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★シリアでEC-130への電子攻撃に成功したロシアの戦力整備に危惧を深める米側

内容が内容なだけに開示できない情報が多いのですが、ロシアが着実にEW能力を高めているのは確かなようです。今回はEC-130が相手でしたが、もっと大事な装備も今後対EW対策に力を配分する必要があり、もっとこわいのはEW能力がISISなど非正規戦闘員レベルまで拡散することです。シリアが各国の戦闘モデルの試験場になっていることはあきらかですね。 R ussia Widens EW War, ‘Disabling’ EC-130s In Syria ロシアがEW戦能力を拡充し、シリアで米軍EC-130の「機能不全」を発生させている EC-130コンパスコール電子戦機 By COLIN CLARK on April 24, 2018 at 6:39 PM https://breakingdefense.com/2018/04/russia-widens-ew- war-disabling-ec-130s-in-syria/ EC-130コンパスコースは米軍の電子戦装備の主力の一つだが、シリア付近を飛行した同機が逆に電子攻撃を受け「最も過酷なEW環境で」作動できなくなる事態が発生していたことが空軍特殊作戦軍団司令官の口から明らかになった。 「目下のところシリアでは最も過酷なEW環境になっており、敵の活動が目立つ。敵はこちらを毎日のように試しており、通信を妨害したりEC-130の機能を止めている」とレイモンド・トーマス大将が2千名を超える情報関連専門家を前に語った。 言うまでもない理由でEC-130に向けられた攻撃の内容は不明だが、ロシアがEW手段でシリア内戦でこちらの専門家も「すごい」と言うだけの結果を生んでいることはわかっている。またシリア軍が用いる装備の大部分もロシアが供与している。 「ロシア側はEW機材をこの20年で一新した」と退役陸軍大佐ロリ・モー・バックアウトがEW専門家として開設している。ロシアはジョージア攻撃の後でEW能力不足を痛感し強化を図ったのだという。「ロシアはジョージア侵攻後に巨額の予算を投入しました。その結果、攻撃能力、各種周波数でのジャミングが遠距離からも可能となりました」 今回のEC-130へのEW攻撃ではロシアのEW攻撃で可能性があるのは機内の位置航法計時(PNT)機能や通信機器を妨害すること

韓国へEC-130Hコンパスコールが今年に入り展開している理由

The U.S. Air Force Has Deployed One Of Its EC-130H Compass Call Electronic Warfare Aircraft To South Korea  米空軍がEC-130Hコンパスコール電子戦機材を韓国に展開中   By David Cenciotti Jan 15 2018 https://theaviationist.com/2018/01/15/the-u-s-air-force-has-deployed-one-of-its-ec-130h-compass-call-electronic-warfare-aircraft-to-south-korea/ EC-130Hコンパスコールは敵部隊を探知し通信系統を(おそらくサイバーで)攻撃して使用不可能にする能力があるが、数少ない同型の一機が韓国のオサン航空基地に配置されている。 EC-130Hコンパスコールはハーキュリーズに各種情報集装置、妨害装置等を搭載した改装機で、米空軍資料によれば「情報妨害機能および電子攻撃能力を有し米軍、多国籍軍の地上戦、航空戦、特殊作戦を支援する」とある。 米空軍のEC-130H部隊はわずか14機と小規模で、デイヴィス-モンタンAFBがあるアリゾナ州ツーソンに配備され、第55電子戦闘集団(ECG)隷下の二個飛行隊第41、43電子戦飛行隊(ECS)が運用する。同基地には第42ECS訓練隊もあり、TC-130H訓練機等を使う。 EC-130Hコンパスコールが南西アジアの場所非公表飛行基地をタキシ―している。コンパスコールは戦術機として敵の指揮命令系統を妨害し通信を遮断することで実戦で重要な即時の対応をできなくする。 (U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Jonathan Hehnly) コンパスコールの任務は敵指揮統制能力の妨害にあり、このため敵通信を探知し重要度を把握して標的を設定する。つまり同機は敵通信式機器の発信を探知し妨害する機能がある。EC-130Hの当初の任務はSEAD(敵防空能力制圧)で、敵のIADS(統合防空体制)を利用不能にし敵迎撃機に地上レーダー管制誘導を使えなくすることだった。その後この役割は発展し、同機は無人機と地上操縦設備

