Japan Is Going All In on the F-35
日本がF-35増備を決定
And it has to do with China.
狙いは中国だ
December 7, 2018 Topic: Security Region: Asia Blog Brand: The Buzz Tags: ChinaJapanMilitaryTechnologyWorldF-35
日本がF-35ステルス戦闘機の追加調達を決定した。
与党自民党と連立政権に加わる公明党が2018年12月5日にロッキード・マーティンF-35の99機調達で合意し、1980年代導入のボーイングF-15の同数の機材と交代させる。
日本は先にF-35を42機を総額70億ドルで発注しており、通常離着陸型のF-35Aで73機残るF-4Eと交代させる。
三菱重工業がF-35をライセンス生産している。同社はF-4、F-15も同様に生産しF-16から発展したF-2も82機生産した。
追加調達99機は現有で今後の大型改修に耐えられない一番古いF-15Jの201機と置き換える。残る102機のF-15Jは多段階性能向上(MSIP)仕様の機材で米空軍の後期型F-15Cとほぼ同じ機材だ。
日本はMSIP対応のF-15Jのうち88機で改修を終えておりLink16データリンクを搭載した。2018年末に防衛省は5億ドルを確保しMSIP対象機材全機に新型レーダー他性能改修を実施する。
F-15Jは7飛行隊で第一線防空任務に投入されている。ここにF-35が99機導入されると3ないし4飛行隊の編成が可能となり、残りをMSIP仕様のF-15Jが担当することになる。
ただし99機には垂直着陸型F-35Bが含まれると関係者は述べる。日本政府はいずも級ヘリコプター空母の改装でF-35B運用可能な小型空母の実現を狙っている。
F-35追加調達で日本の空軍力整備の方向がわかる。中国やロシアが引き続き戦力を整備する中で世界第五位の実力を有する日本は優秀な機材を揃える必要がある。
ただし疑問が一点残る。1990年代から残るF-2「支援戦闘機」が想定する海上攻撃任務を引き継ぐ機材はどれか。航空宇宙産業基盤の維持のため日本はライセンス生産を続けたいところだ。
だが日本は国産戦闘機の開発実績がある。F-1支援戦闘機であり、F-2が1990年代末に後継機となった。防衛技術研究開発本部はX-2ステルス戦闘機実証機を研究目的で2014年から2016年にかけて飛行させた。日本はX-2をもとに主力戦闘機開発を狙っていた。
だが高額な開発費用に対して100機程度の生産にとどまるため実施に踏み切れず、2018年に防衛省は海外メーカーの参加による共同開発を求める動きに出た。
ロッキード・マーティンはF-22とF-35の改良型を、ボーイングはF-15発展型、BEAシステムズからは英国がすすめるテンペストを提示していると伝えられる。自民党、公明党合同会議の席上で党幹部はF-2後継機を次の中期防衛整備計画に盛り込まないと述べている。
戦闘機を複数機種配備すれば日本の空軍戦力の整備計画が大きく変わることになる。F-35は対地攻撃が主で制空任務は二次的のためステルス性能を活かすと搭載できる対空ミサイルは六本しかない。
これに対しF-15は標準8発搭載だ。F-15にかわりF-35を配備すると航空自衛隊の運用ミサイル本数 "magazine depth" が減る。
ミサイル数は中国が日本の二倍の機数を運用していることを考えると重要な要素だ。
東京で今年11月に開催の国際航空宇宙展でF-15発展形をボーイングが展示し、空対空ミサイル18発の搭載を示したのは偶然の一致ではあるまい。F-35でミサイル搭載量が減るがF-15改装でミサイル本数を増やして相殺する意図が日本にあるのではないか。
いずれにせよF-35で日本の攻撃力は大きく高まる。■
David Axe edits War Is Boring . He is the author of the new graphic novels MACHETE SQUAD and THE STAN.
F-4に代わるF-35の導入、及びその後のF-15の約半数に代わるF-35の導入により、航空自衛隊の戦闘機保有総数はほぼ同じで、F-35の高い性能から日本の空軍力が向上すると考えるのは概ね妥当なことである。
返信削除しかし、稼働率の観点からは明らかな戦力低下となる。空自のF-15は90%以上の稼働率(最近は低下中であるとしても)であり、他方、米軍のF-35は50%前後であり、稼働率向上で苦労している。F-35の整備に空自も苦労しそうだ。
空自の努力でF-35の稼働率が10%向上しても、F-15の半数をF-35に置き換えた時点で、現在より稼働機数は約20%低下する。
(現在:F-4/F-15/F-2が90%の稼働率として約330機稼働。将来:F-15/F-2が90%の稼働率、F-35が60%の稼働率で約260機稼働。260/330≒80%)
さらにスクランブルの問題がある。空自はスクランブルの際、電波特性を把握させないためF-35は使用しないだろう。そうなるとF-15/F-2の200機弱に対応させることになる。このことは機数の減ったF-15とF-2に多大な負担となり、仮想敵国はさらに負担をかけようとするだろう。
これでは日本の航空戦力が向上するとは言えないのではなかろうか。