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ラベル(2021年8月アフガニスタン崩壊)が付いた投稿を表示しています

航空自衛隊機カブールへ派遣。一方、米国は戦後三回目の民間予備機を動員し、避難民などの国外脱出を助ける。カブール空港の状況など現地からの情報をご覧ください。

航空自衛隊はC-2、C-130Hを合計3機派遣することになりました。現地情報が混とんとしており危険なミッションになりそうです。再び空虚な政争の材料とすることなく、現地残留邦人や大使館等で日本に協力した現地人を無事脱出させることができるよう祈りましょう。ただし、大使館員が真っ先に脱出したというのはいかがなものなんでしょうか。 USMC イラク帰還の米海兵隊員がマーチ航空予備基地(カリフォーニア)に到着した。機体はチャーター機。2004年 米軍がこれまで運用されることが少なかった民間エアライン・チャーター会社の機材利用に踏み出した。各社は機材を提供し、有事の作戦要求にこたえる。アフガニスタン脱出作戦が展開中である。20社程度が民間予備航空機部隊に加わり機材乗員を24時間程度提供するがハミド・カルザイ国際空港へ直行せず、中間地点まで運ばれた避難民を最終目的地へピストン輸送することなる。 ペンタゴン発表ではロイド・オースティン国防長官が米輸送軍団 (TRANSCOM)に命じ民間予備航空機部隊 Civil Reserve Air Fleet (CRAF)の第一段階を発令する。動員されるのは アメリカンエアラインズ 、 デルタエアラインズ 、 アトラスエア 、 オムニエア の各社で各社三機を提供する。さらに ユナイテッドエアラインズ が4機を提供するほか、 ハワイアンエアラインズ は2機を出す。米軍関係者は合計18機の型式に触れていない。 国防総省、商務省はCRAFを1951年発足させた。ベルリン空輸作戦の経験がその前にあり、民間機を臨時に活用する制度が生まれた。 エアライン、チャーター会社がCRAFに加入しており、TRANSCOMが契約相手となる。加入は完全自発的とされっるが、加盟会社は英字の米軍人員貨物輸送時に優先利用される。 各社機材は性能により国内専用あるいは国際輸送に割り振られる。「国際部門のCRAFに加わる会社は最低でもCRAF任務達成可能な機材が4割あることが条件」と空軍は述べている。CRAF加盟会社は各機に乗員チーム4組を準備する必要がある。米軍では加盟会社は点検整備や安全運航基準も満たす必要があるとする。 2021年8月時点で24社がCRAFに加わっており、提供機材は450機に上る。このうち413機は国際運行に耐える機材で、残る37機は国内専用となる。機数は

タリバンが捕獲した航空機等装備品は脅威にならないとしながら、落ち着いたら空爆で破壊を目指しそうな米軍の今後の動きに注目だ。

    アフガニスタン・カンダハール基地のフライトラインに駐機中のA-29に向かうアフガン軍パイロット。Sept. 10, 2017, at Kandahar Airfield, Afghanistan. (Staff Sgt. Alexander W. Riedel/U.S. Air Force)   タ リバンがカンダハール飛行場を占拠すると、機体とポーズをとる戦闘員の写真がソーシャルメディアにすぐ現れた。米製ブラックホークやソ連時代のMi-17ヘリコプターの姿が写っていた。   次にマザリシャリフ空港を占拠し、さらに写真が流出し、A-29攻撃機やMD-530多用途ヘリコプターの姿が写っていた。   そしてアフガニスタン全土がタリバン支配下になると、今や問題はタリバンがアフガン空軍機材を入手するかではなく、何に使うのかになってきた。また米軍はどんな手を打つのだろうか。   アフガン空軍の保有機材211機のうち167機の固定翼機回転翼機が6月30日時点で稼働状態にあったとアフガニスタン再建担当特別監査官報告にある。   うち何機がタリバンに捕獲されたか国防総省から発表は出ていない。一部はアフガン空軍パイロットが国外へ移動させているものの総数も把握できていない。   ペンタゴンでの記者会見でハンク・テイラー少将(統合参謀本部地域作戦副部長)がこれ以上の機材の捕獲を防ぐべく米軍が何らかの行動を取る情報はないと8月16日述べている。   アフガニスタン従軍経験のあるブラドレー・バウマンはブラックホークパイロットで今回の米軍撤退を苦々しく思い、Defense Newsに対し、「ハンヴィー数百両、火砲その他装備に加え航空機も捕獲されたのは間違いない」「米軍に困った事態になる。こうした装備の予算を出したことだけでなく、タリバンが利用するからだ」と述べた。   バイデン政権は最高優先順位をアフガニスタンからの米国人脱出に置くべき、とバウマンは言い、アフガニスタンに残留する米製装備をことごとく破壊すべきであり、アフガン空軍の機材も同様だと述べた。   「今これを実行すれば、タリバンもカブール空港の撤収作戦への妨害をやめるはず。米国人全員が国外に出て、同時に協力してくれたアフガン国民も脱出させられる」   「これがすんだら、タリバンの捕獲機材すべてを破壊すればよい。絶対これを実行す