★電子戦能力整備が今後急成長分野になる。専用電子戦機材開発も検討中

空軍最後の電子戦専用機材EF-111Aレイヴンは1998年に退役している。 ステルス命だった空軍がやっと現実の厳しさに気付いてこれまでの努力の不在を一気に埋めようと必死になっているのでしょうか。電子戦の技術が相当進展し、装備の小型化も進んでいますが電力、容量を考えると737サイズは必要ではないでしょうか。空軍としては次期主力戦闘機PCAの派生型にして投資効率を高めたいでしょうね。各軍共同研究しても結局はそれぞれの仕様に落ち着くのではないでしょうか。ここでもF-35の悪夢は繰り返したくない思惑があるようです。 Electronic Warfare ‘Growing’; Joint Airborne EW Study Underway 電子戦は「成長分野」、各軍共用EW機材開発の検討が進行中 By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on June 23, 2017 at 3:22 PM http://breakingdefense.com/2017/06/electronic-warfare-growing-joint-airborne-ew-study-underway/ ARLINGTON: 二十年間も放置されたままだった電子戦での対応がゆっくりだが良い方向に向かっているとEW担当国防副長官が評している。予算増に加え、(非公表の)新戦略案が国防長官官房で準備されており、各軍トップから一様に関心が高まる中、将来のジャミング機材で共同検討が続いている。 ウィリアム・コンレイは「一か月、二か月いただければ」もう少し詳しくお話しできると現在進行中の統合空中電子攻撃の代替策検討について空軍協会で語っている。 William Conley この件の背景に触れよう。電子戦とは敵の無線周波数(RF)を探知し、欺瞞し、妨害する科学技術と言える。また無線通信網からレーダーまですべてがRFを使っていることからEWは近代戦の成否を握っているといえよう。冷戦終結後のロシアがソ連時代のEW機材を確保したままだったのに対し米陸軍と空軍は装備を大幅に減らした。特に空軍は最後の高性能ジャミング機EF-111レイヴンを1998年に用途廃止した。EC-130Hが少数残っているが、EWは海軍に任せている。空軍はステルス機のF-2

EW: 実戦能力向上に年間追加20億ドル必要との報告書

EWの話題が急に増えてきました。それだけ米国で能力のギャップが認識されていることでしょう。F-35にこれ以上予算を消費されると大変だという危機感もあるのでしょう。かねてから空軍はこの分野で手抜きをしており、海軍に頼らざるを得ない状態ですが、当面このままで続きそうですね。 AIR , BUDGET , CONGRESS , INTEL & CYBER EW Needs $2B More A Year; ‘Major Deficiencies’ Found By Defense Science Board By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on October 08, 2014 at 2:30 PM ポール・カミンスキー WASHINGTON: 国防科学委員会 Defense Science Board (DSB)が 極秘検討結果を国防副長官ロバート・ワークに届けた。電子戦に備え、年間20億ドルを追加支出し、上位執行委員会にEW関連支出を監督させるべきとの提言が出ている。 「過去20年間で電子戦能力が大きく低下しています」とボール・カミンスキー Paul Kaminski が述べている。今回の検討を提案した本人で、報告書は仮題として『21世紀の軍事作戦環境を複雑な電磁環境で考える』となっており、18か月前にカミンスキーが国防科学委員会の座長を務めていた時に開始した作業だ。カミンスキーは1990年代に国防調達を取り仕切った伝説的な人物で、その職位は現在務めるフランク・ケンドール国防次官提案されている執行委員会を束ねるとみられる。また統合参謀本部副議長ジェイムズ・ウィネフェルド提督 Adm. James “Sandy” Winnefeld も参加する見込みだ。 カミンスキーは検討中に「大きな欠陥を見つけた」という。. 米国はソ連崩壊後一貫してEW軽視を続け、9/11後はアフガニスタン、イラクの低技術脅威を対応の重点とした。その間にF-22ラプターやF-35が予算を食いつぶし、投資が手薄になった。反対にロシア、中国、イラン他は潤沢な予算で技術を進歩させ、米軍のセンサー類、ネットワーク、GPSを妨害、盗聴、欺瞞する能力を確立。電磁環境下でも戦闘を調整する能力が必要とカミンスキーはまとめている。 「多方

電子戦環境で優越性を失ったと認識する国防総省技術トップの認識

http://breakingdefense.com/2014/09/us-has-lost-dominance-in-electromagnetic-spectrum-shaffer/ INTEL & CYBER US Has Lost ‘Dominance In Electromagnetic Spectrum’: Shaffer By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on September 03, 2014 at 3:49 PM NATIONAL PRESS CLUB: 「我が国は電磁スペクトルの優位性を喪失した」とアラン・シャファーAlan Shaffer(ペンタゴンの研究技術主任)が発言している。「高性能装備を配備しても低価格デジタルジャマーで対抗されたら大変なことだ」 ペンタゴン関係者から電子戦で危惧する発言は前もあったが、今回の発言は極めて率直だ。 「電磁スペクトルで優位性を取り戻す必要がある。最低でも同等水準に戻す必要がある。さもないと各装備が想定通りに運用できない」とシャファーは発言している。例としてペンタゴン最大の調達案件となるF-35では高性能情報技術が搭載されていると宣伝しているが、シャファーは「EMスペクトラムに配慮しないとF-35は大変」という。. ではいったい何が起こったのか。本人に恒例のCommon Defense (ConfDef) 会議の席上で尋ねてみた。「答えるのは複雑」とシャファーは答えた。その一部は米国政府が所有していた周波数帯の大部分を「経済上の理由から」(シャファー)売却してしまったことためだという。 もっと大きな背景として世界中でアナログからデジタルへ技術が切り替わり、高出力でも低価格の製品が普及してきたことがある。かつては強力な国家機関しかできなかった電子盗聴やジャミングが小国でも可能となり、場合によればゲリラでも実施できる。. シャファーは発言していないが、米軍は電子戦の意義をソ連崩壊後の10年間にわたり無視し続けた。9/11後の地上戦で無線起爆式の道路設置爆弾が威力を示すと、EW装備がアフガニスタンとイラクの地上軍に必要になった。それ以外では投資が遅れている。空軍はF-35に大きく希望するが、電子戦機材はEC-130Hコンパスコー