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★米空軍>WC-135で北朝鮮核爆発の正体を突き止める

U.S. WC-135 aircraft will sniff for radiation near North Korea to determine what today’s explosion was Jan 07 2016 - By David Cenciotti http://theaviationist.com/2016/01/07/wc-135-in-action-near-nk-after-nuke-test/ Image credit: U.S. Air Force 米空軍所属WC-135はまもなく朝鮮半島付近で活動を開始し、北朝鮮が実施したと主張する核実験の放射性物質を検知する。 ワシントン・ポスト紙は米国防関係者がWC-135コンスタント・フェニックス大気収集機を投入し今回の核爆発が本当に北朝鮮の言うとおり水爆なのか検証すると確認した。 WC-135はボーイングC-135輸送支援機の派生型で、稼働可能な同型機は2機あり、第45偵察飛行隊(オファット空軍基地)が運用し、機内には空軍技術応用センターの第一分遣隊が搭乗する。 WC-135は「探知犬」あるいは「お天気鳥」の名称がついており、最大33名が搭乗できる。ただし放射線被曝の危険を考慮して実際の飛行クルーは最低限にするのが普通だ。 大気は機体左右の取り入れ口で採取し、放射性降下物を閉じ込める。ミッションクルーは採取物をその場で分析でき、弾頭の特徴を把握することが可能だろう。このため同機の投入は爆発の正確な分類上極めて重要だ。 ダリン・R・ファフはWC-135の乗員を務めた経験があり、同機について「機内には大型補助木炭フィルターがふたつあり、室内にはHEPA/ULPAフィルターもあり加圧状態をたもし、搭乗員は全員マスクから100%純粋酸素を吸う。この純粋酸素供給は計測器が安全水準に戻るまで維持する。また全員が線量計を身につけ危険な被爆を避ける」と述べている。 核実験監視とは別にWC-135はチェルノブイリと福島での核事故後の放射能レベルの計測にも投入されている。 北朝鮮がロケットを発射するとの予測から北朝鮮付近に配備されてきたWC-135が2013年8月には英国で目撃され憶測を呼んだが、シリア国内での化学物質飛散状況の監視

米海軍>新CNOの戦略方針案は戦闘能力重視を前面に掲げる

中国やロシアが好き放題に振る舞いつつあるのは米国の力を低評価しているためであり、もはや甘受できる段階ではないと米国防関係者が舵の方向を切り替え始めています。とくにオバマ政権が残り一年を切り、指導力がどうしても低下するこの時期だけに今回の新CNOは頼もしい発言をしています。問題はこのビジョンをどう実施に移していくかでしょうね。日本も当然無関心ではいられないでしょう。 CNO: Warfighting Trumps Presence; ORP, EW Win; LCS Likely Loser By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on January 05, 2016 at 1:27 PM http://breakingdefense.com/2016/01/cno-warfighting-trumps-presence-orp-ew-win/ ジョン・リチャードソン大将 WASHINGTON: プレセンスという用語はこれまでたびたび海軍力や海軍艦艇整備の文脈で使われてきたが、新任の海軍作戦部長(CNO)による新しい戦略展望では一回も使われていない。かわりにジョン・リチャードソン大将の8ページにのぼる「海洋優位性確保の設計構想」“Design for Maintaining Maritime Superiority” では「戦争」「戦役」「戦闘」の語句が8回も現れている。 要は戦闘行為及び抑止力は平時のプレゼンスに勝り、性能が能力をしのぎ、質が数より優先するということだ。これは単なる用語の変更ではない。目指すべき方向の変更であり、戦略方針や予算状況の先が見えない中での変更だ。 ジョナサン・グリナート大将 確かにリチャードソンの前任ジョナサン・グリナート大将も「戦闘が第一」と戦略方針の最上位に掲げていた。だがグリナートは同時に海軍の平時プレゼンスを日常的に世界各地に展開することにも同じ比重を於いていたのであり、国力の誇示、海賊対策、友好国との演習を通じてこれを実現しようとした。またブリーフィングではまずスライドでその時点で艦艇何隻が世界のどこに展開中かを示すのが常であった。グリナートには艦艇隻数がすべてであり、小型かつ低価格艦として沿海戦闘艦を高く評価していた。だが単価5億万ドルのLCSより20億ドルの駆逐艦

