South Korea Confirms Crashed UAS from North Korea
UAS Vision 4/4/2014より
South Korean Defence Ministry/AFP/Getty Images
韓国国内で相次いで発見された2機の無人機(UAS)の、製造元は北朝鮮であると確認された。大統領府は今後小型UASの発見捕捉に努めるとし、低空飛行をする小型機を捕捉するレーダー導入もその一環。
- 国防省、統合参謀本部、首都防衛司令部が合同で対策を講じると大統領府が続けて発表。.
- 今回の発表は最初の機体が発見されて二日後のこととなった。機体はデジタルカメラ一基が搭載しており、黄海の白ニョン島 Baengnyeong Island で発見されている。同日当地付近で南北が砲撃を相互に行っている。
Crashed UAS at Baengnyeongdo, a South Korean island near the border with North Korea ( Yonhap/Reuters)
- もう一機はそれより一週間前にキョンギ道パジュ市で発見されており、これもデジタルカメラを搭載していた。同市はソウルから北西で軍事境界線のすぐ南に位置している。
- 「二機を分析したところ、類似性が確認され、同じ工作方法で製造されていることが判明した」と同国軍事筋は言い、「北朝鮮により製造され、韓国の中心的政府機関や軍事施設の監視が目的であると結論づけた」
- 同軍事筋は北朝鮮の空中偵察能力は非常にヒンジあくであり、無人機により空中から写真撮影することにしたのではないかと語るが、押収された写真の解像度については安全保障上の理由から言及を避けた。
- 低解像度だったとの報道もあったが、関係者が中央日報 JoongAng Ilbo に語ったところではパジュ市で発見された無人機にはキャノン550Dデジタル一眼カメラに高性能の18メガピクセルの広角レンズをつけていたとする。それだけの組み合わせだと$946近くになる。
- 一機目は190枚の写真を撮影していたと当局は話す。パジュ市近くへの侵入は事前にプログラム済みだったようで、大統領官邸を毎秒1枚ずつ撮影している。同機は国道1号線(北朝鮮の侵攻時には主要な道路となると予想)に沿ってパジュ市から南下し、ソウル中央部に到達している。大統領官邸付近を撮影した後、同機はパジュへ復航し、その後墜落している。
- 白ニョン島で墜落した機で見つかったカメラでは50枚ほどが撮影されており、陸軍部隊が撮影されていた。
- パジュで見つかった機体のリチウムイオン電池の表面には韓国語で使用開始期日が刻まれていたが、つづりは北朝鮮流の表記法によるものだった。
- 両機ともに機体は空色で白い雲が描かれていた。パジュで見つかった機体はステルス機と形状が似ている。
- 一機目は全幅1.92メートル全長1.43メートルで15キログラムだった。二番目に見つかった機体は全幅2.45メートルで全長は1.83メートル、重量12.7キログラムだった。
- 両機とも遠隔操縦されておらず、機内には制御装置がつけられ自力で帰還するようになっていた。着陸用にパラシュートが両機についていた。通常のUAVで非軍事用の機体には車輪を付けるのが通例である。
- 米NBCテレビからは白ニョン島で見つかった機体は「胴体を改造してカメラを搭載したように見える。模型飛行機にカメラを付けたのと同じだ。北朝鮮が運用する無人機の特長と共通している」とコロラド州に本拠を置く民間情報請負企業 All Source Analysisの共同創立者ジョセフ・バーミュデスJoseph S. Bermudez を引用した報道があった。
- 北朝鮮は数種類のUAVを運用している。最初は1990年代末に登場したVR-3でロシアのツボレフ製の全長8メートルの偵察機材だ。飛行距離は90キロメートルがせいぜいだった。
- その後プシェラーIT(ヤコブレフ設計局製)を戦場の監視、観測用に使用し、これは60キロメートル飛行できた。これとは別に中国のD-4を改造した遠隔操縦機 remotely piloted vehicles (RPVs)が二形式あることがわかっている。
- 二年前には米国製標的機MQM-107Dストリーカーを基本形とする無人攻撃機を開発中との報道があった。
- 韓国の情報筋によれば北朝鮮は高性能爆薬を搭載した高速無人機のテストを数回実施しているが、失敗しているという。そのため将来北朝鮮が無人機を投入するのは国境地帯の韓国陸軍、あるいは黄海の国境地帯の島嶼を対象にするものとなるとみられていた。
- 第一次湾岸戦争(1991年)に影響を受けて韓国も国産UAVソンゴルメ(隼)を1993年に開発開始した。同機は全長4.8メートルでRQ-101の呼称があり、最高速度は185キロメートル時で6時間滞空し、110キロメートル飛行でき、2002年に制式採用されている。その7年後にスカイラークI無人機が導入されている。同機はイスラエルのエルビットシステムズから調達したもの。
- 先月には韓国国防調達計画庁がグローバルホーク計4機調達を発表したばかりだ。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。