ハインライン短編「Project Nightmare」(1953)を訳してみました。ハインラインはESP能力にも人並み以上の関心をいだいており、別の作品でも心霊通信などのアイディアがありますが、真正面からESPを取り上げたのが冷戦時のこの短編です。ESPで原爆を爆発させる・させない原理がよくわからないのですが、それはよいとしてソ連が米国主要都市に原爆多数をこっそりと敷設し、降伏を迫るという恐ろしいプロットにESPでどう対抗するかがこの短編のミソで、結末はもっと恐ろしくなっています。 プロジェクト・ナイトメア ロバート・A・ハインライン 「ポイントは4だ。転がせ!」 「誰かダブル・デュースでサイドベットしないか?」 誰も答えない。老兵はコップの中でサイコロを振り、洗面所の壁に投げつけた。ひとつはデュース、もうひとつはスピンした。誰かが叫んだ、 「5が出るぞ!頼むぞ、フィービー!」。 それは2で止まった。老兵は言った。「俺と遊ぶなと言っただろう。 タバコ代欲しいやついるか?」 「拾えよ、父ちゃん。オレたちは......あ!気をつけ」 ドアに民間人、大佐、大尉が立っていた。民間人が言った。「カネを返してやれ、2丁拳銃」 「わかりました、教授」。 老兵は2枚取り出した。「これは自分のものだ」 「やめろ!」大尉が止めた。「証拠品として押収する。さあ、君たちは......」 大佐が止めた。「ミック。ミック。アンドリュース二等兵、一緒に来い」。彼は外に出た。他もそれに続いた。 砂漠の日差しの下を駆け抜け、広場を横切った。 二等兵が民間人に言った。 「教授、ちょっと練習していてただけです」。 「ウィルキンスばあさん相手に練習しないのか?」 兵士は鼻で笑った。「バカにしてるんですか?」 大佐は、「君は将軍やVIPを待たせているんだぞ」 「ハモンド大佐、自分はクラブで待つように言われました」。 「洗面所ではだめだ」 みんなは本部の中に入り、警備員がパスをチェックした。 民間人が話していた: 「デューク大学の歴史に残る実験の話ですが... レイノルズ博士が戻ってきた。デモンストレーションを行います」。 将校連は後方に座り、レイノルズ博士は講演者の席に向かった。 アンドリュース一等兵は、聴衆のお偉方や著名な民間人とは別に設けられたグループに
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