中国がスプラトリー諸島で離着陸テストを再度実施(1月6日)

スプラトリー諸島の新設航空施設に民間機が初着陸したとの報道はすでにご存知と思いますが、ではどんな民間機だったのかちっともその後のフォローアップがなく不満に思っていました。今回人民解放軍の広報ブログChina Military Onlineで記事が見つかりましたので、ご紹介します。中国発の記事はこれが初めてですかね。1月2日にやはり民間機で着陸に成功したと報道があったので今回はそのフォローアップなのでしょうかね。それにしても中国も英語で各国向けにちゃんとしたメッセージを送っています。 China conducts successful test flights at newly-built airfield in South China Sea Source: Xinhua  Editor: Dong Zhaohui 2016-01-07 00:22 0 http://english.chinamil.com.cn/news-channels/2016-01/07/content_6846772.htm 1月6日、永暑礁飛行場を離陸する民間機。同日に民間機2機を使っての運用テストが新設の飛行場施設で行われ成功裏に終わった。永暑礁は南シナ海南沙諸島にある。 (Xinhua/Jin Liwang) HAIKOU, Jan. 6 (Xinhua) -- 中国は南シナ海で新設の空港施設においてテスト飛行に1月6日に成功した。 民間機2機は海南省省都の海口Haikou,の美蘭空港 Meilan Airport を離陸し、南沙諸島の永暑礁 Yongshu Jiao に10:21 a.m. 10:46 a.m. それぞれ着陸した。2機は同日午后に海口に戻った。 永暑礁飛行場に着陸する民間機。1月6日。 (Xinhua/Cha Chunming) 永暑礁に新設した飛行施設に無事着陸したあと記念写真を取る関係者。1月6日撮影。テストには民間機が2機投入された。 (Xinhua/Xing Guangli) フライトテストに使用したのは海南航空と中国南方航空の機体ですね。今のところは民間機ですがいつ軍用機が離着陸を開始するかが関心の的ですね。さすがに島とは呼べず原文でもYongshu Jiao 常暑環礁 と呼んでいますね。

フリゲート艦改造巡視船、房総沖に情報収集艦、人工島滑走路にテスト飛行...懸念広がる中国の海洋活動

Chinese operations prompt protests from Japan and Vietnam Andrew Tate, London - IHS Jane's Defence Weekly 05 January 2016    http://www.janes.com/article/57013/chinese-operations-prompt-protests-from-japan-and-vietnam 12月末に尖閣諸島に接近した中国沿岸警備隊所属の巡視船は元PLAN所属タイプ053H2G江滬1級フリゲートを改装したもの。海上保安庁撮影 昨年12月末、中国沿岸警備隊所属の艦船3隻をめぐり日本が懸念する事態が発生した。3隻は尖閣諸島の12カイリ以内海域に侵入した うち1隻は改造したタイプ053HG江滬1型フリゲート艦で人民解放軍海軍(PLAN)が譲渡したものだった。中国沿岸警備隊で初の武装艦が問題地帯で航行したと日本では報道された。実際は一時間ほど該当海域を航行していた。沿岸警備隊所属となり31239の艦番号をつけた同艦は2015年7月に改装工事を終え、ミサイルと100mm砲塔は除去したが37mm機関砲二門を四カ所に残したままだ。 インターネットの PLA Daily サイトは日本側の懸念を一蹴し逆に日本の海上保安庁艦艇はすべて武装しており、中国が同様の装備を有することに何ら問題はないとする。 また12月末にはPLANのタイプ815東調級情報収集艦(艦番号851)が房総半島沖を航行しているのが発見された。国際海域であるが、日本の海岸線からは比較的近い地点で数回折り返し航行し、三日間に渡り同じ海域にとどまっている。 一方、南シナ海の領有問題を巡り、ベトナム政府は1月2日に中国がスプラトリー諸島(中国名永暑)で埋め立てた人工島上の滑走路に民間機が初めて着陸したことに抗議した。■ 確かに海上保安庁の各艦船は軽微な武装をしていますが、フリゲート艦を改造して巡視船だと主張するのはいかにも中国流ですし、首都圏に近い海域で情報収集活動を展開していることも気になりますね。 sin

