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EA-18Gグラウラー電子攻撃機の役割が一層重要になってきました

なにかと話題になっているEA-18Gですが今や唯一の電子戦専用機材として重宝がられる存在になりつつあるようですね。議会がそのコストパフォーマンスを認めて追加調達が実現するかが注目です。なお、EA-18Gがデータを提供する攻撃陣のなかにF-35Cの前はありません。米海軍はJSFに冷めた見方をしているのか、実現しないとみているのか、実現してもセンサー機材として使うなどと想定外の運用を考えているようです。A2D2がA2/ADと言い方に変わっていることにも要注意です。 Navy Preparing for More Aggressive Growler Operations USNI News By: Dave Majumdar Published: April 7, 2014 2:24 PM Updated: April 7, 2014 3:26 PM Conceptual loadouts for EA-18G Growler electronic attack aircraft. Boeing Image 米海軍は空中電子攻撃 airborne electronic attack (AEA) の主眼を敵防空網の積極的な探知および除去に移す。これまでは敵が友軍機を探知捕捉するのを妨害することとしていた。 海軍航空システム本部 Naval Air Systems Command で F/A-18 とEA-18Gを総括するフランシス・モーリー Capt. Francis Morleyは「従来はAEAの役割は敵の攻撃手段を妨害することとされてきた」と発言。「グラウラーにより友軍は接近阻止領域拒否であってもスタンドオフ目標捕捉、追跡、識別が可能となる」 その内容は協調受動位置情報探知を敵の発信源からおこなうことcooperative passive geo-location of enemy emitters でロックウェル・コリンズが開発した戦術目標捕捉ネットワーク技術 Tactical Targeting Network Technology および発信源受信時間差 Emitter Time Distance of Arrival (TDOA)を使いデータを共通運用状況表示 Common Operating Picture

韓国国内に墜落した北朝鮮無人機の詳細について

South Korea Confirms Crashed UAS from North Korea UAS Vision 4/4/2014より South Korean Defence Ministry/AFP/Getty Images 韓国国内で相次いで発見された2機の無人機(UAS)の、製造元は北朝鮮であると確認された。大統領府は今後小型UASの発見捕捉に努めるとし、低空飛行をする小型機を捕捉するレーダー導入もその一環。 国防省、統合参謀本部、首都防衛司令部が合同で対策を講じると大統領府が続けて発表。. 今回の発表は最初の機体が発見されて二日後のこととなった。機体はデジタルカメラ一基が搭載しており、黄海の白ニョン島 Baengnyeong Island で発見されている。同日当地付近で南北が砲撃を相互に行っている。 Crashed UAS at Baengnyeongdo, a South Korean island near the border with North Korea ( Yonhap/Reuters) もう一機はそれより一週間前にキョンギ道パジュ市で発見されており、これもデジタルカメラを搭載していた。同市はソウルから北西で軍事境界線のすぐ南に位置している。 「二機を分析したところ、類似性が確認され、同じ工作方法で製造されていることが判明した」と同国軍事筋は言い、「北朝鮮により製造され、韓国の中心的政府機関や軍事施設の監視が目的であると結論づけた」 同軍事筋は北朝鮮の空中偵察能力は非常にヒンジあくであり、無人機により空中から写真撮影することにしたのではないかと語るが、押収された写真の解像度については安全保障上の理由から言及を避けた。 低解像度だったとの報道もあったが、関係者が中央日報 JoongAng Ilbo に語ったところではパジュ市で発見された無人機には キャノン550Dデジタル一眼カメラ に高性能の18メガピクセルの広角レンズをつけていたとする。それだけの組み合わせだと$946近くになる。 一機目は190枚の写真を撮影していたと当局は話す。パジュ市近くへの侵入は事前にプログラム済みだったようで、大統領官邸を毎秒1枚ずつ撮影している。同機は国道1号線(北朝鮮の侵攻時には主要な道

