The Navy plans to deploy its F-35C carrier-based jets in 2019—but less than one out of six were fully mission capable last year.海軍はF-35Cを2019年に艦上運用開始の予定だが、運用可能な機体は昨年6機中一機だった。
by Sebastien Roblin
December 22, 2018 Topic: Security Blog Brand: The Buzz Tags: MilitaryTechnologyWeaponsWarJetsF-35
F-35ライトニングIIステルス戦闘機は経費超過、遅延、性能不足などの嵐にさらされてきた。ペンタゴンは敵防空圏内への侵入能力が価値を発揮する日が来ると一貫して主張してきた。2018年になり各問題で沈静化の動きが出始めており、機体単価が下がる中、イスラエル空軍及び米海兵隊で実戦の試練を初めてくぐった。
だが艦載型F-35Cが最大の技術課題に直面しており、初期作戦能力(IOC)の獲得が2019年と一番最後になる。批判派はIOCが政治判断で勝手に宣言され、技術問題が未解決のままだ、試験評価段階が未完了と声を上げているが、IOCとはそういうものだ。
米会計検査院(GAO)のジョン・ペンドルトンが2018年12月に議会証言で海軍向けF-35Cで任務実施可能な機体は2017年で15%のみだったと証言している。状況は2018年に入っても悪化のままのようだ。「2018年6月にF-35で信頼性、整備性で改善の兆しが見られないと報告したが、必要な性能項目の半分で不満足な結果しかでていない」
海軍仕様のF-35Cの単価は陸上配備型F-35Aより50%高い150百万ドルだ。世界初のステルス海軍戦闘機は大きな「コウモリ状の」主翼で揚力を稼ぎ空母発艦に備える。また拘束フックで着艦時にケーブルをつかむ。機首降着装置を強化して衝撃に備え、折りたたみ式主翼で艦内格納に対応する。
機体重量が増えた分だけ燃料タンクを大型化し、海軍仕様の給油方式はドローグ・プローブ=ドローグ対応で空軍のブーム方式とことなる。ただプローブ先端の破損が頻出といわれる。重量が増えた分だけF-35Cの動作は鈍いが海軍戦闘機でよく見られることだ。
機体重量が増えた分だけ燃料タンクを大型化し、海軍仕様の給油方式はドローグ・プローブ=ドローグ対応で空軍のブーム方式とことなる。ただプローブ先端の破損が頻出といわれる。重量が増えた分だけF-35Cの動作は鈍いが海軍戦闘機でよく見られることだ。
F-35Aと異なり、F-35Cが機内に25ミリ機関砲を搭載していないのは機体重量軽減のためだ。オプションの外部ガンポッドを試験中だが、F-35Aの機内砲が右寄りに流れる現象がある中でこちらのほうが優秀な結果を出しているのは皮肉だ。
F-35Cは2014年11月にUSSニミッツで初着艦を行った。
ただし機首降着装置に問題があり、カタパルト発艦試験ではパイロットは機首降着装置ストラットが振動して機体も大きくバフェットすることに気づいた。このためコックピット計器が読み取れず、パイロットが105回の発艦中92回で「中程度」から「重い」痛みを訴えた。ただこの現象は完全戦闘装備を搭載しない場合に発生したと言われる。構造面の手直しは2019年以降に持ち越されている。
だがF-35Cの最大の問題は補給面だ。ペンドルトンは「数ヶ月、場合より半年以上待たないと部品修理がすまず現場に戻ってこない」と議会で述べている。
ロッキードが機体を可能な限り迅速に生産したことが、交換部品の在庫が不十分なままなのだ。このため補給処の修理能力が「予定より6年遅れ」になっており、部品修理に二倍の時間がかかっている。
この問題はF-35各型で深刻だが特に海軍海兵隊の機材で稼働率が低い。空軍飛行隊で6割から7割なのに対し海軍海兵隊では4割ないし5割程度で修理部品を「作戦機材」から取り外して共食いで対応している。つまり作戦投入可能機材は公表機数より低い。ジェイムズ・マティス国防長官が8割の実現を2018年に求めたが海軍海兵隊では6割に達するかどうかという水準だ。
それでもF-35Cは連続作戦テストを2018年8月にUSSエイブラハム・リンカンで開始し、2019年のIOC獲得に備えた。ステルス機の空母運用は補給面が課題となる。レーダー吸収剤の定期的補修やALIS補給システムのサイバー保安体制の維持さらに交換部品の輸送があるが、エンジンは通常の輸送機では大きすぎて運べず、ヘリコプターやCV-22オスプレイの機外吊り下げで搬送している。しかしリンカン艦長は報道陣にF-35の運用はすぐに普通のことになると語っていた。
それでもF-35Cは連続作戦テストを2018年8月にUSSエイブラハム・リンカンで開始し、2019年のIOC獲得に備えた。ステルス機の空母運用は補給面が課題となる。レーダー吸収剤の定期的補修やALIS補給システムのサイバー保安体制の維持さらに交換部品の輸送があるが、エンジンは通常の輸送機では大きすぎて運べず、ヘリコプターやCV-22オスプレイの機外吊り下げで搬送している。しかしリンカン艦長は報道陣にF-35の運用はすぐに普通のことになると語っていた。
スーパーホーネット全機に交代するはずだったF-35C発注数は削減されライトニングと改修型ブロックIIIのスーパーホーネットの併用に変更された。海軍の戦闘機には任務がふたつある。陸上海上の標的への攻撃であり、空母任務部隊を敵爆撃機、ミサイルから防御する役目だ。ライトニングはステルス性能のかわりに航続距離が犠牲になっており、空母は敵の対艦ミサイルの射程により近い地点まで進出する必要がある。またライトニングは最高速力が低く、防空戦闘機としては致命的な性能不足だ。
そうなるとF-35のセンサー性能、スーパーホーネットの搭載量の大きさを組みあわてそれぞれの不足点を補える。米海兵隊も海軍の大型空母からF-35C計5個飛行隊を運行する予定で、小型揚陸艦空母で運用するF-35Bとあわせ二形式となる。■
Sébastien Roblin holds a master’s degree in conflict resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing, and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring .
Image: Wikimedia Commons.
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