The U.S. Air Force Has Deployed One Of Its EC-130H Compass Call Electronic Warfare Aircraft To South Korea 米空軍がEC-130Hコンパスコール電子戦機材を韓国に展開中
Jan 15 2018
EC-130Hコンパスコールは敵部隊を探知し通信系統を(おそらくサイバーで)攻撃して使用不可能にする能力があるが、数少ない同型の一機が韓国のオサン航空基地に配置されている。
EC-130Hコンパスコールはハーキュリーズに各種情報集装置、妨害装置等を搭載した改装機で、米空軍資料によれば「情報妨害機能および電子攻撃能力を有し米軍、多国籍軍の地上戦、航空戦、特殊作戦を支援する」とある。
米空軍のEC-130H部隊はわずか14機と小規模で、デイヴィス-モンタンAFBがあるアリゾナ州ツーソンに配備され、第55電子戦闘集団(ECG)隷下の二個飛行隊第41、43電子戦飛行隊(ECS)が運用する。同基地には第42ECS訓練隊もあり、TC-130H訓練機等を使う。
EC-130Hコンパスコールが南西アジアの場所非公表飛行基地をタキシ―している。コンパスコールは戦術機として敵の指揮命令系統を妨害し通信を遮断することで実戦で重要な即時の対応をできなくする。 (U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Jonathan Hehnly)
コンパスコールの任務は敵指揮統制能力の妨害にあり、このため敵通信を探知し重要度を把握して標的を設定する。つまり同機は敵通信式機器の発信を探知し妨害する機能がある。EC-130Hの当初の任務はSEAD(敵防空能力制圧)で、敵のIADS(統合防空体制)を利用不能にし敵迎撃機に地上レーダー管制誘導を使えなくすることだった。その後この役割は発展し、同機は無人機と地上操縦設備間の通信遮断も可能となった。
EC-130H部隊にはベイスライン1と2の機材がある。第55ECGは戦闘出撃10,900回66,500飛行時間を最近達成し、米軍多国籍軍部隊に各種戦闘で有利な状態を作ってきた。コンパスコールが優れているのは空軍物資本部第661航空機材隊が進めるビッグサファリプログラムによる性能改修が一貫して行われてきたためだ。同隊が中心となり各方面が協力してEC-130Hは新型通信技術にも対応できる。
ブロック35ベイスライン1仕様のEC-130Hで空軍には通信遮断効果が増進できる。早期警戒レーダーや航法支援装備が高出力を放射するとベイスライン1機材は敵の動きに柔軟に対応可能だ。
ベイスライン2ではさらに改修が進め操作員の負担が軽減されている。外部との通信も改良され状況把握のみならず作戦環境での接続性が向上している。
ベイスライン2の実現でDoDに「第五世代電子攻撃能力」が実現した。EC-130Hコンパスコールのベイスライン2で実現した改良点はミッション直結のため極秘扱いだが攻撃の精度と威力を向上している。さらにシステムが再設計され「プラグアンドプレイ」で迅速対応できるようになり現実の脅威が毎回違う対応を迫る中で対応力が増している。衛星通信が可能となり今後登場するDoD装備と互換性が生まれる。また多様な装備とのネットワーク、データリンク用端末も備える。ベイスライン2では機体改修をしており機体の性能と残存性が向上した。
2015年にはUSAF所属のEC-130Hコンパスコールがネットワーク攻撃を実証し、機内からのハッキング機能がサイバー戦に有効だと分かった。電子戦では機体からマルウェアを放出するのが通例だ。
現在は機材の三分の一が不朽の決意作戦支援に投入されている。EC-130H4機がRC-135リヴェットジョイント他EA機材とチームを組んでイラク、シリア上空でイスラム国の通信を遮断している。その中でEC-130H(73-1590 “Axis 43”) がオサン航空基地に移動する前に横田基地に2018年1月4日に飛来していた。実に興味を惹かれる。
今回の電子戦機材の展開の理由は推測が困難だ。サイバー攻撃能力を有する同機がDMZの南側に配備する理由は何なのか。ここまで特化した機体が朝鮮半島に配備されその他情報収集機に加わり緊張が高まる中で空を飛ぶのは注目すべきなのは確かだ。■
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