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☆第6世代世代機の姿を大胆に想像してみた




The F-22 and F-35 Will Be Obsolete: What Will a Sixth-Generation Fighter Look Like? F-22やF-35を旧式化させる第6世代戦闘機はどんな形になるのか

It could be a game-changer. Here's why. 戦闘の様相を一変させる可能性がある。


by Sebastien Roblin
December 11, 2018  Topic: Security Blog Brand: The Buzz  Tags: 6th Generation FighterMilitaryTechnologyWorldF-22F-35


国が開発し配備した第5世代戦闘機F-35ライトニングなどは今日の安全保障環境の根本要素であるが、数カ国.が第6世代機開発でその先に進もうとしているのも事実だ。

研究開発のペースが進んでいるが実戦体験が背景にあるわけではなく次世代機開発に数十年間が必要との予測がある中で開発に今から着手するに越したことはない。
第6世代機開発の動きは二分でき、まず米国はステルス戦闘機を開発済みであるのに対し、第5世代機開発を断念あるいは飛ばして開発する国があり、時間節約効果とともに一気に次世代技術に飛びつこうとしている。

後者にフランス、ドイツ、英国があり第6世代機FCAS及びテンペストの開発初期段階にある。ロシアはSu-57ステルス機開発は断念し第6世代機構想MiG-41迎撃機に焦点を移そうとしている。日本は国産第6世代F-3ステルス機をめざしていたが海外設計が原型の第5世代機開発に落ち着く可能性を秘めている。

米国には現在プロジェクトが二種類あり、うち空軍の「侵攻制空戦闘機」は超長距離ステルス機でステルス爆撃機の援護機で、海軍にはFX-XXがある。ボーイングロッキード・マーティンノースロップ・グラマンが第6世代機構想をそれぞれ公表している。

三番手がインド、中国で第4、第5世代戦闘機の技術要素の確保をめざしている。

ステルス性能と視界外対応ミサイル
第6世代機は構想こそ多様だが大部分が同様の技術を採用する。第5世代機での重要性能二種類が第6世代機でも重要視される。ステルス性能と長距離ミサイルだ。費用対効果に優れる防空装備にS-400などがあり、空域を広く防衛する。そのためステルス機には「接近阻止領域拒否」の空域に進入し安全な距離から敵防空網を排除する性能が求められる。さらにステルス機は非ステルス機との空中戦で大幅に有利だ。

そのためレーダー断面積を少なくしつつレーダー吸収塗装が必要になるが第6世代機ではこれだけでは不十分だ。高性能センサー技術の前にステルス機体構造も将来脆弱になるとの声がある。またステルス機体構造の進化はエイビオニクスや兵装に比べ遅い。したがってジャミング、電子戦、赤外線による敵防空網への対策が重要性を増していくだろう。

視界外射程ミサイルがカギを握るのは現在同様だ。AIM-120Dのような高性能ミサイルは100マイル先の標的を撃破できるが、相手が機動性に富む戦闘機の場合には命中率を上げるため実際にはもっと接近する必要がある。ただし、ラムジェット推進式高速空対空ミサイルの英メテオや中国のPL-15の出現で今後の戦闘ではより遠距離で敵を狙う必要が生まれるだろう。

大威力を発揮する「X線視界」パイロット用ヘルメット
F-35は高性能ヘルメット搭載画面で先陣を切り、状況認識力を大幅に上げた。主要計器情報を同時に表示しミサイル照準もヘルメット搭載の画面上で行える。(ただしミサイルのくだりは以前に実用化済み技術である)まだ未解決問題が残るもののこうしたヘルメットが将来の戦闘機で標準装備となるのは疑いなく、操縦席計器の一部に代わりそうだ。音声指示インターフェースも戦闘機パイロットの負担軽減につながりそうだ。

機体大型化と高効率エンジンの採用
陸上基地や空母がミサイル攻撃の前に脆弱になっているため、軍用機に従来より長い飛行性能が必要だ。また搭載兵装も増やす必要がある。視程範囲内ドッグファイトは今後は減る予想の空軍が多いため、操縦性より高速域の維持と搭載ペイロード増を重視してよいとの姿勢が見える。
こうした設計上の要求は高性能適応型g変動サイクルエンジンで実現しそうだ。飛行中に作動仕様を変更し高速飛行性能をターボジェットで確保するか、高バイパス比ターボファンで燃料効率を重視した低速飛行か自由変更できるエンジンのことだ。