アフガニスタン情勢:ロナルド・レーガン搭載のスーパーホーネットもカブール上空で警戒態勢に。空港内から外に出ない米軍部隊と対照的に英仏部隊は空港外でも活動中。一方、米軍撤退は8月31日が期限だが...

  USAF   米 海軍のF/A-18E/Fスーパーホーネット隊がニミッツ級空母USSロナルド・レーガンを発艦した。同艦は現在北アラビア海を航行中で、ホーネットはカブール上空を24時間パトロールした。ただし、米軍関係者は各機がカブール市街区を低空飛行したとの報道を否定し、米海軍機が進行中の撤収作戦支援で空爆を行う可能性について言及を避けた。   ペンタゴン報道官ジョン・カービー、米陸軍ハンク・テイラー中将によるカブール上空に展開する米軍機の動向で最新状況の説明がペンタゴンで聞かれた。その他米軍用機と同様にパキスタン経由で米空軍給油機からの燃料補給を受け、スーパーホーネットはアフガニスタンに展開している。   カービーは「現地で低空通過飛行があったとの報道が出ているが、何らかの示威行動であろう。航空作戦の実態についてはテイラー中将が説明に適任」と述べた。カブールの報道陣からソーシャルメディアで戦闘機の低空通過飛行を見たとの投稿があった。その後の報道ではハミド・カルザイ国際空港で進行中の撤収作戦の支援として武力示威したとある。   空港での状態が混乱したままで、米軍他外国軍が周囲を警備する中で暴力事件も発生している状況を考えれば目くじらを立てるべきものではない。低空高速通過飛行を行った戦闘機は敵対勢力の意欲をしぼませる効果も期待したのか。   テイラー中将は「近接航空支援能力は現地司令官が必要と判断すれば投入できるよう機材を常時待機させている」と語った。   昨日は統合参謀本部議長マーク・ミリー陸軍大将から発言があり、有人無人取り混ぜ機材各種がアフガニスタン上空で同様に飛行任務を展開、あるいは中東地区で緊急事態に待機しているという。スーパーホーネット以外に米空軍がB-52H爆撃機、F-16C/Dヴァイパー、AC-130ガンシップ、MQ-9リーパー無人機が、米海兵隊はAV-8Bハリアージャンプジェットを展開している。   C-17A乗員は低空離陸訓練を受けており、地上砲火を避けるための対応だ。カブール空港からこの形で離陸しているのであれば、ハミド・カルザイ国際空港周辺で銃火の使用が続くとの報道も納得できる。タリバン戦闘員が離陸機に発射しているのだろう。   この24時間でC-17はさらに13機がカブールに到着し、兵員装備品を搬入した。さらに2000名超を同空港から運び出