米空軍X-37Bが軌道飛行記録を更新

スペースシャトル引退後、米国が唯一所有する宇宙往還機はX-37のみとなりましたが、そのミッションは極秘のベールに包まれたままミッションごとに軌道飛行日数記録を更新しています。 Air Force’s X-37B Breaks Orbit Record DEFENSETECH  by MIKE HOFFMAN on APRIL 1, 2014 ボーイングX-37B宇宙機が軌道飛行470日に入り、滞軌道記録を更新中。 米空軍がケイプカナベラルからアトラス5ロケットで軌道実験機3号を打ち上げたのは2012年12月で任務は極秘とされている。X-37Bは米軍向けに情報を収集しているといわれる。同機は無人機であり、運用はシュライバー空軍基地(コロラド州)の第三宇宙実験隊が担当している。 同機は現在も軌道飛行中でヴァンデンバーグ空軍基地(カリフォーニア州)へ帰還する予定だが、期日は未公表だ。 以前の記録はX-37Bが第二回目の飛行で達成した469日。なお、初回のミッションは2010年で225日だった。. X-37Bを統括するのは米空軍迅速戦力化室 the Air Force Rapid Capabilities Officeであり、NASA予算が縮小の中、軍による宇宙活動は拡大しつつある。. X-37Bは全長29フィート、機体重量11,000ポンドで宇宙空間における極秘実験のテスト機として活用されている。■

UCLASSに給油機ミッションまで期待する米海軍の事情とは

UCLASS Could Be Used as Tanker for Carrier Air Wing USNI News  By: Dave Majumdar Published: April 1, 2014 An X-47B Unmanned Combat Air System (UCAS) demonstrator conducts a touch and go landing on the flight deck of the aircraft carrier USS George H.W. Bush (CVN-77). US Navy Photo 米海軍は企画中のUCLASS無人空母運用偵察攻撃機を空中給油機として運用することでボーイング F/A-18E/F スーパーホーネットを給油任務から解放し、攻撃ミッションを増やせないか検討をしている事が複数筋からUSNI Newsがつかんだ。 一日の間に5機のホーネットが空中給油機に充てられており、業界筋によれば空母航空隊のスーパーホーネット発進回数のうち2割が給油機ミッションになっているという。. 更にこの10年間でスーパーホーネット各機の稼働回数はイラク・アフガニスタン戦争により予想よりも高く推移していると海軍は集計している。そのため機体寿命を短くする要因にもなっている。 海軍航空システムコマンド (NAVAIR) によれば給油機ミッションがスーパーホーネット部隊にストレスを与えているのは事実だが、同機にもともと想定されていたミッションであり、機体設計に盛り込み済みだという。 NAVAIRは期待にストレスが発生するのは空母発進時であり、機体の疲労度と飛行時間を各機ごとに把握しているという。 各機への影響を最小限とするために給油機ミッションは順番に交替している。 米海軍はスーパーホーネットの供用期間を2030年ないし2035年まで想定しており、機体の設計寿命は6,000時間という。そこで9,000時間への機体寿命延長が検討されている。これをさらに延長するためには追加作業が必要となる。 業界筋はそれを額面通りには受け止めていない。2020年代末までにUCLASSが十分な機数だけ配備されている可能性は低く、給油機の任務はこなせない一方、スーパーホー

テキサス上空で目撃された謎の機体の正体は何か

Unidentified Aircraft Seen Over Southwest U.S. By Bill Sweetman Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com March 31, 2014 Credit: Steve Douglass 主翼胴体一体型機のように見える航空機がテキサス州アマリロ上空で3月10日に撮影されているが、正体は不明で、米空軍は一切のコメントを拒否している。 三機で編隊飛行をしているのがアマリロ南西で中部標準時午後4時20分ごろ目撃されており、写真撮影者複数が同地の国際空港の敷地境界線上で撮影している。うち一機はB-2の可能性があるが、最も鮮明なカラー写真と白黒でコントラストを強調した処理を市販ソフトで試みたところ、主翼胴体が一体化されており、後縁はまっすぐだった。(下の写真)  撮影に成功したうちの一人スティーブ・ダグラスによると機体は「戦闘機より大きく」翼端までの大きさは商用機と同じくらいだったという。 この編隊はモードSトランスポンダーを使っていないことが Flightradar24の航空交通追跡サイトで確認でき、無線交信は傍受されコールサインが「シエナ」であったことがわかっている。 ワシントンの米空軍がこの機体の照会、同地同時間帯における飛行の性質について問い合わせたものの回答は「お伝えできることはありません」というもので、極秘計画や飛行業務に対する問い合わせではお馴染みの内容だ。第509爆撃航空団(ミズーリ州ホワイトマン空軍基地)はB-2運用部隊であるが、当日に所属の機体は一機もアマリロ付近を飛行していないと回答している。しかしテスト部隊にもB-2が運用されている。 三機で編隊飛行していたことから運用段階にある航空機あるいは運用段階に近づいている航空機であると思われる。正体不明の同機は ノースロップグラマン のステルス偵察機としてRQ-180として知られる機体だった可能性はない。なぜなら無人機が編隊飛行をすることはまれだからだ。同様に ロッキードマーティン が建造したといわれる長距離攻撃爆撃機の実証機材は一機だけといわれている。 DEAN MUSKET