北朝鮮の水爆実験は本当なのか。それより中国の対応が注目だ。さらに核抑止力整備に弾みがつきそう

韓国には北朝鮮を軍事脅威と見ない向きが多いと聞きますが、あらためて今回の事件できびしい情勢への認識が高まったのではないでしょうか。また中国とのからみでTHAADの持ち込みを拒否してきたソウルがこれからどう対応していくのかも注目されます。前回の実験でも規模があまりにも小さいためいろいろ言われてきましたが、北朝鮮のねらいはブラフだけでなくEPM攻撃も視野に入れているかもしれず引き続き警戒が必要なのは言うまでもありません。   North Korean H-Bomb? Unlikely. What Will China Do? By COLIN CLARK  on January 06, 2016 at 5:54 PM http://breakingdefense.com/2016/01/north-korean-h-bomb-unlikely-what-will-china-do/ WASHINGTON:---北朝鮮国営メデイアが水爆実験成功を金切り声で伝えたが実験は成功したとはいえない。 ホワイトハウス報道官ジョシュ・アーネストは「初期分析結果は北朝鮮発表と一致しない」と述べ、北朝鮮の最重要国たる中国が決断を迫られるだろう。国連安全保障理事会に本件が提示されるとどうなるか。習近平は金正恩に何を伝えるのか。 「中国外務省は今回の実験は事前に通知を受けていないと声明で発表した。中国が実験に対応し経済制裁を実施すれば望ましい展開になる。また一時的に北朝鮮空路を閉鎖するのも効果的だ」と北朝鮮に詳しいヴィクター・チャ(戦略国際問題研究所)が述べている。 ペンタゴンの声明文は予想通りで今回の核実験を「受け入れがたく無責任な挑発行為であり、国際法をあからさまに無視し、朝鮮半島のみならずアジア太平洋地区の安全安定への脅威」としている。 この声明文で最も興味をそそられる点はアシュ・カーター国防長官が韓国国防相との電話会談の前に在韓米軍司令官カーティス・スカパロッティ大将から「状況最新報告」を受け取っていたとする部分で、長官が北朝鮮部隊の南進はないと事前に把握していたことを意味し、おそらくU-2が収集したデータから放射線、同位元素の内容を知っていたことだ。U-2が実験直後に上空を飛行したのはほぼ確実だ。 ただし心配なのは北朝鮮が巨額の予算を

★韓国>KF-Xで先行き不透明のまま開発開始か

お隣の国ながら先行き心配な事業のスタートですね。なんとかなる、と始めるのはいいのですが、結局絵に書いた餅にならないよう必要な計画変更や予算手当をしてもらいたいところです。しかしダメダメな政府の代わりに借り入れで資金調達までしたKAIは立派ですね。 South Korea Contracts KAI For KF-X Development Dec 28, 2015  Bradley Perrett | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/south-korea-contracts-kai-kf-x-development SYDNEY—韓国政府は韓国航空宇宙工業(KAI)にKF-X戦闘機の調達契約を期間2016年から26年、納入開始を2026年設定で12月28日付けで交付した。 双発でユーロファイター・タイフーンとほぼ同寸のKF-Xの開発ではインドネシアの支援を受ける。だがKAIが2016年中に契約をどこまで履行できるか不明だ。国防省が確保した当初12ヶ月分予算がきわめて少ないため。 さらに米国技術にどこまでのアクセスを韓国が許されるかも不透明だ。 開発期間を10年半とすると韓国国防調達庁(DAPA)が発表している。 発足式典は1月予定と韓国経済日報が伝え、1号機は2026年9月に引き渡し予定だという。まず40機を生産し、その後80機を2029年から2032年に製造する。 KAIが2016年に支出できる額は不明だが小規模のようだ。国会は670億ウォンを認めたが国防省原案の1,620億ウォン、財務省が開発期間全体で認めた8.8兆ウォンに比べると相当低い。 インドネシア議会もKF-X向けに1.07兆ルピア(79百万ドル、910億ウォン)をすでに10月に承認しているが、全額が2016年に利用可能ではないものの、韓国自体の予算規模よりは大きくなるだろう。仮にインドネシアが20%に設定した開発費用の負担枠いっぱいに支出しても、当初10年間で想定した予算規模のわずか1.3%しか手当できないことになる。比較のため、F/A-18ホーネットでは開発初年度だけで総開発期間7年の7.5%相当の予算がついていた。 昨

