道への疑問

今回の不時着水(墜落ではないようです)よりもニコルソン中将の発言の一部をとりあげて反米感情を煽り立てるような動きがあるのは誠に残念です。自分の都合のよい形で発言内容を利用するのはいかがなものでしょうか。また日本国内に米軍が駐留していることにも疑問を煽り立てようとしている観がありますが、日米同盟の意義、機能について日常から説明を怠ってきた(あるいは理解しようとしない)ためかと思われます。残念ながら航空機含み事故は避けられないことであり、一般住民の生命を巻き込む自体を回避したパイロットの判断は本当に正しかったと思います。それを賞賛した中将の真意が伝わらないのは残念ですね。また機種名称はMV-22でありV22とかオスプレーとか正しくない表記が報道されていることにも疑問を感じます。 MV-22 Crash Off Okinawa Occurred During Nighttime Aerial Refueling; Halt In Operations Ordered By: Megan Eckstein December 14, 2016 11:09 AM https://news.usni.org/2016/12/14/v-22-crash-off-okinawa-occurred-during-nighttime-aerial-refueling-halt-in-operations-ordered#more-22870 MV-22オスプレイの沖縄沖合墜落は夜間空中給油の作業中に機体が損傷したため発生し、乗員が機体を民間人居住地区を避けて海上に着水させたことが現地海兵隊遠征部隊司令官の談話で判明した。 ローレンス・ニコルソン中将は報道記者会見で同機が海上で空中給油中にローターブレイドが給油管に接触し、機体が損傷したと述べた。「給油管を切り離した直後に機体が激しく振動した」 「パイロットは沖縄住民上空を通過飛行せずにキャンプ・シュワブへ帰還をめざしたが浅瀬に着水させ、乗員並びに沖縄住民に被害が発生しないようにした」 国防総省関係者はUSNI Newsに14日、着水地点は沖縄本島から5マイル地点で予防措置として着水したと述べた。 着水地点は岩場で機体はばらばらになった。AP通信配信の