米太平洋軍司令官、在韓米軍司令官による議会報告内容

Locklear: U.S. ‘Shouldn’t Talk Ourselves Into’ Conflict With China USNI News By: John Grady Published: March 25, 2014 5:44 PM Updated: March 25, 2014 5:44 PM Adm. Samuel J. Locklear, commander of U.S. Pacific Command on Feb. 4, 2014 in Yokosuka, Japan. US Navy Photo 太平洋軍司令官サミュエル・ロックリア海軍大将が上院軍事委員会で3月25日に中国との軍事対決は回避できるとの見解を示している。中国は晋級弾道ミサイル原子力潜水艦を今年中に配備しようとしている。 中国は引き続き軍事力増強路線で予算も12%増やして海軍、サイバー、接近阻止領域拒否関連の技術に重点投資していると同大将は議員に説明。 中国の軍事増強にもかかわらず、同大将は軍事衝突の可能性特に日本との衝突は避けられると考えている。 「近い将来において日中両国が軍事対立に向かっていくとは思えません」と尖閣諸島をめぐる衝突の可能性を否定。両国の対立は「主権問題が中心」で領有権と漁業権がからんでいるが、「今になって発生した問題ではない」という。 中国は「潜水艦隊の近代化を進めており、戦力は整備されてきた」とし、近い将来に人民解放軍海軍(PLAN) は60ないし70隻の規模になるとの見通しを示した。 米海軍の潜水艦戦力の現状維持が重要であるとも付け加えた。「むしろ増強を主張したい」 ケリー・アヨッテ上院議員(共和、ニューハンプシャー)の質問に対して、同大将は潜水艦数増強を求めているが、「全然足りない」状況だと回答。同議員から現在の予測では合衆国の攻撃型潜水艦は2013年の55席が2024年に42隻になるとの発言が出た。 同大将は今月初めの下院軍事委員会での証言で原子力空母を「軍事装備の中心的存在」なのは平和維持と危機対応に能力が発揮でき、持続できるからだとした。 また11隻体制では国家軍事戦略を「ぎりぎりで達成できる」だけとも発言している。揚陸艦は太平洋地区に5隻以上必要と求めているとも発言。

F-35は電子戦で限界あり EA-18グラウラーの支援が不可欠

Growler Advocates Outline Stealth Vulnerabilities By Amy Butler Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com March 24, 2014 Credit: U.S. Navy 厳しい予算環境の中でペンタゴンの2015年度予算はステルスF-35向け予算を最優先しているが、そのしわ寄せがどこに出るのか業界筋は注視している。 実質的に一計画に焦点をあてると電子戦(EW)で合衆国の優位が危うくなり、F-35でさえも防御目的のジャミング支援機がなければ防御固い敵の領空の「バブル」突破は難しいと業界筋はみる。 アフガニスタン、イラクの治安維持作戦での支出のためこれまで10年以上にわたり研究開発及び調達の支出が切り詰められており、ペンタゴン内部でEWの計画立案が重点的に取り組めない状態になっているという。アル・シャファー国防次官補代行(技術研究開発)も「作戦分析を中断している」と認める。 ペンタゴンのEW戦略を批判する向きは2015年度予算で米海軍が ボーイング のスーパーホーネット生産ライン活用が最後となると指摘している。海軍は予定通りならEA-18Gグラウラー138機を調達して空母航空隊に5機ずつ配備する。海軍によればグラウラー追加22機調達を2015年度の要望リストに載せたが、予算管理法による支出制限が緩和されないと海軍は追加調達ができず、ボーイングは自社費用での生産を迫られるという。 一方で空軍はEC-130電子攻撃機のうち半分にあたる7機をモスボール保管にして315.8百万ドルを節約する予定で、ジム・ジョーンズ少将(作戦、立案、予算要求担当) Maj. Gen. Jim Jones, director of operations, plans and requirements はEC-130の代替手段があるのかと問われて、情報開示は拒んだものの、「不満足な」解決手段しかないことを認めている。この分野の実戦能力は秘密のうちに開発が進んでいるのかもしれない。 超短波(VHF)レーダー の出現がステルス懐疑派の中で大きな話題になっている。同レーダーでステルス機探知が可能となる。