展望:サウジアラビとイランの対立は中東の危機につながるのか

外交関係の断絶は戦争をするという意思表示で新年早々騒がしいことになってきました。原油価格の低下で一番苦しいのは大盤振る舞いの国家財政を維持してきたサウジアラビアであり、制裁解除で今年にも実現するというイラン原油の参入はこれ以上の価格低下を好まない同国にとっては見たくない事態なのでしょう。手を出すことはお互いに自生するのではないかと思いますが、原油価格は今のところ最低値に近い水準で張り付いたままで国際社会もこれで即座に需給が逼迫するとは見ていない証拠ですね。スンニ派シーア派といいいますが、サウジ、イラン両国でも両派は交じり合って暮らしているので簡単に区分できるものでもないと思いますが。 Analysis: Saudi Arabia, Iran and Middle East Brinksmanship By: Cmdr. Daniel Dolan, USN (Retired) January 4, 2016 1:16 PM • Updated: January 4, 2016 1:55 PM http://news.usni.org/2016/01/04/analysis-saudi-arabia-iran-and-middle-east-brinksmanship この週末にサウジアラビアが著名な宗教指導者ニムル・アルニムルを処刑したことでイランはじめ世界各地のシーア派宗徒がサウジアラビアへ怒りをぶつけていることほどイスラム教宗派間の共存が難しいことを改めて示すものはない。 アルニマル師はサウジアラビアのシーア少数派でサウジ現体制へ歯に衣着せぬ批判を繰り替えしていた。政権に暴力で手向かうよう扇動した罪で処刑された。 他の46名とともに断頭一斉処刑を行われたのは、急進思想タクフィンが理由で訴追されたもののはシーア派スンニ派双方にあった。イラン政府は以前からサウジ政府に著名な師の処刑は深刻な結果をもたらすと再考を求めていたが、警告を振りきった形のサウジが予定通り処刑をとりおこなったことで即座に反応が発生した。 在テヘランのサウジアラビア大使館が怒り狂う群衆に放火されたのは処刑数時間後のことで、4日には両国間の関係が険悪にな

★今年注目の軍事航空宇宙技術はこれだ

Defense & Space Technologies To Watch In 2016 Dec 25, 2015 Graham Warwick | Aviation Week & Space Technology http://aviationweek.com/defense/defense-space-technologies-watch-2016-0#comments 1) 無人機対策 小型無人機(UAS)への対応は軍および関連政府機関にとって大きな懸念事項だ。展開中の部隊や重要なインフラ施設が「空飛ぶIED(即席爆発装置)」に狙われては大変だ。米陸軍は2015年末に利用可能な対抗手段を試している。重量20ポンド未満の垂直離着陸(VTOL)型UASで、どこでも運用可能だ。英国の中小企業三社( Blighter Surveillance Systems, Chess Dynamics, Enterprise Control Systems )がレーダー探知、追跡機能、無線交信ジャミングを統合して搭載した。だが大手の イスラエル航空宇宙工業 、 ロッキード・マーティン 、 セレックスES の各社もUAS対抗手段の提供に加わろうとしている。 Photo:  Blighter Surveillance Systems 2) 指向性エネルギー兵器 . 高エネルギーレーザーが大きく進歩してきたが、まだ指向性エネルギー兵器として実戦配備されていない。これは2016年の課題だ。30-KW級の実証レーザー兵器はすでにUSSポンセに搭載されペルシア湾に配備されている。また ノースロップ・グラマン は100ないし150-kW級実証装置を地上に組み立てて、早ければ2018年の駆逐艦搭載を狙う。米陸軍はトラック搭載の60-kW級ロッキード・マーティン製ファイバーレーザー兵器のテストを2017年に予定。これに対して米空軍は2016年にShield事業としてレーザー機体防御ポッドを戦闘機に搭載して試す。これが2020年代に最初の攻撃用手段として特殊作戦用のガンシップに搭載される見込み。 Photo: U.S. Navy 3) 低視認性環境での安全運行 2つの戦役の経験からヘリコプターの低視認環境