無人操縦が基本仕様になる
これまで将来の空軍では無人機が中心になるといわれてきた。一方で無人機技術は大幅に進歩し、各国がパイロット不要の戦闘機開発を模索しはじめている。予算やリスク低減もあるが同時に価値観の問題もある。例として米海軍パイロット集団が圧力をかけステルス攻撃型無人機を給油機に変更させている。
第6世代機構想は有人無人双方で運用可能な選択型機材をめざしている。ただし、これでは高額な訓練費用が依然として必要となる欠点が残る。だが選択可能なら完全無人機部隊への移行による急激なショックが回避できるし、短期的には軍指導部もパイロットを犠牲にせずに高リスクミッション実施が可能となる。

陸海空宇宙の友軍とのセンサー融合
F-35の中核的技術革新としてセンサーデータをデータリンク介し友軍と共有する能力がある。これで「全体像」を生成し、ステルス機は敵を回避し友軍部隊は有利な地点に進出しミサイルを遠距離で発射しつつ自らのレーダーを作動させる必要がなくなる。

この戦術を使えば戦力増強効果になるので、センサー融合や協調交戦能力は第6世代機で標準となり、融合機能は衛星や無人機を介しさらに深化するのではないか。

サイバー戦、サイバーセキュリティ
センサー融合、有人操縦選択型とは第6世代機がデータリンクとネットワークに大きく依存することになり、その分ジャミングやネットワーク侵入に脆弱になることを意味する。地上配備の補給網ではF-35にALISがあり、効率面で大きな向上が期待できるが、地上機体もサイバー攻撃の前に脆弱となる。

そのため第6世代機のエイビオニクスは電子攻撃やサイバー攻撃からの回復力が求められる。だが同時に敵に同様の攻撃を与える能力も必要だ。例として空軍はネットワーク侵入でデータパッケージ(ウイルス)を置く能力のテストを繰り返し行っており、海軍が戦闘機に搭載する次世代ジャマーがまさしくこの性能を実現する。

人工知能
.一つ問題なのはセンサー、通信、兵装それぞれシステムが複雑化しヒトの頭脳の処理能力を超えてきたことだ。パイロットには機体操縦の必要がある。第四世代機では後席ウェポンシステム士官が助けてくれた。第5世代ステルス機はすべて単座機だ。

そこで各国の空軍がAI技術に注目し、複雑な操作を任せパイロットに必要な情報を整理したかたちで提示させようとしている。さらにAIと機械学習で無人機の管理が可能となろう。


無人機、無人機大量投入の技術
2016年10月、F/A-18スーパーホーネット2機でパーディックス無人機計103機を運用する試験がチャイナレイクで実施された。AIの助けを借り各無人機はイナゴの大群のように目標地点に殺到した。ひとつひとつは小型で安価だが大群をなすと恐ろしい兵器になることを実証してみせた。


将来戦力の予見で安価かつ消耗品扱いの無人機多数をネットワーク接続で運用すれば敵の防御が困難になるとの意見がある。ただし第6世代戦闘機では、大型かつ高性能無人機をセンサー偵察機や攻撃機あるいはおとりとして運用する可能性の方が高い。

指向性エネルギー兵器
敵無人機が大群で向かってきたら、あるいはミサイル、旧式機でも多数が対抗してくれば高性能ステルス機を圧倒する可能性がある。この対抗策として指向性エネルギー兵器 Directed Energy Weapons (DEWs) があり、電力供給さえ十分ならレーザーや高周波を迅速かつ正確に弾薬制約なしに照射できる。


米空軍ではDEWの機内搭載に3つの形式を想定している。低出力レーザーで敵センサーやシーカーを妨害・破壊する、中程度出力で空対空ミサイルを破壊し、高出力で機体や地上標的の破壊をめざすことだ。
第6世代戦闘機はまだ構想段階であり、費用規模が巨大になる予想の一方で現行の第5世代機の問題解決に忙殺されているのが現状だ。今後必要となる要素技術のレーザー・協調攻撃・無人運用はすでに開発が進んでいるものの、機体搭載にまとめるには相当の課題が残っている。


第6世代機の実用化は最短でも2030年代で、2040年代になってもおかしくない。航空戦の概念がそれまでにさらに変化する可能性もある。



Sébastien Roblin holds a Master’s Degree in Conflict Resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing, and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring.

Image: Screenshot. U.S. Air Force.

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