カブール上空にRC-135Wリベットジョイントが監視飛行。その他米軍機材のカブール空港への展開状況と撤収作戦の見通しについて。

USAF     ご注意 事態が急速に展開しており以下は米時間8月17日現在の内容です。   米 空軍のRC-135Wリベットジョイント情報収集偵察機一機がカブール上空を周回飛行しているのがオンラインフライト追跡サイトで確認でき、ハミッド・カルザイ国際空港で米国等の撤収作戦が進行している。米陸軍のエリート部隊第160特殊作戦航空連隊(SOAR)所属のヘリコプター数機が空港に配備されている。米国による撤収作戦はさらに拡大する模様で、陸軍第82師団の指揮統制部隊が空港現地に移動し支援するとの発表も出てきた。   このうちRC-135W(62-4138)はコールサインがパイソン52でアルウデイド航空基地(カタール)を本日早朝に離陸している。同機は北アラビア海上空を経由しパキスタンからアフガニスタンに移動した。米軍機がペルシア湾からアフガニスタンに移動する際の標準経路で、同機はその後追跡サイトで所在が見えなくなった。同機が基地帰投したかは不明だ。   リベットジョイント機投入は、カブール上空で高高度を飛行する他機は事実上存在せず、理にかなっている。リベットジョイントは強力な電子通信情報収集能力を有する。各種信号発信源とを突き止め、「電子戦闘序列」を形成するほか、指揮統制機能や敵のその他活動の探知が通常の任務だ。   タリバンには防空能力がなく、指揮統制機能も限定されている。RC-135Cでは広範な地区でのチャット通信を傍受する機能もあり、重要情報を地上部隊へ中継できる。リベットジョイントには通常は各国語に長けた暗号専門家が搭乗し、アフガニスタンの場合はパシュト、ダリの各言語専門家が該当する。搭載センサーが集める膨大な交信情報の処理が可能だ。 USAF An official US Air Force graphic describing the different members of a typical Rivet Joint crew and their responsibilities.   現時点でタリバン上層部は外国による撤収作戦が展開するハミッド・カルザイ国際空港に干渉しないと公的に発言している。外国人の空港移動を支援する例も出ているが、アフガニスタン国民には空港利用を禁じているとの報道がある。   同空港での米軍活動は他国軍とあわせ、タリバンの気分に振り回され

アフガニスタン情勢の急進展をイスラエルは冷静にこう見ている。アフガニスタンが再びテロ活動の温床になる。

  カブール空港でアフガニスタン人に銃を向ける米兵。同空港には数千名が押しかけ国外脱出を図っていた。August 16, 2021(Wakil KOHSAR / AFP) イ スラエル政府関係者はアフガニスタン情勢を神経質そうに眺め、週末の政府転覆によりアルカイダがテロ活動を世界規模で展開し米国、イスラエルが標的になりかねないと見ている。 タリバン、アルカイダはアフガニスタン国内の米軍を放逐したことで、「大きく扉が開き」テロ活動をアフガニスタンから展開できるようになったとの感触が国防関係筋には強い。ある筋からはアルカイダがテロ活動を米国の「権益」に仕掛ける事態が極めて近い将来に発生するので米国は備えるべきとの声がある。 「アルカイダがアフガニスタン情勢に付け込んで戦闘員を募集しテロ襲撃を計画するのはまちがいない」と上記筋は見ている。 現時点でアフガニスタンの首都は空港除きタリバンが占拠しており、空港は米軍2500名が防御している。ペンタゴンは16日に米市民国外脱出を助けるため部隊を追加派遣すると発表。中央軍はタリバン関係者と接触し、撤収作戦中の衝突回避を協議したと伝えられる。 米国のアフガニスタン撤収についてイスラエルから公式コメントは出ていないが、国防上層部筋はBreaking Defenseに対し、域内各国からは米国の約束に幻滅を覚える日になったと述べた。 「米国が逃げ去る姿、あとにテロ集団による乱暴狼藉が残る形になったのは悪いサインで一部国への影響が避けられない」とイスラエル国防筋は述べている。 イスラエルの国防トップ、政界トップは異口同音に米国の退場でアフガニスタンが崩壊している一方で、イランが侵略行為を続けており、レバノンが政治的に不安定になっていることで域内で大きな火の手が上がるとの見方をしている。なかでもヨルダンあるいはイラクが「過激聖戦主義者の念入りな計画行為にふりまわされかねない」との見方がある。 バイデン政権によるアフガニスタンの扱い、さらに域内全体の扱いに不満を隠せない関係者もいる。「アフガニスタンで起こっているのはガソリンを火にまいたのに等しい」という声もある。 「中東へ悪影響が出る」と語るのは、退役中将エイモス・ヤドリンで軍事情報部門長を務めた。「域内ではエジプト、サウジアラビア、バーレーンが米国の同盟国だが、軍事危機の際に米国は頼れないと