4 big questions for the US Air Force in 20192019年の展望・米空軍の4つの課題
Valerie Insinna, Defense News 4m
フロリダ州エグリン空軍基地のフライトラインに向かう米空軍パイロット。 September 26, 2014. US Air Force photo
2019年の米空軍で組織、機材の大きな変化が訪れそうだ。
その答えは2月に公表予定の2020年度予算案に見られるはずだ。
次の予算は当初予定の7330億ドルから上方修正され7500億ドルになるといわれるが、今年の予算が増えるかで変わる。
F-15X
F-15CイーグルがKC-135Rストラトタンカーからの空中給油に入る。ノルウェーへの移動途中。September 12, 2013. US Air Force Photo
F-15X
F-15CイーグルがKC-135Rストラトタンカーからの空中給油に入る。ノルウェーへの移動途中。September 12, 2013. US Air Force Photo
ここ一年ほど噂にのぼっているのがF-15追加調達の話題だが、いよいよ空軍はボーイングからの調達に向かいそうだ。12月21日にブルームバーグがF-15X計12機を12億ドルで導入する要望を20年度予算案に計上すると報じた。
F-15Xは電子戦装備、レーダー、コックピットを更新しミサイル搭載量を増やした新型だ。ブルームバーグ記事では導入はペンタゴン上層部の決定とあり、州軍航空隊で運用中の旧型F-15の更新用とある。この表現に注意が必要で、空軍は第4世代機の導入に抵抗を示しているのだ。
9月時点でF-15X導入の検討を聞かれた空軍長官ヘザー・ウィルソンはF-35含む第5世代機の追加調達こそ必要と答えていた。
「現在は8割が第4世代機、2割が第5世代機の構成だ。想定する航空戦では第5世代機を増やして効果を上げたい。第4世代機導入は止めて5割5割にしたい。つまり第5世代機導入を増やす」
そのウィルソン長官と空軍参謀総長デイヴ・ゴールドフェイン大将がF-15新型機導入をどう正当化するか注目される。
またマティス国防長官が去ったあとで20年度の想定調達機数に変化が生まれるのか。空軍の五カ年計画はどうなるのか。こうした点から今回の動きが最終的にどんな規模になるかがわかるはずだ。
軽攻撃機
AT-6がホローマン空軍基地で離陸準備に入る。空軍は軽攻撃機実証事業(OA-X)として軽攻撃機の任務遂行能力を試している。US Air Force Photo by Ethan D. Wagner
またマティス国防長官が去ったあとで20年度の想定調達機数に変化が生まれるのか。空軍の五カ年計画はどうなるのか。こうした点から今回の動きが最終的にどんな規模になるかがわかるはずだ。
軽攻撃機
空軍は軽攻撃機導入の最終要望を今年中に出すと見られていた。ただし最終決定は2019年に先送りされ、競合2社は放置される。
テキストロンのAT-6とエンブラエル=シエラネヴァダのA-29スーパートゥカーノが競うが業界には空軍が導入の最終結論を出すのか不安視する向きがある。
また調達機数も大きな疑問点だ。
100機未満だと空軍特殊作戦軍団が低度戦闘に使用するのみとなると航空戦闘軍団計画立案本部長スコット・プレウス少将が述べている。
数百機規模の導入なら世界各地に配備されるはずだ。
宇宙軍
宇宙軍の指揮統制は空軍省に任せる提案がペンタゴンから出ており、空軍は宇宙空間での安全保障に権限を今後も維持しそうだ。
宇宙軍は同部隊の参謀総長と空軍次官(宇宙軍担当)の指揮に入り、空軍長官の指示に従う。このことから空軍トップは宇宙軍でも相当の権限をもちそうだ。
ただし、この案で議会が納得するのか。下院軍事委員会委員長に就任するアダム・スミス下院議員が宇宙軍として別組織にする構想に懐疑的な一方、宇宙軍は空軍と別組織にすべきと強硬主張する議員も出るだろう。
もう一つ不明なのは現行の空軍内宇宙関連組織との関連だ。空軍宇宙司令部、ミサイルシステムズセンターは宇宙軍に統合されるのか。海軍、陸軍それぞれの宇宙関連事業は維持するのか。そもそも宇宙軍担当空軍次官に誰が就任するか不明だ。
もう一つ不明なのは現行の空軍内宇宙関連組織との関連だ。空軍宇宙司令部、ミサイルシステムズセンターは宇宙軍に統合されるのか。海軍、陸軍それぞれの宇宙関連事業は維持するのか。そもそも宇宙軍担当空軍次官に誰が就任するか不明だ。
組織改編
今月始めに退任せまる国際関係担当空軍副長官ハイディ・グラントから空軍が現在グラントが統括する戦略立案機能を空軍参謀本部の立案要求内容検討部門(A5)に移管する案を検討中と述べていた。
グラントは空軍上層部が検討中の大規模組織改編の一部と述べた。
グラントは空軍上層部が検討中の大規模組織改編の一部と述べた。
グラントによれば空軍は1月にも正式決定するという。ただし、上層部からは変更案の内容はほとんど聞こえてこない。
組織内での職掌内容を変更にとどまるのか、統合整理するのか、それとも全く新しい組織を創設するのか注目される。
Read the original article on Defense News. Copyright 2018. Follow Defense News on Twitter.
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ペンタゴンと空軍は意見の相違があり、その相違は第5世代機の評価が異なるためであろう。
返信削除第5世代機のステルス機の有効性が20年以上続くのであれば、空軍の将来戦力の構想は概ね妥当であると考えられる。
しかし、ペンタゴンは、将来ステルス機の有効性が低下し、第6世代機が実戦化する前にステルス機が脆弱化した場合を推測しているのでなかろうか。米空軍はF-35Aを1,800機近く調達予定であり、そのF-35Aが、第4世代機に対する優位性を確実に確保できなければ、将来構想を早めに変更すべきだろう。
今回のF-15新規購入はその悪い予想の先駆けかもしれないし、第4世代機を一定程度維持すべきとの考えかもしれない。いずれにしても今後注視したい。